■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
【不正ランキング操作問題】新・小説家になろう3867【相互評価クラスタ・複垢ポイント水増し】
- 372 :この名無しがすごい!:2017/11/06(月) 23:46:05.73 .net
- >>363
☆☆
「おそーい!」
店に戻ると、リットは口をとがらせて文句を言ってきた。
「お腹すいたよー」
そういえばもう昼をとっくに過ぎている。
ゴンズとタンタはご飯を食べに家に戻ったらしい。
「悪い悪い、ちょっとトラブってな」
「トラブル? さぼってたんじゃないの?」
「ニューマン先生のところにいったらさ、ほら俺たちが新薬の許可をもらいに言った時に聞いた麻薬の話、あれで近所の人が中毒症状を起こしてね。応急処置の手伝いをしていたんだ」
「なるほど、もう中毒患者がいるんだ。そんな危ない薬なのね」
「どうだろう、たまたま体質が合わなかった人かもしれないな。多分今後も増えていくだろう、薬の用意を頼まれたよ」
そう言いながら俺は洗面所で手を洗いに向かう。もちろん、その後料理するためだ。
「夕方前にはまた市場に行くから、その時は留守番頼む」
「分かった、あとお昼は私オムレツがいい」
「確かトマトソースの作り置きが残ってたな。すぐできると思う」
「やった」
旅をしていた頃、アイテムボックスに卵をいつも入れていた。
滋養に良いのもあり、料理のバリエーションも多い。メインにも付け合せにもソースにも使える。
庶民でも普通に買う食材なのだが毎日買うにはちょっとお高い。だが、俺は常に常備するようにしていた。
オムレツを半熟で出すか、しっかりと焼いて出すかは好みよる。
俺は基本的に表面がカリカリになるほど焼くのが好きだ。
また中に入れる材料……ひき肉、ナッツ、玉ねぎなどは火を通す前に入れる。これも好みの問題で、焼きながら包んでも美味しいだろう。
自分一人のときはそういう手順で作るが……。
「リットはどうかな」
一緒に食べる人がいるとなると、これは少し悩むところだ。リットの好みを聞いてくるべきか。
卵を手にしたまま、僅かな時間悩んだ後、俺はリットのところへ戻らず卵を割った。
まずは俺が一番美味しいと思うオムレツを食べてもらおう。そう決めた。
☆☆
カリカリになったオムレツの上には赤いトマトソースが載せられ、そこに粉末のバジルがかかっている。
付け合せには香草スープと白パン、それとソーセージが2本。
リットは一口食べると、口元を緩めてそれから一気に食べた。
昼食の時間が遅れ、空腹だったのもあるのだろうが、パクパクと女性らしからぬ勢いでスプーンを動かし次々に口に入れていく。
気がつくと、つられて口元が緩んでいた自分に気がついた。俺も料理を食べ始める。
「うん、美味い」
料理中に味見したときより、ずっと美味しかった。目の前で美味しそうに食べてくれる人がいるからかもしれない。
総レス数 1001
208 KB
新着レスの表示
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
read.cgi ver.24052200