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安価・お題で短編小説を書こう!8

919 :この名無しがすごい!:2020/09/22(火) 20:59:38.23 ID:CJwbLDvH.net
>>912
使用するお題→『コレクション』『魚釣り』

【殺人鬼の正体】(1/2)
>>129【伯母の陰謀】、スレ7 696【大切な帽子】と786【イエローマスクド・デーモン】を先に読んでおくことをオススメします

シンディの目の前に現れた、黄色い仮面で顔を覆った一人の男。

「あ、あなたはイ、イエローマスクド・デーモンことクレイグ・バスター!」

そう過去に777人もの罪の無い善良な一般市民を惨殺、100を超える村や町を滅ぼした凶悪な殺人鬼だ。

「イエローマスクド・デーモンは本当だが、クレイグ・バスターは違う。偽名だ」
「(妙に聞き覚えのある声・・・一体、誰なの?)」
「シンディ、とにかくお前に会いたかった」

男が黄色い仮面を外す。その顔にシンディは思わず絶句した。
そう、彼女の大好きな父親であるバイロンだったのだ。

「パ、パパ!?そ、そんなッ!!」
「久しぶりだなあ、シンディ。立派に成長したな」
「さ、殺人鬼の、しょ、正体がパ、パパだなんて!そ、それに邪悪な伯母の仕組んだ落石事故で死んでしまったはずじゃ!?」
「そう取り乱すな、娘よ。これには全てワケってものがあるんだ」

バイロンはシンディに全てを話した。バイロンは最初、生まれたばかりで幼いシンディを金持ちで強欲な伯母のフローラから必死に守っていた。
娘との農業生活はとても貧しくとも彼にとってはとても楽しいものであった。しかし、次第に貧乏な生活に我慢ができず、贅沢を味わいたくなってきた。
バイロンはフローラと陰で連絡を取り、シンディを大金と引き換えに彼女に売り渡そうと考えたのだ。

「ま、まさかあの落石事故は!」
「そう、全て最初から計画した偽装だったのさ!」
「私をあのクズな伯母に売り飛ばそうとしていたなんて!」

幼い頃から大好きだったパパにまさに裏切られた瞬間であった。シンディは我慢できずに、目から大粒の涙をこぼし始める。
また、落石事故で死亡を装ったものの、シンディはいつの間にか姿を消してしまい、バイロンはフローラから正体を隠すよう命令される。
黄色い仮面の殺人鬼に変装し、シンディの消息を掴もうとする一方で、大金欲しさに欲望を制御できず、人を殺めることでその鬱憤を晴らしていったのだ。
また、数々の無法者達にシンディを見つけ捕まえてくるよう仕向けたが、みんなシンディにあっけなく返り討ちにされてしまう始末だ。

「腕利きの殺し屋に頼んだにも関わらず、このザマだ。女ガンマン一人捕まえるのにどんだけ苦戦しているんだ」

部下からシンディがフローラに捕まったと聞いて駆けつけてきた時には、既にフローラは死に屋敷は崩壊、まさに野望を打ち砕かれてしまった。

「まさか、日本から来たっていう女サムライと仲良くなっていたのは予想外だった。あいつさえいなければ!」
「シ、シグレのこと?彼女は私の最高の親友よ!」
「そんなにそいつのことが好きなのか?それじゃあ、その女も捕まえてたっぷり可愛がってやろうか」

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