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安価・お題で短編小説を書こう!8
- 89 :この名無しがすごい!:2020/04/19(日) 17:46:07 ID:ualw9ROp.net
- >>70
お題:『絹のドレス』『白いスーツ』+『厳選』
【週末の黄昏】
家に帰ると、即座にPCを立ち上げる。
起動している間に冷蔵庫から落花生を取り出し、バターと塩で軽く炒めた。
サイドボードからはウィスキーのシングルモルトを引っ張り足すと、PCのフォルダから『厳選』とタイトルされたソレを選択する。
グラスにウィスキーを注ぐ。
常温で良い。常温が良い。
ピートのフレーバーを嗅ぎながら、ソルトピーナッツを一摘まみ口に放り込む。
画面では白いスーツのロックスターが情感たっぷりに、名曲『絹のドレス』を歌い上げていた。
ストレートをノーチェイサーで飲み干す。
少しはかりの酒気の混じった息で、フラりと立ち上がると、本格的に腹を膨らまそうと、キッチンに立った。
パスタを茹でながら鼻唄を歌う。当然曲名は『絹のドレス』だ。
高潔な女と口ずさみながらホールトマトを潰し、使い古されたフライパンで混ぜながら炒める。
PCフォルダの『厳選』を選択し、白いスーツのロックスターを再生する。
「我が青春に」
そう言いながら、パスタを肴にウィスキーを呷った。
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