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安価・お題で短編小説を書こう!8

747 :この名無しがすごい!:2020/08/16(日) 19:56:39.91 ID:irJx0Wyq.net
>>705
>>449の続きなんてあるのかな……ありましたにゃー

使用お題→『樽』『さつまいも』『つりっくま』『ワタリガラス』『相棒』

【脱獄した俺は未開の星で帝国相手に無双するかも知れない/第六話】(1/2)

 電波女の小屋から村へと戻ってきた俺たちは、旅立ちの準備を始めた。

「それはなんだ?」

 村長の指示で、おっさんたちが円筒形の容器を運んできた。

「これは樽(たる)ですにゃー」
「ここに古代文字で『樽』って書いてありますにゃー」
「専門家が言うには『樽』は常用漢字ではないのですにゃー」

 重そうな容器が並ぶ。おっさんたちの一人が、その内の一つの蓋を外した。

「これはサツマイモの樽ですにゃー」
「そこそこ日持ちするのですにゃー」
「専門家が言うには『蓋』は常用漢字なのですにゃー」

 土の付いたままのイモが、ごろごろと入っていた。

「こっちはサイダーの樽ですにゃー」
「ここに、にゃーたちの文字で『サイダー』って書いてありますにゃー」
「まあまあ日持ちするのですにゃー」

 さすがに蓋を開けたりはしない。

「こっちは焼酎の樽ですにゃー」
「こっちも、にゃーたちの文字で『焼酎』って書いてありますにゃー」
「かなり日持ちするのですにゃー」

 意外とも言えるネコミミ族の準備の良さに、俺は感心してしまった。
 だが、考えてみれば、こいつらはイヌミミ族と戦争をしているのだ。物資の備蓄があるのは当然とも言えた。

「すごいな……。それで、これを持っていくのか? 何人で出掛けるんだ?」

 俺の質問に対して、村長が口を開く。

「エム先生がどこにいるか、いつ会えるのかは分からないのですにゃー。だから荷物は余計に持っていく方がいいと思うのですにゃー」

 それは……そうかも知れない。いや待て。

「今考えているのは、使者が一名と、あなたには護衛をお願いしたいのですにゃー」
「居場所が分からないのに、どうやったら会えるんだ」
「それは大丈夫ですにゃー」

 村長は平然としている。何が大丈夫なんだ。

「にゃーたちが使う道は、大体決まってるのですにゃー。だからその道を通って、大きな村から順番に回れば、いつか必ず会えるのですにゃー」

 何が大丈夫なんだ。

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