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【超越から】柄谷行人の晩年見守りスレ【内在へ】

612 :吾輩は名無しである:2023/03/25(土) 06:23:00.28 ID:xUTUcCHC.net
ヘーゲルは、カントはアンチノミーの例を 四つ挙げたが、実のところ矛盾は無数にいたるところにあり、そして、弁証法的に扱われれば、それらはすべて止揚されうると述べた。 しかし、カントが示す「アンチノミー」とは、いたるところにあるような矛盾ではなく、どれほど弁証法的に扱っても決して止揚しえないような矛盾だと私は思う。 とはいえ、第一アンチノミ―と第二アンチノミ―は実は解決できる: ご存知のように、最初のアンチノミ―は次のようになる。「テーゼ:世界には時間の始まりと空間の限界がある。 アンチテーゼ:時間と空間の両方とも無限である。」 カントによれば、テーゼとアンチテーゼの両方とも真だと証明できるため、ここでのテーゼとアンチテーゼの両方が偽である。 そして今日、数学者と物理学者は、拡大する無限のようなものについて語る。つまり、空間は実際には有限でも無限でもあり得る。 いずれにせよ、これは解決可能である。
一方で、第三のアンチノミーは違う種類である。 私の見解では、これのみが真のアンチノミーである。 それは次にようになる。 「テーゼ:自由がある。 アンチテーゼ: 自由はなく、世界のすべては自然法則のみに従って決定される。」 カントは、どちらも真で、両立できると結論付けている。 これにより、カントは解決されえないアンチノミーを提示した。

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