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【超越から】柄谷行人の晩年見守りスレ【内在へ】
- 583 :吾輩は名無しである:2023/03/23(木) 19:16:54.52 ID:lI3wWHyq.net
- 日本型マルクス主義などありえない
柄谷行人氏へのインタビュー
ブライアン・ヒオエ、ヒューストン・スモール
マルクスは、カントと同様に、『資本論』において、使用価値と交換価値の矛盾という真のアンチノミー(矛盾)を明らかにしたと私は思う。古典派経済学者によれば、すべての商品は使用価値と交換価値の両方を持つ。しかし、商品が他のものと交換されない限り、交換価値や使用価値を持ち得ない。売れ残った商品は、単に廃棄された。交換様式Cは、こうしたリスクを本来的に伴っている。マルクスはそれを商品の命がけの飛躍(salto mortale)と呼んだ。このリスクは、通常、信用システムによって回避されるが、やがて信用収縮として露呈される。
マルクスは、『資本論』において、他の何(どの著書)よりもヘーゲルの論理に忠実であるように見える。しかし、その違いはこうである: ヘーゲルの「精神」が矛盾を克服し、最終的に自己実現するのに対し、マルクスの「資本」は当初の矛盾(使用価値と交換価値)を克服できず、不可避の危機を保持する。この点で、『資本論』におけるマルクスの弁証法は、ヘーゲルのではなく、カントの弁証法に似ている。
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