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国家安全保障政策/国家戦略研究スレッド

1 :JTAC:2018/08/27(月) 21:57:36.80 ID:3AiPVM4T.net
我国の繁栄と安全を守る国家安全保障政策とこれを実現する国家戦略を研究・提案するスレッドです。

○国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。

○国家戦略とは
国家目的を遂行する最高位の観点から、平戦両時に政治・軍事・経済等の国力を効果的に運用する統一的・総合的・全般的な戦略。安全保障政策を上位構造とするが、政策上の不整合は国家戦略により統合が図られる。階層構造下位の戦域戦略、作戦、戦術の準拠となる。

○戦略の位相
国家戦略を構成する全ての位相(軍事・経済・文化・社会・科学技術etc.)を議論の対象としkますが軍事を主たる切り口とし、それ以外の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

○戦略の階層構造
戦略を構成する全ての階層構造(世界観・政策・国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)を議論の対象としますが、作戦次元以下の議論は50スレを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

○戦略と戦史
戦略とは一般的な法則が成り立つような分野ではなく、戦史において淘汰される複雑系・非線形・進化的なプロセスです。議論の根拠たり得る戦史上の事象(古代・中世・近世・近代・現代)を議論の対象とします。

○当スレッドのスタンスと地誌について
当スレッドは明らかにネット右翼(ネトウヨ)スレッドです。対象脅威を尊称で奉る趣味はございません。戦史・兵要地史の一貫性のため歴史的な略称(支那・北朝鮮・南朝鮮・米・英・仏・露・独他)を推称します。

○戦略思想家の格付け
●神様リスト
クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、コリン・グレイ、ルトワック
●疫病神リスト
ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、キッシンジャー、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー

「勝利は既に(戦略次元で)確定している。卿らの上に大神オーディンの(作戦次元以下の)恩寵あらんことを。」

2 :名無し三等兵:2018/08/27(月) 22:02:32.95 ID:3AiPVM4T.net
まず、クラウゼヴィッツから話をしよう。
戦争とは、個人の闘争が拡大されたものか?
であれば、闘争の激しさは極限まで行着き、敵を打倒する以外の道はない。
これを「絶対戦争」という。

3 :JTAC:2018/08/27(月) 22:08:57.59 ID:3AiPVM4T.net
だが「現実の戦争」はそうではない。
戦争が絶対戦争たらしむには「決勝会戦」にすべての戦闘力を結集することが必要である。
しかし、地形や無形戦力も含む全ての戦闘力を結集するのは不可能だ。
また、国土を全て占領されても同盟軍により戦争は継続される。
この性質により戦争の絶対性は緩和される。

4 :JTAC:2018/08/27(月) 22:14:15.17 ID:3AiPVM4T.net
戦争における全ての努力は戦争特有の「摩擦」により減衰する。
また、戦争では敵の自由意志に晒され、見通しは「戦場の霧」で覆われる。
これらのF2(Fog,Furiction)によっても戦争の絶対性は緩和される。市場

5 :JTAC:2018/08/27(月) 22:19:29.56 ID:3AiPVM4T.net
戦争では、何かを得ようとする「攻勢」よりも現状を維持しようとする「防勢」の方が強力な形態である。
いかなる強力な攻勢もやがては勢を失い継続が困難となる。
これを攻勢終末点(勝利の極限点)という。
これにより戦争の絶対性は緩和される。

6 :JTAC:2018/08/27(月) 22:24:07.50 ID:3AiPVM4T.net
以上からクラウゼヴィッツの有名な説が生まれた。

「戦争は政治とは異なるしゅだんを以てする政事の延長である。」
(制限戦争論)

7 :JTAC:2018/08/27(月) 22:29:04.19 ID:3AiPVM4T.net
これにより、戦争は「戦闘」の集合以上のものとなる。
戦争の目的、方法、手段を定める「戦略」と、戦闘において戦闘力を行使する「戦術」の誕生だ。
クラウゼヴィッツによって戦争の階層構造が明確なものになった。

8 :名無し三等兵:2018/08/27(月) 22:36:40.13 ID:3AiPVM4T.net
では、「戦略」は「戦闘」を規定することができるのか?
戦争はアイロニーが働く逆説的な現象である。
絶えず霧と摩擦にさらされ、線形な努力は報われず、非線形な分析と総合が必要となる。

戦略的な必要性と、戦術的な可能性を分析し、絶対ならざる複数の戦闘を序列化する。
「作戦」の誕生である。

9 :JTAC:2018/08/27(月) 22:44:28.71 ID:3AiPVM4T.net
歴史が現代に近付くにつれ、戦争は大規模・複雑化し、軍事以外の要素が戦争の成否を左右するようになった。
特定の地域・敵対戦力との軍事的闘争に加え、外交・経済・科学技術、果ては心理や文化に至るまで。

全てを軍事により解決する必要はない。
全体の位置付けのなかで適切な施策をとればいい。
これにより戦略は分化する。
「国家戦略」と「戦域戦略」の誕生である。

10 :JTAC:2018/08/27(月) 23:42:39.48 ID:3AiPVM4T.net
人間とは、不完全な存在である。
不完全な人間が他に影響を及ぼす目的で編み出される「政策」も、また不合理で不完全な要素含んでいる。
政策は、「政治的プロセス」を経て正統性が与えられ、あるときには選択さえれる。

11 :JTAC:2018/08/27(月) 23:49:15.43 ID:3AiPVM4T.net
「戦略(国家戦略)」は、「政策」を実現する最も偉大な「実現手段」である。
(コリン・グレイ)

「戦略」は、政治「目的」を軍事的「手段」で遂行する戦略的「方策」を、ある「前提」の下で提供する「橋」である。

12 :JTAC:2018/08/28(火) 19:16:04.86 ID:AMOgrHHu.net
近代民主主義の萌芽以降、戦争は「軍隊」のみで行うものではなくなった。
その母体である「国民」、これらを統合する「政府」。
「政府」「国民」「軍隊」の三位一体が戦争を遂行する。
ここから、戦争遂行の主体である「重心」(center of glavity)の考え方が生まれた。

戦争のさしあたっての目標は、我の「重心」を防護しつつ敵の「重心」を叩き潰すことである。

13 :JTAC:2018/08/28(火) 19:24:24.63 ID:AMOgrHHu.net
しかしながら「重心」は不変なものではない。
戦争の上位たる政治により変化する。
限定的な政治目的が戦争の争点であれば、軍隊の潰滅、国土の一部占領により終結するかもしれない。

しかし、民族の存亡、宗教的熱情、全国民の生命そのものが対象であれば?
「重心」は国民一人一人全ての中に拡散し、例え軍隊が壊滅し政府が崩壊してもゲリラ戦により戦争は継続される。
そのような「重心」には触れないのが賢明であろう。

14 :名無し三等兵:2018/08/28(火) 21:29:16.93 ID:xh9Lbg2S.net
「戦術」は「戦闘において戦闘力を使用する術」である。
「戦略」「作戦」との分化により戦争の闘争的側面の多くは「戦術」に集約された。

現代戦における「戦闘力」は「火力」「機動力」「防護力」で表現される。
これを支える基盤的機能として「情報」「兵站」「人事」等がある。
(諸説あり)

15 :名無し三等兵:2018/08/28(火) 21:42:58.26 ID:xh9Lbg2S.net
現代「戦術」はMDCP(military-decision-making-process)により行使される。

任務(mission)を基礎とし、地形・気象、敵の可能行動(E/C)を考察し、我が行動方針(O/C)を列挙。
E/CとO/Cの干渉を図上にて分析、最良の行動方針に総合し構想を決定する。(METT-TC)

構想に基づき隷下部隊の行動をさらに煮詰めて火力、機動力、防護力の最大発揮を目指し行動計画を作成。
計画を基に適時に命令を下達。部隊に戦闘を命ずる。
計画・命令は、「状況(敵・我が関係部隊・設想)」「構想(方針・指導要領)」「各部隊の任務」「兵站」「指揮・通信」を項目とし単切にまとめられる。
(ファイブ・パラグラフ・フォーマット)

16 :JTAC:2018/08/28(火) 21:53:45.00 ID:xh9Lbg2S.net
「戦術」は任務が基礎である。
戦術レベルの指揮官は、任務を達成するために一命を賭す。
任務のためには、全滅も厭わない。諸君、任務を果たせ!

戦術は敵と直接的に戦闘力をぶつけ合う。そこには妥協はない。
戦闘力の行使は極限化される。
だからこそ、作戦レベルの指揮官、戦略レベルの指導者はクラウゼヴィッツに遡り、戦争全体の逆説的な性質に思いをいたし、戦術レベルの部隊を犬死させないことである。
そのために戦略・作戦次元がある。
お遊び白紙戦術と実状況はそこが違う。
戦略レベルへのフィードバックが無い白紙戦術などただの遊戯である。

17 :名無し三等兵:2018/08/28(火) 22:09:34.48 ID:xh9Lbg2S.net
戦術に「法則」(law)など無い。
戦術「原則」とは、便宜的に定められた「規範」(rule)である。

ギリシア・マケドニアのファランクスは古代地中海世界で最強を誇り、広大なペルシア帝国を滅ぼした。
重装歩兵達に戦術原則を尋ねれば「横隊は最強」と答えるだろう。
ところがファランクスはローマのレギオンに破れた。
レギオントは中世騎士団(東ゴート)に、騎士団はウェールズの長弓隊に、長弓はフランスの砲列に、砲列はドイツのランケネッキに、スペインテルシオに、マウリッツもオランダ歩兵に、グスタフアドルフの三兵戦術にetc.
そこにlawはあるか?ありはしない。
戦闘と言う無限の弁証法による「進化のプロセス」。
それが戦術である。

「不変の原則」?
笑わせる。

18 :名無し三等兵:2018/08/29(水) 20:29:36.19 ID:VpTr8tiO.net
戦闘(s)

19 :JTAC:2018/08/29(水) 20:42:57.25 ID:VpTr8tiO.net
戦闘(戦術)に勝ち続ければ戦争(戦略)に勝てるのか?
その強烈な反証がベトナム戦争。
戦闘では常勝を重ねたアメリカ軍も南ベトナムから命からがら逃げ出すはめになった。

パリ講和会議で米側代表曰く「君らは戦闘では我々に勝てなかった。それを忘れてはいかんよ。」
ベトナム代表答えて曰く「なるほどそうかもしれません。で、それが何か?」

この強烈な痛手から立ち直るため、アメリカが古い兵学書の誇りを払い復活させた概念。
それが「作戦次元の戦争」、「作戦術(operational art)」だ。
戦略と戦術の中間に位置し、戦略に目標とする状態(strategic end state)を達成するため数次の戦闘を序列化する術。それが作戦術。

20 :JTAC:2018/08/29(水) 20:58:35.61 ID:VpTr8tiO.net
戦争は実に逆説的な現象である。

戦争に勝つには戦闘に傾注する必要があるが、過度に追求ば政治目的を逸脱する。
(勝利の極限点)

積極的な目標を達成するには攻勢をかける必要があるが、形態として強いのは待受の利がある防勢だ。
(防勢優位説)

敵の意志等による「戦場の霧」、我のあらゆる努力の逆方向に作用する「摩擦」。
戦略レベルでいかに資源を積み増そうが、それが直接的に成果には反映されない。
(非線形な複雑系)
逆効果であり、敵の罠にはまることもある。

これら戦争の性質を踏まえ、戦略的必要性と戦術的可能性を調停し、戦闘を序列化する術。これが作戦術である。

21 :名無し三等兵:2018/08/29(水) 21:21:58.12 ID:qUXlTXci.net
近代で作戦次元の戦争をいち早く認識したのはナポレオンであると言われる。
従来の戦争は、春の雪解けから軍事行動を開始し、数次の戦闘を行い、降雪とともに冬営に入る、この一連を「戦役」(campaign)としていた。
ナポレオンはこの「戦役」を開戦から数次の戦闘を経て戦争を勝利の内に講和会議に導く概念として拡張した。

彼の「軍団」は歩砲騎兵をバランス良く揃え一定期間であれば独立的に戦闘できた。
これら軍団を作戦次元で計画された各戦闘に計画的に集中し敵圧倒した。

また、各戦闘に際し運搬に制約がある野砲と弾薬を集中し「作戦レベルにおける火力の優越(operational fire)」を握り敵の火力を制しつつ敵戦列に穴を穿った。

22 :名無し三等兵:2018/08/29(水) 21:29:08.44 ID:qUXlTXci.net
一方でナポレオンは作戦次元での手痛い失敗の好例でもある。

攻勢終末点を越えて遠征を強行し、何万、何十万の自軍兵士を死に追いやった。
また、彼の集権的指揮手法(何百もの命令を直接的に起案)は集中の利をもたらした反面、隷下部隊の自主性を減退させ、大軍になればなるほど連携行動を疎外した。
ライプツィッヒやワーテルローでフランス軍が包囲殲滅されたのもその流れである。

23 :JTAC:2018/08/29(水) 21:41:21.70 ID:qUXlTXci.net
このナポレオンの最悪の後継者が「フランス攻勢主義(cult of offense)」で名高いフェルナンド・フォッシュである。
普仏戦争で完敗を喫したフランス軍はトラウマ払拭のためナポレオンに回帰し慰めを見いだした。
ナポレオン戦争の浅薄な分析と当時流行のロマン主義に毒され、エランビタール(生命の躍動)と称してフランスの若年人口をドイツ軍の防御砲火の前に追いやった。
フランスは、第1次世界大戦により人口ピラミッドのバランスが崩壊し今日も均衡は回復していない。

また、フォッシュの原則的な戦争指導はフラーを経て日本にも「戦いの原則」として流入している。
戦争に負けたくないのであれば、フォッシュ以下フランス学派には注意が必要である。

24 :JTAC:2018/08/30(木) 18:36:54.61 ID:MASUXRID.net
「作戦次元の戦争」を概成させたのはプロイセン・ドイツの陸軍参謀総長・ヘルムート・フォン・モルトケその人である。
「作戦術」という言葉こそ作り出さなかったが戦争指導を行う上で、「戦略」と「作戦」の中間次元の必要性を認識しており、覚書において「作戦的な(operativ)」という言葉を多用している。

かの人の覚書「戦略について」はドイツ兵学において高い位置を与えられているが、その「戦略」という語を「作戦次元」にも言及していると見なせば、まさに現代作戦術の根幹を為す概念に満ちている。

25 :JTAC:2018/08/30(木) 18:46:37.36 ID:MASUXRID.net
疾病で早世したクラウゼヴィッツは、実は忘れたれた兵学思想家であった。
書庫の片隅で埃に埋もれた「戦争論」を再び掘りだしプロイセン・ドイツ軍の全軍に推奨し普及させたのはモルトケである。
これにより、プロイセン・ドイツ軍では「戦争の政治目的」「重心」「防勢の優位性」「攻勢の目的積極性と限界点」等々、現代作戦術の欠くべからざる要素(operational art element)がいち早く定着化した。

26 :JTAC:2018/08/30(木) 18:55:17.40 ID:MASUXRID.net
モルトケは言う。
「戦略(作戦)は臨機応変の体系である。」と。
「臨機応変」が目につくが、ここで注目すべきは「体系(システム)」という言葉である。
モルトケは戦争を決して計画不能な無秩序なものであるとは考えなかった。
戦争が複雑かつ矛盾に満ちていても、状況に則して体系的に分析・総合し、いち早く対応できる方法論があれば良い。
これが「臨機応変の体系」の意味であり「作戦術」の真髄である。

27 :名無し三等兵:2018/08/30(木) 21:48:28.70 ID:h5b76Fk0.net
「臨機応変の体系」である作戦次元の戦争をどのように計画・指導していくか?
その答えは「兵棋」(ウォーゲーム)にある。
戦略的目標に至るMETT-T(任務・敵・我・地形・時間)と作戦術要素(重心・決勝点・作戦線・作戦正面・後方連絡線・攻勢終末点etc.)を兵棋により可視化。その体系(システム)を明らかにする。
ウォーゲームの進行を通して状況の本質を根底から探り、達成すべき戦略状況に至るための問題点・処置対策を検討。
そのプロセスを状況変化に応ずるループとして高速回転させ意思決定の速度・精度により敵軍より優位に立つ。

モルトケの戦争指導の白眉と言われる普奥戦争ではその成果がいかんなく発揮された。
当初、二倍の敵軍に対しベルリン・シュレジエン守るエルベ川沿いでの防勢作戦を計画したが
モルトケは兵棋によウォーゲームの分析を通して鉄道の動員速度の差により「開戦20日目」にボエミアにおいて一時的戦力が優位に立てる「窓」を見いだした。

「我らが決戦を挑むのは、この瞬間である。」

ケーニヒスグレッツにおける包囲殲滅戦である。
ドイツは統一に向いモルトケの参謀本部は「半神」と讃えられた。

28 :JTAC:2018/08/31(金) 19:36:58.18 ID:NweM2Ffy.net
意思決定の高速化において、作戦術と対になる概念が「訓令指揮(auftragstactik,mission-command)」である。
司令部は隷下部隊に一語一句命令に従わせるのではなく、自主裁量の余地がある訓令を与え、
司令部では予期できなかった敵の行動、戦争では不可知の摩擦に対応させる。
このようにして総体的な意思決定を高速化し、一々上級者に伺いをたてる敵軍を指揮の速度で圧倒する。

「プロイセンの敵は兵数において、装備において、勇気において我に敵し得る。しかれども指揮において我に敵すること能わず。」とは作戦術と訓令指揮による指揮の高速化を裏づけとする。
これにより分進する隷下部隊が、作戦術から導かれたモルトケの簡潔な訓令により敵軍を包囲し殲滅する。
高名な「分進合撃」はこのようにして指揮された。

29 :JTAC:2018/08/31(金) 19:51:54.23 ID:NweM2Ffy.net
訓令指揮への一般的な疑問は「上級部隊の企図を逸脱しないのか?(旧日本軍の独断専行の悪弊)」
「部隊間の協同が損なわれるのではないか?」である。

その答えはまたしても兵棋(ウォーゲーム)である。
陸軍大学における教育において、参謀本部や軍司令部が主宰する兵棋演習において、
各指揮官・参謀の人格・能力・指向は相互理解され、同一状況では同一の解決策が産み出されるほど徹底して反復される。

30 :JTAC:2018/08/31(金) 20:04:12.60 ID:NweM2Ffy.net
プロイセン・ドイツ軍では将校に知性を求める。
陸軍大学では、兵棋、参謀演習旅行と合わせて、当代一流の一般教養を修得するよう配慮がなされた。

このような知性の涵養により、参謀本部や上級司令部に対する知的尊敬が自然醸成され訓令指揮の服従問題も自然と解決される。

プロイセン陸軍は一つの兵学思想学派を形成し、無数のゼミナールで構成されているとも言える。
喩え距離を隔てていても、優れた一般教養に涵養された知性、反復われた兵棋演習による応用指導により同一思考に到達できる。
これが作戦術と訓令指揮の真髄である。

31 :名無し三等兵:2018/08/31(金) 20:09:14.28 ID:NweM2Ffy.net
一知半解輩は「一匹の獅子率いられた百匹の羊は、一匹羊に率いられた百匹の獅子を駆逐する。」などとにたまう。
無用の心配である

要は獅子を指揮する方法論があればいい。
平時に羊として従順に管理に服せよと育てながら、戦時には獅子として戦えなどと無理な話である。

32 :JTAC:2018/08/31(金) 20:20:05.25 ID:NweM2Ffy.net
プロイセンの敵、オーストリアハンガリー帝国は真逆の繁文縟礼の国であった。
有能な軍人(ヴァレンシュタイン、カール大公)を徹底的に文書で縛り全てに文書報告を求めた。

現代国家においても、これと類似した文民機構を持つ国がある。
日本である。
小野寺五典率いる防衛省内局は、軍を行政文書で統制できるという妄想にはまりこみ、文書狩に血道を上げている。

彼らは戦史に裁かれるであろう。
「阿呆」と。
願わくば国家の安全保障の効率性を道連れにしないことを願うのみである。

33 :JTAC:2018/08/31(金) 20:33:26.40 ID:NweM2Ffy.net
モルトケの高名に隠れてややネームバリューが低調であるが、陸軍大臣ローン率いる陸軍省の働きも偉大である。

ビスマルク-政府-国家戦略-ドイツ統一(鉄血政策)、ドイツ関税同盟、フランス・オーストリア孤立化

ローン-陸軍省-戦域戦略-プロイセン軍の装備標準化(ドライセ銃)、電信・鉄道網の構築

モルトケ-参謀本部-作戦-普奥戦争・普仏戦争

まさにドイツ統一という国家戦略上の成功は、国家戦略-戦域戦略-作戦の階層構造(垂直構造)の水平緩衝(周辺国の垂直構造との)で説明できる。

34 :JTAC:2018/08/31(金) 20:44:08.15 ID:NweM2Ffy.net
モルトケ無き後のドイツ軍は、モルトケが編み出した形式である「包囲殲滅」戦に陶酔し、その本質である作戦術を忘却した。
シェリーフェンを代表とする「ドイツ攻勢主義」である。
フランス攻勢主義よりは小知恵が回り、ベルギーから迂回する程度の知恵は持ち合わせていたが
中立侵犯等でイギリスを敵に追いやり海上封鎖を喰らい祖国を亡国に追いやった。
上位概念(国家戦略、戦域戦略)とのリレーションを欠いた作戦・戦術いかに危ういかの好例である。

願わくば将来の日本においては「戦争の階層構造」が認知されることを願うばかりである。

35 :名無し三等兵:2018/09/01(土) 22:31:16.38 ID:T6k2LrxN.net
作戦術はモルトケによって「作戦次元の戦争」として概成されたが、概念としての「作戦術」を言葉として産み出したのはソビエト連邦・労農赤軍である。
ただし、その歩みは難産という他なく、単純に「ソ連が作戦術を開発した」という論説はかなり疑問である。

ソ連の作戦術は、帝政ロシア時代の醸成期があり、十月革命を経てソ連成立後、三度に渡って興隆期がある。
逆に言えば、二度に渡り断絶期があり、作戦術を確立したスヴェチンもスターリンの粛清により抹殺され、その研究成果も否定されている。

36 :JTAC:2018/09/01(土) 22:39:02.99 ID:T6k2LrxN.net
前史の帝政ロシアは広大であり、戦争が単純に戦闘を集積したもの以上である認識には素養があった。
ナポレオンのロシア遠征に際し、バルクライが行使した戦略的後退その一例であろう。
また、近代兵学の祖であるクラウゼヴィッツはこの時期、ロシア軍に従軍しており「戦争論」の攻勢終末点等に強く影響を与えたものと考えられる。

37 :JTAC:2018/09/01(土) 22:45:32.41 ID:T6k2LrxN.net
「戦争概論」を執筆し、決勝点・作戦線・作戦正面・後方連絡線・策源地等の作戦術上のツールを体系化したフランスの兵学者ジョミニは、晩年、ロシア皇帝に使えた。
彼の複数の戦闘を扱う「大戦術」の概念は、後の「作戦術」の成立に影響を及ぼしたと考えられる。

38 :JTAC:2018/09/01(土) 22:54:34.30 ID:T6k2LrxN.net
プロイセン・ドイツの「作戦次元の戦争」が精神において
自由主義・民主主義の影響によるところが大きい(知性の尊重・訓令指揮)のと同様、
帝政ロシアにおける作戦術前史も自由主義を信奉する開明的な貴族によるところが大きい。

一方でロシアは皇帝専制が強固な国家であり、クリミア戦争や日露戦争の敗北に鑑み作戦術に相当する概念が研究されたが
デカプリーストの乱他皇帝権力により自由な精神は封殺され陽の目を見ることはなかった。

39 :JTAC:2018/09/02(日) 13:21:49.65 ID:oXxLnMZk.net
十月革命でレーニン首班のソビエト連邦が成立した。
「階級闘争」をレゾンデールとし国内の白軍、諸民族勢力、諸外国全てとぶつかる国家目的により即時の全方位全面戦争に突入した。

生れたての労農赤軍は戦術能力において未熟であり局地戦闘では圧倒されるケースもあった。
ここで戦局を打開したのは「後方」の組織化である。勢力圏であるモスクワ近傍を「戦略的後方地域(straregic-rear-area)」 として物資を収奪し兵站を確保した。
敵との作戦正面をいくつかに分割し、それぞれを方面軍(front)とした。
局地的な戦術能力に勝さる敵を広域作戦で追い詰めるのである。
この際、戦力が拮抗する方面軍では防勢作戦をとって敵を誘引・拘束し、他の方面軍で攻勢作戦にでる。
組織化された後方地域において収奪した物量を焦点となる方面軍に集中する。
さらに敵の後方地域においてパルチザンを活動させその兵站活動を低下させる。
このようにして敵に勝る圧倒的な物量の集中を実現し敵対勢力を押し潰していった。

やがて東欧の覇権をかけて激突するドイツとの戦争で開花する作戦教義のプロトタイプは早くも革命後の内戦(Civil war)で片鱗を見せている。

余談だが米国における南北戦争もCivil warと記述し、類似した歴史過程を経たソビエト連邦に対して(日本にとって傍迷惑な)親近感が見てとれる。

40 :JTAC:2018/09/02(日) 15:47:19.10 ID:7mM239Iz.net
内戦に勝利したロシアであるが国家目的は「世界革命」。
戦略的には攻勢あるのみ。前途遼遠である。
この時期、ソ連兵学には二つの潮流があった。
標準的な大衆軍を最大動員して量的な圧倒を重視するフルンゼと、大衆軍に加えて精鋭専門軍を編成、機動的な攻勢を重視するトロツキーの思想である。

第一次世界大戦の陣地戦の行き詰り、対ポーランド戦の敵陣地火力による敗退等の戦訓、
さらには機動的な作戦次元の戦争に通暁するドイツとの軍事交流により後者が優勢となっていった。
(フルンゼは死去、死因は調べきれず。)
この寵児が「縦深作戦理論(deep operational theory)」で高名なトハチェフスキー、さらにはその庇護下で「作戦術」を提唱したアレクサンドル・スヴェチンである。
ソ連作戦術の第一期・黄金時代の到来である。

41 :JTAC:2018/09/02(日) 19:37:55.83 ID:XJOUZAV+.net
縦深作戦理論下の赤軍では、方面軍の元で作戦正面の防勢を担当する一般軍と攻勢を担当する奇襲軍(shock army)
さらに方面軍直轄で騎兵・戦車・機械化部隊を含む機動群(mbile group)が編成される。
これにより攻勢においては幅100km、縦深150kmの突破口を穿ち敵国軍に致命的打撃を与える。
特徴的なのは奇襲軍内に敵の戦術部隊の行動地帯(tactical zone)を穿つ攻撃群と突破口を拡張し敵の作戦後方地域(operational rear area)を蹂躙する拡張群に区分さてていることである。
作戦術の教義として、敵の作戦的な後方地域を連続的な作戦機動で潰す思想を明確にもっていた。

これらは敵の戦術的な行動地帯突破を支援する長射程の砲兵群、作戦的な後方地域での火力支援のための支援航空群を方面軍の編成に含んでいた。
トハチェフスキーはこれを火力保証、航空保証と呼んだ。

42 :JTAC:2018/09/02(日) 19:53:57.43 ID:XJOUZAV+.net
ソ連の第一期作戦術黄金期はスターリンの粛清によってあっさりと終焉した。
経緯から分かる通り作戦術教義の担い手は、トハチェフスキー、スヴェチンら元帝政ロシア軍将校であり
スターリンは彼らにいつまでも軍権を与えておく気などさらさら無かった。
将官クラスのほとんどが「人民の敵」として処断され、彼らの研究成果である作戦術も否定された。

43 :JTAC:2018/09/02(日) 20:38:09.06 ID:q37ZHzVn.net
ナチスドイツが侵攻した際、ソ連赤軍は軍団以上の作戦機動部隊を運用する教義を喪失していた。
対するナチスは、フランス戦で磨かれた装甲集団(パンツァーグルッペ、後に装甲軍)を運用する教義を獲得しており赤軍を各個に包囲殲滅した。

しかしながら、作戦レベルでの「後方」の認識においてはソ連に数日の長があった。
兵站レベルでは昔ながらの軍単位の備蓄・輸送さらには収奪(綺麗に言えば舎営)に依存したナチスは、
後方連絡線の延伸遅く、戦役全体としてはナポレオンと同じ程度の速度でノロノロとモスクワにせまった。
これに対し、ソ連側は広大な後方地域で収奪した兵站をスタフカ(スターリンの本営)の厳密な統制に基づき推進補給した。
これにより敗残兵の再編やシベリア師団の移送が進み貴重な時間を稼いだ。
モスクワ、スターリングラードの防衛を通してロコソフスキー等旧トハチェフスキー派将校が復権し
作戦機動部隊の運用単位も徐々に軍団レベル、軍レベルへと拡大しはじめた。

44 :JTAC:2018/09/02(日) 20:50:21.11 ID:q37ZHzVn.net
1943年。ついに待望の戦車軍5個を基幹とする軍レベルの作戦機動部隊が復活。
クルスク戦の防勢作戦に引き続く攻勢転移により怒濤の反攻が始まった。
方面軍の連続的な攻勢におうて、数次の諸兵科軍の攻撃でドイツ側の戦術行動地帯に突破口を穿ち、作戦機動部隊たる戦車軍が作戦後方地域を蹂躙・破壊する。縦深作戦理論、ソ連作戦術の復活である。

ドイツ打倒後、冷戦の到来。中欧に適応した教義の再編の過程において、ジューコフ、ロコソフスキー等大戦のソ連邦英雄によりソ連作戦術の第二期黄金期が到来する。

45 :JTAC:2018/09/02(日) 21:39:25.73 ID:q37ZHzVn.net
ドイツを打倒し東欧を制したソ連の次なる「階級闘争」の場は中欧におけるNATO、アメリカとの角逐、冷戦である。

戦場の地域がロシア・東欧の平原と異なり森林地帯、都市が広がっている。
これに対応するために戦車軍、諸兵科軍のダウンサイジングが図られ、軽歩兵化が検討された・・・
とソ連兵学史にはあるが、実態は大祖国戦争を通して、あまりにも威信が高まった軍の力を削ぐ、あわよくば「第二次粛清」というのがスターリンのシナリオだったのかもしれない。
いずれにせよ、じつに不自然なスターリンの自然死により経緯は闇に葬られた。

46 :JTAC:2018/09/02(日) 22:12:37.51 ID:q37ZHzVn.net
スターリン主導の「軽歩兵化」のゆり戻しが「ジューコフ・リフォーム」陸軍の総合機械化の促進である。
中欧の地形に対応するため、作戦基本部隊の機械化歩兵師団では、
近接戦闘地域に穴を穿つ第一梯隊連隊はBTRに搭乗する兵数の多い歩兵、より縦深を蹂躙する第二梯隊連隊ではBMPに搭乗しより機動力を持った機械化歩兵。
さらに上級の諸兵科軍でも機械化歩兵師団を2個梯隊つらね戦術的な後方地域に向けて全縦深の同時打撃敢行する。
最大単位の方面軍においても同様の思想により諸兵科軍(状況により戦車軍)を2個梯団連ね戦術地域の突破に引き続き連続的に作戦的な後方地域を蹂躙。
敵軍いや敵国を崩壊させる。
これからの打撃は単位ごとに随伴砲兵、連隊砲兵群、師団砲兵群、軍砲兵群の移動弾幕により遮蔽される。
一朝有事に教義通りの突破縦深が達成されれば西ドイツを貫通しパリまで到達する。
まことに恐ろしげなソ連第二期作戦術黄金期の到来である。

この思想は今日に至るまでソ連、ロシア兵学のプロトタイプとみなせる。
昨今プーチンロシアのハイブリッド戦、ゲラシモフドクトリンとかしましいが基本的な思想はジューコフリフォームの継承である。
この教義は我々日本にとって「親の敵」「年来の仇敵」と言える。
「シンゾウ」「ウラジーミル」等とファーストネームで呼びあっている場合ではないのである。
彼らが完全に教義を捨て去り穏便に分裂・滅亡し、ウラルの彼方に去るまでは警戒を怠れないと強く思料する。

47 :JTAC:2018/09/03(月) 00:39:27.97 ID:YQJPAr0B.net
ソ連の縦深作戦理論からジューコフリフォームまでの作戦術はダイナミックであり恐ろしげであるが過大評価は禁物である。
各段階で戦域戦略との連携・対話が多分に稀薄(たまに粛清されたり)で頭でっかち。
大戦時ソ連は戦車、弾薬、航空機、火砲のような正面装備は量産できたが十万両単位の輸送トラック、ジープ、機関車は量産できなかった。
米国からのレンドリースに依存していたのである。
徒歩と駄馬の軍隊が作戦術を行使できるか?

大戦後、東欧に進駐したが、相変わらず老朽化しつつある米国製のインフラに依存し、不足分は東欧の各国から掠奪にて補備していた。
これまでソ連の作戦術が基盤としいていた「広大な戦略的後方地域」と東欧の「作戦的後方地域」の間に信用能わざる東欧が横たわり作戦術の基盤を喪失していた。
冷戦後、ソ連労農赤軍はゆっくりと崩壊に向かい腐り始めていたのである。
クラウゼヴィッツの攻勢終末点にとうとうソ連も捕まり始めていた。

48 :名無し三等兵:2018/09/03(月) 21:18:04.35 ID:jyktHoIX.net
フルシチョフ政権下でもジューコフは国防相を努めデタントの元で陸軍の削減を進めたが、最後には自身が「要済み」となり失脚。
ここにソ連作戦術第二次黄金期は終了した。

とって変わったのは「軍事革命(RMA)」、核の先制使用に引き続く攻勢ドクトリンである。
やや理想主義的なフルシチョフは核のブラフによりアメリカとの勢力均衡を図り、代わりに通常兵力の削減と社会主義経済の再建を図った。
この時期、ソ連の作戦術は一時的に衰退したと評される。
(グランツ)

49 :JTAC:2018/09/03(月) 21:35:33.19 ID:jyktHoIX.net
70年代、アメリカのベトナム戦争での敗退の機をとらえブレジネフ政権下で再びソ連は西側との対決姿勢を鮮明にした。
核に過度に依存せず、通常兵器軍をおりまぜた柔軟な戦略により欧州を圧迫し政治的n屈服を引き出す。
ソ連作戦術第三次黄金期である。

この時代のソ連地上軍はワルシャワ条約機構の衰退、実効性の乏しさをふまえ梯団による大規模侵攻は影を潜め、変わりに作戦機動群(OMG)を中心とする教義が興隆した。
開戦後、作戦機動群による速攻で西側の中距離核戦力の過半を撃滅。
米国との戦略核の相互確証破壊の下で中距離核の優位を達成、この段階で残存した敵軍に中距離核を使用してとどめをさす。

50 :JTAC:2018/09/03(月) 21:50:38.53 ID:jyktHoIX.net
80年代、アメリカ・レーガン政権の登極により西側の巻き返しが始まった。
精密誘導兵器と連動したFOFA、その支援下でソ連側の後方地域の破壊に焦点を当てた機動戦教義(maneuver warfare)に対し経済の衰退が著しいソ連は対抗する術がなかった。
軍事力の外交イニシアチブへの転化に失敗したソ連にベルリンの壁崩壊、ドイツ再統一を止める力は無かった。
ソ連軍亜流のサダム・フセインのイラク軍が湾岸戦争で一方的に撃破されるに及び軍事的威信が崩壊。
ソ連自体も1992年に滅亡した。

51 :名無し三等兵:2018/09/03(月) 22:47:58.20 ID:jyktHoIX.net
現代における作戦術の最新形は、質・研究の深さにおいてアメリカ陸軍のFM100-5、FM3-0、ADP3-0の一連の体系であると言える。

ただしアメリカにおける作戦術の本格的な導入は1980年代入ってからで、その歴史はそれほど長くない。

52 :JTAC:2018/09/03(月) 22:59:47.28 ID:jyktHoIX.net
アメリカにおいても帝政ロシア同様、ジョミニの戦争観(決勝点への戦力集中、戦いの原則、大戦術)の影響が大きく南北戦争の北軍の勝利に貢献した。

マハン父子他多くの軍人がジョミニを信奉し、現代の作戦術要素においてもジョミニの「戦争概論」由来の概念が多い。
(決勝点、作戦線、作戦正面、後方連絡線、策源)

53 :JTAC:2018/09/03(月) 23:21:03.85 ID:jyktHoIX.net
モルトケ由来のドイツ兵学「作戦次元の戦争」は、英国オックスフォード大学に
初めて兵学講座を開設したスペンサー・ウィルキンソン教授の
モルトケの伝記「軍の頭脳(Brain of the army)」により英米圏に導入された。
第一次大戦前の米国のモルトケ熱は一時期凄まじく、この時代のドイツ兵学への素養が後の作戦術開花の基礎となる。
特に兵棋を活用した応用指導は陸海軍問わず広く普及し
太平洋戦争時の司令官ニミッツをして「カミカゼを別として、全ての作戦を兵棋により体験済み」と言わしめた。

しかしながら第一次大戦の敵国の兵学、大量殺戮の元凶とのドイツ兵学への悪評は
戦後ドイツ兵学、引いては作戦次元の戦争への関心減退させた。
また、第二次世界大戦後のクラウゼヴィッツへの痛烈な批判者・リデル・ハートの名声はドイツ兵学への悪評へと転換しこの傾向を助長した。

54 :名無し三等兵:2018/09/04(火) 01:24:49.75 ID:RMKBws6q.net
第二次世界大戦においてアメリカの「戦域戦略」はドイツ、日本を追い詰める過程で最大限に開花した。
フォーディズム、テイラーシステムによる標準化戦略は生産革命を起こし有史依頼、初めて戦争に必要な物資を必要なだけ生産し主導的な作戦ができる環境を実現した。
それまではクレフェルトの「補給戦」が示すように兵站が作戦の足枷、ひいては作戦自体を規定した。

作戦の様相をモデル化し、それに必要な要素をさらに分析して標準化することで高品質かつ大量の装備の生産を実現した。
一例をあげれば日本の戦闘機生産量は陸海各1万機に対して、アメリカは全機種が個別に1万機越えである。
さらに戦略爆撃により敵の生産システムのハブを破壊し益々優勢になった。

55 :JTAC:2018/09/04(火) 06:51:37.06 ID:+TvO+tiq.net
だが、仔細に第二次世界大戦以降のアメリカの戦争を眺めれば、作戦次元を認識せず戦略次元のエンジン馬力で敵を粉砕するやり方は
着実にアメリカを蝕み戦争全体で破綻の縁を嘗める状況を生起させた。

ノルマンディ上陸作戦には成功したが敵のドイツ軍の粘り強い陣地防御により海岸地帯で一ヶ月足踏みした。
作戦次元での火力集中を読み誤ったのである。
最後は金庫で鼠を潰すようなコブラ作戦により火力優越を握ったが、実態としてはドイツ軍が弾薬の欠乏により戦線維持できなくなったことによる。

また朝鮮戦争では軍団間の作戦機動の調整の失敗、LOSの延伸の停滞により支那軍のカウンターオフェンスに対応できず数百kmを敗走した。

作戦次元の軽視は、冷戦中期の1960年代に致命的な敗北を招いた。
ベトナム戦争である。

56 :JTAC:2018/09/04(火) 17:26:07.04 ID:PeOlrNNv.net
ベトナム戦争の敗因は、作戦術の中心的概念「重心」を強く認識しなかったことによる。
共産陣営全体の戦略的な重心は、そもそもベトナムには無かった。
装備・兵站は同盟国の支那・ソ連から北ベトナムへ、さらにホーチミンルートを経て南ベトナムに供給された。
重心ならざる市街・山岳・田園を戦略爆撃しようが索敵撃滅をしかけようが無駄である。

また南北ベトナムの統一問題ではアメリカ傀儡政権の非道な施策により階級闘争によるイデオロギーよりも民族紛争が焦点と化した。
重心が共産政権を越えて、ベトナム人個々にまで拡散したのである。
いかに戦闘を累積させても掃討不能である。

57 :JTAC:2018/09/04(火) 17:44:49.53 ID:PeOlrNNv.net
アメリカの敗因は、そもそも腐敗堕落したゴ・ディン・ジェム政権を「英語ができる」「キリスト教に理解はある」として首班に押した根本誤謬による。
国家戦略レベルで謝っていた。

しかしながら、作戦術が導入され上位戦略とのフィードバックが成立していたならば、あそこまで惨めな敗北を喫することはなかったであろう。
全く的はずれな目標を追いかけ、民心を敵側に追いやり自分の首を締めて窒息した。
現場からのフィードバックに乏しく、状況を把握できなかった。
それがベトナム戦争である。

戦略は、ただただ目標を下位次元に押し付けるのではなく、作戦次元を介して戦術次元をも包含し、また軍事以外の方法も考察した全体の調和に留意する必要がある。
それが独立的に「階層」を設ける意義である。
上位にふんぞり返り、独善的な作文を押し付ける戦略には何の意味もない。
戦略が最も複雑かつ困難で「優秀な戦略家」には文民だろうが自然と軍人達の尊敬が醸成される。
そうで無いものは現場サイドに鼻で笑われるのみである。

58 :名無し三等兵:2018/09/04(火) 19:45:12.40 ID:utQ7D2s7.net
ベトナム戦争で傷を負ったアメリカは、NATOによる中欧の集団安全保障を中核とするソ連の「封じこめ」戦略へと回帰した。
この際、ベトナム戦争の反省が行われたが、その複音となったのがドイツ兵学、いわゆる「クラウゼヴィッツ・ルネサンス」である。
その運用者でもあるモルトケ戦史についてもフォート・レブンワースで徹底的な研究がなされ、対象脅威であるソ連作戦術の分析も合せ、ついにアメリカ陸軍において「作戦術」が導入された。

縦深作戦理論に基づき梯団もしくは作戦機動群の教義によりNATOの作戦的後方地域への同時打撃を企図するソ連軍対し作戦術を導入した「エア・ランド・バトル」で抑止を図った。
作戦的近接戦闘地域から後方地域における防勢作戦と並行して、縦深地域(ソ連側から見れば後方地域)にて「重心」たる第二梯団もしくは作戦機動群を機甲軍団と戦術航空部隊で阻止する。
これを拡張してドイツ中央部き向かうワルシャワ条約機構軍を縦深防御に絡めつつ南北より東ドイツごと包囲し殲滅するのである。
これを支援する作戦的火力は西側のエレクトロニクスの優位性を反映した精密誘導兵器でソ連軍火力戦闘部隊を圧倒する計画であった。

実際にドイツで第三次s

59 :JTAC:2018/09/04(火) 19:54:06.13 ID:utQ7D2s7.net
実際にドイツで第三次世界大戦が起きていたら核の使用もありその帰趨は予期しがたい。
しかし結果は明確に現れている。
膨大な軍事力を積み上げながらソ連の侵攻は抑止され、外交的な威圧も西側の繁栄に意味を成さなかった。

1989年にベルリンの壁崩壊。
1991年湾岸戦争でソ連の同盟者サダム・フセインのイラク軍壊滅。
1992年、ソ連崩壊。
戦略的に勝ったのは西側世界、NATOである。
クラウゼヴィッツルネサンスから敷設されたアメリカの「作戦術(operational art)」の勝利と言える。

60 :名無し三等兵:2018/09/05(水) 00:21:57.84 ID:jdGDiWfa.net
戦略がクローズアップされるようになったのは、やはり産業革命以降だろう。
経済がゼロサムゲームを脱し各国がGDPを向上させつつ拡大する信用(クレジット)を流通させ無尽蔵とも言える生産力を確保した。
これを阻むものは市場の需給関係のみ。
軍事についても国防予算を組んで、必要なら国債により巨大な軍を一夜にして編成できるようになった。

島国のイギリスが海運による信用を武器に巨大な海軍を編成したのもその現れである。

61 :JTAC:2018/09/05(水) 00:31:05.06 ID:jdGDiWfa.net
アメリカは、大戦を巨大な生産力・先端の科学技術を背景とする戦域戦略により対象脅威のドイツ、日本を的確に破壊する軍事力を造成し大戦を勝ち抜いた。

しかし、勝利に酔いしれるアメリカの戦域戦略は、偏った方向に変貌しつつあった。
「海軍さえあればいい」「空軍だけで戦争に勝てる」「核兵器が全て」
これを「技術的戦略家」という。
戦略の存在意義が否定されちつあった。特定の軍種が全てでそれ以外の戦略は不要、というわけである。

62 :JTAC:2018/09/05(水) 06:43:38.35 ID:5S8BmHvd.net
海上権力史で名高いアルフレッド・セイヤー・マハンは、海上交通の陸上交通に対する優位性を前提にこれを制するものが優位に立つ、
これを保護し得る海軍力こそが世界的な覇権のキーエレメントだと大英帝国を例に主張した。
海軍→海運力→経済力→海軍力→・・・・と循環するというわけである。

これは当然、事実ではない。
イギリスの海軍の優位性は、海運・経済以上に欧州大陸諸国が常に分裂し、互いに巨大な陸軍を編成して対峙していた、さらにはそう誘導したイギリス外交の賜物である。
そのため、海軍以上に巨額の費用を裂いて欧州大陸におけるイギリスの同盟国を財政支援した。
これに対するイギリス海軍の提督達の不平が今に残っいぇいる。
この場合、見識があったのはどちらか?政治家か、海軍か?

63 :JTAC:2018/09/05(水) 07:03:05.26 ID:5S8BmHvd.net
日本にとって不愉快なことに、この戦略を採用する政権が20世紀半ばのアメリカに誕生した。
フランクリン・ルーズヴェルト政権である。
世界恐慌後に共和党に変わり政権を握ったルーズヴェルトは、しかしながら当初財政均衡主義者であった。
アメリカ社会の嫌戦ムードもあり全軍、特に陸軍の軍縮を強行した。

そのルーズヴェルトが唯一選んだ軍事領域における事業が海軍の増強、ロンドン条約の制限枠上限まで補助艦艇建造することである。
このとき竣工されたヨークタウン級空母がやがて大平洋で日本海軍と激突するのである。

64 :JTAC:2018/09/05(水) 13:02:22.01 ID:LE9rRUAU.net
アメリカ海軍太平洋艦隊の増強は日本にとっては驚愕である。
何せその向うには日本しかいない。
ワシントン、ロンドン条約の範囲内と言っても日本海軍の主力艦は艦齢が高い。
実質的に勢力均衡は崩壊した。
日本から見れば条約を破棄した建艦競争に突入せざるを得ない。
太平洋戦争の一つの要因はこれである。

65 :JTAC:2018/09/05(水) 18:58:16.12 ID:0bREzygM.net
「航空戦略」絶対論者はイタリアの戦略家・ドゥーエの「制空」概念に遡る。
性能(速度・高度)向上著しい航空機は、陸軍の前線を超越して戦略目標に到達できる。
航空機の性能はやがては撃墜不能な領域に到達、航空戦力に勝る陣営は一方的に敵中枢部を空爆できる。
これにより政治的・軍事的に敵を麻痺させ、国民士気を打ち砕き屈服を強要できる、という論旨である。

66 :JTAC:2018/09/05(水) 20:08:33.37 ID:F1u5bF9U.net
大戦前半期のナチスドイツのイギリス本土爆撃他、ドゥーエの理論は有効性があったか疑わしい。
しかしながら、大戦中期により精緻な航空戦略が登場した。
アメリカ陸軍航空隊の戦争計画「AWPD-1」「AWPD-42」である。
航空軍団戦術学校から航空戦計画局に転任したハロルド・ジョージ、
後に日本爆撃の指揮をとるハワード・ハンセルを中心にこれらの戦略が立案されルーズベルトに採用された。

AWPD-1の特徴は、ドゥーエの「国民士気」のような大雑把な攻撃目標から脱却し、
より具体的かつ係数的な目標をターゲティングしたことである。

テイラーシステムに基づき、分業・標準化された大量生産システムは、
各生産要素が物流ネットワークで結ばれ、そこには生産の中心となるハブが自と生まれる。
これを産業構造網理論(industrial web theory)という。
これに基づき敵システムを解析しハブとなる部分を徹底して反復爆撃すれば、敵の産業そのものを停止できる。
第二次産業革命による生産システムを逆手にとった画期的な理論といえる。

このターゲティングを根拠に必要な爆撃機数を割出し、
アメリカ陸軍航空隊はナチスドイツと大日本帝国の息の根を止めるべく着実な準備に入っていった。
(真珠湾攻撃の二年前から)

67 :JTAC:2018/09/05(水) 20:52:02.51 ID:08MrmzAP.net
公平に見てAWPD-1はアメリカの勝利に大きく貢献したと言えるだろう。

まずこの戦域戦略により航空機開発の技術的方向性が明確になった。
戦略爆撃機が飛行する高高度を戦場に設定し、これに対応するスーパーチャージャー・ターボチャージャーの開発で完全に上を行った。
枢軸国の戦闘航空団は、米英のエスコートに頭を押さえられ有効な迎撃が困難となった。

爆撃効果は有効で、ドイツは本国の精油施設(燃料)、窒素工場(弾薬・肥料)を度々操業停止に追い込まれ継戦能力を削がれていった。
日本に対しては、派手な都市爆撃もさることながら海上交通に対する機雷敷設が有効で着実に戦争遂行能力を削っていった。

終戦直前の原爆投下も合わせてアメリカ航空戦略は絶頂期を向かえ、戦後、陸軍航空隊は「アメリカ空軍」として独立。
戦略爆撃の威信は神話レベルまで高まりアメリカ人はその威力と勝利の美酒に酔いしれた。

68 :JTAC:2018/09/05(水) 22:10:51.94 ID:v0FVzmx/.net
しかし「戦略爆撃で戦争に勝った」は誇大広告もいいところである。
それが本当ならノルマンディの苦戦は何だったのか?

また終戦直前のバルジの戦いではドイツ側は2000機のエアカバーの下、2個装甲軍、2個軍で戦略的な反攻をかけてきた。依然、ドイツ軍健在である。
空陸の統合作戦による勝利と位置付けなければ説明がつかない。

陸軍航空隊自身、戦略爆撃への傾斜を是正するため、AWPD-1を地上支援の要素を含んだAWPD-42に改定した。
これによるフランスにおけける交通遮断は有効に働き、ファーレーズの包囲戦へと結実していった。

69 :JTAC:2018/09/05(水) 22:28:50.08 ID:v0FVzmx/.net
核兵器は戦術的には正に究極兵器である。
だが戦略レベルから俯瞰すればそこまで絶対的な兵器ではない。

核兵器が使用される可能性が最も高かったのは戦後、アメリカが核を独占していた時代であろう。
しかし、ソ連が核実験に成功するや(まだ戦力化されない将来の脅威でしかなかったが)報復の対価があまりにも大きくアメリカと言えども使用できなくなった。

70 :名無し三等兵:2018/09/05(水) 22:50:50.20 ID:v0FVzmx/.net
バーナード・ブロディ他核兵器の専門家は「核戦略」こそが全てと主張し、
核による相互確証破壊を前提に米ソにいる勢力均衡という国際秩序を主張した。
つまり「非戦略」、核戦略以外の戦略の否定である。

しかし、これは現実に則したものとは言いがたい。
核による手詰まりも米ソ直接対決ならともかく、NATOとWPAC間の通常兵器戦争を抑止したとは言いがたく、
事実両陣営とも膨大な通常戦力で対峙していた。

また、ソ連は秘密外交、工作、政権転覆により核抑止を掻い潜る術に長けており、
ハンガリー動乱他通常軍と組み合わせ戦略目標を達成していった。

また、核兵器自体も米ソ両国が直接本国を射程に収める大陸間弾道弾、
欧州・ソ連のユーラシアの戦域に作用する中距離核、互いの軍隊が戦場で使用する短距離核。
これと通常兵器の陸海空軍が作用する複雑なゲームである。

事実、この時代のソ連は、互いのICBMで米ソ相互破壊を維持しつつも、
有事には地上軍のOMGを放って中距離核の使用決断前に蹂躙し、
しかるべき後に欧州を中距離核でとどめを指すとの戦略を保持していた。

71 :JTAC:2018/09/05(水) 23:38:29.57 ID:v0FVzmx/.net
「国家戦略」はリデル・ハートが「戦略論」で提唱した概念である。(著作中では「大戦略」)

「戦略論」は古代からの戦役を検証し戦略の原則を検証した著作でああるが
、「間接的アプローチ」の提唱で明らかなようにハートは単一の戦略ではパラドキシカルな力が作用し、戦史上、常に失敗してきたことを認識していた。
これを回避する概念が著名な「最小予期線に対する間接的アプローチ」や「拡大する奔流」であるが、
それよりも本質的に偉大な業績が「国家戦略」(さらりとしか文中触れてないが)である。
国家目的を達成するため単一の戦略に固執せず、軍事・非軍事の多用なアプローチによりパラドキシカルな作用を回避し目的達成に至る、という概念である。

戦前、ナチス・ドイツに対するやや共感的な言動に評価を落としたハートであるが、
米ソ冷戦を背景として「国家戦略に基づく間接的アプローチ」はソ連という巨大な大陸地政学国家に対する有効性が認識され、
ハートの名声とともに「国家戦略」の概念も浸透していった。

72 :JTAC:2018/09/05(水) 23:49:32.47 ID:v0FVzmx/.net
生まれたばかりの「国家戦略」であるが、核による米ソ相互確証破壊を背景に
「核戦略」「現実主義による米ソ均衡」という、全然現実的でない現実主義に犯され、
その機能を封じられていった。
この時代の代表格が今でもしぶとく現世に片足を残すキッシンジャーやアレクサンダー・ヘイグ。
ニクソン政権から共和党に潜り込んだディープスロートの面々である。

トランプ政権に対しても、妖怪キッシンジャーは明かに影響がある。
平気で同盟国を切り捨てるリアリズム、要注意である。

73 :JTAC:2018/09/06(木) 00:00:22.09 ID:PEu5B3RL.net
この「核戦略」という「非戦略」に対し、最終的に論争に勝利し、レーガン政権の「ジェダイ・マスター」として西側陣営を戦略理論面で勝利に導いたのがCSISのエドワード・ルトワック、英国レイティング大教授(当時、レーガン政権の諮問委員)のコリン・グレイであろう。
(異論は認める)

二人のジェダイ・マスターに共通するのはクラウゼヴィッツ等古典理論から導かれた「国家戦略」の復活である。

74 :JTAC:2018/09/06(木) 00:19:08.49 ID:PEu5B3RL.net
エドワード・ルトワックの国家戦略論は、国家戦略、戦域戦略、作戦、戦術の垂直的な階層構造が
敵対国家等と水平的に各階層構造相互作用しながら争うモデルである。

さらに特徴的なのは「戦略のパラドックス」、あるアクションには常に逆説的な力が働く。
その対策(我がパラドックスを回避)と活用(敵をパラドックスに直面)こそがルトワックの国家戦略のエッセンスである。
ルトワックの戦略論により、それまで西側でミッシングリングであった作戦次元、作戦術含む国家戦略体系が確立され、
ソ連のアプローチに的確に対応できるようになった。
(米空陸軍のエア・ランド・バトル。米海軍のASW戦略)

75 :名無し三等兵:2018/09/06(木) 00:30:48.04 ID:PEu5B3RL.net
コリン・グレイの国家戦略論は、諸戦略の集合としての国家戦略感と目的に対する多面なアプローチである。
クラウゼヴィッツの強固な支持者でもあり、政治と連動した努めて総合的な戦略を提唱する。

バーナード・ブロディらと直接的に論争し、核戦略に依存しない総合的な戦略を主張し、レーガンのSDI計画に提唱した。

76 :JTAC:2018/09/06(木) 01:02:33.66 ID:PEu5B3RL.net
ルトワックによれば、国家戦略は巨大であり「これが国家戦略」というものはない。仮想的な概念である。
コリン・グレイによれば、戦史上の継続性のみが唯一のルールであり構成要素である諸戦略は常に変遷する進化的アーキテクチャである。

まだまだ未解明な国家戦略であるが、それゆえに興味はつきない。
また直接的にはソ連を滅ぼす過程で明かに有効性があった。
今後、国を守り、繁栄させるとともに、支那、南北朝鮮、ロシアを滅ぼし、
アメリカの覇権が衰退する環境で生き抜く上で継続的に研究すべき概念であろう。

77 :JTAC:2018/09/06(木) 05:39:00.61 ID:C25ns/C2.net
北海道で震動6強。現状、厚真町近辺で土砂崩れ。
NA出動だな。

また「日報」が量産されますね。

78 :JTAC:2018/09/06(木) 05:45:53.66 ID:C25ns/C2.net
作戦上の状況の特質
地域的にかなり広域で、自治体の被害情報集約は当てにできないものと。
各機関は独自にローラーで調べた方がよさそうです。
48h以内、人命救助フェイズ

79 :名無し三等兵:2018/09/06(木) 09:25:57.32 ID:nLk4vipN.net
ルトワックの『クーデター入門』は早くも絶版状態だ
しかしこれを読んで『戦略論』のほうが面白そう
何2011の大地震に比べたら
『日本4.0』というのが新しく出るそうじゃんジェダイの

北は余力がないから問題ない、国家が自爆攻撃したことなど歴史上ない。
ということで人民解放軍、期待してるよ〜         通信終了。

80 :JTAC:2018/09/06(木) 17:04:53.65 ID:R9EvLG7z.net
>>79
「クーデター入門」がルトワックの処女作、「戦略論」は代表作でしょう。
後者は、こういうの(戦略)好きな人間にはバイブル。

「クーデター入門」(奥山真司訳)は先月まで新宿の紀伊國屋で見た。

81 :名無し三等兵:2018/09/06(木) 17:23:04.74 ID:R9EvLG7z.net
以前出版された「中国4.0」(ルトワック口述、奥山真司訳)は、

1.0・・・トウ小平時代の平和利な発展
2.0・・・全正面での攻勢(諸外国のパラドキシカルな対応による挫折)
3.0・・・選択的な攻撃(またもパラドキシカルな反支那同盟の形成)
4.0・・・さて?次は?

碩学ルトワックだが、この話題は米国のシンクタンクとしてのポジショントーク入ってる。
支那を育てたのは、毎年、貿易赤字で40兆円も貢いでいる米帝だし。(チャイメリカ)

結論は同じでも、日本が支那と戦うのは自国のためで、不実な同盟国の戦略に使嗾されるからでは無いはずです。

82 :JTAC:2018/09/06(木) 23:44:45.40 ID:JYAuI4Xf.net
今回の地震対策オペレーション「北の守り(仮称)」
冷静にstraregic end stateとこれに至る方法・手段を考えてみよう。
deceive pointは「人命救助(厚真町の土砂崩れ)」「停電復旧」「生活支援(停電町村への給食・給水)」

最も緊急なのは暑真町だが、規模的にはtacticalなレベル(2kmの土砂)。
近傍駐屯地から1個連隊規模(1000名)と施設群配属で捜索ですね。

ボトルネックなのは停電復旧。二週間も止めてられんでしょ。
北電の言いなりになってんじゃねえよ。<世耕
原因を分析して、他地域の電力会社に支援を要請すべきです。
その基盤を自衛隊他で支援する。これはオールジャパンな課題でしょう。
並行作業で一気に解決すべし。

電気が回復すれば、そもそも生活支援すべき人数が激減する。
給食・入浴支援も良いが、優先的な決勝点は停電復旧でしょう。

83 :JTAC:2018/09/06(木) 23:56:11.61 ID:JYAuI4Xf.net
福一か吹っ飛んだときに分かったが、結局、電力会社は本当の意味で発電所のメカニズムを掌握してないんですね。
下請けの重電メーカ、下手するとさらに孫請かもしれない。
この垣根の伝言ゲームを廃して、全体で全体で「状況」を「Visualize(オペレーショナル・アートの肝)」してほしい。
オールジャパンでの作戦術、訓令指揮。
それが作戦次元からの提言です。

84 :名無し三等兵:2018/09/07(金) 04:01:07.46 ID:XJLMU7om.net
平時ならそれほどの能力は必要ない
『クーデター入門』をAmazonは積極的に仕入れることにしたようだ

85 :JTAC:2018/09/07(金) 17:58:40.13 ID:0Gh6tUMd.net
奥山真司氏は、自著「世界を変えたいなら一度武器を捨ててしまおう」でルトワックとグレイを統合した「戦略の階層構造」を提示しているが、
オリジナルとして「世界観」を最上位の次元として政策の上に置いている。
これは慧眼でこのスレでもパクらせて貰います。

西洋の学者には暗黙知になっってて意識しないが、西洋と東洋、孫子とクラウゼヴィッツを往来する者にははっきりと知覚できる。
これを客観的な視点として「次元」と捉えると孫子とクラウゼヴィッツの前提の違いが説明しやすい。
前者が循環論(タオイズム、パラドックス)、後者が終末世界観(パラダイムシフト)。
日本人としては「両方」使えばいい。これは新たな「武器」になる。

86 :JTAC:2018/09/07(金) 18:04:48.88 ID:0Gh6tUMd.net
グレイは、「戦略の文化」として「国家戦略次元」の(非合理な)制約条件としているが、
いっそのこと「世界観」を「最上位の次元」とすると分かりやすいように思う。

87 :名無し三等兵:2018/09/07(金) 23:26:54.21 ID:XJLMU7om.net
世界観 (文化)
政策 (政治)
国家戦略(経済)
戦域戦略(↓ここからが軍事)
作戦
戦術
技術

88 :名無し三等兵:2018/09/07(金) 23:52:54.08 ID:2SNKptuZ.net
銀行問題業界ゴト潰レル?職員イル?
虐待死刑スタッフ以外ニグループマイナス経常ケタチガイ災熱湯薬害毒死多繋ガル看後死
100件以上介護保険税金ムダ泥棒マダ今環境殺ッテマス100オツムオムツ借金漬ケ棺桶型国家
森友ノロウイルス焼肉嘔吐虐待スイッチ押死耶手ゲローン戦争ソンポ部死テルン盗難
郡大老害林本モヤシテa麻薬王振戦違反重々ヤットストレス足ダシ爆発公害山口炉ウドモヤンキーノ種死ネ世
https://anago.5ch.net/test/read.cgi/welfare/1443184621/

89 :JTAC:2018/09/08(土) 06:20:55.95 ID:dklTK7nf.net
>>87
「国家戦略」は統合概念で軍事も経済も含みます。

グレイの説では、「政策」は政治とはイコールじゃないんだよな。
各の「政策」がコンセンサスを経て施行される過程が「政治」。

90 :名無し三等兵:2018/09/08(土) 06:30:20.59 ID:dklTK7nf.net
参考図書
「戦略の未来」(コリン・グレイ著、奥山真司訳)
「エドワード・ルトワックの戦略論」(エドワード・ルトワック著、武田康裕、塚本勝也訳)

武田氏は防衛大の教授で分かりやすいクラウゼヴィッツの解説書なんかも書いています。

91 :名無し三等兵:2018/09/09(日) 04:12:51.62 ID:/CItL31P.net
JCワイリーは
●神様リスト
●疫病神リスト
どっち

92 :JTAC:2018/09/09(日) 12:51:53.47 ID:F1e9/FFN.net
「神」も「疫病神」も神は神。
偉大な兵学思想家です。
ただし、兵学思想史は戦争を対象とし勝敗優劣がはっきり出てしまう分野でもあります。

現代兵学思想史のこれまでの「勝利者」はネオ・クラウゼヴィッツ派のルトワックとコリン・グレイと言っていいでしょう。
我々がアクセスできる教科書、覇権国家アメリカの教義、ADP、FMはコリン・グレイとルトワックの戦略思想をふんだんに引用して教義を組み立てています。

この最終型に至る思想史の中で、肯定的に引用されている思想家を「神」、否定的に参照されている思想家を「疫病神」とやや挑発的に表現してみました。

93 :JTAC:2018/09/09(日) 13:05:26.30 ID:F1e9/FFN.net
>>91
J.C.ワイリーは、米海大の教官で統合軍の戦域戦略・作戦思想の草分けですね。
第二次世界大戦で勝利したアメリカですが、陸軍、海軍に加えて空軍ができてしまい、しかも核武装してて鼻息が粗い。
「海軍なんかいらん。その分の予算を戦略空軍に回せ」とまで言う。
それに対して海軍サイドで統合作戦や戦略はどうあるべきか?を思索し国家戦略に至る草分けがワイリー。

その一つの切口として「順次戦略」と「累積戦略」を提唱。
この人も存命時はあまり注目されませんでしたが、コリン・グレイが引用して有名になった。
コリン・グレイの著書では「国家戦略」を構成する「諸戦略」のひとつとして「順次戦略」「累積戦略」を位置付けている。

よって、「神」サイドですな。

94 :JTAC:2018/09/11(火) 12:34:18.32 ID:xeWiXCy9.net
昨今、トランプ政権は、支那に対して大規模な経済制裁(知財名目で関税25%にUP)をしかけようとしているが、
流れ弾は日本にも飛んできて、自動車輸出等に着弾しそうです。

対支那の貿易赤字が40兆円と膨大なのに対し、今や対日は6兆円くらいとさほど大きく(日本全体のGDP比1%強)ありません。
それにも関わらず、依然として世界三位に落ちぶれたはずの日本に対してかなりの警戒心を持っている。

これは過去の戦略史を紐とかないと見えてこない。
国家戦略のハード面が軍事なら、ソフト面の代表である「経済的位相」を展開し今後の議論の足しにしたい。

95 :JTAC:2018/09/11(火) 16:50:32.33 ID:bufW8zSX.net
そもそもアメリカを始め旧西側諸国にはあまり明確な経済戦略がない。
日本には、かろうじて経済産業省(旧通産省)があるが、アメリカには相当する行政機関が無く
「通商代表部」という奥歯に物が挟まったような歯切れの悪い審査機関があるのみ。

旧ソ連が「五ヵ年計画」として統制経済を嗜好したのに対し、
西側は自由主義・市場経済を擁護し過度な経済への介入は行わない建前がある。

96 :JTAC:2018/09/11(火) 17:10:24.55 ID:bufW8zSX.net
東西陣営における「経済戦略」の激突は、初期は五ヵ年計画に基づき重工業路線を推し進めるソ連に対し、
1930年代に需給調整の不調により大恐慌に陥った西側が不利に思われたが、
やがて洗練されたケインズの財政政策、フリードマンの金融政策によりグローバルな市場経済を維持。

停滞する共産陣営を尻目に自由主義市場経済は、レッセフェール(神の見えざる手)に基づき成長を続け共産主義を圧倒し、ついにはソ連を滅ぼした。
自由と民主主義と市場経済の勝利である。
以上で「経済戦略史」終わり。

・・・というのが親米保守派のとって耳に心地好い通念と思われるが、おそらく事実の半分も表現できていない。
実態は「腹黒い」戦略の応酬だったのだ。

97 :JTAC:2018/09/11(火) 17:23:03.05 ID:bufW8zSX.net
一言で「企業の自由な経済活動」というが、特に米国ではシンクタンク等を介在して政府機関とグローバル企業の経営サイドはがっちりと結びついている。
特大の地下茎で結びついているのだ。実態は世界最大のインサイダー取引国家、それがアメリカである。

彼らの真の「経済戦略」は個々の企業を導く「経営戦略史」を紐解くことで幾ばくか解明できるように思う。
そこには実に以外な事象が記述されている。
軍事戦略の「対象脅威」が「ソ連」ならば、経済戦略(経営戦略)の「封じこめ」の対象は・・・そう、我々、日本(日本企業)だったのである。

98 :名無し三等兵:2018/09/11(火) 17:36:58.90 ID:XODTX0v9.net
【独島に軍配、諦めろ】 竹 島 の 領 有 権 は   <60億>   で 既 に 売 却 済 み
http://rosie.5ch.net/test/read.cgi/liveplus/1536633092/l50

北方領土と竹島は解決している、政治利用を許すな!

99 :JTAC:2018/09/11(火) 17:51:07.47 ID:bufW8zSX.net
経営戦略の草分けは、フレデリック・テイラーの「科学的管理法」だと言われる。

近代までの世界は、(現代と比較して)とにかくに貧困である。物がない。
「戦争は政治目的のために戦われる」と言いつつも、近代までの軍隊も社会同様貧困であり、飢餓すれすれで食糧や飼葉を求めてさまよった。
高名なモルトケのプロイセン軍も、鉄道による移動や兵站を導入しつつも、
大半の物資は舎営、つまり一般民家からの強奪で賄っていた。

それを「科学的管理法」が根本から変えた。
生産工程を理論的に分析し、標準化することで中世の香り高い職能組織から脱却し空前の高品質・画一化された大量生産が可能になったのだ。
それまでの時代と比較すると生産コストは限りなく「0」になったと言ってもいいかもしれない。

これは直後に現れたフォードシステムと合せ文明を根底から変えた。
人類が有史から初めて飢餓から脱し、価値を自ら創造できるようになったのである。
社会的なゼロサムゲームからの脱却だ。

この時点で資本家と労働者のゼロサムゲームを前提としていたマルクス経済は論理的に死亡した。
実に1920年代の事象である。それ以降のソ連は、経済戦略的には既に生ける屍になっていた。
彼らの「賃銀」「福祉」「余暇」は一度たりともフォード社の平社員を凌駕できなかった。

100 :名無し三等兵:2018/09/11(火) 18:11:51.94 ID:bufW8zSX.net
テイラー・フォードシステムは、第2次世界大戦で最大の威力を発揮した。
人類史上最強の頭脳集団と言われるアメリカ陸軍戦争計画局が割り出した作戦モデルに基づき、必要な装備・兵站を導出。
その生産工程を徹底的に分析・標準化。必要な物資を圧倒的なスケールで生産していった。
アメリカは確かに天然資源と人口に恵まれた国である。ただし、そこしか見てなかったら永遠に彼らの強さを理解ぜきない。
テイラー・フォードシステムによって徹底的に標準化された生産工学、その技術的優位に着目すべきである。

これにより、B-17からM4シャーマンからエセックスシスターズからM1アサルトライフルからトラック、ジープ、レーション、オレンジスュース、DDTに至るまで
作りに作りまくり短期間に巨大で火力・機動力に溢れた統合軍を作り上げた。

このダクトを降ったのはルーズベルトがGMから引く抜いたビル・ヌードセンである。
残念ながら、日本を始め枢軸側の諸国でここまで権限を与えられた企業人はいない。
経済戦略次元で完敗したわけである。

101 :名無し三等兵:2018/09/11(火) 18:27:27.75 ID:bufW8zSX.net
「作る」方が科学的なら「壊す」方も科学的。
テイラー・フォードシステムは、一部アメリカ資本によってドイツにも導入され、Fw-150他万単位の生産を成し遂げていた。

標準化された分業態勢は、必ずハブと呼ばれる生産工程上の集約点がある。
これを「産業構造網理論(industrial web theory)」により分析し、これを戦略爆撃して機能停止させる。
そのために必要な戦略爆撃機の機数まで割出し生産してきた。
漫然と生産したわけでなく、かなり明確なビジョンをもっていたわけである。

このような経済戦略に関する思想は、戦後のアメリカ企業にも継承され、1950年代の空前の繁栄を招致し、
また戦争で荒廃した他国に対し圧倒的な経済的優位をもたらした。

102 :JTAC:2018/09/11(火) 21:06:58.89 ID:i46s0n4c.net
第2次世界大戦後から1960年代までの世界市場を席巻したアメリカ企業の経営戦略は「ポジショニング戦略」(マイケル・ポーター「競争の戦略」)と呼ばれる。

経営戦略を「市場におけるポジショニングの選択」と規定した。取りうるポジショニングは究極的には二つ。
全社的な低コストで戦う「コシトリーダーシップ戦略」と市場の一部に対し付加価値で戦う「差別化戦略」。
これらのボジショニングに対し、自社にかかかるファイブ・フォース「既存競合」「買い手」「供給者」「新規参入」「代替品」を分析して競合の最重要要因を導出。経営資源を集中するのである。

これをマクロなレベルか眺めると一旦、アメリカ企業が市場でポジショニングを掴んでしまえば他国企業が挑戦してきても効果的に排除できることを意味する。
ましてや市場から閉め出されているソ連の国営企業など物の数ではない。
市場経済だの自由な企業活動などと奇麗事を並べる裏で、ハーバード大学の深奥ではアメリカ企業による世界経済支配の戦略が練られていたわけだ。

彼らは核心していた。
軍事的覇権に守護されたアメリカ企業の経済的ポジショニングの優位は決定的かつ半永続的だと。

ところが、そうはならなかっった。
実に、実に以外な国がアメリカ企業のポジショニングを侵食し始めたのである。
日本企業である。

103 :JTAC:2018/09/11(火) 21:29:41.66 ID:i46s0n4c.net
例えばキャノン。
米ゼロックスがほぼ100%を押さえるコピー機市場にポジショニングなぞあるはずがんかった。
ところがキャノンの経営陣はこう考えた。
「他が参入せずにゼロックスとウチだけなら50%のシェアが取れるではないか。」
大手市場を回避して中小企業に三色カラーを売り込み本当にそうなってしまった。

例えばホンダ。
米国の自動車市場。あのフォード。大戦で日本とドイツを叩き潰したあのフォードのポジショニングである。
低燃費のシビック等を武器に攻略に成功し、あまつさえ米国で現地生産まで開始した。
あり得ない自体である。

アメリカの経済界は混乱した。あのイエロー・ジャップがアメリカの一流企業の鉄壁のポジショニングを崩せるのは何故か?

彼らは日本企業が固有の能力(学習意欲・カイゼン企業風土)という「資産」を持っていたためだと解釈した。
資産に適合した市場にアプローチできたので成功したと。
これをキャパビリティ戦略という。(ジェイ・バーニー「企業戦略論」)
(書籍では「ケイパビリティ戦略」だが、より"capability"に近い音を採用)

104 :JTAC:2018/09/11(火) 21:35:48.93 ID:i46s0n4c.net
戦略のパラドックスとして、このときのアメリカの日本に対する(口には出せない)憎悪のすさまじさを軽視するべきではない。
経済的な地政学はアメリカ人(アングロ・サクソン)の歴史的な心の拠り所。
それを崩した日本人への憎悪と警戒心はいかばかりか。

よって、今になってもトランプ口から的外れな対日制裁論が出るわけだ。
その戦略史上の経緯は常に認識する必要がある。

105 :名無し三等兵:2018/09/12(水) 00:08:06.50 ID:SdpnDipQ.net
80年代後半から90年代、アメリカ経営戦略の反撃が始まった。
お家芸のポジショニング戦略と痛い目にあったキャパビリティ戦略の融合を図り新しい戦略を模索した。
「日本企業の戦略に学んだ」という識者もいるが、それは傲岸不遜な井の中の蛙。
そもそも日本企業は、というか日本社会は「戦略」にあまり価値を見出だしていない。

諸説あって定説とは言いがたいかもしれないが、「イノベーション」という言葉に着目したい。
夢のあるフレーズだが、ここではゴリゴリの金の世界、金融工学との関連に着目して見る。
ITやインターネット関連でイノベーションを達成するにはゲイツ・ジョブスのお伽噺はさておき、実態として莫大な初期投資が必要になる。
緻密なトレンドとボラリティの確率計算によりそれを可能にしたのが金融工学だ。
イノベーションと金融は切っても切れない関係にある。

日本ではかなり誤解さてとぃるが、ポイントは利益ではなくマネーフローなのである。
小金の黒字を稼いだところで莫大なR&D、設備投資へのマネーフローを維持できなければ早晩市場から退場するはめになる。
サムスン電子に食われて退場していった日本の総合家電がその典型である。

今をときめくアマゾンは、2000年以降毎年1000億以上の損失を垂れ流しながら全米の物流センターに投資した。
以前の戦略環境なら倒産するところだが、新しい金融工学に基づくグローバルなマネーフローはそこに可能性を見出だし瞬く間に巨大企業に成長した。
フェイスブックに至っては、一円の利益を出さないまま企業イメージでマネーフローを集め上場企業に成り上がった。

同じ頃、日本では小泉構造改革の元、企業の貸し剥がしに精を出していた。
バブルの後始末、時価会計の導入等やむを得ない面もあったかとは思うが、戦略的には完全に逆方向である。
金融相・竹中平蔵は、本人は自覚してたかは知らんが、実質、有能な間諜である。
金融工学の経済戦略への適用に関して完全に置き去りにされた。
日本企業の快進撃は終了した。
アメリカの経済戦略の復権である。

106 :JTAC:2018/09/12(水) 00:21:16.38 ID:SdpnDipQ.net
順風満帆、我が世の春を再び謳歌しているかに見えたアメリカ経済だが断崖絶壁が待っていた。
リーマンショックである。
要因は色々あろうが、要はイノベーションと金融に基づく経済は戦略環境の変化に甚大な影響を受ける。
何せ未来の可能性の「確率」に莫大なレバレッジを利かせて投資している。
環境の変化を読み誤れば、通常はあり得ない確率でまとめて潰滅する。
リーマンの影響でアメリカの投資銀行はほぼ全て消滅した。

デフォルトの危機に直面したアメリカ企業群に対しアメリカ政府は身も蓋もなくモラトリアムを施行した。
彼らがバブル崩壊期に日本企業に放った悪罵を全てお返しする。
「不公正」「二枚舌」「卑怯者」といいたいところだが、冷静に国家戦略で対応したい。

107 :JTAC:2018/09/12(水) 00:39:02.13 ID:SdpnDipQ.net
このような環境でもしっかり生残り成長を続ける企業がいる。
アマゾンである。

その戦略は現代戦略の最終形「アダプティブ戦略」(適応戦略)と言われる。
論理的な思考、情報分析以上に「試行」を重視して数多く展開し、結果が出たディメンジョンに迅速に投資を拡大。
市場を攻めとるのである。
玩具最大手のトイザラスがアマゾンに潰されたのも記憶に新しい。
また、日本の宅配事業にも凄まじい勢でアタックしている。

アダプティブ戦略は、生物が多様な試行錯誤の中、進化していく姿に似ている。
軍事分野でのsystem operation design(SOD)の発想と類似していて興味深い。

ただし、このような企業、実に扱いずらい。
アマゾンの本社があるシアトルは、アマゾンが社員の福利厚生のために作ったバイオームだらけの「キモい」都市になった。

http://www.takara-sign.com/r_blog_2011/s_images/2011-09-12-cornwall-014s.jpg

この傾向は益々強化されえうだろう。
アメリカは「トランプを指示する古いポジショニング戦略企業」と「アダプティブ戦略を貫くキモい企業」に二分化されつつある。

108 :JTAC:2018/09/12(水) 01:13:08.68 ID:SdpnDipQ.net
イラク戦争は、ラムズフェルド国防長官のITを活用した洗練された指揮の元、
短期間にイラクを平定し、ハリバートン他肝煎り企業は莫大な利益をあげるはずだった。
ところが、全く期待はずれに終わった。
IED、EFP他敵性住民のトラップに囲まれた米軍は耐え難い損失被った。

米軍の中には現地の環境、住民に適応し現場独自の施策を試みるものがいた。
湾岸戦争で73イースティングの戦いを指揮したマクマスター大佐である。
「交番システム」と呼ばれる小兵力を格子状に配するシステムで治安の回復と民心の掌握を図り一定の成果を上げた。

さらにこれを戦訓としてペトレイアス大将は対反乱作戦マニュアルを作り上げ成果をあへた。
マクマスターとペトレイアスの戦例は、経営戦略でもケーススタディの対象となりアダプティブ戦略の有効性を示している。

ただし、アダプティブ戦略は扱いが難しい。
マクマスターやペトレイアスが政界転身後敢えなく失脚したのは記憶に新しい。
特に80年代の能天気な化石・トランプには無理だろう。
アメリカ社会の断層を象徴している。

さて、このような状況で日本の経済戦略はいかにあるべきや?
興味はつきない。

109 :JTAC:2018/09/12(水) 19:43:25.03 ID:d+Nv/C7o.net
「ロシアの軍事演習史上、最大規模の「ボストーク2018」始まる」

https://blog.goo.ne.jp/jiuhime007/e/dfcd4e577e10f162ed43da3f96b7f8da

冷戦後最大の演習。
(兵力30万、全兵力の40%を極東に集中)
安倍氏の親ロシア外交は完全に破綻したと言えるでしょう。

ロシアの戦略を詳細に展開してきましたが、その基盤は軍事力。明らかに軍事力です。
「安倍首相とプーチン大統領の親密な関係」など何の足しにもなりません。
先方の価値観を理解していない。
北方の陸上戦力をせっせと削減する安倍・小野寺の戦域戦略は
先方には「友好」ではなく「弱腰」、「与し易い阿呆」、「カモがネギしょって泳いでいる」としか映らんわけですよ。
国益のためなら核戦争すら覚悟してる連中です。

110 :JTAC:2018/09/12(水) 19:55:07.98 ID:d+Nv/C7o.net
プーチン氏「前提条件なしで平和条約締結を」

https://www.yomiuri.co.jp/world/20180912-OYT1T50086.html

「プーチン氏の提案は、北方領土問題の解決を事実上棚上げし、平和条約の締結を先行させる内容だ。安倍首相の演説後、司会者からの質問に答えた。」

先方は明確に恫喝してきたわけですが。
(日本は北方四島の領有権を放棄せよ)
安倍氏に伝わったかな?

111 :名無し三等兵:2018/09/13(木) 10:14:18.76 ID:0uW4aZCD.net
中国に対して軍事演習して、平和条約の中身は対中包囲網だと思うが。

112 :名無し三等兵:2018/09/13(木) 10:40:35.35 ID:0uW4aZCD.net
ファーウェイはどうなん?

113 :JTAC:2018/09/13(木) 17:32:05.90 ID:vpgjLDEn.net
>>311
演習の目的は多目的なのだろうが、支那・モンゴルは共同訓練国として本演習に参加します。
本演習には艦艇が80隻参加してまして、極東ロシア軍が海軍使うとしたら敵は一国しかないでしょう。

114 :JTAC:2018/09/13(木) 17:52:51.25 ID:vpgjLDEn.net
>>112
元人民解放軍出が集う非上場の国策企業。コンプライアンスなんて言い出したら完全にアウト。
アメリカ、カナダ、オーストラリアは政府調達から締め出し。
「戦略」的位置付けを考えるなら売上だけでなく多角的に評価すべきかと。

115 :名無し三等兵:2018/09/13(木) 18:03:21.94 ID:vpgjLDEn.net
ロシアは教義上、渡洋侵攻も渡河作戦の延長で考えている。
海上優勢・航空優勢が部分的でも、特定の時期・海岸を火力保証・航空保証して普通に上陸してきます。
旧西側諸国よりも上陸作戦での損害に関するハードルが低い。

海軍歩兵部隊が海岸の直射ラインを押さえたらポンツーンを設置して一般の機械化旅団が普通に上がってきます。

今回も北海道の目と鼻の先、樺太でも演習してます。

116 :名無し三等兵:2018/09/13(木) 19:11:55.38 ID:vpgjLDEn.net
ロシアの政策上の関心事は「国土」です。
国土を国力の基盤である「戦略的後方地域」と、その周囲の防護地域である「作戦地域」「戦術地域」に、わりと厳密に区分しており、軍管区の割り付けもその思考にそっています。

安全保障政策としては、少しでも広い「戦略的後方地域」を囲い混むことに執念を燃やし、そのために作戦地域以下も外に押しだそうとする強い政策的欲求をもっています。

外交的思考は、ほとんどゼロサムゲームで他国との共存共栄には関心ありません。
軍事・外交含めた国家戦略は、その方法論でしかない。

実際に帝政ロシア、ソ連、現プーチンロシアを俯瞰し事実を要約するとそうなります。
安倍氏が何故、親ロシア外交に拘るのか本気で分からない。

117 :JTAC:2018/09/13(木) 19:21:32.47 ID:vpgjLDEn.net
日本の対ロシア政策は「レジュームチェンジ」しかないわけです。
戦略的方法論は一時的融和を含めてオプションがあろうかとは思いますが、目指すべきゴールはそこしか。
先方は条約も契約も守らない国ですから。

118 :JTAC:2018/09/13(木) 22:08:26.76 ID:mohS4Ln8.net
梃子でも領土問題には応じず隙を見せれば他国を侵略し、
経済でも契約を平気で踏みにじるロシアとどうディプロマシーすれば良いか?

ロシアとの二国間だけ見ていると絶対に交渉は進展しない。
戦うか、領土を諦めるかしか選択支が無くなります。

それよりも他国間に目を向けるべきです。
対日で不愉快極まりない高圧的な原則を持ってるロシアは、他の国とも同じ様な紛争を抱えるわけです。
それを自然な形でロシア周辺国で連携し、軍事同盟・集団安全保障体制を構築することでロシアとの交渉の余地が生まれる。

陸軍で約80万の兵力を持ち、40万を特定の軍管区に集中できるロシアですが、
周辺国、例えばポーランド、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、リトアニア、ラトビア、エストニア、トルコ、ウクライナ、グルジア、日本は各々十万以上の陸軍を保有してます。
単純に合計するとロシアを上回る。アメリカ抜きでも。
軍事的に連携できるようになれば、少しはロシアも考え直すだろう。

その前に日本自身が改憲して集団安全保障への参加に政治的お墨付きを与えることですね。

119 :JTAC:2018/09/14(金) 06:56:31.17 ID:X7ELEB0G.net
対ロシア問題を考える上で本来根拠になるべきは、冷徹な「戦略の本質(ネイチャー)」とありのままの「ロシアの特質(キャラクター)」のはずですが
我々、日本人は相手に自己投影して考える癖があるやに思う。
「安倍首相とプーチン大統領の個人的関係」に某か期待するとかね。
先方は、近年構成されつつある「国際的なロシア包囲網」を分断するための「カモ」と見ているはずです。

相手を「忖度」する日本人の習性は、国内的には高い相互信頼の社会を生みだし、住みやすい国になってると思いますが、
一歩外に出たら「戦略の論理 」に頭切り替えるべきです。
その第一歩は、「ロシアとはどんな国か」客観的に考え対ロシア関係の本質に迫ることだと思う。

120 :名無し三等兵:2018/09/14(金) 07:17:09.99 ID:67D3tuJg.net
>極東ロシア軍が海軍使うとしたら敵は一国しかないでしょう。
 
米国、そしてなんと中国

>>114
軍事戦略的に合っている企業だと思った
で、ファーウェイデバイス=スパイなわけだが
一般人には関係ないだろうと思った

>海軍歩兵部隊が海岸の直射ラインを押さえたらポンツーンを設置して一般の機械化旅団が普通に上がってきます。

海岸の直射ラインを押さえるのは防御側じゃないのか
ポンツーンちゃなんじゃい

>条約も契約も守らない国ですから。

いや逆だと思う。ガスパイプラインを不当に止めたことがない
ウクライナのは料金払わなきゃ当然。中抜きまで行っていたそうじゃないか。
ロシアはガス屋としての信用を失うわけにはいかないのでそうなるそうだ。
レビュー97%って感じ
ところでまた売り切れたようだクーデターAmazonで

121 :名無し三等兵:2018/09/14(金) 07:57:54.52 ID:67D3tuJg.net
>ポンツーン

宗谷海峡は長い


ロシアが北海道に攻め込むことは国際ヨロン的に無理。

122 :名無し三等兵:2018/09/14(金) 08:11:44.81 ID:67D3tuJg.net
船と陸を結ぶんだな

123 :名無し三等兵:2018/09/14(金) 08:59:15.14 ID:67D3tuJg.net
>>119
旧ソ連マニアだが
いや、だからか
それほどわけのわからん相手ではないように思う

124 :JTAC:2018/09/14(金) 19:29:22.90 ID:Mo3mmt0Q.net
>>120
>海岸の直射ラインを押さえるのは防御側

当初は当然、防御側が押さえています。
攻撃側の「攻撃目標」になるということです。

攻撃側が「直射ライン占領」→「観測点ライン占領」→「港湾を含む地域を占領」した段階で「海岸堡」が完成し、以降、内陸部の戦闘(一般的な地上戦)になります。

ロシアの教義は極めて攻撃的で、直射ラインは海兵部隊の攻撃目標として攻撃奪取しますが、
まだ敵の観測射撃を制圧できない段階でも応急埠頭(ポンツーンブリッジ)を構築して、
一般的な機械化歩兵旅団が上陸してきて敵観測点ラインに攻撃を続行します。
これは、ロシア国内には海洋に匹敵する河幅の大河が流れ、その条件での応急渡河教義が発達したからだと思う。

125 :JTAC:2018/09/14(金) 20:28:56.43 ID:Mo3mmt0Q.net
>>120
>ロシアのガス屋としての信用

欧州に対しても度々禁輸をちらつかせていると思いますが
日本もサハリン1、サハリン2の契約で直接煮え湯を飲まされているかと。
それも一回や二回ではなく。

126 :JTAC:2018/09/14(金) 20:44:21.04 ID:Mo3mmt0Q.net
>>121
>宗谷海峡は長い

海峡幅は約43kmで稚内側から天気が良い日は樺太が見える。
これが戦術的に何を意味するかと言えば、大型輸送船を介在させなくとも沿岸→沿岸方式で稚内に攻め込めます。

この辺の地理的感覚は小林源文の「バトル・オーバー・ザ・北海道」ででも。
上陸範囲が広すぎるので日本側は対着上陸戦闘は本命ではありません。
内陸部まで遅滞して旭川盆地の入口にあたる音威子府を渡さないように固守します。
ここをロシア側にとられると、彼らの作戦次元での組織的戦闘が可能になり、ロシア「作戦術」がフルスロットルで驀進を開始します。

このシナリオを意識した演習を、稚内の対岸で着実に反復しています。
ソ連崩壊後の経済的に苦しい時期も極東に海兵師団を維持していました。

127 :JTAC:2018/09/14(金) 21:14:27.65 ID:Mo3mmt0Q.net
ロシアが、冷戦時代から一貫して持ってる戦略は、戦略ミサイル原潜SLBMによる核抑止力でアメリカのICBMの戦略効果を無効化すること。
そのために、SSBNの防護が死活的に重要ですが、ムルマンスクが面するバレンツ海も、サンクトペテルスブルグのバルト海もセバストポリの黒海も
外海に開放されてて他国のSSNがロシアのSSBNを狩りにくるのを防げない。

唯一オホーツクだけが島嶼に囲まれて聖域化できる可能性があります。
ただし、北海道や千島列島が敵対勢力の領域だとその条件が潰されます。
よって、北方四島は返還しないし、北海道も有事には占領する計画も持っています。

二期プーチンになってからの北方四島の領土交渉でも、ロシア側が北方四島への米軍基地の推進の可能性を理由に難色を示しました。
このことは、現在でも「オホーツクの聖域化」を戦略として持っていること。
同じ条件を構成する北海道を極めて目障に思っていることを図らずも立証しています。
安倍政権は、この段階でプーチン・ロシアとの交渉の無意味さを覚り「封じ込め」に舵を切っても良かった。
相手の発言の軍事的意味をよくよく吟味すべきでした。

128 :JTAC:2018/09/14(金) 21:23:10.16 ID:Mo3mmt0Q.net
昨今のシリア情勢でも地中海側での軍事基地の確保で黒海を聖域化しようとする意図も伺えます。
バルト海でのロシア海軍の演習も活発化しており、北方四島の事実上の交渉打ち切り宣言と合わせ、かなりグローバルに海洋戦略活性化させていることが分かります。

129 :名無し三等兵:2018/09/15(土) 10:38:36.36 ID:EfPYf1cZ.net
>>126
奥山のYouTubeで、奥山ではないほうが
北海道にもう陸自は要らないと言ってたぞ
ロシアはもう上陸作戦する経済的体力ないとかなんとか。
経済力関係なく防御はやるでしょうが攻撃はやらんでしょう

130 :JTAC:2018/09/15(土) 18:06:27.65 ID:5CgZ6rWM.net
>>129
今、目の前でボストーク2018をやっています。明らかに攻勢作戦のシナリオです。
ますは、現に目の前で起きていることからスタートするべきじゃないかな。

単純に極東戦域の兵力量の減少の話であれば、ボストークがまさにその回答で、
他の戦域から「戦略的後方地域」の中央軍管区を経由して、攻勢作戦が実行できる戦力を結集する、
それを実際に演習して四十万ばかり集結できたことを誇示しています。

んで、気分が高揚したのか「今年中に無条件で平和条約を結べ。(日本は北方四島の領有権主張を放棄せよ。)」と怪気炎を上げています。
これくらい分かりやすい恫喝もない。

131 :JTAC:2018/09/15(土) 18:32:03.67 ID:5CgZ6rWM.net
陸自削減論者は、日本の戦域戦略全体の問題を見落としているんじゃないかな。

日本の海上自衛隊は、「海上打撃力」をほぼ持っていない。
各イージス艦のVLSには対空用のスタンダードだけで対艦攻撃能力は申しわけ程度ハープーンを搭載してるのみ。
(VLSのトマホークが無い)

空自のF-2のASMは頼りにしたいところですが、北方でも南西でも焦点となる地域での航空優勢はとれません。
敵基地を攻撃できないので根本的な優勢は確立できんのです。

何故、そうかと言えば、海自も空自も、戦略的立位置が米海軍・空軍のアクセスを維持するだけの補完的機能でしかないわけです。
ところが、それがオバマ政権やトランプ政権のように同盟履行に後向の政権や、支那のA2/ADで米軍の来援そのものが揺らいでいる。
現状、確実に独自の防衛力として機能するのは陸自だけです。
それは予算以前に期待されてる立ち位置の問題。
それを議論せずに陸海空の配分を話しても意味がないかと。

陸軍は、広大な機動訓練ができる演習場がないと機能維持できない。
だから、どこに配兵するかというより、兵力培養に相応しい地域に一定の戦力置いて、北方の脅威、南西の脅威、各々に兵力をスイングさせて守るのがボストーク2018に対する日本からの適正な「回答」かと。
というか、それで現大綱の「統合機動防衛力」ができていると思いますが。

132 :JTAC:2018/09/15(土) 19:51:43.17 ID:5CgZ6rWM.net
>>123
>それほどわけのわからん相手

ロシア人個々には良い人、悪い人といるわけですが、それを総体としての「世界観」として評価したい。
その「世界観」が「政策」を生みだし、政治的プロセスと諸戦略の調整機能を経て「国家戦略」として固まり
それが「外交」「軍事」「経済」として我々に降りかかかってくる。

その「世界観」は触れ幅を考慮した本質に近いもので、帝政ロシア、ソ連、現ロシアの歴史的経緯が手懸かりになります。
(戦略の継続性)

ロシアは「わけの分からない相手」というより彼らなりに「合理的な世界観、安全保障政策、国家戦略」を駆使する相手であり
その「戦略」自体が日本の安全保障とぶつかるのが問題。

133 :名無し三等兵:2018/09/15(土) 20:03:05.61 ID:5CgZ6rWM.net
現在のロシア人の「世界観」のヒントとしてプーチンが明確に宣言してるフレーズがあります。

「ソ連崩壊は20世紀最大の地政学的悲劇」

日本のメディアではスルーしましたが、欧米のメディアには衝撃を与えています。
ロシアは、支那や北朝鮮異なり「冗談」はあまり言わない。

いくらプーチンでも今さら共産主義の「階級闘争」は考えていないでしょうが、ソ連時代の「地政学的バランスを取り戻す」と宣言し、概ねロシア人の支持を受けています。
ここから産み出される「政策」と「国家戦略」は警戒に値するでしょう。

134 :JTAC:2018/09/16(日) 21:36:43.75 ID:4D/7F8WY.net
国家戦略を立案する上で、対象国がどういう対応行動をとるのか推測することが重要になります。
これを推測する上で、ある国の「戦略文化」という概念が毎度のことながら議論になる。
「ある国が戦略を策定する上で長期的な「好み」がある」「遺伝的特質(戦略DNA)がある」「文化的な特質はある」とする考え方です。

この対義語は「グローバル化」(文化的な特質はない)で、例えば環境条件が全てとするエマニュエル・トッドが代表格でしょう。
昨今、後者から前者への攻撃がすさまじく「レイシズム」とまで言われている。

ルトワックは、軍事戦略に止まらず国際政治学サイドでも有名ですが辟易してそっちの集いにはもう顔を出さないらしい。

135 :名無し三等兵:2018/09/16(日) 22:07:51.96 ID:4D/7F8WY.net
ロシアの戦略文化に関するコリン・グレイの所見を引用すると、

「ロシアが引き続き戦略的な考えや行動をとるだけでなく、そのようなアイディアや行動が、
ロシアが長年にわたって考えてきたのとは別の、新しいものになる可能性も否定できない。」
「ところが、冷戦が終わってから既に一世紀分の時間が経ったし、ポスト冷戦地代も色あせつつあるように見えるが、
2014年のウラジーミル・プーチンという「皇帝」に率いられたロシアは、極めて伝統的なロシアの政策目標を、
これまた同じく粗野なロシア独特のやり方で積極的に追求している。
よってロシアが1991年に超大国の立場から実質的に降格されることになった「権力基盤の衰退」に対して
激しく抵抗していることは、ある意味で当然のことと言えるのだ。」

グレイはやはり「戦略文化」を重視する立場ですね。

ロシアに「累積的な変化」が生じることもあり得ますが、帝制ロシア・ソ連からの「継続性」が主流になる未来も十分あり得ます。
日本の、特に安倍政権の対ロシア観は何故か、後者を無視するがごとく楽観的で不可解です。
蓋然性のあるリスクにはリスクヘッジを考えるのが戦略というものかと。
それでも「北海道の守り」をリストラしますか。

136 :名無し三等兵:2018/09/17(月) 04:21:49.55 ID:ZkgioOjb.net
>>131
海空自は米軍の補完的機能でしかない
独自の防衛力として機能するのは陸自だけ

米陸軍はいないしな
海兵隊は攻撃だから
本土決戦ということか
海空も攻撃だものな
防御なら陸になるわな
ww2の続きのまんまという事だな

137 :JTAC:2018/09/17(月) 20:10:48.24 ID:T/fAMj6f.net
防衛白書を良く見れば分かります。
陸自関連の施策が「事態」別(島嶼部、ゲリラ、侵略事態、災害対処)なのに対し
海・空自のは「機能」しか呈示していない。
(警戒監視、機雷戦、対潜水艦戦、水上打撃)
例外はミサイル防衛くらい。

http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2017/w2017_00.html

つまり、海自・空自は(統幕はあるにしても)独自の作戦計画(事態認定から防衛出動以降)は持っておらず、
ただ米軍にアセットを差し出すだけの軍種であることを如実に示しています。
米国の動きが遅れた場合、戦闘は国土で起り陸自が真っ先に戦います。
現状、おそらくそうなる。今の災害派遣と同じですね。

日本の安全保障政策として考えるべきは、これをそもそも変えるのか、現状維持か。
空自に攻勢的航空作戦までやらせるか、海自に公海上で支那の機動艦隊を要撃するところまでやらせるか、
北朝鮮の敵策源地攻撃まで踏み込むのか
そのときの外交は?経済的な負担は?科学技術的な実行の可能性は?
具体的に作戦計画や戦闘計画に展開したとき本当に国民・国土を守れるのか?
複合的に事態が推移した場合は?

戦略目的(専守防衛or集団的自衛or集団安全保障?)-方法論(攻勢or防勢?)-手段(陸・海・空?)を総体的に考察しないと戦略の名には値しない。
小野寺氏が、発作的に「イージスアショア!」(手段?)と叫んでみても、目的と方法とリンクしていなければ、
それは発作でしかないわけです。

138 :JTAC:2018/09/17(月) 20:33:21.76 ID:T/fAMj6f.net
>>136
おっしゃる通り、日本の防衛の現状は、WW2終末期の「決号作戦(対オリンピック作戦、対コロネット作戦)」の状況に酷似しています。(日米安保はあるが)
もろに本土決戦です。
あの「国土で戦う」絵を見て鼻で笑っている連中の創造力欠如の甚だしさ。

ただし、現大綱の「統合機動防衛」で島嶼部での「捷号作戦」まで押し戻せる「可能性が見えた」ところでしょうか?
戦略的に「ハマった」観があり、それだけが要因では無いだろうが、支那政府は、一時期に比べれば対日で軟化してきました。
先般、李克強が訪日して「未来思考」(ヤクザの手打ち式)を説いていった。
つまり、尖閣諸島を始めとする先島諸島を日本は守りきったのです。(いつまで続くやら)
フィリピンはスカボロー礁を取られました。惨めなものです。
アメリカのオバマ政権もトランプ政権も奪回には動かなかった。これが東アジアの現実。

ところが、自民党の国防部会は何故か「統合機動防衛」にはあまり好意的ではなさそうですね。
かなり大幅な改編を企図しているようです。
全く毎度のこと「両手を縛って現場に戦わせる」悪癖をお持ちだ。国民の選良は。

139 :JTAC:2018/09/17(月) 21:02:30.31 ID:T/fAMj6f.net
北海道の地震対処の雑感。
今の政治家は東京育ちのお坊っちゃんばかりで、やはり地方の現状には疎い。絶望的に。

東日本大震災から随分時間が経過してますが、北海道の泊原発を停止させたまま、再稼働させるか、代替えを何とかするか、何も手を打たずに今日にいたると。
安倍政権だけでなく、対立総裁候補の石破氏も同罪です。(元々、地方担当相だったろうが!)

この人達が、目の前でロシア軍が演習やってる北海道。
毎日、尖閣や漁場に支那の海上民兵が押し寄せてくる先島諸島のこと、本当に考えた上で安全保障を議論しているのかと。
「対処できずに北海道全域が停電しました。北海道電力の体制に問題が無かったのか検証します。」では済まない世界かと。

140 :名無し三等兵:2018/09/18(火) 13:55:08.67 ID:sfX579pC.net
>米国の動きが遅れた場合、戦闘は国土で起り陸自が真っ先に戦います。
現状、おそらくそうなる。今の災害派遣と同じですね。

最悪やん

>イージスアショア!

あれは叫びだったのかw

>コロネット作戦

おお〜〜

141 :JTAC:2018/09/18(火) 23:05:50.55 ID:nY3d53FU.net
地政学(geopolitics)というものがあります。
似非科学という人もいます。
(自分も似非科学だと思ってる。)

ただし、戦略における地理的影響の大きさ、戦略への地球全球的な視点を提供してくれるという点では「知的勇猛さ」の対象にはなり得ると。
(by コリン・グレイ)

自国の安全保障のために、自国だけを見ていても達成できないわけです。

142 :JTAC:2018/09/18(火) 23:33:08.91 ID:nY3d53FU.net
ジェフリー・ティル(ロンドン大学キングスカレッジ)によると、
「海上優勢」を獲るための海上作戦の形態は、

○局地的交戦(local engagement)
物資を輸送、水陸両用作戦等で海上優勢を行使、戦闘は防御による局地的戦闘。

○外洋作戦(open ocean operations)
公海で敵対する勢力に対処、世界の海の広さによって監視と捜索のシステム(航空機、人工衛星)重視し敵を捜索撃滅

○前方作戦(forward operations)
敵の勢力圏に進出し敵の根拠地、アセットを撃滅

があります。
冷戦時代のアメリカ海軍の戦略は、まさにこの段階をおっており、局地的交戦→外洋作戦→前方作戦の順を追って、
当初、同盟国とのLOSを維持しつつソ連艦隊にダメージを与えながら段階的に敵地へと駒を進めていきます。
最終段階では空母6隻の巨大なタスクフォースでソ連海軍を根拠地ごと殲滅します。

ただし、同盟国にとってやや都合が悪いことには、「段階的」という奴が曲者で、
当初は同盟国がソ連の渡洋侵攻により蹂躙されても、それはやむなし、というところがあります。
なんせ、全球的な作戦なので一同盟国にかまってられません。
そこで、同盟国は独自の戦力持ち、一定期間持ちこたえる必要があります。
が、米海軍・空軍が攻勢を取れない地域で海自・空自が活動できるわけがない。
必然的に残るは陸自となります。これが全球的な視点の帰結です。

143 :名無し三等兵:2018/09/19(水) 09:02:40.42 ID:DWrqa0mt.net
>米海軍・空軍が攻勢を取れない地域で海自・空自が活動できるわけがない。
必然的に残るは陸自となります。これが全球的な視点の帰結です。

なるほど なるほど、
じゃあ、空自は昔の陸軍航空隊のようなものになればいい
海自は・・・陸軍沿岸隊だ

144 :名無し三等兵:2018/09/19(水) 21:23:58.81 ID:i5/+Od6/.net
>>143
「空自を潰す」という選択はマジであると思う。
何故なら「防空」ってだけんら、SAMの射程がガンガン延びているので、将来的に航空機の役割か微妙になってくるからです。
一方、海自はF-35Bにより「空母」を保有し、自前のエアカバーを持つことを本気で検討してる。その原資をどこから持ってくるのか?
空自を「陸軍航空隊」「海軍航空隊」に細分割する流れもありかと。

もし、空自がそれが嫌なら「航空優勢の奪取」「攻勢的航空作戦」というものを本気で考えるべきだ。

145 :JTAC:2018/09/19(水) 21:35:35.50 ID:i5/+Od6/.net
支那のA2/ADによってグアム基地や空母機動部隊が対艦弾道ミサイルで脅かされ
アメリカ海軍や空軍は後方のチョークーポイント(シンガポール)まで後退することを検討しているという。

それは「おかしいだろう」ということで出てきたのが米陸軍のマルチドメインバトル(MDB)。
陸海空のプラットフォーム拘らず、場合によっては前方配置した陸軍の戦術ミサイル等の火力も使って「ドメイン」として行動の自由を回復す試みだという。
空自も海自も統合作戦の意味を真剣に考えるべきだ。
個別に米海軍・米空軍に寄り掛かっても、相手が居なくなって倒れるだけです。

146 :JTAC:2018/09/20(木) 21:40:46.05 ID:k/r0SP27.net
もし「外交」というファクターが無ければ「国家戦略」の需要も随分低くなります。
シビアな敵対勢力や中立勢力とのディプロマシーで生き残るため
「何かを得る」ために「何かを棄てる」「国家戦略」が必要になります。
その意味で「国家戦略」≒「外交」にかなり近いです。
(分かってるか?外務省)

その理論的背景である「国際関係論」は大きく二つの説があります。
一つは「現実主義」(リアリズム)もう一つは「自由主義」(リベラリズム)です。

ここでのリベラリズムは、左翼思想のことではなく、アダム・スミスに代表されるイギリス自由党・自由主義・自由貿易のこととお考え下さい。
理論的にとっくに終了してる社会主義がリベラルを僭称しているので要注意です。
本来の意味は真逆と言っていい。

147 :名無し三等兵:2018/09/20(木) 21:57:53.15 ID:k/r0SP27.net
「現実主義」は国際関係において国家の外的な要因、特に軍事力の強弱に注目し、各々がビリヤードの球のようにぶつかり合う作用・反作用を重視する思想です。

この魅力は、単純化された国家モデルにより、グローバルな地球全体の国際関係を説明しやすいことです。
悪逆非道非道のキッシンジャー、極悪非道非道のミアシャイマーが代表的な論者です。
(察しの通り>>1はリベラリズムの考え方に近い。)

ただし、白状しますと国家戦略論の「神」であるコリン・グレイ、エドワード・ルトワックも「現実主義」と言えます。
グローバルな戦略を考える上で、あまり国内のキャパビリティや国際的な共存共栄を唄う「自由主義」では複雑すぎて扱えない・・・ということでしょう。

148 :JTAC:2018/09/20(木) 22:19:25.64 ID:k/r0SP27.net
地政学の代表的な仮説、ユーラシアとアフリカを世界島とみなしシーパワーの力が及ばない
「ハートランド(東欧)」を制したものが世界を制するというマッキンダーのランドパワー優位論(鉄道の優位性)、
そうではなくて、ランドパワーとシーパワーの境界、人口が多い温帯地域の「リムランド」を制するものがユーラシア、
引いては世界を制するというスパイクマンの仮説、
これらは典型的な「現実主義」と言えます。

ハーバード大学のサミュエル・ハンチントンは、政軍関係論(シビル・ミリタリー・リレーションズ)で
クラウゼヴィッツルネサンスを牽引し世界中の軍人達が尊敬する「神」ですが、
その著書「文明の衝突」も典型的な「現実主義」です。
この著書は、冷戦後の国際関係を不気味なほどの精度で予言しています。
(ハンチントンは近年、亡くなりました。ハンチントンは晩年、
浅薄なリベラル(ユダヤ系元左翼)にレイシズムとレッテルを貼られ辟易していた。)

149 :JTAC:2018/09/20(木) 22:34:19.08 ID:k/r0SP27.net
現実主義(リアリズム)は、80年代の国家戦略を主導し、米ソ冷戦、勢力均衡による国際秩序を牽引ました。

ところが90年代に入り自由主義(リベラリズム)陣営からとんでもない著書が出版されました。
フランシス・フクヤマの「歴史の終り(End of the history)」です。
フクヤマはこの書で自由主義の勝利が「歴史的必然」であることをヘーゲル哲学を元に説明し、
現実に起きたソ連の崩壊と併せて、ほぼ自由主義対現実主義の論争を終了させてしまいました。
そのインパクトは、どれだけ強調してもし過ぎることは無いと思います。

フクヤマは、イラク戦争前後にネオコンの政策を批判したため、
現状、学会からハブられていますが理論的には本当に凄まじいインパクトがあります。

150 :名無し三等兵:2018/09/20(木) 22:48:48.25 ID:k/r0SP27.net
フクヤマによると、原初の「万人の万人に対する戦い」の世界において「貴族」の「優越願望」と「奴隷」の「対等願望」の分化が発生しました。
この二つは自然科学への接点が奴隷サイドの対等願望にあり(著名な科学者は下層階級出身)、
ヘーゲルの弁証法的社会進化論の中では奴隷サイドの「対等願望」が「優越願望」を説教してしまい優位に立つことを説明しています。

近年、世界的に著明になったユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」、アザー・ガットの「文明と戦争」は、
それぞれアプローチが考古学・歴史と戦史と幅がありますが結論はヘーゲル哲学のフクヤマをなぞっていると言えます。

151 :名無し三等兵:2018/09/20(木) 23:08:13.59 ID:k/r0SP27.net
面白いことにフランシス・フクヤマは「現実主義の泰斗」サミュエル・ハンチントンの弟子です。
この師弟の「文明の衝突」と「歴史の終り」は真逆のことを主張しており、それぞれ優れた予見性持っています。
これをよくよく見ると、短いスパンではハンチントンが、長いスパンではフクヤマに理があるようにも見えます。

このような学説をふまえ>>1としては、短期では針鼠のような個別自衛権の防勢戦略で日本を守る、
中期では共通の「自由主義・民主主義」国家間で集団的自衛権による相互防勢戦略で域外からの侵略防止しつつ自由貿易体制で共存共栄、
長期では同盟による攻勢・防勢自在の集団安全保障を確立して非自由主義・民主主義の対象脅威を孤立化させ崩壊に追い込み、
新たな国際関係に進む、と言った「国家安全保障政策」「国家戦略」を主張するものです。
(ようやく部分的結論に到達)

152 :JTAC:2018/09/20(木) 23:43:55.66 ID:k/r0SP27.net
非民主主義国家というのはロシア、支那、南朝鮮、北朝鮮のことですが
例え同盟国でも非民主主義的ファクターは共存共栄が国是の日本の敵です。

国家戦略レベルでは「場違い」な「ディール」がどうとか喚いているチンピラ不動産屋に
「何かを得る」ために「何かを棄」て敵をコントロールするディプロマシー、国家戦略の凄みを見せつけて欲しい。

戦略に必要なのは感情丸出し、欲望丸出しの放言ではなく、ディシプリンに基づく順次性と累積性によるコントロールです。

153 :名無し三等兵:2018/09/21(金) 08:45:04.29 ID:5NldoKdH.net
>著名な科学者は下層階級出身

これは明らかに違いますね

154 :JTAC:2018/09/21(金) 09:23:36.35 ID:P9u1Fe/o.net
>>153
フクヤマが言及してるのは階級社会の上位構造(貴族)では、抜本的な自然科学の導入は困難だと言ってるわけです。
貴族には、ある種のフィクションが必要なので。
具体的に言及してるのはコペルニクス、ガリレオ。

155 :JTAC:2018/09/21(金) 09:36:05.22 ID:P9u1Fe/o.net
「戦争論」で(理論的に)貴族階級が愛する「線形的な隊形戦闘」を
最終的に打ち砕いたクラウゼヴィッツは、生い立ち不詳の怪しげな下層階級。

散開隊形で主力を掩護する猟兵(イエーガー)士官の経歴で肩書きをロンダリングしたな「なんちゃって貴族」。
カール・「フォン」・クラウゼヴィッツ。

貴族が貴族であるためには思想上の制約(王権神授説、建国神話)があり、アンチテーゼはどうしてもそれ以外の階層から発生する。

156 :JTAC:2018/09/21(金) 09:55:21.31 ID:P9u1Fe/o.net
欧州列国の王家や貴族階級側も「新興の気概に燃えるイケイケの成り上がり者」の脅威は十分承知してて、
この連中を体制側に取り込んで骨抜きにする手段を心得ています。

カール・フォン・クラウゼヴィッツ(下層階級)もヘルムート・フォン・モルトケ(デンマーク系)も、
プロイセン王家にとってはアウトサイダーですが、宮廷侍女の美人妻を宛がわれ
王家の宮廷インサイダーとしてプロイセン王国に死ぬまでこきつかわれました。
両者とも奇しくも奥さんの名前は「マリー」。
戦史に燦然と輝くベタぼれノロケのバカップル。
戦史に関心があるものは、この夫婦漫才から逃れるすべはない。
なんせ「戦争論」の出版者は奥方マリー婦人なので。

157 :名無し三等兵:2018/09/22(土) 20:04:41.42 ID:M+uN+NIM.net
von=なんちゃって   だったのか

所でコリングレイは合わないんでルトワックにするわ

158 :JTAC:2018/09/23(日) 16:56:36.42 ID:8FP8KbFR.net
>>157
自分もコリン・グレイは苦手。
もってまわったような難解な文書だし。
ただし、別の文献でポロッポロッと引用されおり、そこから読み直していくと、この人凄いんだな、と何となく分かってくる。

翻訳してくれた奥山氏には感謝するが、グレイ元のイメージになってる戦史上の事実は読み込んでいないだろう。
まだ、かなりの注釈が未解明なんです。
別の研究書がいるな。

159 :JTAC:2018/09/23(日) 17:21:12.16 ID:8FP8KbFR.net
ルトワックの方がグレイよりも一歳年上なんだな。最近知った。

年下のくせにグレイはルトワックの「戦略のパラドックス理論」はやや理論構成が甘いと批判する。
ルトワックは経歴にやや不詳な部分があり、モサドに混じってイスラエルの特殊作戦に関与してたということです。
文書は簡明で分かりやすいが、現場で自明なことの説明は省く傾向がある。

そうは言いつつも、グレイは自身の「戦略の一般理論」にちゃっかりとルトワックも「パラドックス」理論を採用してます。
この辺のアメーバのように何でも飲み込んで理論を拡張していくところがグレイの凄みでもある。

160 :JTAC:2018/09/24(月) 02:13:18.58 ID:I3fZ9yJ7.net
ルトワックは、ルーマニア出身のユダヤ人でドナウ川を防衛線にしてたローマ帝国やビザンツ帝国の防衛戦略研究をライフワークにしてる。
特にビザンツ帝国研究は評価高いです。
誰か翻訳してくれんもんか。

アメリカ作戦術の草分けニューウェル、ソ連作戦術の解説者グランツを読んでいるが、
半年立っても読みきれない。
英語文献の軍事思想は良いのがたくさんあります。

161 :JTAC:2018/09/26(水) 01:47:33.89 ID:c01DgxWs.net
「作戦術を組み込んだ国家戦略」のルトワックとくれば「機動戦」「OODAループ」のジョン・ボイドに触れずにはいられないでしょう。
アプローチこそ違えどほぼ同じ結論にたどり着き、時代をリードした兵学思想家です。

パイロット?航空戦術家?戦闘機の開発者?機動戦教義の創設者?破壊と想像の哲学者?
色々な側面がありますが、戦略畑から眺めると、まごうことなき「戦略家」それもクラウゼヴィッツの伝統に極めて忠実な正統派の「戦略家」という評価が成立ちます。

かなり破天荒な人格ですが、この時代、アメリカも米ソ冷戦を生き残るのに必死で、その緊迫した時代が産んだ寵児と言えるでしょう。

162 :名無し三等兵:2018/09/26(水) 01:55:28.04 ID:c01DgxWs.net
ここもルトワックと似ていますが最初から戦略家になろうとしていたわけではありません。
一番下の階層「航空戦技」から初めて、ベストを尽くす中で戦術、航空機開発、作戦術、戦略、世界観とランクアップせざるを得なかったと。

163 :JTAC:2018/09/26(水) 07:03:33.59 ID:NcoCbfPn.net
ボイドは、元々はF-86セイバーのパイロットで朝鮮戦争の従軍歴があります。(撃墜スコアは無いようです。)
復員後、GI法の奨学金で改めて大学で熱力学を学び、米空軍の予備士官(ROTC)として軍のキャリアをスタートさせました。

戦闘機パイロットとしては天性の素質があり、航空学校の戦技教官として勤務しました。
ドッグファイトでは、どんな状況でも40眇で敵機の後背をとることから「40秒ボイド」と呼ばれました。
このあたりの経歴が後々、戦略論にも効いてきます。

164 :JTAC:2018/09/26(水) 12:40:46.42 ID:MtIVs/UN.net
少し訂正します。ボイドが教官を勤めたのは戦闘機兵器学校ですね。
ここで空戦理論(対爆撃機・対戦闘機)を記した「航空攻撃研究」(Aerial Attack Study)を起草しました。
内容はジェット機になって容易になった三次元機動(ヨーヨー機動、スプリットS、インメルマンターン等々)を用いてサイドワインダーの攻撃範囲にどのように敵機とらえるか、等です。
これが後々の戦闘機開発の「エネルギー理論」引いてはOODAループ、機動戦理論に大きく反映されていきます。

空戦方面には詳しくないですが、ROTC出の一教官が書いた理論書がここまで残ってるってアメリカ始めNATOの空戦理論水準って極めてテキトウなんだなと。空自も。

保全の壁は必要だと思いますが、どのような航空戦を想定してるから、どのような航空機が必要という大柄なポンチ絵は納税者への説明責任があるかと。
なんで100億超過してるF-35が必要なのか、とかね。
空自は今まで政治マターや日米協同マターのゴリ押ししかしてないでしょう。
不信感感じる。

165 :JTAC:2018/09/26(水) 13:14:08.40 ID:MtIVs/UN.net
航空機の性能指標は最高速度、上昇率、旋回性等多々ありますが、これに優れている筈の機体が実戦でより軽量の機体にヒネられるケースがあります。
これらをボイドが分析して、この当時の空対空戦闘の本質「個々の性能指標よりも
全体システムとしていかに機体の運動エネルギーと位置エネルギーの総和をロスせずに戦闘力発揮の核心である機体方向を敵の機動に追随させるのか」を理論化したものが「エネルギー理論」です。
この理論下で生まれたF-15,F-16,F/A-18は第4世代戦闘機と呼ばれ、同世代のソ連戦闘機を個々の実戦で圧倒し西側の航空優勢を自明のものにしました。

現代のステルス戦闘機は第5世代と呼ばれ、高度なアビオニクスが支配しAMRAAM飛び交う空で優勢を占めることが期待されていますが、戦略的に第4世代を圧倒できるものなのか疑問。
特に防空主体の空自が、支那が開発してくるステルスをF-35の空対空戦闘で圧倒できるのか?
自機がステルスであることが敵ステルスに対する空対空戦闘のソリューションなのか?
高額で機数が揃わない中で本当に日本上空の防空を担えるのか?
疑問だらけです。

166 :JTAC:2018/09/26(水) 17:08:07.34 ID:7u5E0ER3.net
ボイドの協力者でペンタゴンの事業担当者にピエール・スプレイという方がいてまだ存命です。
F-16開発当時は「ファイターマフィア」と呼ばれていました。
この人のF-22,F-35批判興味深く航空戦略というものを考えさせられます。
少し長いですが引用してみmす。

167 :JTAC:2018/09/26(水) 17:12:48.97 ID:7u5E0ER3.net
<ピエール・スプレイのF-22批判>

ピエール スプレイは、戦闘機が勝利を獲得するのには五大要素が必要で、すなわち戦闘機の数、飛行員の質、敵に先んじて発見し敵に先んじて打撃する能力、敵機を超越する機動性能、瞬間のチャンスをつかんで敵機を殲滅する能力である。
「F-15、F-16戦闘機はまさにこの五大要素を根拠に製造されたのである。」 

しかし、F-15、F-16に取って代わるのに用いられるF-22はそれにもかかわらず基本的にこうした要素を考慮していない。
「第1項目目の指標だけについて言えば、F-22は全世界の装備数でせいぜい中等レベルと評価できるに過ぎない」とスプレイは言う。
アメリカ空軍は元々750機のF-22を購入する計画だったが、超越的に高い製造コストの制約を受けて、最終的に186機にまで減った。
だがこの186機の中で2機は飛行停止状態にあり、そのうち1機は航空電子設備が過度に老化したため飛行の価値を失い、
もう1機は緊急着陸を迫られたために深刻な損傷を受け、少なくとも4年の時間と9,800万アメリカドルを費やしてやっと修復できる。

ペンタゴンの事情を知る人物が明らかにするところによれば、米軍のあらゆる186機のF-22の中で、123機だけが「戦闘飛行状態」にあり、
もう20機は予備用機で、その他は検証機や練習機である。

スプレイは、「もし一切がスムーズでも、アメリカ空軍のF-22は毎日のべ60機しか出動できない。
残酷な空戦の中でこんなに少ない出動機数は実際お笑い草である。」と語る。
(続く) 

168 :JTAC:2018/09/26(水) 17:14:19.18 ID:7u5E0ER3.net
(続き)

総機数の不足はF-22戦闘機中隊の編成数の「縮減」をももたらしている。
アメリカ空軍の言い方によれば、それぞれのF-15あるいはF-16中隊は通常24機の戦闘飛行状態にある飛行機および2機の予備用機を編成し、
「このようにしてこそ飛行中隊の作戦効率が保証できる。」 

しかしF-22中隊はそれにもかかわらずこの原則を完全に無視している。
資料は、現在アメリカ空軍は6個「ラプター」作戦中隊しか編成していないことをはっきり示している。
「このうち5個中隊には21機の戦闘飛行状態にある機の他+2機の予備用機しかない。
もう1つは空軍国民警護隊中隊に属し飛行機の編成数はさらに少なく、予備用機を含んでも20機しかない。」と「国家利益」誌ウェブサイトは書いている。

「このような数と編成の規模は、空戦の中で非常に容易に数の優勢を占める敵機の包囲攻撃に陥る。
第二次世界大戦の時期にソ連の簡単で実用的な戦闘機は、『袋叩き』戦術を用いてドイツ空軍の先進的な戦闘機の進攻を撃退した。」

169 :JTAC:2018/09/26(水) 17:24:00.43 ID:7u5E0ER3.net
<ピエール・スプレイのF-35批判>

F-35は、ありえないほど愚かな空軍の誇大広告のために生まれた。
そのミッションは、空軍が「ハイ・ロー・ミックス」と呼ぶ配備の半分を受け持つことだ。
恐ろしく高価で恐ろしく”ケーパブル”なF-22が1機あって(ハイ)、残りの雑用はもっと安く大量に買える汎用機がやる(ロー)、このローを受け持つのがF-35、という発想。

だがね、この「ハイ・ロー・ミックス」という発想からして、そもそも空軍がPRのため考えたでっち上げなんだ。
大体、70年代からあるんだから。よくこんなに長くもったもんだと思うよ(笑)。

70年代、空軍の花型はF-15だった。エンジン2基、あの時代では質・サイズともに最高、重量5万ポンド弱、巨大レーダー…空軍が思いつく派手な装備は全部盛りさ。
デカくて高価な飛行機をつくること、それが彼らの求めてるものだった。

Boyd空軍大佐とは開発に向けて話し合いを持ったが、あまりにもジャンクがてんこ盛りだったので、われわれは辞退した。
そのうちお役所仕事のゴリラがいろいろ地下でうごめいて、ほんでできたのがF16だ。サイズも半分、コストも半分、もっともっとハードな飛行機ね。
(続く)

170 :JTAC:2018/09/26(水) 17:31:09.10 ID:7u5E0ER3.net
(続き)
(聞き手「F-35を駄作と呼んでおられたようですが」)
おう言ったとも。だって駄作だから。あれは生まれつきどうしようもない飛行機だ。なぜなら、バカな発想から生まれた飛行機だからね。
マルチミッションの飛行機つくろうと考えた時点でもう終わってる。
クロスサポートでしょ、空対空でしょ、ディープ・インターディクション・ボミング(後方地域への阻止爆撃)でしょ、
それもこれも積めって、そんなの絶対ムリ、できっこない。何度も何度も失敗するのは目に見えてる。

(聞き手「戦闘能力は?」)
空戦ではまったく戦えない。
マヌーバできんからな。

(聞き手「地上部隊の支援機としてはどうですか?」)
ダメダメ。あんなちっこい翼じゃ長く飛べない。
めちゃ燃費悪いから1時間か、せいぜいもって1時間半だ。

(聞き手「じゃあ何に使えるんですか?」)
なんにも使えん。だから駄作って言ったろ。
しょうもない爆撃機なんだよあいつは。

(聞き手「ステルス性は?」)
あのね、まず最初に言っておきたいんだが、「ステルス」っていうのはでっち上げなんよ。隠れないんだから。
レーダーは1942年にできた、ブリテンの戦いのときのレーダー、あれで世界中のステルス戦闘機は現代のものまで含め、すべて検知できる。

(聞き手「つまりなんですか、ひどい飛行機だと。戦闘もだめ、地上兵力も守れない、ロクでもない爆撃機で、メーカーがどう言おうと断じてステルスではないと、そう仰るんですね?」)
よくぞまとめてくれた(笑)。

(聞き手「なら、なぜこんなもの作ったんですか?」)
金じゃよ。金をつかうこと、それがこの飛行機のミッションだ。
米議会からロッキードに金を送る。
それがこの飛行機の真のミッションなのさ。

171 :JTAC:2018/09/26(水) 17:53:28.52 ID:7u5E0ER3.net
スプレイ氏が正しいかは今後の推移を見守るしかないが、一つ言えるのはF-22、F-35の擁護論は技術論が主体ですね。

飛行隊、航空団レベルの戦術次元、航空優勢の争奪や陸海との統合で戦う作戦次元。
目的、コスト、継戦期間も考慮した戦略レベルから擁護する資料はまだ見たことがありません。

172 :JTAC:2018/09/26(水) 21:45:34.44 ID:2F35vprY.net
第4世代戦闘機の段階で、アメリカ空軍は深刻な問題に直面していました。
装備の単価の上昇です。
アビオニクスの発達で確かに強力になったのですが、同時にコストが跳ね上がり、今までの各航空団の戦力を維持することができなくなってきました。
F-15は高額で、どうあがいても1000機くらいしか装備できません。
このままでは、万単位のソ連空軍に欧州の航空優勢を取られてしまいます。

このソルーションとして産み出された機体がF-16。
そして、これに抗う一連の施策を「復興運動(リフォーム)」、それを牽引するボイド、スプレイらはリフォーマーと呼ばれました。
ナポレオンに潰されたプロイセン・ドイツ軍を復興させたシャルンホルストの「復興運動」を意識しています。

まだボイドの伝記読みかけで不完全な理解ですが、全てを備えた万能な機体という戦略を捨て
特定の機能に特化した機体(F-16、A-10、AWACS、F-4G)を一定数揃え、ストライクーパッケージとしてネットワークとしての戦力を発揮を目指す。そう理解しています。

173 :JTAC:2018/09/26(水) 22:05:56.90 ID:2F35vprY.net
こうして産み出されたエネルギー機動理論に特化した異形の機体「F-16」は、
ドッグファイトに強い上に値段が安く最終的に同盟国分も合わせて4500機の生産がなされました。
東西ドイツ上空を抑え、縦深攻撃(ディープアタック)でソ連軍の作戦的後方地域を遮断するアメリカ第5軍団、第7軍団の上空を制するには十分な数です。

弱点のアビオニクスはAWCSが補い、ソ連作戦機動群(OMG)にはスプレイ主導で開発されたA-10(この機体も安い)が襲いかかります。
アメリカ空軍は、失いかけた欧州の空を奪回し、ソ連の野望阻止の抑止力として力強く復興遂げました。

ただし、この騒動とさらにB-1ランサー潰しの余波でボイドの空軍でのキャリアは終わり大佐で退役することになりました。

ところが、ここでボイドは終わらず、退役後の年金の他は一銭も受け取らず、これまでの復興運動間に得た戦争理論を無償で米陸軍、米海兵隊講演し大絶賛を受けました。
空軍のボイド大佐が消え「戦略家」ジョン・ボイドの誕生です。

174 :JTAC:2018/09/26(水) 23:23:55.83 ID:bSdIQSsr.net
ジョン・ボイドの代名詞とも言えるOODAループ(O:観察、O:方向性、D:決定、A:行動)は、PDCAとは決定に異なります。
「こうあれかし」というベターな方法論ではなく、「きうならざるを得ない」という人のマストな認識機能を表したものです。
特に二番目のO:方向性の決定がキモで、これをbig "O"と言います。
この"O"で概念化なされると相対的に正確な決定が成され行動に移行します。
このOが上手くいかないと最初のO:観察に戻りやり直しになります。

敵対的な二者が争うような場面で方向性を検討している間に状況変化すると、いつまでたってもOO間から進まず、これをOO-OOスタックと言います。

この認識モデルを前提とすると、優位に立つ方法は二つあります。

一つは敵の観測に捉えられずに行動に移行し打撃すること。
(ネガティブループ)
も一つは、敵に次々と新しい状況を与えてOO-OOスタックに追い込むことです。
(ポジティブループ)

175 :JTAC:2018/09/27(木) 00:22:39.25 ID:74sefZdV.net
OODAループの戦術的意味合いは、比較的小数のエージェントがOODAループを回して敵よりも高回転で潰しあうモデルです。
性能的にMjg19よりやや劣るF-86がキャノピーの視界の広さにより先に行動し
勝利した事実からボイドはOODAループを思い付いたと言われます。

176 :JTAC:2018/09/27(木) 00:31:11.42 ID:74sefZdV.net
作戦次元になると敵味方の多数のエージントが各々OODAループを回し闘争します。
相対的な意思決定を速くして敵をOO-OOスタックに追い込むには現場への権限委任が鍵であること。
また、これらを制御しつつ現場に訓令を与えること。
すなわち「作戦術」の有効性をOODAループは例証しています。

177 :JTAC:2018/09/27(木) 12:45:42.84 ID:0eguQvNu.net
最上位の世界観、戦略になるとOODAを回しながら飛び回るエージントの数が無数になります。
ボイドの講義レジュメ「破壊と創造」では、熱力学の気体分子や量子力学的(不確定性理論)の光子に例えている。
これらが無数に緩衝しつつもOODAループに従ってランダムな動きと一定の拡散を見せる物理学のブラウン運動のようなモデルを想定しています。

OODAループのO:方向性には内部システム(文化・遺伝的資質・世襲資産・新しい知識・これまでの情報)があり、
同じグループのエージントは一定の結論を出して協調行動をとることができます。

ところが、環境が変化するとどうなるか?当然、適切な行動をとれません。
そこで各々のエージェントは内部システムを変化させて生き残ろうとしますが、
それを個々にやることで内部システムに差異ができて協調ができなくなる。
すなわち組織は崩壊する、全ての軍はOODAループの非同期により機能不全になる、全ての国は長期的には滅亡するということです。
これがOODAループの戦略的適用における最も重要な答えです。

178 :名無し三等兵:2018/09/27(木) 12:56:02.87 ID:UogB0Dfs.net
>空戦方面には詳しくないですが、ROTC出の一教官が書いた理論書がここまで残ってるってアメリカ始めNATOの空戦理論水準って極めてテキトウなんだなと。空自も。
>(聞き手「ステルス性は?」)
あのね、まず最初に言っておきたいんだが、「ステルス」っていうのはでっち上げなんよ。隠れないんだから。
レーダーは1942年にできた、ブリテンの戦いのときのレーダー、あれで世界中のステルス戦闘機は現代のものまで含め、すべて検知できる。
>(聞き手「なら、なぜこんなもの作ったんですか?」)
金じゃよ。金をつかうこと、それがこの飛行機のミッションだ。
米議会からロッキードに金を送る。
それがこの飛行機の真のミッションなのさ。

予算消化ってやつですか。ロッキードが米議会の金を吸収する、あるいはロッキードが献金するんなら回収になるな。

>スプレイ氏が正しいかは今後の推移を見守るしかないが、一つ言えるのはF-22、F-35の擁護論は技術論が主体ですね。
飛行隊、航空団レベルの戦術次元、航空優勢の争奪や陸海との統合で戦う作戦次元。
目的、コスト、継戦期間も考慮した戦略レベルから擁護する資料はまだ見たことがありません。

おれもR-typeより雷電だったは


ボイドは書籍・論文を書いてないんだな

179 :名無し三等兵:2018/09/27(木) 13:11:31.15 ID:UogB0Dfs.net
>ところが、環境が変化するとどうなるか?当然、適切な行動をとれません。
そこで各々のエージェントは内部システムを変化させて生き残ろうとしますが、
それを個々にやることで内部システムに差異ができて協調ができなくなる。
すなわち組織は崩壊する、全ての軍はOODAループの非同期により機能不全になる、全ての国は長期的には滅亡するということです。
これがOODAループの戦略的適用における最も重要な答えです。

真理。ルトワックは春20夏20秋20冬20=80と言っている
国家の寿命は、人間の寿命と同じだったんだ。

大日本帝国(1865~1945=80)
日本国(1945~2025=80)

180 :JTAC:2018/09/27(木) 13:26:34.46 ID:0eguQvNu.net
戦略的な滅亡をどうしたら避けられるか?
それにはbig"O"最後の因子「分析・総合」が重要になります。
個々のエージントは状況を分析しつつ、これを自らの存在理由(レゾンデール)に合わせて総合し環境変化に適応(アダプティブ)しようとします。
この「分析と総合」が「知性」という「共通認識」に基づき外部の環境を的確に分析し、自らの行動に総合することができれば
創造的な答えをだしつつも各エージェント間の協調も保たれる。
組織としての生存の可能性があるわけです。

ただし、このような知性による総合・分析により内部システムを変化させたエージェントが果たして以前の組織の一構成要素と言えるか?
もう変化してしまってるのではないのか?
だから、ボイドはOODAループの戦略的な意味を「破壊と創造」と呼び方ました。
まさに「復興運動」により「破壊」され機動戦理論(maneuber warfare)で「創造」され甦ったアメリカ統合軍そのものです。

181 :JTAC:2018/09/27(木) 13:40:58.22 ID:0eguQvNu.net
>>178
>ボイドは書籍・論文を書いてないんだな

書籍は無いんです。講義録のみ。

Briefings - Colonel John R. Boyd, USAF
http://www.ausairpower.net/APA-Boyd-Papers.html

日本語サイトだと夕撃旅団氏のサイトが分かりやすいです。今はリニューアル中。
(「F-22への道」で検索)

これとは別にOODAループの解説本をkindleで出しています。非常に分かりやすいです。
(ただし結論めいた部分は>>1とは見解が違う。)

182 :JTAC:2018/09/27(木) 14:00:02.96 ID:sArCIDmX.net
「戦略家」ジョン・ボイドをどう捉えれば良いのか?中々難しい問題です。
ボイドは著書を残さず1997年に早世してしまったので、戦略論のメインストリームとは言えないかもしれない。
もう疑問点を質問することもできないし。

ただし、その影響は本当に大きい。OODAループモデルはアメリカ陸軍の士官候補生いの一番に叩き込まれる「世界観」です。
よくよく意味を分析していくとクラウゼヴィッツやリデル・ハートと同値になります。
また戦史に対する真摯な取り組みは研究の姿勢として取りこみに値します。
"pattern of conflict"で紀元前から現代に至る戦史の中で自らの理論を慎重に検討しています。
昨今の軽薄なRMA論とは根本的に別もの。

183 :JTAC:2018/09/27(木) 14:10:38.13 ID:sArCIDmX.net
ジョン・ボイドの戦略論における戦略家としての位置付けは、物理学におけるリチャード・フィリップス・ファインマンの「ファイマン物理学」に近いと思う。

ルトワックとボイド。
思慮深いルーマニア人と底抜けに能天気なアメリカ人。二人の天才が別々のアプローチをとって、「機動戦理論」ドクトリン(maneuver warfare)という同じ答えにたどり着く。実に興味深い現象です。

「ファイマン物理学」のファイマン曰く「“本当にわかった”と言えるのは、物事に二通り以上の説明ができた時だ」と。
ルトワックがいるからボイドは正しく、ボイドがいたからルトワックが正しい、と言えるのかもしれません。

184 :JTAC:2018/09/27(木) 18:50:19.67 ID:1Fb/jIl4.net
(バリバリの超エリート経歴の)スプレイ氏のインタビュー見てると、あちらでは「ケイパブル(個々の頑張りに頼る)」って、あまり良い意味じゃない。
明らかに「非戦略的(なアホ)」という侮蔑的なニュアンスを感じる。

日本人の好きな「熱血・友情・勝利」とか「ケイパブル」の一言で斬り捨てられそうですね。
可否はさておき、先方はやはり「(ポジショニング)戦略の国」。
当方は「非戦略(な戦術、精神論)の国」なのかもしれません。

本当に勝ちたいなら、ケイパブルな熱血・友情(戦術・技術)に加え、
キャンペーンをコントロールする作戦次元、
戦争全体を考える戦略を真剣に考える時期に来てると思います。日本人も。
勝ちたいなら。

185 :名無し三等兵:2018/09/28(金) 01:19:31.52 ID:EK0IV5Ex.net
>勝ちたいなら。

足し算しかできず掛け算ができないバカは死ななきゃ治りませんので。

186 :JTAC:2018/09/28(金) 17:44:20.95 ID:2KiWBjSV.net
>>185
家屋建築に例えると、戦術が屋根、柱、床、壁etc.、戦略が家の全体構造、作戦がそれを媒介するアーキテクチャ。
家を建築する話なのに、何故か壁紙の模様の話を延々と繰り返す。
そして、ある日こちらを見て「できた?」とのたまう。

最近では屋根に金鯱を着けろと吠える。それも純金の金鯱(いーじすあしょあ)だ。
「小野寺五典。気が狂ったか?」と・・・・普通思うでしょ。

五千万万の一般住宅なんですが、数百万の金鯱をつけろと。
六気井戸屋のような宮大工から見積とるから益々浮世離れしたお値段に。
予算が足りなければ、外壁と床をカットしろ。何が何でも金鯱。

187 :JTAC:2018/09/28(金) 18:07:31.02 ID:2KiWBjSV.net
ざっくりですが政治的・外交的制約が緩和されるなら、補正予算2兆円で北朝鮮を潰せる。
統合機動防衛力発動です。
目標はちょいと大きな島。
北の方はなんか支那と繋がっているようですが気にしない。

2兆円の内訳は、半分は元山に上陸して平壌まで攻め込む陸自隊員の死亡弔慰金と弾薬購入費、損耗装備の更新です。

北朝鮮は核関連を除けば年間二千億円の軍隊。
兵士に食費1日当り1500円を支給したらそれっきりの軍隊。
ぶっちゃけ「夜盗」「追剥」の類です。明らかに訓練できてません。
そこまで国民の生命が脅かされているなら、金鯱に拘らずゼロベースで方法・手段を列挙して検討してはどうか?

188 :名無し三等兵:2018/09/28(金) 21:27:33.35 ID:EK0IV5Ex.net
イージスアショアにこだわるのは
大和にこだわったのと同じ
「これさえあれば大丈夫」という物神崇拝
兵器という最下層に安心感を見出そうとする、アンチ戦略。
ガンダムとか架空の兵器もそう

北のミサイルは塗装してないそうだが、
塗装は錆防止のためにするのだから、すぐに使うということだw

189 :JTAC:2018/09/29(土) 22:17:42.67 ID:z/C9v3v9.net
イージスアショアへの疑問は、まず時期的なものです。
防衛省の発表では、「2023年」の配備を目指しているとのこと。

現行の海自イージスのローテーションが限界だと言ってイージスアショア導入に踏み切ったはずだが、あと「五年間」どうするつもりか?
本気でミサイル防衛やる気ありますか?

190 :JTAC:2018/09/29(土) 22:29:27.64 ID:z/C9v3v9.net
次にわざわざ「固定施設」を選択したこと。
地元説明で揉めるのは目に見えてた。
辺野古問題、何年かかってますか?
1分1秒でも早くミサイル防衛を強化したいのに、わざわざ施設を選んで泥沼に陥った小野寺五典。
なんて、なんて馬鹿な奴なんだ。頭悪いとしか思えない。

陸自にはイージスのVLSに匹敵する口径のミサイルキャニスターをSSMで開発した実績があります。
普通に国産の車載システムで高射特科部隊に運用させれば最短で装備化できると思いますが。
なぜそうしない?

191 :JTAC:2018/09/29(土) 22:41:43.59 ID:z/C9v3v9.net
防衛施設の地元説明。
本来は政治がやるべきだし、次は内局の役人がやるべきなんだろうが、
直接矢面に立つのは現地の地本やら関係機関の制服組。
もっと言えば陸自でしょう。
丹念に丹念に各自治体に足を運んで、場合によっては一軒一軒住民の自宅を訪ねて膝詰めで説明します。

タカビーな内局が主導権握るとだいたい地元と揉めてさらに長引きます。
東京から出張してきて日帰りで説明しても説得力ないわけです。

これが本当のスタビリティーオペレーション、サポートオペレーションというものです。
こういう地べたを這いずり回る(そして必ず必ず任務を達成する)感覚は、東京の政治家には無いだろうな。
みてくれの良い仕事しかしないしね。
軍事作戦とはそんなもんじゃありません。

192 :JTAC:2018/09/29(土) 23:47:10.81 ID:z/C9v3v9.net
ルトワック氏の「日本4.0」。
北朝鮮の核ミサイル危機に対し矛・盾(攻勢作戦・防勢作戦)の両面の準備を推奨しています。
「盾」は当然BMDですが、「矛」としての先制攻撃も必要だと。
戦術的には「攻撃」でも作戦的には「弾道ミサイルから国民を守る防勢作戦」であり、本質的に外交的孤立をもたらすものでは無いからです。

具体的な手段として、F-15の対地攻撃任務対応の改修を空自の幹部に提案したら、
「F-15Eを買い直さないと無理だ」と答えたという。
それを評して「作戦実行のメンタリティが無い」と。
航空機そのものの搭載容量を越えていないのに何故、この危急存亡のときに、数百万の国民が北朝鮮の核で焼かれるかもしれないときに代替案を考えないのかと。
このルトワックに回答したアホな空自幹部。実在するなら銃殺ものですな。
アメリカに馬鹿にされます。

193 :JTAC:2018/09/30(日) 00:06:12.39 ID:aoylH1ZF.net
日本が北朝鮮に先制攻撃するオプションを検討するにあたって、物的よりもさらに深刻なのが
F-15×200、F-2×100運用してはずの「空自」の「作戦実行メンタリティの無さ」
これは10年20年でも代わらないでしょう。そういう文化(米第5空軍の「下請け」)なので。

よって、かなり無茶ではありますが、北朝鮮の核が本当に切迫してきたら、陸自が海を越えて北朝鮮に攻め込むしかない。
ミサイル基地破壊などと温い作戦ではなく、朝鮮半島の東海岸・元山に奇襲上陸して200km西に攻撃前進して平壌を落とし金正恩政権を崩壊させます。
他に実効的な非常手段があるなら伺いたい。

昔、マレー作戦でタイ国境に3個師団で上陸した後、1000km走破して
2倍以上のイギリス軍を粉砕してシンガポール要塞を落としましたが同じくらい無茶だとは思います。

194 :JTAC:2018/09/30(日) 00:23:40.81 ID:aoylH1ZF.net
一つのモデルケースとして、米国が北朝鮮を瓦解させる場合の作戦計画OPLAN5027がありますが、
この参加地上兵力が案外小さく海兵1個師団と陸軍1個師団。
この兵力で元山から上陸して平壌を強襲して落とします。

ただし、前提として空軍1600機が支援しDMZに張り付いてる北朝鮮主力部隊の北への転用を妨害しつつ、平壌、元山へのCAS、孤立化を行います。

陸自がこれを真似るとしたら、地上軍は北部方面隊の全力に相当し、なんとかならんこともないと考察します。
ただし、航空支援はお寒いなので作戦次元での火力不足は否めません。

そこで時期。
北朝鮮の農繁期を狙います。
北朝鮮陸軍が援農で各地に散ってるときを狙って奇襲し、集結する前に勝負を決めます。
火力不足を動員能力の差で補うわけです。

国家戦略から見ればリスキーな話ですが、オプションとしての先制攻撃の可能性は磨いていた方が良いと思います。
あるのと、無いのと外交の幅も変りましょう。

195 :名無し三等兵:2018/09/30(日) 14:29:23.98 ID:KXxHDIrG.net
>このルトワックに回答したアホな空自幹部。

空自幹部は制服組のはずだが。「上が悪い」では議論は終わってしまう
結局、戦略レベルの人材が存在しないという事実認識からスタートするのがいいのでわないか。
そこで、人材に頼らず戦略という似非科学?をやるという、つまり教義、聖書を作るという試みが

未塗装のミサイルは使うミサイル

196 :JTAC:2018/09/30(日) 14:46:38.50 ID:aoylH1ZF.net
先の大戦で、日本は170万人の兵士を戦死させ、40万人の民間人を戦災や無差別攻撃で失い敗戦しました。
200万人も国民を失えば「戦争放棄」「専守防衛」「経済第一主義」が国家安全保障政策の原則(「日本3.0」、これはこれでルトワックは肯定してる)になるのは無理からぬ部分があると思います。

ただし、現状を放置して、例えば首都圏が北朝鮮の核攻撃を受ける事態になったら
先の大戦の死者に匹敵する数百万人の生命が一度に失われる可能性がある。
それを、敗戦時のレジュームを根拠に良しとするのは思考停止でしょう。
敗戦後の前提(「連合国側が一枚岩で講和条約の条件を履行」→「故に海外領土及び軍事力放棄」)がとっくに崩れているに。

やや逆転現象ではあるが下位概念の「国家戦略(軍事・経済・外交)」上の要求が
上位概念の「国家安全保障政策(専守防衛・日米安保専従・経済第一主義)」の不備を諌めている構造ですが、これを汲み取る度量ありや?

これが「日本4.0」の基本構造。

197 :JTAC:2018/09/30(日) 16:20:08.14 ID:5fr8U23G.net
>>195
>空自幹部の回答

その場の話としては「北朝鮮の対空火網が停止しててSEAD任務は必要ない。射ち放題」という前提があります。

その上でのルトワックの確認に対しては
「F-15Jの爆装は現実的ではない。F-2で"殺る"が航続力が不安なので大量の空中給油が必要。
ついてはアメリカ合衆国政府に(せめて)空中給油機くらいは出せいと提言してもらえないか?(同盟を履行しろよ!)」と切り返しで啖呵切って欲しいですね。
自分の国の安全保障なのに「できません」の一点張とか子供のお使いかと。

198 :JTAC:2018/09/30(日) 16:43:02.60 ID:5fr8U23G.net
「自衛隊進化論(日本4.0)」論旨

○従来の自衛隊の機能は「(日米)同盟メンテナンス」
○同盟戦略は対ロシアや対支那級のグローバルウォーには今日でも有効
○北朝鮮のような局地的な脅威にはアメリカの国益上(アメリカに到達するICBM以外は)関心が薄いので日米安保は有効ではない。
○日本は自らの責任で、自力で自国の安全保障を達成するしかない。
○そのためには自衛隊は「同盟メンテナンス」から「作戦実行メンタリティ」に切り換える必要がある。
○北朝鮮に対する先制攻撃は核ミサイル危機の文脈では防御的である。
○北朝鮮のウィークポイントの一つは時代遅れのソ連製防空システムである。(対抗手段開発済み)
○空自幹部に「F-15Jの改修」を提言したがF-15Eへの換装を理由に消極的、無責任で「作戦実行メンタリティ」に欠けている。
○戦略的に「矛」と「盾」は両方必要
○北海道で陸自の演習を見せてもたった「テクニカルな訓練」であり、「リアリスティックな演習」ではない。
○支那軍のようなパレードに時間をかける軍隊は強くない
○フィンランド軍は実際的な戦闘能力をもっている。
○摩擦を考慮した演習をじっししべき。

こんな感じです。

199 :JTAC:2018/09/30(日) 16:49:57.49 ID:5fr8U23G.net
考えさせられるのは「アメリカの国益」から見た「日米安保」は、第3次世界大戦クラスのグローバルウォーでのみ意味があると。
「グローバルウォーの一部としての日本の防衛力否定」と「日米安保」は本質的に両立しない。
袋小路に陥ってる。

200 :名無し三等兵:2018/09/30(日) 17:51:28.13 ID:5fr8U23G.net
ルトワックの「日本4.0」を参考に日本の対北朝鮮戦略を考えてみます。

まず、現状、トランプ政権が「半年」の期限で「北朝鮮の核放棄」を求めて交渉中です。
日本としては当面、この推移を見守るしかないわけですが、決裂に備えて北朝鮮への「統合機動防衛力」による地上侵攻に備えて戦争準備を開始します。

作戦計画は、北部方面隊(水陸機動団・空挺団・第12旅団・第6師団配属)全力での奇襲侵攻で元山強襲上陸から平壌奪取による金正恩政権の瓦解。
同時に特殊作戦群と空挺団の一部で核・ミサイル施設制圧。
海自自衛艦隊と空自航空総隊がこれを支援し海上LOS維持します。

作戦準備として、PFI方式による民間船舶(特に米国航路の自動車運搬船)の確保、
補正予算による弾薬購入(五年分一括)、空自航空機・海自船舶の稼働率回復のための部品購入を開始します。

201 :JTAC:2018/09/30(日) 18:20:45.93 ID:5fr8U23G.net
半年後、米国と北朝鮮の交渉の答えが出ます。
北朝鮮が本気で核放棄した場合とりあえず解決です。
(可能性は薄い)

決裂して米国が軍事攻撃を決断した場合、これは別の絵図が必要になります。
(これも可能性が薄い)

一番蓋然性が高いのはトランプ政権が「米国に届くICBMの放棄」を条件に核保有を認める線で妥協するパターンです。
この場合、中距離核に脅かされる日本には何の慰めにもなりません。
よって、北朝鮮との個別交渉を開始します。

日本の条件は「北朝鮮の核保有を認める。その代わり日本を射程に納める中距離弾道弾(IRBM)を全廃する。
これを履行すれば同じ共産主義国のベトナムと同程度のODAを約束する。」

これが決裂したら決戦です。北朝鮮への侵攻を発動し金正恩政権を消滅させます。
ただし、背後の支那・ロシア、前面の南朝鮮、アメリカの挙動は予測し難くカオスな状況になります。

ただ、この場合の「日本の戦争決意」が本物であると金正恩が判断した場合、IRBM破棄の線で折れてくる可能性はあると思います。
(実態として、金正日時代に製造したので老朽化進んでいる。)
金正恩が乗ってきたら拉致被害者も交渉で返してもらいます。

日本が尖鋭な先制攻撃準備を整える方が逆に戦争になる可能性は減ります。
ルトワック流のパラドキシカル流シンキングはこんなところでしょうか。

202 :JTAC:2018/09/30(日) 18:34:35.02 ID:5fr8U23G.net
北朝鮮がIRBMを放棄しても、核保有を認めてしまって、かなりの脅威です。
ただし、支那、ロシアにとっても干渉しずらい状況が生れ、中期レベルの膠着状況になるでしょう。

南朝鮮は放っておきましょう。
「後は野となれ山となれ」

北朝鮮のことですから、セコくミサイル開発は続けると思われるので日本としてBMDの手は抜けません。
ただし、短期刹那的な「イージスアショア」とは手を切り、真の脅威である支那のIRBMに対抗できる柔軟でコストパフォーマンス良いシステムを長期的視野で開発します。
将来的には宇宙プラットフォームと連携してロフテッド含むあらゆる弾道のを叩き落とせるようにですね。

最後にこの膠着期間に改憲を含めて陸海空衛隊を改革し、攻防自在な戦域戦略・作戦が駆使できる態勢にすべきでしょうね。

日本4.0です。

203 :名無し三等兵:2018/09/30(日) 22:16:53.72 ID:KXxHDIrG.net
残念ながらそうはならないでしょう
狙いはびゃーぐん基地なのだから
イージスアショアは大仏としてはいいかも

204 :JTAC:2018/10/01(月) 10:02:37.61 ID:dDxsFYgW.net
>>203
それでは日本側の譲歩案として三沢基地の米第5空軍の撤退を追加しましょう。

三沢は、現状ではもろに北朝鮮を狙っている航空基地で目の上のたん瘤。
北朝鮮のIRBMのターゲット。
これを撤収すると日本国内における米空軍の対北朝鮮空爆に使える基地は嘉手納のみとなりますが、
嘉手納から北朝鮮を空爆する場合、南朝鮮の防空識別圏を通ります。
北朝鮮の間諜・文政権をコントロールすれば通過を妨害できます。
北朝鮮側の体制保障にとってかなりの材料になる。

逆に日本側にとっては、三沢はすでにF-16のSEAD2個飛行隊に減少し米側もやる気ありません。
日米安保空文化の象徴で撤収されても軍事的には痛くも痒くもありません。
これを機に、空自は独立的な作戦立案能力を開発すべきです。
米空軍側も元々グアムへの機能集約を考えており異は唱えないでしょう。

双方円満に象徴的な基地を撤去し交渉を促進させる効果があると思います。

205 :JTAC:2018/10/01(月) 10:22:05.92 ID:dDxsFYgW.net
中距離核弾道弾の廃棄は冷戦時代もINFという前例があり荒唐無稽な話ではない。
若干風化してますが、昨年のように日本上空をポンポンとミサイルが通過しJアラートが鳴り響く事態は政治的にも受入れられないでしょう。
新INFの代償として、日本側も多少の譲歩が必要。

それでも北朝鮮が核弾道搭載のIRBMに拘るなら「是非もなし」。

「戦いによる決着」

しか、ありませんね。

206 :名無し三等兵:2018/10/01(月) 22:00:14.16 ID:XcujIk3S.net
かつての米ソ冷戦時代の中距離核は、1975年にソ連がSS-20を配備したことから始まった。
これに対抗して1983年からアメリカがパーシングUを配備。
同時に軍備管理協議も始まった。
この際のカテゴリーは戦略核(START T)、SDI等宇宙兵器問題(NST)、INF(中距離核)が並行して交渉されました。

1986年のレイキャビク会談でINFシステムを相互に100基に制約することに同意。
世界から驚きをもってむかえられた。
これは、やはりコストでしょうね。
核で対峙している以上、常に核戦力を即応態勢に置く必要がありますが、それがとんでもなく金がかかる。
互いにインテリジェンスが滲透してると隠しようもありませんが
一説ではソ連側は10程度しか維持できなかったという説もあります。
だからINFに応じざるを得なかった。

207 :JTAC:2018/10/01(月) 22:13:38.46 ID:XcujIk3S.net
中距離核は、通常兵器戦争とも密接に連接してて、ソ連の作戦機動群の最大の目標は、西側の中距離核部隊の蹂躙でした。
西側の指導者が核使用の決断を行う前にパーシングを蹂躙する。
その後、残存兵力に対しSS-20で核攻撃をかけるという鬼畜な戦略を保持していました。

ただし、通常兵器と組み合わせているあたり、ソ連と言えども全面的にINFの威力を信じきれていない。
信頼性に確信が持てなかった。そういうことでしょう。
北朝鮮の中距離弾道弾も性能向上しているとはいえ不安定です。
なかなかテストできないし、経年劣化もする。扱いが難しい兵器。
金正恩も頭抱えているでしょう。

208 :名無し三等兵:2018/10/05(金) 01:06:39.54 ID:m1/IzacW.net
少し日本のあるべき国家戦略について掘り下げてみる。

我々日本人の世界観とは?
軍事・外交的に「覇権国家」を目指すことは無いだろう。
では、現状維持かと言えばそうでもない。
単純な対等願望で良しとする国民性ではない。
科学技術、経済、グローバルイシューにおいてかなり強烈な優越願望を持っている。

つまり安全保障では現状維持。経済・科学技術ではパラダイムシフトを希求する2重構造の世界観もっている。

209 :JTAC:2018/10/05(金) 11:03:28.47 ID:m1/IzacW.net
これは何故だろうか?
それは日本の成立ちの歴史的経緯から来ている。

4-5世紀くらいの日本には領邦国家が成立していたが、まだ明確な統一国家は無かった。

六世紀末。東アジアを揺るがす大事件が起きた。突厥・鮮卑の系譜を引く唐王朝の成立である。
四世紀の北方からの民族移動により長らく分立状態にあった支那は、唐王朝の元で統一国家として再統合された。

唐王朝は均田奴隷制度により極めて中央集権的で攻勢的な戦略(新たな均田奴隷基盤の獲得)を持っていた。
また突厥・鮮卑譲りの優れた重騎兵・軽騎兵教義と先住民族である漢民族から吸収した教義(孫子他)の統合軍事教義(李衛公問対)を確立。
本拠地から数千里離れた遠征においても圧倒的な戦闘力発揮した。
この唐が東アジア全域を均田奴隷基盤として併呑せんと活動を開始したのである。

それまで領邦国家の集合に過ぎなかった日本は、この侵略に対抗するために、逆説的に統一国家として誕生したのである。
まさに戦略的パラドックスの見本そのものである。

210 :JTAC:2018/10/05(金) 11:27:45.79 ID:m1/IzacW.net
一面、唐は標準化された優れた農業技術、交易文化を持っていた。
これは唐自体が支那にとって外来種であり客観的な視点(皇帝・天可汗二重体制)を持っていたから。
これにより、広大な領域にわたる征服地を効率的に支配し、また物流ネットワークを確立。
これを経済基盤に巨大で機動性に優れた中央軍を編成し覇権を盤石にした。

古代日本にとって、唐に対抗するには「唐の文化」を吸収せざるを得ない。
まことにアンビバレンツな戦略をとらざるを得なかった。
遣唐使史を紐解くまでもなくこの辺歴史の教科書そのもの。

日本の国家戦略史の二重構造(安全保障政策での覇権国家の覇権受容と最低限の自衛、
経済科学技術政策での世界標準戦略の摂取と継続的キャパビリティ改善)
はこの統一国家としての幼少期の体験に大きく影響されている。
極論すれば、今の皇室のあり方や内閣始めとする統治機構の概念は、無自覚にこの時代のものが残っている。

211 :JTAC:2018/10/05(金) 11:44:12.60 ID:m1/IzacW.net
日本にとっての次なる衝撃は幕末から明治にかけての米英アングロ・サクソンの衝撃。
古代日本への中世唐王朝の衝撃が「農業革命」によるものなら、英米の衝撃は「産業革命(科学革命)」と軌を一にしている。

文字通り近代軍・現代軍として確立されている彼らと覇権を争うなど不可能で最低限の自衛を維持しつつ覇権自体は受容せざるを得なかった。
(日英同盟・日米安保)

太平洋戦争?主観的には自衛戦争です。
昭和天皇の回顧録参照。少なくとも国家元首レベルで彼らの覇権に挑戦しようなどと考えていない。

一方で国家・民族としてのアイデンティティというものがある。
英米の覇権のフレームの中で経済・科学技術の興隆をめざす。いや自我を保つためにめざさざるを得ない。
日本の国家戦略の二重構造は、アングロサクソンとの外交経験を経てレゾンデールレベルまで確立されてしまった。

212 :JTAC:2018/10/05(金) 11:54:31.63 ID:m1/IzacW.net
日本の国家戦略上の教義は一言で言えば「重点化」。
戦略位相全体で、規模ではアングロサクソンに対抗しようがなく、全体のポジショニング自体の劣勢は認めざるを得ない。
そこで「重点化」により限定的な生存空間をキャパビリティを確立。一点突破で何とか生き残る。
日本の各省庁の「白書」を御覧いただきたい。
基本スタンスとして重点化施策の必要性と可能性を説明してる。

問題は、それが「限界」に来ていることです。

213 :JTAC:2018/10/05(金) 12:13:00.01 ID:m1/IzacW.net
いつごろからと言えば、早くも第二次大戦の終了直後から。
オスヴァルト・シュペングラーの「西洋の没落」。
アーノルド・トゥインビーの「歴史の研究」。
アングロサクソンの戦略家たちは西洋文明の戦略的優位性が歴史的に見て崩れつつあることにきずいていた。
「世界的に平準化(標準化)されつつある」という表現がより的確かもしれない。

サミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」の結論は、「大西洋西洋同盟の再構築」でこれも「西洋の没落」(世界的な平準化)への危機感が底流にあります。

この結果、何が起きるかと言えば、西洋圏外の事象に対しては「オジュショア・バランシング」になるということです。
少なくともその傾向を強つつある。

トランプ政権の誕生もある意味象徴的。
「西欧同盟内」でも陰日向なく強圧的というのがややユニークですが。

214 :JTAC:2018/10/05(金) 12:21:23.90 ID:m1/IzacW.net
アングロサクソンは、もはや長期的な視点で覇権を維持することは考えておらず、機会主義的かつ効率的に利を貪っていくことを戦略とするでしょう。
よって日本の国家戦略のに二重構造(安全保障政策での覇権国家の覇権受容と最低限の自衛、
経済科学技術政策での世界標準戦略の摂取と継続的キャパビリティ改善) は有害無益ということです。

さらには、以前の確固たる戦略的フレームのもとでの「戦略的重点化」という発想も通用しなくなっている。
国家戦略全体でのキャパビリティ戦略を見直すべき時期にきているのです。

215 :JTAC:2018/10/05(金) 19:57:36.35 ID:m1/IzacW.net
「西洋の没落」とこれまで好き勝手に跋扈してきた白人国家は焦っていますが、我々は日本人。
客観的に戦略環境を眺めればいい。
そもそもそれほど悲観すべき戦略環境ではありません。

まず、戦史的な方向性としてここ二百年くらいのスパンで見ても戦争による死者の「比率」が減少しています。
「絶対数」で見ればWW2も含めて膨大ですが、人口との比率で見ると減少の一途を辿っています。

ルソー系左翼が美化する古代狩猟社会ですが、考古学的には悲惨な世界で成人男性の3割が戦闘で落命したと考えられています。
それ以降、人類史はパラダイムシフトが起きる度に全体としては穏やかな社会性が発展し、逆にそれに適応できない「ならず者」が弾かれる方向性にあります。

自由主義・市場経済の民主主義国家内ではきわめて自律的な秩序が発展してますが、
国際関係においても徐々にに自生的な秩序に向かっていると考えられます。

この戦略環境のパラダイムシフトを最大限に生かす方向で、我が国の国家戦略もアーキテクトすればいいわけです。

216 :JTAC:2018/10/05(金) 20:18:27.04 ID:m1/IzacW.net
経済・科学技術の方向性としては、「重点化」ではもう実効性が無い。
あまりにも非線形な複雑系であり、線形(リニア)な政策が通用しなくなっています。

この環境に適応する戦略的な方向性は、文字通り「適応戦略(アドジャスト・ストラテジー)」。
数学、物理学を越えて生物学、生命の進化的なプロセスを取り入れる戦略を導入する必要があります。
戦略的な要素をヒエラルキーではなく、ネットワークシステムと捉え要素間の関係性を記述します。
世界観、戦略環境を見据えて正しいと思われる方向性を幅を持って考え、この移行に際して課題と思われる要素を数多く「試行」していきます。
原則的な施策よりも「試行」を重視するわけです。

人口知能(AI)の分野では「誤差逆伝搬深層学習」(バックプロバケーション・ライク・ディープラーニング)として定着し
昨今では直感的にもこの戦略の威力は納得できるのではないでしょうか?
(一昔前はボロクソでしたが。曰く「詐欺師」「錬金術」。)

兵学マニア的にはモルトケの戦略、作戦術(臨機応変の体系)や、米陸軍の作戦術で主流になってるsystem operation design(SOD)と同様の思想であり案外馴染み深い。

217 :名無し三等兵:2018/10/05(金) 20:40:19.78 ID:m1/IzacW.net
現在の日本は、安全保障政策でもリニアな「重点化」を指向していますが、これも最早適切ではありません。
これまでの防衛力整備では、一般的な方向性として「誘導武器・ネットワーク・無人装備・航空機アビオニクス」に重点化してきましたが、
実際の島嶼部への脅威に対し有効だったのは実に古典的な(少しアレンジされていますが)「統合機動防衛力」でした。

「重点化」に防衛費を集中し、それ以外の部分は切り捨てられましたが、防衛力は全体で一つのシステム。
自動車というシステムで「タイヤ」「ハンドル」「ワイパー」は陳腐な要素ですがそれ無しで自動車は走れません。
この手当ての方法として、将来的な伸びしろのモジュールを仮想的にシステムにとり込み(当面は造成しない)、必要になったときに拡張する。
この手法を「P3I」といいます。
実際の抑止力として威力を発揮したのは「重点化」分野よりも「P3I」だったわけです。
この結果、先の国家戦略における「適応戦略」の分脈と照らし合わせても直感的にも首肯できるのではないでしょうか?

将来的な安全保障の方向性としては、拡張性(P3I)をふまえたシステムアーキテクトが「重点化」政策に変わるものとなり、
危機の高まりには数多くの試行を行いつつブレークスルーした要素をモジュールとして取込み戦略的なマニューバ(機動・駆引き)での勝利を目指します。
「拡張版統合機動防衛力(仮称)」が安全保障政策の目指すべき方向性だと思いますがいかがでしょうか。

218 :JTAC:2018/10/05(金) 20:52:23.15 ID:m1/IzacW.net
以上のような上部構造の世界観、下部構造の軍事・経済・科学技術を踏まえ、国家戦略にフィードバックします。

答えは「自律的かつ国際民主主義」への参加を目指す「適応戦略」です。
これで「経済第一・軍事は最小限」のこれまでの戦略が通用しなくなった戦略的な環境を生き抜き、将来への望ましいパラダイムシフトへの移行に国力を指向します。

まだまだ不恰好ですが、それほど「外していない」と思っています。
(>>1の現況での精一杯の答え。スレッド趣旨への。)

219 :JTAC:2018/10/05(金) 21:00:57.78 ID:m1/IzacW.net
「日米部隊創設など統合運用強化を」 中朝の脅威…米超党派研究者が報告書

日米の同盟強化に向けた具体的な方策としては、東・南シナ海、台湾海峡などでの有事に備え、米軍と自衛隊による「日米共同統合任務部隊」の創設や、日米による基地の共同運用の拡大、自衛隊の統合司令部の創設、共同作戦計画の策定などを提案した。(中略)

日米の同盟強化に向けた具体的な方策としては、東・南シナ海、台湾海峡などでの有事に備え、米軍と自衛隊による「日米共同統合任務部隊」の創設や、日米による基地の共同運用の拡大、自衛隊の統合司令部の創設、共同作戦計画の策定などを提案した。(後略)

なんかジャパンハンドラーがまたしかけてきましたが。
まずは日本よりもトランプに言えよと。
飛び付く前に、冷静に戦略的な方向性を考えましょう。

220 :名無し三等兵:2018/10/06(土) 04:50:15.49 ID:L5B1AkcS.net
・奥山の番組は、奥山と奥山でないほうの声の大きさに差があり過ぎて聴きづらい

・10/5副大統領が中国に軍事面でも宣戦布告したと、馬鹿な大衆は理解した

・ひょっとして中国しか存在しなくても成り立つんじゃないか?

221 :名無し三等兵:2018/10/06(土) 16:38:47.85 ID:2tVaGcJG.net
>>220
>ペンス副大統領の発言
抽象的には随分煽ってくれますが具体的に中身には言及してないんですよね。
対支那安全保障について。
中間選挙前で、票を繋ぎ止めることで一杯一杯でしょう。

オールド・コンサヴァティブ向けのリップサービスの可能性があります。
薄広く古い保守派の中にはトランプへの嫌悪感あります。
先日、マケインが亡くなったときも大統領が葬儀に参加してないんですよね。
ペンスとしては、共和党内部の反目を表面化させたくない。
そのため共通の敵(支那)を強調してると。
さらに対支那問題は民主党の弱点でもあります。

222 :JTAC:2018/10/06(土) 16:45:49.00 ID:2tVaGcJG.net
トランプの安全保障面での対支那政策は、あまり大きな修正はできないように思います。
理由は軍への統率力が無いからです。マティスも失脚が噂されていますしね。

口は威勢が良いですが、実際に兵士を死地に投じる統率力はちょっと無さそうです。

223 :名無し三等兵:2018/10/06(土) 23:59:41.98 ID:L5B1AkcS.net
・「ステルスはウソ」はウソ

・ヒラリークリントンだと米軍撤退になるのか

224 :名無し三等兵:2018/10/07(日) 01:46:51.27 ID:3Ea/eDde.net
>>223
>「ステルスはウソ」はウソ

ピエール・スプレイは、WW2の初期(バトル・オブ・ザ・ブリテン)に使用された「長波」レーダのことを言っています。
あれは、本当のことです。
ただし、今のドップラーレーダに比べれば端緒距離では劣る。

それでも「ステルス」という言葉ほど見えないわけではないことは理解した方がいい。

225 :JTAC:2018/10/07(日) 05:38:25.85 ID:3Ea/eDde.net
本心は難しいところですが、ヒラリー・クリントンが最後に官職についていたのはオバマ政権の国務長官で「太平洋リバランス(対支那シフト、太平洋軍強化)」を主導してたのは事実。

ただし、旦那ともども支那人系から政治献金を受けてもいたし、上院議員時代のスタッフの中に女支那人がいた。

226 :JTAC:2018/10/07(日) 05:58:32.43 ID:3Ea/eDde.net
ステルス、というか低RCS機同士の戦闘を想定した場合、バイスタティックレーダ搭載は必須になるでしょう。
そうなると、独自のアビオニクスの開発が前提条件になりF-35の輸入はかり宙に浮いたものになります。
ロッキードマーチンが「ステルス破り」の技術に好意的なわけがないし。

戦略のパラドックス上、「ステルス」という単体の技術あけで、対抗策を考慮せずに半永続的な優位が維持できる、とするのはあまりに楽観的すぎる。
戦略では位相を変えて優位性を覆そうとするのは常態です。

227 :JTAC:2018/10/07(日) 18:15:15.62 ID:niBX//M4.net
空自の機種選定、装備体系は特定技術決め打ちでいくには不確定要素が多すぎる。

F-35そのものも(自機の捜索レーダ使うと位置バレるので)他のプラットフォームとのセンサーヒュージョンが必要ですが開発・アップグレードはこれからみたいですし。
機動性が無い分の近接戦闘はEO-DASからのオフボアサイト攻撃で補うようですが、そもそもAMRAAM(4発)をウェポンベイに積み込むとサイドワインダーほとんど積めないし(2発?)。
素人目にも謎な部分が多すぎる。あまり深入りしない方がいいでしょう。
国産機真剣に開発してリスク分散した方がいいですよ。
これ一機種に統一して何らかの要因で飛行中止になったり、戦力化に決定的に失敗したら空自まじで息の根止まります。

228 :JTAC:2018/10/07(日) 18:39:39.71 ID:niBX//M4.net
空自は、今のところF-2の後継は国産機も視野に入れているみたいですが、
ステルス、レーダ・センサー、ミサイル(長・短)、指揮統制のバランスは、
戦闘様相の蓋然性があまりに複雑で最適値は分からないでしょう。UAVも絡んでくるしね。

特定の技術(例えばステルス)に重点投資するよりも、各種モジュールを取り込めるP3I(拡張性)アーキテクチャこそが本質だと思います。
その上で「使ってみて」有効なモジュールを伸ばしていきましょう。適応戦略です。

そのためには、ウェポンベイは辞めた方がいいと思うんだがな。
あれで機体が重くなって、なおかつステルスということで無理に無理を重ねたガチガチの仕様で拡張性全く無くなってる気がする。
F-22はベクターノズル、F-35はP&W F135みたいな怪物エンジンで値段跳ねあがってるし。
ウェポンベイ辞めて、パイロンと搭載武器の形状や材質で低RCS化する方がP3Iに有利で賢いと。

高い買い物ですからね。F-35×100で1兆円越えてしまう。
文字通り「戦略級」。

229 :JTAC:2018/10/07(日) 18:53:03.76 ID:1+tLMGHE.net
90年代の米国の国防産業の統合でロッキード・マーチンがあまりにも大きくなりすぎた。
当時は開発体力の大きな会社ができて称賛する向きが多かった。
ところが、それに比例してロッキード・マーチンに落ちるお金も巨額になってないですか?
いや、比例と言うよりも指数関数的に。
F-35の開発費、たしか40兆円くらいだったと記憶してますがいくら何でも高額すぎる。
ひょっとして試作機を「純金」で作ったとか。
グラム単価が「金」並みのような。

過去の戦史を振り替えるとロッキードの開発した戦闘機って当たった試しが無いんだよな。
P-38だのF-104だの。
大丈夫かF-35。

230 :名無し三等兵:2018/10/07(日) 19:22:28.21 ID:Q4jRxZIE.net
>P-38
ライトニングか
フライングパンケーキはどうなんだろうな


・モジュール化したほうが良いでしょう
・モジュールだと物神としての効果が弱まるということでしょう

231 :名無し三等兵:2018/10/07(日) 23:10:58.65 ID:3Ea/eDde.net
P-38はスペック的には優秀で、アメリカ陸軍航空隊のエース、トーマス・アクガイアとリチャード・ボングを生んだ機体ではあるが。
ただし、この時代の戦闘機で双発を選択するあたりロッキードの設計遺伝子に絶望的なセンスの無さを感じる。

マクガイアのP-38は福田軍曹の四式戦「疾風」に撃墜されマクガイアも亡くなりました。

232 :JTAC:2018/10/07(日) 23:18:43.00 ID:3Ea/eDde.net
F-104は、交戦機会の制約もあろうが、ベトナム戦争で1機のMigも落としていない。
スコアは「0」です「0」。
逆に誤って支那領空に入ったときに支那のJ-6に撃墜された。

233 :JTAC:2018/10/07(日) 23:27:52.14 ID:3Ea/eDde.net
F-22はかっこいい。
純粋なデザインとしては好きだ。

ただし、兵器システムとしては致命的な失敗作。
そもそもソ連空軍と戦うために開発されたのに間に合わなかった。
機体単価が二百億円を越え、とてもじゃないがF-15の数を置き換えるんなんてできなかった。

F-22のせいでロッキード・マーチンに騙されたな。

234 :JTAC:2018/10/08(月) 00:15:40.50 ID:Gxy55wpv.net
ロッキードに加えてレイセオンも始末に負えない会社になったね。
F-35ってことは、空自はAIM-120を買わざるを得なくなったわけだが。
国産AAM捨てるの?弾の兵站基盤が国内から消えたら戦えるのかよ。

AIM-120は画期的な兵器だったわけだが、開発したのはヒューズ社。
兵器産業の統合でチャレンジ精神のある会社が退場して役人根性の会社がのさばる。
しかも、日本市場まで手を伸ばしてくる。
自民党の国防委員会にもロッキード・レイセオンの「犬」がいる。

235 :JTAC:2018/10/08(月) 23:44:16.98 ID:dPeVWMQs.net
昨今の防衛装備。高額なのはプラットフォームよりも搭載モジュール。さらに言えば電子部品です。

大綱別表で戦闘機何機、護衛艦何隻、戦車何両と規定して財務省的には削減に血道を上げていますが、納税者への負担軽減という意味では全く意味ありません。
自国の戦車や戦闘機を削減して喝采をあげる財務当局ってのも変な話ですね。
「安くて強力な軍隊」を目指すなら分かりますが。

国産装備を、目の敵にして「輸入した方が安い」と先入観持っていますが、
装備体系全体の位置付けや関連装備との連接を考えると、単純には言い切れませんよ。

一番卑近だと、例えば輸入装備には国産の無線機や指揮統制システムがそのままでは搭載が難しいわけですが、
それまで輸入するととんでもない金額をむしりとられる場合があります。

戦闘機だと、過去、LINK16端末でどえらい目にあって「教訓」を得たはずですが。

236 :名無し三等兵:2018/10/09(火) 00:43:09.94 ID:wkk/Ez4u.net
さらに言えばソフトウェアが高い 
1億行とかWindows並みだね
それにしてもコカ・コーラとかのレシピは良く守られているな
まず世界観は、無い。ただ国家保存のためにやると。
消耗品は国内に生産ラインを持っていなければユージに対応できない
口紅工場が弾薬工場に転用できるというのは本当か

237 :JTAC:2018/10/09(火) 21:04:54.08 ID:y4VS6cxK.net
F-35の開発費40兆円は言い過ぎた。訂正します。
40兆は総取得費ですね。(それでも凄まじいが。)
開発費は一番小さい額で3兆7000億円くらいのようで。

238 :JTAC:2018/10/09(火) 21:15:51.01 ID:y4VS6cxK.net
>>236
そのソフトウェア神話にメスを入れたい。

F-35のプログラム書いてる「オタッキーなエンジニア」の時間レートが「1時間で1万円」とします。
(年間で2000万円)
1時間で平均10行書くとする。
1億行書くための総作業時間は1000万時間なので、ソフトのコーティング経費は「1000億円」となります。

巨額です。
が、「3兆7000億円」とはオーダーが違いすぎる。
となると、やはり試作機の材質が金(ゴールド)であるとしか・・・。

239 :名無し三等兵:2018/10/09(火) 21:31:10.30 ID:W5mlSmy+.net
>>238
> F-35のプログラム書いてる「オタッキーなエンジニア」の時間レートが「1時間で1万円」とします。
> (年間で2000万円)
> 1時間で平均10行書くとする。

これは無理だ
プログラムを書くのは最後の段階で、それまでの設計の段階で作業時間を大量に消費する
それと仮に1時間に10行書いたとしても、確実に間違い(バグ)があるので、それをテストで発見し修正するというサイクルでも大量の作業時間を消費する

巨大なソフトウェアの開発において、作るべきソフトウェアの仕様(要求仕様)が確定した後の残りのプロセス全体(設計、コーディング、テスト・デバッグ)に要する後工程総時間で考えると、
後工程総時間での1時間当り10行の正しい(最終的に使い物になる)コードを書けるほど生産性の高いソフトウェア技術者は現実には存在しない

240 :JTAC:2018/10/09(火) 21:38:03.10 ID:y4VS6cxK.net
戦闘機のような大規模システムを設計する工学分野を「システム工学」といいます。

システムの概念設計(モデリング&シミュレーション)をまずやって、
その後、技術的に課題がある要素を部分試作して評価して概念設計を修正する。
このループを繰り返して完成に向かっていく工学手法です。

この一回のループに必要な金額が量産単価の概ね10倍です。
単価が概ね10億円の某戦車だと試作1段階で×10の100億円。
試作5段階で開発したので開発費500億円です。これが相場感。

F-35は量産単価が100億円。
試作18段階(18年)だったので
100億円×10×18で1.8兆円。
期間について目を瞑るとしても実際の「3.7兆円」は高すぎる。

この解釈として、F-35A/B/Cの3機種開発したわけですが、結局、機種統合のコスト低減効果がなく
3機種バラバラの開発に匹敵する時間と経費がかかった、ということですね。

これを「統合病」といいます。

241 :JTAC:2018/10/09(火) 21:42:49.52 ID:y4VS6cxK.net
>>239
>プログラムを書くのは最後の段階で、それまでの設計の段階で作業時間を大量に消費する

言いたかったのは、ソースコードの量は「目眩まし」だということです。
開発の本質的な作業ではないと。

242 :JTAC:2018/10/09(火) 21:51:23.29 ID:y4VS6cxK.net
>>236
>口紅工場が弾薬工場に

外国は分からないが、日本で弾薬を作っている会社は小松製作所、ダイキン工業、日本工機、旭化成、中国火薬等等です。
かなり熱処理がシビアな金属加工屋さんです。

243 :JTAC:2018/10/09(火) 21:58:55.50 ID:y4VS6cxK.net
F-35の開発でさらに言えるのは先行開発のF-22の経験値が全然いかされていない、ということです。
実際、エンジンも新しく開発したし。
ほんと筋悪いやり方ですよ。「18年」というのはそういうことでしょう。

244 :名無し三等兵:2018/10/10(水) 07:19:56.32 ID:TU7DiQt+.net
中国は核兵器の使用も厭わなそうだ
これはいける
相互確証破壊OK+人海戦術=無敵
戦略なんぞ要らない
「相互確証破壊OKな国など無い」を前提にしているルトワックは前提を間違えている
ソ連・ロシア・昔の中国  とは違うのだよ
だが安心しろ、おれはルトワッカーだ また文春新書で新曲を聴かせてくれ

245 :JTAC:2018/10/10(水) 12:36:14.84 ID:TlNA04Ew.net
>>244
いやいや全く真逆です。
「相手(アメリカ)が核を使用しないかぎり使用しない(先制不使用)」を宣言してアメリカの核戦略との全面対峙を回避しようとしています。
調べてみてください。

支那の核戦力は、CSISの推定数で総弾頭数478発。
内、米国本土を直接打撃できる射程10,000km越えのICBMが44発です。
これはアメリカのTHAADシステムが仮に80%の確率で各ICBMを二回迎撃してきた場合でも
2発程度は迎撃を回避しワシントンとニューヨークを消炭にできることを意味します。
これで米国からの核先制使用(ICBM約250発)を躊躇させる戦略です。

246 :名無し三等兵:2018/10/10(水) 18:04:17.09 ID:8m84ZXFf.net
アメリカは、南朝鮮にTHAADを展開しましたが、これは確かにインパクトでかい。
支那のICBMをブースト段階で二回程度迎撃できる可能性が増えるからです。
となると、現在の50発程度の支那のICBMは完封される可能性がでてきて、逆にアメリカが一方的に支那を核攻撃するリスクが高まる。

各国のICBM数や迎撃ミサイル数を数えていくと、かなり生の本音が見えてきます。

247 :名無し三等兵:2018/10/11(木) 01:56:42.97 ID:wKuOKHkH.net
>射程10,000km越えのICBMが44発
>各国のICBM数や迎撃ミサイル数を数えていくと、かなり生の本音が見えてきます。
んなもんいくらでもつくりゃいいじゃないの

・しかし相手が日本だと

248 :JTAC:2018/10/11(木) 19:13:53.34 ID:DTJYqSyV.net
>>247
無制限の核軍拡を挑んだ場合、軍事的な位相ではチートですが
経済的な位相において旧ソ連同様にグローバルなマーケットから閉め出され最貧国にまっしぐら。
やがては内部崩壊に追い込まれます。
総合的な観点から国益を考えるのが国家戦略です。

現状の支那の戦域戦略の利は単純に核兵器を持っていることではなく、それを外交的にも国際社会に承認させている事実です。

249 :JTAC:2018/10/11(木) 19:24:34.01 ID:DTJYqSyV.net
中距離弾道弾の利点は、アメリカを刺激せずに戦域での軍事的威信を強化できる点です。
アメリカは支那の中距離弾道弾に対しては唯一、沖縄の嘉手納基地の局地防空のみ対策をとっていてPAC-3を集中配備しています。
それ以外の日本本土なんかはほぼ関心がありません。

北朝鮮の弾道弾も中距離に関しては野放し。
米国本土に届くICBMが出てきて始めて対策を取り始めました。
これが日本の安全保障を取り巻く現実です。

250 :JTAC:2018/10/11(木) 19:43:00.89 ID:DTJYqSyV.net
非核保有国の日本は、反面、ミサイル防衛についてはクレームがつけられにくい利点もあります。
日本のミサイル防衛は、単純に脅威度が高い中距離核に対抗するよりも、
高度の制限を取り払いICBMも含んだ包括的なものであるべきです。

これにより、もしも仮定として日本が将来核武装したら・・・ミサイル防衛を盾に本気で核戦争できる国になります。
相手国としては日本を核で脅かすことに躊躇いが生じます。
一見防衛的なミサイル防衛が、攻勢的に作用し抑止力にもなることもあります。

短絡的なイージスアショアよりも長期的な拡張性を踏まえて地上と宇宙空間での総合的な防空体制を研究開発すべきです。
日本版SDIです。

その意味でも過去の米国のSDIの理論的支柱であったコリン・グレイは良く研究されるべきですね。

251 :名無し三等兵:2018/10/12(金) 02:36:32.87 ID:VXu4XiDE.net
>旧ソ連同様にグローバルなマーケットから閉め出され
旧ソ連は閉め出されたのではなく、社会主義経済という最初から別物ですよ。

>利は単純に核兵器を持っていることではなく、それを外交的にも国際社会に承認させている事実です。
ということはガチで社会主義でもないかぎり核戦争(=競争)は出来ない、
資本主義がかなり入っている現在の中国は通常戦争しか出来ないということか。
ベトナム戦争よりは小規模になるのだろう、おそらく台湾戦争

・ペンスの演説はリップサービスだと奥山は言わなかったな。リップサービスで喜ぶ系ということか。

252 :名無し三等兵:2018/10/12(金) 23:23:45.55 ID:SMvZ2w6R.net
>>251
>旧ソ連は閉め出されたのではなく、社会主義経済という最初から別物

そうでもありません。
古くはスターリン時代にフォード社始めソ連に工場進出し
大戦中は左派のルーズベルト政権がレンドリースで大量の武器・民生品供与しました。
ソ連を経済的に閉め出すのは冷戦の開始によります。

http://www5.cao.go.jp/keizai3/sekaikeizaiwp/wp-we59/image/wp-we59bun-1-35z.gif

その後のニクソン時代のデタントでも大量の穀物と原油の取引がありました。
(キッシンジャーのようなリアリズム派は勢力均衡の観点から対ソ連融和派なのに注意)

ソ連の崩壊は、やはりレーガン時代の徹底した封じこめによります。

253 :JTAC:2018/10/12(金) 23:30:29.25 ID:SMvZ2w6R.net
>核戦争

「絶対に起こり得ない」とは到底言えませんが
リベラリズム派の観点からは核戦争での国家戦略上の利益はまずありません。

254 :JTAC:2018/10/12(金) 23:43:44.07 ID:4cWxNA5S.net
>ペンス副大統領

現状、事実としてペンスの発言には政策的裏付が無い。

もう一つやや推測的ですが、議会超党派でトランプを失脚させてペンスを大統領に昇格させようという動きは、水面下であります。
トランプ政権の中ではペンスは浮いています。先々は本当に大統領になるかもしれまえんが。
(フォード大統領のパターン、上下両院3分の2で弾劾・罷免(辞任))

255 :名無し三等兵:2018/10/13(土) 08:27:10.67 ID:LeXMI/Qt.net
戦中は当たり前、戦後も少しは
レンドリースはソ連のためではなく、連合軍のためです

ペンスはナチスのヘスみたいなもんか

256 :JTAC:2018/10/13(土) 21:27:13.61 ID:a6QC6rcC.net
>>255
>米英仏から見たレンドリースの功罪

○功
・ナチスドイツを倒した
・大日本帝国の関東軍を崩壊させた

●罪
・そもそも貸与なのに踏み倒された
・東欧を全てソ連に蹂躙された
・満州を支那共産党に持っていかれた
・アフリカの植民地が崩壊した
・東南アジアの植民地が崩壊した
・中東支配が崩壊した
・インドが独立した
・冷戦が始まって西ドイツ、日本を取り込まざるを得なくなった
・朝鮮半島の北半分を持っていかれた

戦略のパラドックスの見本みたいな現象です。
全て自分達に跳ね返ってくるという。
マッカーシズムが吹き荒れるのも分かろうというもの。

257 :JTAC:2018/10/13(土) 21:36:26.04 ID:a6QC6rcC.net
wikiですが(ソ連向けレンドリースの物資量)

航空機 14,795
戦車 7,056
ジープ 51,503
トラック 375,888
銃 8,218
機関銃 131,633
鉄道貨車 11,155
機関車 1,981
舶用エンジン 7,784
食糧 4,478,000 トン
機械と装備品 1,078,965,000 ドル
非鉄金属 802,000 トン
石油製品 2,670,000 トン
化学物質 842,000 トン
綿 106,893,000 トン
皮革 49,860 トン
タイヤ 3,786,000
軍靴 15,417,001 足

トラックの「37万台」と機関車の「1万9千台」が最も決定的です。
ソ連はまともに作れなかったので。これ無しではソ連戦車軍の作戦機動はまず無理です。

258 :JTAC:2018/10/13(土) 22:20:46.00 ID:a6QC6rcC.net
これもやや陰謀論めいていますが、トランプとニクソンにはキッシンジャーという共通点があります。
キッシンジャーはネルソン・ロックフェラー、デビット・ロックフェラーとガチで強い紐帯があります。
(ロックフェラー家大統領選進出時の外交顧問、落選しましたが)
ニュヨークの財界を通じてトランプはロックフェラーとはかなり強い繋がりがあります。
このあたり、トランプとニクソンには強い類似点を感じます。
ワシントンのアウトサイダーとしてホワイトハウスにやってきて
キッシンジャーというロックフェラーの番頭の影響下にあるという。

その末路が弾劾されるという惨めな最期になる可能性も。
先般、トランプはロックフェラー家の強い推薦があった親支那派のレックス・ティラーソンを罷免しました。
これで、ロックフェラーとは確実にこじれます。
ニクソンも弾劾直前にキッシンジャーヘイグといったロックフェラーの犬とかなり揉めていました。
彼らはニクソン失脚後も着実にフォード政権に残り飼い主の意向に忠実な政策を遂行しています。

259 :JTAC:2018/10/13(土) 22:29:29.24 ID:a6QC6rcC.net
キッシンジャーの篭脱け外交は過大評価されています。
そもそも外交とは「国家戦略」そのもの。
国務省を無視するキッシンジャーの補佐官外交では総合的な戦略立案など無理。
スタンドプレーに終止しその場しのぎで国益を損ねてきました。

260 :JTAC:2018/10/13(土) 22:29:29.41 ID:a6QC6rcC.net
キッシンジャーの篭脱け外交は過大評価されています。
そもそも外交とは「国家戦略」そのもの。
国務省を無視するキッシンジャーの補佐官外交では総合的な戦略立案など無理。
スタンドプレーに終止しその場しのぎで国益を損ねてきました。

261 :JTAC:2018/10/14(日) 19:35:04.42 ID:3AO66oVQ.net
グレイによると、重要な17個の戦略的要素があるとしています。
○人間と政治
人間、社会、文化、政治、倫理
○戦争準備
経済、兵站、組織、軍事行政、情報 諜報、戦略理論と教義、技術
○戦争本体
軍事作戦、指揮、地理、摩擦、敵、時間
これは少々目が回りそうです。

アメリカ軍の戦略教範で言及されているのは軍事、外交、経済、科学技術、情報、心理が多いようです。
いづれにせよ、一つの位相での目的達成に固執せず柔軟に位相を切り換えながらパラドックスを迂回するのが国家戦略です。

ただし、必要であり有効であるならば、何のためらいもなく「軍事」力の行使に踏み切るのもまた国家戦略だがな。

262 :JTAC:2018/10/14(日) 19:43:35.41 ID:3AO66oVQ.net
「心理戦略」は、まだまだ不勉強ですが知っている限りふれてみたい。

20世紀の知の巨人、カール・マルクスの資本論は根本的に否定され社会主義は惨めに滅びました。
我々は経済戦略において市場経済を前提にせざるを得ません。

一方でもう一人の知の巨人、ジークムント・フロイトが開いた心理学(心理戦略)はもはや否定しようがありません。

263 :JTAC:2018/10/14(日) 20:04:13.13 ID:3AO66oVQ.net
我々はアフター「フロイト」の世界に生きていて、ビフォア「フロイト」の殺伐とした世界を忘却してしまい
このスタンダードの特異性を認識できなくなりました。

以前は「無意識」というものが認知されておらず、例えば「性欲」も上流階級では倫理的に「ふしだら」とされ、
特に女性はお洒落も制約はあり、結婚相手も自由に選べませんでした。

全てはフロイトの無意識の肯定、性欲の認知から始まっています。
フロイトの「精神分析」の手法自体は恣意的だと下火になりましたが、今さら無意識を否定する人間はいないでしょう。
女性が短いスカートで渋谷を闊歩しても弾圧されることはありませんし、恋愛も(社会的な制約はありますが)自由にすることができます。

無意識が認知され、存在する以上は飼い慣らす必要があり、一歩進んで操作することも可能と見なさねばなりません。
「心理戦略」の誕生です。

264 :名無し三等兵:2018/10/14(日) 22:24:21.53 ID:3K2A92Od.net
呼んだ? byユングw

河合隼雄wでもいいおw

265 :JTAC:2018/10/14(日) 22:32:12.10 ID:73WsDl7i.net
今日、軍事においても心理戦略の影響は免れません。
人間は、本質的に殺人を忌避する習性をもっていて、敵を銃で撃てない兵士がいます。
ではどうするか?

第二次大戦までは歩兵の射撃訓練は方形の的で行われていましたが、第二次大戦で敵を撃てない兵士が多発し改良が加えられました。
人形シルエットを付記したF的の導入です。
これで訓練した兵士は、前大戦の兵士よりもはるかに容赦なく敵兵を撃ち殺せるようになりました。

かなり嫌な話ですが心理戦略の一つの成功例でしょう。

266 :JTAC:2018/10/14(日) 22:41:36.28 ID:73WsDl7i.net
>>264
ユングの分析心理学における個人的無意識と集合的無意識は、心理学が「集団」をも対象とする意味で重要でしょう。

いよいよ「心理戦略」の形が見えてきました。

267 :JTAC:2018/10/14(日) 23:04:58.03 ID:73WsDl7i.net
マズローの五段階欲求では、生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、尊厳欲求、自己実現欲求と低次の欲求から段階的に高次に移項すとありますが、
鹿島茂氏の「情念戦争」によると、その上にさらにフーリエの三大情念があると。

「熱狂情念」 途方もない遠大な事業を起こさずにはいられない。
「移り気情念」 古い組織を離れ新しい組織に移籍せずにはいられない。
「陰謀情念」 陰謀を企て党派闘争を起こさずにはいられない。
これを代表するのがナポレオン、タレイラン、フーシェ。

フランス革命とナポレオン帝国は彼らの情念がもたらす凄まじいまでの動機づけで誕生し、その相殺で消えていったと。
さらには、その上にはそれらを統合的に満足させることで充足感を得る「統合情念」なる傍迷惑なものもあるそうです。

268 :JTAC:2018/10/14(日) 23:11:52.46 ID:73WsDl7i.net
防衛省の内向的な心理戦略(精神教育)は使命の自覚、個人の充実、責任の遂行、規律の維持、団結の強化。
あまりにも正しいですが、反面「それが何か?」と。
高校生じゃあるまいし。

269 :JTAC:2018/10/14(日) 23:35:23.42 ID:73WsDl7i.net
どす汚くも悪魔的なまでに奸知にたけた「心理戦略」に毛沢東の「遊撃戦理論」があります。

これは「軍事戦略」「経済戦略」としては幼稚です。
ただし「心理戦略」として恐るべき要素があります。
端的に言えば、貧乏人に武器を供与して金持ちや富農にけしかけ、土地と財産を毛一派と貧民で山分けしようと提案しているわけです。
金が動機だけでは慎重なリアリストの貧農は動きませんが、
セックスを餌にすることで、貧しさ故に性的に抑圧されている貧民層を意のままに操りました。
襲う対象の金持ちの婦女子への性的暴行の認可・奨励です。
以後、大躍進運動や文化大革命でも類似した光景があふれました。

現代における超限戦理論にも多分に心理戦略の要素があります。警戒しないと日本も大変な目にあいます。
また、彼らがいわゆる慰安婦問題に拘るのは、彼自身の社会構造がかなり性的に抑圧された構造であることを表します。

270 :名無し三等兵:2018/10/15(月) 02:33:03.49 ID:WYw9plXh.net
>トラックの「37万台」と機関車の「1万9千台」が最も決定的です。
ごとくれてやったということではないでしょうか。戻す手間も省けるし。運転者は空路でw
北極海ルートではなく中東ルートだったらしいので。

航空機 14,795 これもそのまま飛ばして運ぶのではなく、分解して陸路なのだろう
戦車 7,056 これすら鉄道で運ぶのだろう
ジープ 51,503 これはそのまま走らせて運ぶ
トラック 375,888 以下の物資を運ぶためのもの。その上で、不足なら足す。過剰ならくれてやる。
銃 8,218 少ないねえ
機関銃 131,633 米国製?よく見るソ連製の水平円盤弾倉のあれはなに
鉄道貨車 11,155 トラックと同じく
機関車 1,981 同じ
舶用エンジン 7,784
食糧 4,478,000 トン
機械と装備品 1,078,965,000 ドル
非鉄金属 802,000 トン
石油製品 2,670,000 トン
化学物質 842,000 トン
綿 106,893,000 トン
皮革 49,860 トン
タイヤ 3,786,000
軍靴 15,417,001 足 ちょうどいい数字だw

271 :名無し三等兵:2018/10/15(月) 03:08:19.52 ID:WYw9plXh.net
>人形シルエットを付記したF的の導入です。
んじゃFPSも効果があるんか?

>無意識が認知され、存在する以上は飼い慣らす必要があり、一歩進んで操作することも可能と見なさねばなりません。
「心理戦略」の誕生です。
国民的某子役がそれだな。後継を聞かないが、戦略が変わったんだろうか(棒

>彼ら自身の社会構造がかなり性的に抑圧された構造であることを表します。
たしか同じようなものに 劉あと1文字忘れた がある
逆さにすると 生出し、あ になるから芸名なんじゃないかと。本名だとしたら親の無意識の表れか

272 :JTAC:2018/10/15(月) 20:49:57.71 ID:vZ7Owr4f.net
>>270
>ごとくれてやったということではないでしょうか

さすがにその認識は無かったでしょう。ソ連のスパイ以外。(陸軍参謀総長 マーシャル?)
大英帝国は帝国が崩壊するレベルまでUSAファイナンスに取りたてられました。

レンドリースの輸送路は3位 中東、2位 バレンツ海(ムルマンスク)、1位 不本意ながら、不本意ながら太平洋(ウラジオストック)です。
比率は、0.5:2:3くらいで太平洋航路が最大です。
ただしシベリア鉄道の制約があるので戦艦ティルピッツの38mm砲の脅威を覚悟しつつバレンツ海にも分散せざるを得なかった。

273 :名無し三等兵:2018/10/15(月) 21:03:44.93 ID:vZ7Owr4f.net
>>271
心理戦略における「性欲」に対する認識の甘さは日本人の弱点の一つだと思う。
まずわりと充足されているんだよね。明らかに社会的に性犯罪が少ないので。
免疫が無いので、逆に外交官がホイホイとロシアや支那のハニートラップにやられる。

イスラム原理主義の過激さも宗教的にかなりの割合の男性が性的に抑圧されていることが原因。
第三次世界大戦にまで発展しかねないので「性欲」といっても笑えません。

274 :JTAC:2018/10/15(月) 21:23:27.97 ID:vZ7Owr4f.net
ユングときてアルフレッド・アドラーの社会結合論になると真に国家戦略の位相として取り上げるに値する心理戦略と言えるでしょう。
今、アドラー心理学は流行ですね。書店にアドラーコーナーができるくらいです。

アドラーの社会結合論では、個人の葛藤の原因を個人内部の不一致に求めず(個人の主体性、目的論、全体論)対人関係、大きくは社会との関係に求めます。

これが心理治療ではカウセリングとして結実し、また哲学における認知論を社会科学の平原においても実証的に議論できる基盤を提供し
心理戦略の基盤を作ったと評価できるのではないかと。

275 :JTAC:2018/10/15(月) 23:19:12.60 ID:vykTvcQd.net
認知論とくれば私が信奉するフランシス・フクヤマ登場です。
アドラー心理学の「人は認知を求めて動く」でフクヤマは哲学のみならず社会学、心理戦略の次元に降りてきます。

根本の弁証法による歴史学的認知論はヘーゲル、人の歴史を認知を求める歴史としたのはアレクサンドル・コジェーヴ
それを現代に適用し自由民主主義・市場経済の勝利を体系化したのがフクヤマ(ヘーゲル右派)。

276 :JTAC:2018/10/15(月) 23:35:30.49 ID:vykTvcQd.net
原始の人(狩猟時代)は、知恵の実により認知に目覚め、ホッブズの万民の万民による認知を求める戦いが始りました。
これを「認知革命」といいます。
これは今日、考古学的にも実証されました。
ルソーの原始理想郷は考古学的にも誤りです。
社会主義は早くも学問的に死にました。

人は認知を求めて動きます。
農業革命下で、他人を制し貴族として社会的認知を得ようとするものが登場し、社会は大きく貴族と奴隷に分割されました。
この貴族の認知の願望を「優越願望」といいます。

一方で支配を求めず、対等の認知を求める奴隷の願望を「対等願望」といいます。

277 :JTAC:2018/10/15(月) 23:37:30.97 ID:vykTvcQd.net
原始狩猟時代の「優越願望」は腕力で維持されていましたが、農業時代はそうはいきません。
きぞく

278 :JTAC:2018/10/15(月) 23:50:19.69 ID:vykTvcQd.net
(続)貴族の支配は制度化(フィクション)される必要があります。

一方で奴隷は社会の底辺であるがゆえに貴族のフィクションと距離を置き、世界観に自然科学を取り込んでいきました。
社会の担い手が徐々に奴隷の「対等願望」に移り(科学革命)、貴族の「優越願望」を説教していきました。

また貴族側の「優越願望」には認知を求めるという観点で矛盾があります。
対等ならざる奴隷の認知が本当に人として求めるものなのか?

このようにして「優越願望」は「対等願望」に対し劣性となり、「対等願望」の極みである自由民主主義が世界の主流となっていきました。

279 :JTAC:2018/10/15(月) 23:59:37.58 ID:vykTvcQd.net
では「優越願望」は死に絶えたのか?
そうでは無くちゃんと捌け口があります。「企業経営」(経済戦略)です。

奴隷の対等願望により起こった科学革命は、経済的な位相においてゼロサムゲームを脱しました。
常に科学技術を研究開発することで新たな富を創設することができます。

これにより、社会的な対等願望と矛盾することなく経済において優越願望を存分に充足させ、ますます経済の発展を加速させています。

280 :JTAC:2018/10/16(火) 00:07:12.74 ID:uL5FPtIq.net
ここからはオリジナルですが、クレフェルトが西側の軍人に講演した際、
「支那が軍事的に台頭してきて君ら(西側の軍人)は本当に(仕事ができて)良かったね。」と。

なんつーことを言うんだ、この疫病神が、と思うと同時に「正鵠を得ている」部分も否定できません。

281 :JTAC:2018/10/16(火) 00:12:55.18 ID:uL5FPtIq.net
西側の軍人は、強いプロフッショナリズムにより強烈な戦いでの「優越願望」をもっていますがシビリアン・コントロールにより「対等願望」で押さえこんでいます。
しかもソ連が滅びて軍事的「優越願望」を発散させる場がなくなりました。

282 :名無し三等兵:2018/10/16(火) 00:21:22.38 ID:uL5FPtIq.net
こんなとき西側軍人に「優越願望」を充足させる哀れな羊が現れました。支那です。
「心理戦略」的にはピラニアに骨までしゃぶられる運命です。
その小道具が「集団安全」です。

283 :JTAC:2018/10/16(火) 00:30:16.85 ID:uL5FPtIq.net
自由民主主義国家群の集団安全保障において民主主義と正義の名の下
自らの優越願望達成のため支那を滅ぼし精神的な充足を得る。

本質的になんと「淫蕩」なことか。
支那のハニートラップかわいく見えます。
それゆえに日本に必要な心理戦と言えないt
これが

284 :名無し三等兵:2018/10/16(火) 00:38:05.40 ID:uL5FPtIq.net
「勤王の義軍」(集団安全保障)により「賊軍」(支那軍) を撃つ。
これが「現代の心理戦略」かと。

285 :名無し三等兵:2018/10/16(火) 03:58:24.75 ID:AMLrOpjK.net
ウラジオストックは枢軸国の制海圏のはずだが

認知って承認欲求みたいなもんか?

286 :JTAC:2018/10/16(火) 06:19:51.13 ID:soEi/GLb.net
>>285
日ソ中立条約(1941年)でフリーパスです。

287 :名無し三等兵:2018/10/16(火) 07:37:31.85 ID:AMLrOpjK.net
>常に科学技術を研究開発することで新たな富を創設することができます。
富がモチベーション

>日ソ中立条約(1941年)でフリーパスです。
しかしアメちゃんの船が

288 :名無し三等兵:2018/10/17(水) 01:11:54.53 ID:UN+nXXf9.net
>>287
太平洋航路の場合は船舶はソ連のです。
そこは抜かりはありません。

日本外交は、それ以前の独ソ不可侵条約も、独ソ開戦も、バルバロッサ作戦が行き詰まることも全く予測できず何の手も打てませんでした。
ここまで悲惨だと国も滅びるわな。
「情報戦略」もいずれ遡上にのせねばなりませんね。
ただし、基準となる理論を私は知らない。
「孫子」まで遡るしかないのか?

289 :名無し三等兵:2018/10/17(水) 01:17:22.66 ID:UN+nXXf9.net
オペレーションの中の情報の位置付けは分かります。
ただし、情報「戦略」となると難しい。

この件では、アメリカは参考になりませんね。CIAは最低の組織かもしれません。
近年のテロとの戦いでますますおかしくなりました。
ルトワックが痛烈に批判しています。

290 :JTAC:2018/10/17(水) 01:26:13.51 ID:UN+nXXf9.net
日本の中で「インテリジェンスの専門家」を名乗る人達はすべて駄目でしょう。
情報は「使用」してなんぼですが、基本的な部分を全く理解せずに議論してる。

291 :名無し三等兵:2018/10/17(水) 01:44:23.67 ID:UN+nXXf9.net
情報戦略の最古典は「孫子」ですね。
紀元前の竹簡時代に「用間編」を記しているのはたいしたものです。
ただし、孫子の戦争感は「同一文化圏」であることを前提としているので注意が必要です。
孫子の時代には、それは妥当で中原以外の周辺にまともな文明はありませんでした。
ところが支那文明も徐々に拡散し知力でも周辺国が追い付き追い越していきます。

故に、戦略研究の超先進国のはずなのに二十回くらい異文化の「蛮族」に滅ぼされておりす。歴史の教科書の通りです。
古の「漢」民族はとっくにエスニッククレンジングさてて消滅し、今の支那は本当にどこの馬の骨かも分からない異形です。

よって「中華人民共和国」などと薄気味悪い名前で呼ばず、支那(China,秦)と呼びます。
私の「読み」としては我々の存命間に二回くらい国名が変わると予想します。
だから「支那」という時代を超越した呼び名がいいでしょう。

292 :名無し三等兵:2018/10/17(水) 04:22:05.63 ID:oZFCbN5a.net
米国、英国において敵国から情報を収集する手段は発達しました。
オシント、ヒューミント、シギント、イミント、エリントetc.

ただし多様な手段に際限無く予算をぶちこめというのでは戦略の名に値しません。
事実、CIAやNSAの予算は兆単位に拡大し非公開を良いことに無茶苦茶な使いかたをしてる。
そのくせ重要な情報は逃す。

ルトワックの提言は、あまりに肥大化した情報機関や特殊部隊を昔ながらのチープで簡単なや方に整理し、
本来の情報の使用にみあった手段を見直すことです。
人数ばかり多く現場で働かない何とかアナリストは「馘首」です。

293 :名無し三等兵:2018/10/17(水) 13:40:51.31 ID:pdn8ViGq.net
>太平洋航路の場合は船舶はソ連のです。
そこは抜かりはありません。
やはり

孫氏でいちばん面白かったのは間者についてのところだった
敵の間者を懐柔してこちらの間者にするとか

294 :名無し三等兵:2018/10/18(木) 01:28:18.22 ID:Y31kBolQ.net
孫子は「紀元前5世紀」という時代背景では至高の存在せしょう。

一方で紀元前5世紀という時代背景が限界でもあります。
技術的に鉄器時代に入るか入らないかであり治金属が発達し騎兵や攻城兵器が発達しした世界が想像できないからです。
そしてこの二つに漢民族は滅ぼされました。

295 :名無し三等兵:2018/10/18(木) 16:02:16.86 ID:3hLjvFAP.net
漢ミンジョクw

296 :名無し三等兵:2018/10/18(木) 20:42:35.12 ID:UPX3lADw.net
またまた奥山文庫ですが

デレク・ユアン著(奥山真司訳)「真説 孫子」

https://www.kinokuniya.co.jp/images/goods/ar2/web/imgdata2/41200/4120050475.jpg

これは当たりでした。
著者の支那中心思想にはやや辟易しますが、西洋兵学との相対比較論(クラウゼヴィッツ、リデル・ハート、ジョン・ボイド)がいい。

297 :名無し三等兵:2018/10/18(木) 20:57:21.71 ID:UPX3lADw.net
当たり前と言えば当たり前ですが、孫子は、クラウゼヴィッツ、ハート、ボイドと同じことを言ってるわけです。
権謀論(戦略)、形勢論(作戦)。
それに加えて廟算・用間(情報)は他の思想家が軽視していた部分で、現代の情報戦略の基礎はやはり孫子か?

298 :名無し三等兵:2018/10/18(木) 23:27:46.98 ID:cXEo6Gnt.net
孫子は、突然変異で表れた天才ではなく、春秋五覇・戦国七雄の代表格「斉」の文化で生れました。

支那は、殷史以降は考古学的裏付があり、よって紀元前十七世紀から孫子(孫武)兵法の五世紀までで約1200年の戦いの史実から精錬されたものと考えられます。
1200年。気が遠くなる時間です。しかも古代の時間で小規模ながら戦争が多く、成人男性のかなりの比率が戦争で落命していました。

この中で「戦わずして勝つ」という現代国家戦略の根本にたどり着いたのは感動的ですらあります。

299 :名無し三等兵:2018/10/18(木) 23:49:04.92 ID:rIGgaWvV.net
縄文時代は戦のない時が1万年も続いたらしいw
他に例が無いとさw

300 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 13:17:52.77 ID:0IW8BawD.net
>>299
「狩猟・採集時代は戦争が無かった」というのは左翼史観の重要なテーゼ(だから農耕開始以前の社会体制に戻そう(社会主義))。
ですが、そもそも「事実」ではありません、
という趣旨の本が近年気鋭の戦史研究家 アザー・ガットの「文明と戦争」です。

「文明と戦争」宿命としての戦争

http://honz.jp/13755

最新の遺跡調査とアボリジニのような現代に残る原始狩猟採集社会の調査から原始狩猟採集社会にも激烈な戦争があったことを裏づけています。
男性の25%が暴力で死んだと見られています。

ホッブズが正しく、ルソーが誤っています。
共産主義の御臨終です。

301 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 13:29:29.77 ID:0IW8BawD.net
日本の縄文時代では、そもそも「三内円山遺跡」の存在自体が左翼史観にとっての死亡宣告です。
農耕開始以前の自然状態でもれっきとした社会構造があったことを証拠ずけています。
現状、子供たちの歴史教科書でも弥生時代の「吉野ヶ里遺跡」の激烈な戦闘フォーカスし、
縄文遺跡の戦争痕は封殺しようとしていますが無駄な抵抗ですね。
大規模な集落が戦争と関係無いわけがありません。

神話を教科書に入れる、入れないの下らない論争以前に、もっととんでもない世界的潮流が押し寄せてきています。

302 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 13:40:05.24 ID:0IW8BawD.net
アザー・ガットと同じくイスラエルの戦史研究家 ユヴァル・ノア・ハラリのサピエンス全史では、
そもそも先史狩猟採集時代には我々サピエンス以外にネンデルタール人以下複数の種族が同時にいたことを議論しています。
端的に言えば、我々サピエンスが他の種族を全て滅ぼしたわけです。

たまに左翼系のコメンテーターがハラリの「サピエンス全史」をマンセーしてて笑えます。
それ、あんたの死亡通知なんですが、と。

303 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 16:00:59.78 ID:Cq2ONUl8.net
左右はどうでもええわ。スレチでもあるし。
>>299は右だと思うがw

304 :JTAC:2018/10/19(金) 16:40:50.51 ID:Zb9tZzL2.net
>>303
そういう指摘もあり得ると>>1において「ネット右翼スレッド」宣言を高らかに、かつ誇らしげに掲揚しております。

当スレッドは、ネット右翼(ネトウヨ)の楽園で、
浮き世では言葉にするだけで右翼扱いされる「国家戦略」なるものを「我々はネトウヨである」と開き直り議論することが趣旨であります。

305 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 18:35:08.83 ID:Zb9tZzL2.net
デレク・ユアンによると、孫子の思想は老荘思想と同じ「タオイズム(太極・循環思想)」が根幹にあります。
少し面白いのは年代的に双方幅があり、必ずしもどちらが先行思想とは言い切れないことです。
逆に老荘思想側が変遷の中で孫子系の影響を受けた可能性もあります。

孫子のフレーズは、「奇・正」「強・弱」「長・短」「遠・近」「勝・負」「有・無」「虚・実」のような対の概念に満ち溢れ、
戦争というものが一方向に進むものでは無いことを協調しています。
お気づきのように、これはルトワックの「パラドックス」そのものです。
ルトワックが孫子の影響を受けた部分もあろうかと思いますが、ルトワック側の言葉で言えば「孫子は戦争のパラドックスを強調した戦略家である」と言えると思います。

306 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 18:40:02.48 ID:Zb9tZzL2.net
孫子の「戦わずして勝つ」「百戦百勝は善の善なるものにあらず」のフレーズは「戦争を国家戦略遂行の一手段(できれば最後の手段)」で、
このへんはリデル・ハートの「大戦略(国家戦略)」そのものの議論です。

1400年も戦争ばかりやってると、そういう結論に達するわけですね。

307 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 18:52:57.98 ID:Zb9tZzL2.net
ジョン・ボイドのOODAループの議論では、敵に情報を与えずループを回転させない「ネガティブループ」、
敵にループの回転速度以上に次々と新たな状況を与えてOO-OOスタックに陥らせる「ポジティブループ」の考え方があります。

孫子では、これに相当する部分として「無形(水のごとし)」の概念(ネガティブループ)、
「迂直之計」の概念(ポジティブループ)があります。

ボイドも「パターン・オブ・コンフリクト」で孫子を絶賛しています。

ただし、リフォーマーとして「パラドックス」にとどまらず「パラダイムシフト」の理論家でもあり、大きく哲学が異なる部分もあります。
戦闘機パイロットですからね。

308 :JTAC:2018/10/19(金) 19:03:20.64 ID:Zb9tZzL2.net
孫子が使えた「斉」は、殷にも使えた太公望 呂尚が建国した国であり、
「用間」以上に自分が殷を離反して周に使え、殷を壊滅させた経緯があります。
まさに、孫子で一章さいているのもむべなるかな、です。

コミックですが、藤崎竜氏が「封神演義」で太公望を描いたあとに
今度は「銀河英雄伝説」で孫子的な戦略・作戦を駆使する「不敗の魔術師」を描いているのも
エンタメながら偶然にしては示唆に富んでいます。

309 :JTAC:2018/10/19(金) 19:21:54.62 ID:Zb9tZzL2.net
1400年も続いた戦争の歴史を精錬した孫子ですが、その後も有効であり、紀元前後二世紀に支那は「漢」王朝の元で空前の反映を迎えました。
後漢の曹操の元では注釈作られ我々が読めるのは、この魏武注釈と言わています。

ところが四世紀頃になると北方より民族移動の足音が聞こえてきます。
治金術をマスターした遊牧民は重騎兵という衝撃的なパラダイムシフトを成し遂げパラドクスをシンキングを押しつぶしました。
同時期、ローマ帝国も民族移動で滅びています。
パラダイムシフトについてはマイケル・ハワードのところで見ていきたいです。

310 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 19:31:08.66 ID:Zb9tZzL2.net
孫子にパラダイムシフトを予見しろというのは酷な話です。
それまで1400年間支那社会は代わらず、斉の国家戦略は最高でも「周王朝の覇者」でした。
歴史が急激にパラダイムシフトを行うようになったのは、最近の2000年の出来事です。

孫子は過小評価も課題評価も禁物です。
現代の戦略思想と合わせて相対的に取捨選択するのが一案かと。

311 :名無し三等兵:2018/10/19(金) 22:04:37.18 ID:TBWrUhOw.net
>>300
それは同時代や同程度の文明と比較してかw
縄文時代には1万年戦が無かった

それで花開いたあの土偶群かなw

埴輪も日本独自w
選ばれたミンジョクが日本だった(。+・`ω・´)キリッw

312 :名無し三等兵:2018/10/20(土) 10:55:57.35 ID:ON51kwgz.net
>>311
同時代の他地域との定量評価は無理でしょう。
まだ金属文化も無い時代ですぜ?

ただ、分かっているのは縄文時代の遺骨から数%の割合で暴力による骨の欠損が見られることです。
遺骨に影響が出ない範囲での打撃による死も考慮すれば、縄文日本も他地域と類似したホッブズ的な社会構造であったと見るべきでしょう。

アザー・ガットの推測手法は、近現代に残る狩猟社会から推測するやり方です。
縄文日本であれば狩猟民族のアイヌということになりますね。
アイヌは大規模な戦闘を遂行します。

313 :JTAC:2018/10/20(土) 11:05:59.68 ID:ON51kwgz.net
他にはゲーム理論による推測。
囚人ジレンマだと狩猟社会は大勢力による「協調」のポイントが少ないので「対抗」にならざるを得ない。
一定の狩猟対象をお互いに奪い合うゼロサムゲームです。

ホモ・サピエンスの行くところ、多くの動植物が絶滅しました。
サピエンスが土偶をこしらえて種族繁栄を願うなんて他の動物から見れば悪夢でしょう。
またホモ族の他の種族、ネアンデルタールやエレクトス、アジア地域の他種族も片っ端から滅亡しました。
その後、サピエンス同士、手と手を取り合って平和に暮らしましたとさ、めでたし、めでたし・・・・とはならないでしょう。

314 :JTAC:2018/10/20(土) 11:22:47.12 ID:ON51kwgz.net
心理学的にも、社会性が未発達では生理的欲求や安全欲求が優先されるので
集団あるいは集団間の調和を穏便に維持するのは難しい。
「よろしい!ならばクリークだ!」

農業文明以降の社会の方が戦争による死者の絶対数は多い。
だが人口比となると狩猟社会の方が大きいのです。

この世界的潮流に日本歴史学(左翼)がどこまであらふぁえるか見ものです。
まず無駄でしょうが。

315 :名無し三等兵:2018/10/20(土) 12:57:48.43 ID:53+sGClQ.net
急に3大天使のラファエルがでてくるとは。
尊師の兵法は化学兵器

316 :JTAC:2018/10/20(土) 14:20:54.44 ID:kXBf9owZ.net
「情報戦略」を展開したくて孫子に手を出しましたが、これ以上は無理だな。

「作戦情報」であれば、やはりプロイセン・ドイツのモルトケ時代、東方課・西方課・ドイツ課の活動が一つのマイルストーンでしょうか?

「戦略情報」となると勝者は米なのでしょうが、だからと言ってCIAのダレス兄弟やFBIのフーバーを称賛する気にはならない。
ロシアのKGBもね。
やっぱ対象の人格も尊敬できないと調べようという気にならない。

「情報は大事」そら分かった。
ただし、戦略としては、何を目的にどんな方法でどのよう手段を使って?
まだまだ勉強が必要です。

317 :JTAC:2018/10/20(土) 14:29:59.26 ID:kXBf9owZ.net
おしらく近現代で最も成果をあげたのはソ連のKGBでしょう。
決定的な戦略情報を何度もGETしドイツを倒した。
またドイツに張り巡らした「赤いオーケストラ」、日本に展開したゾルゲ機関の働きは印象的です。
さらに米国の上層部への工作はすさまじく、ルーズベルト政権の上層部根刮ぎソ連のスパイです。
見事なものです。

ただし、この時代はまだ共産主義への幻想があった。
思想的な背景でソ連のスパイになることが多いですね。

318 :JTAC:2018/10/20(土) 16:26:24.69 ID:kXBf9owZ.net
いきなりローカルですが日本の室町末期、甲斐の武田信玄の情報網は「情報戦略」の名に値するのではないかと調べています。

「風林火山」で明らかなように、信玄は孫子の信奉者です。
その流れで情報を重視するようになった。

319 :JTAC:2018/10/20(土) 16:36:16.01 ID:kXBf9owZ.net
武田信玄(晴信)の他家への侵略パターンは内部抗争につけこむことです。
強引な攻勢よりも内部の不協和音を察知し、その一方の勢力を巧みに調略し内部崩壊させる。
合戦は最後の確認行為です。

家督相続直後の諏訪氏への侵略が鮮やかで宗家と分家の抗争に介入し宗家の当主を粛清、
次に宗家の遺児を取込み分家を粛清、最後にこの遺児が不慮の死を遂げるという。
なんともえげつなくも見事な侵略芸です。

この両者の感情的な対立につけこむことで自ずと必要な戦略情報が入手できます。

320 :JTAC:2018/10/20(土) 16:47:22.82 ID:kXBf9owZ.net
甲斐の武田家。さほど周辺国よりも裕福とは言いがたいですが「諸国御使者衆」という戦略情報収集機関を持っていました。
いわゆる「忍」ですね。実態は掴みがたいですが、現代まで名前が残っているのはたいしたものです。

さらに作戦情報を集める情報・連絡将校として「百足衆」があります。
興味深いことに信玄の子飼の腹心達はこの「百足衆」を経ているものが多い。
「軍事」の平行位相として「情報」を認識していたと見なしてもいいのではないでしょうか?

321 :JTAC:2018/10/20(土) 16:59:42.06 ID:kXBf9owZ.net
信玄の情報機関である「諸国御使者衆」「百足衆」はともに武田家の軍資金を支えた金山関係者が多いと言われています。
金山を生業とするものにとって恐るべきは金山の涸渇です。
これは現実に生起し今川家との同盟を破棄、駿河の黒川金山を狙って侵攻することになります。

金山涸渇を乗り切るには他国の金山を調査しこれを奪うしかない。
金山関係者の生存本能、引いては経済戦略上の動機により、
貧しい甲斐を本拠としながら強大な情報機関を作り上げた、と言えるかもしれません。

322 :JTAC:2018/10/20(土) 17:10:47.44 ID:kXBf9owZ.net
晩年の元亀三年の織田家との対立。
もうこのころでは総戦力では武田家は織田家に遠く敵わなくなっています。

ところが長島一向衆、浅井朝倉等と連携し、さらには自軍を3隊に分けた分進合撃により個別の戦場では巧みに数的優位を作為。
三方原で織田・徳川連合軍を破砕しました。
織田・徳川の内情を察知しした情報活動とこれに連動した作戦機動の勝利です。

このときも、織田家と対立する各地の国人や宗教勢力から情報を得る。
莫大な費用を必要とする情報収集は敵の行動に作用するパラドックス(反対勢力)にこそつけこむ必要があるのでしょう。

「情報戦略」はパラドキシカルな性質を持つと言えるかもしれません。

323 :名無し三等兵:2018/10/20(土) 17:14:56.33 ID:53+sGClQ.net
>>316
そらもうPSI(サイ)でしょう
ソ連は研究していた

324 :名無し三等兵:2018/10/20(土) 17:17:31.11 ID:a73L1Y6C.net
【餃子の王将もみけし】  安部晋三と暴力団工藤会のケチって火炎瓶裏取引  【詩織レイプもみけし】
http://rosie.5ch.net/test/read.cgi/liveplus/1540003291/l50

325 :JTAC:2018/10/20(土) 17:25:54.01 ID:kXBf9owZ.net
武田信玄の肖像は、昔、教科書にのってた「脂ぎった法師風」のは近年の考証により否定されました。
痩身の儒者風の人体だったようです。

源氏の血を引くいわゆる「貴種」ですが、きわめて世話好きで、
常に家内の情報、夫婦喧嘩から子供の風邪まで委細かまわず報告させ判断に反映させていました。
認知は介入に繋り、介入は支配に繋がる。詳細を把握しsjることでパラドキシカルな力の作用がわかり、それを取り込むことで新たな情報が入る。
まさに情報収集のサイクルです。
これに経済的な動機を重ね合わせたもの、それが武田信玄の「情報戦略」と言えるでしょう。

326 :JTAC:2018/10/20(土) 17:31:34.87 ID:kXBf9owZ.net
>>323
超能力?

327 :JTAC:2018/10/20(土) 17:38:50.69 ID:kXBf9owZ.net
外国の軍事関係者でも日本の「忍」に関心を持つものがいます。
彼ら西洋の情報戦の伝統は恐るべきものですが、けっもう力まかせのマッチョな手段が多く、「草」として自らをころして情報「使用者」のために情報をとる、そのような文化は珍しいのなもしれません。

「情報戦略」確立の鍵は案外あしもとに足元にあるのかもしれません。

328 :JTAC:2018/10/20(土) 17:44:01.89 ID:kXBf9owZ.net
CIAの情報戦略。
未だに洗練されているとは到底言えないでしょう。
アフガニスタンの「あれ」。
(無人機飛ばして問答無用のミサイル攻撃)
そりゃ協力者は増えないし必要な情報は入らないでしょう。

「まずは現地人と一緒にチャイーを飲みながら話を聞け。」と言われてるようですが、実践は低調ですね。

329 :名無し三等兵:2018/10/20(土) 18:42:21.88 ID:53+sGClQ.net
>>326
そうです
これが真のブレイクスルーです

330 :名無し三等兵:2018/10/20(土) 19:06:35.34 ID:53+sGClQ.net
隠密 ミアシャイマー 今日はここまで

331 :名無し三等兵:2018/10/21(日) 15:57:44.53 ID:lVK4V8Sz.net
時代と時間それと文明は別な話なw
縄文時代は1万年戦が無かったw

332 :JTAC:2018/10/21(日) 21:07:02.39 ID:fKOnmIST.net
>>329
超能力はともかく、科学技術上の「特異点(シンギュラリティ)」というものは真面目に議論されています。
我々の生活、ひいては戦略環境を根本的に変えてしまうような。

今、一番可能性があるのは人口知能(AI)ですね。

333 :JTAC:2018/10/21(日) 21:09:46.54 ID:fKOnmIST.net
>>331
>縄文時代は1万年戦が無かったw

それ、損な議論のやり方ですよ。
希少でも反証が見つかったらガラガラと崩壊するという。

334 :名無し三等兵:2018/10/21(日) 21:24:40.20 ID:8GsvHylH.net
最新の学説なのでw
それも欧米の方が研究が進むJOMON!!なw

トンデモ系っぽいが正真正銘の学説なのw

335 :名無し三等兵:2018/10/22(月) 05:37:59.78 ID:ZrYi/gj/.net
しかし真の人工知能(強いAI,汎用AI)は下からの積み上げ方式では不可能

>縄文時代は1万年戦が無かったw
それ何だっけ おれも読んだ

336 :JTAC:2018/10/22(月) 07:28:18.23 ID:wettFUjj.net
>縄文時代は1万年戦が無かったw

おかしな学説では無いと思います。
日本の歴史学(左翼)の「ほぼ定説」でしょう。
というか、世界的にもかなり有力な説(ルソー派、左翼)です。

ただし、「歴史学」(学問としては20世紀前半に誕生)よりもじつは研究の伝統が古い「戦史サイド(ネトウヨ)」の方から異論が出てるわけです。
一万年どころか、狩猟採集時代の200万年はほぼ闘争の歴史だと。
最後の1万年だけ縄文日本が改心して平和を築き、弥生期に入って戦争三昧。
んなことは、まず無い。

337 :JTAC:2018/10/22(月) 07:35:34.98 ID:wettFUjj.net
サミュエル・ハンチントンまでネトウヨ(レイシズム)ですからね。
没後、弟子が「ハンチントン先生はレイシズムじゃない」と反論を余儀なくされてるくらいで。
ネトウヨも広義になったものです。

338 :JTAC:2018/10/22(月) 17:52:10.50 ID:UXBZBLet.net
>ミアシャイマー

「攻撃的現実主義」
大国は(内部のキャパビリティに関わらず)軍事力に応じて一律に拡張政策をとる。
そのビリヤードの玉突きが国際関係である、という説ですね。
冷戦後の支那の動向について、リベラル系が楽観的な「パックス・チャイメリカ」を予想して信用を失ったのに対し
ミアシャイマーは、一貫してオフェンシブ・リアリズムの観点から支那の拡張政策を預言していたため、脚光を浴びるようになった。

ただし、もう少し冷戦期まで巻き戻すと、微妙なのが多いですよ。
ミアシャイマーは米陸軍のエア・ランド・バトルにも米海軍のグローバルASWにも批判的だったので。無駄だと。

リアリズムは各国の内部構造の考察をバッサリ切って単純化します。
それがグローバルな国際関係を説明する上で因果律を明確にできる点では魅力があります。
欠点は単純化しすぎてしえいたため、政策提言では外すことです。
総合的な「国家戦略」という面では足しになりません。
経済、文化のようなソフトパワーは基本的には無視なので。

339 :JTAC:2018/10/22(月) 18:39:30.98 ID:UXBZBLet.net
政策提言では必ずしも当たっていないミアシャイマーが何故、しぶとく米国で支持されているのか?

ミアシャイマーの代表著書「大国政治の悲劇」
第1章 導入
第2章 アナーキーとパワーをめぐる争い
第3章 富とパワー
第4章 ランドパワーの優位
第5章 生き残りのための戦略
第6章 大国の実際の行動
第7章 イギリスとアメリカ
第8章 「バランシング」対「バック・パッシング」
第9章 大国間戦争の原因
第10章 21世紀の大国政治

これは、おそらくパワーを単純化して捉えたがる(ポジショニング戦略)アメリカ人の伝統的価値観に則しているのでしょう。
「新大陸」のパワーですからね。
リムランドのごたごたした権謀術数は無視して「ランドパワー」「シーパワー」で世界分割というのがアメリカ人的には耳に快し、と。

でも我々は極東の島国のネトウヨなのでミアシャイマーをマンセーすべき理由はありまえん。

340 :JTAC:2018/10/22(月) 18:55:53.96 ID:UXBZBLet.net
>>335
>人工知能(強いAI,汎用AI)は下からの積み上げ方式

「統合的知性」が「解明されていない」ということでしょう。
ただし、可能なのは確かです。
我々、「人間」という確かなモデルがあるので。
それが人間の知性を上回るかどうかはまだ不明です。

日本にとっては基本的には戦略的福音でしょう。
ガンガン導入して少子化を補い数に優る周辺国への対抗の基盤にする。

独裁政治の支那にとってはマイナスかもしれない。
一般的な知性というものと共産主義が両立するか?
もともと反知性主義なので。

341 :名無し三等兵:2018/10/23(火) 07:05:48.35 ID:nTkcsfdS.net
会陰愛が流行っているが、バズワードでしょう
会陰というふうに部分でとらえてはだめだ
マムコという全体で考えないと

現状、AIは翻訳すらまともにできない
AIの大御所GoogleのGoogle翻訳を見よ
そして奇抜な格好をしたりすると人と認識できない自動運転車
コスプレした帰りなど危ない危ない

各論AIですらこれだ

342 :JTAC:2018/10/23(火) 18:38:12.86 ID:RvPbxpfA.net
>>341
「翻訳」は、まぁ時間の問題ですね。完全情報なので。
AIに食われます。翻訳家(トランスレイター)という職業は消滅します。
何か付加価値を付けないと駄目でしょうね。

343 :JTAC:2018/10/23(火) 18:59:17.45 ID:RvPbxpfA.net
歴史学というのは、割と新しい学問です。
大学の中でも「史学が学問か?」という疑義が堪えず、
歴史学を学問分野として独立させるのが史学研究者の悲願でした。
そのために編み出した手法が「厳密な考証による史実認定」で、
この方法論に当てはまらないものを歴史学から排斥しました。

これによって「モグリ」として排斥されたのが「戦史」です。
これは実に傲慢な考え方です。
「アタナバシス」から「ガリヤ戦記」から近現代の兵学思想史、作戦史まで
戦史側は現代歴史学が遠く及ばないほどの堅牢な方法論があり、
何よりも戦争に勝ってきた実績があります。
20世紀中旬くらいから戦史を学んだ軍人が歴史学会で発表することはなくなりました。

344 :名無し三等兵:2018/10/23(火) 19:08:45.26 ID:RvPbxpfA.net
戦争というのは、混沌の世界ですが、勝ち負けが割と明確に出るという特徴があります。
そこから逆算して原因を補間しつつ「状況」「戦況推移」や「要因」を描き出そうとします。

当然、不完全な部分や事実誤認も多々ありますが、常に新たな事実、観点、思想に基づいてブラッシュアップし
より優れた新たな兵学思想、教義を生み出そうとします。
重箱の隅をほじくって大局を見ようとしない歴史学とは話が価値観が噛み合わない部分があります。
「戦争の役に立ってなんぼ」のものです。

345 :名無し三等兵:2018/10/23(火) 19:17:20.38 ID:RvPbxpfA.net
室町時代の末期、日本のいわゆる「戦国時代」。
桶狭間の戦い、関ヶ原の戦い等の旧帝国陸軍参謀本部が編纂した戦史は
事実誤認や調査の不十分があり確かにつっこまれる部分が多い。

しかしながら、史学研究のフレームとしては、未だに日本史学は参謀本部の手の平を出ることができません。
戦史の方法論を再認識しないかぎり、考証で重箱の隅をつつくのみで戦争の位置付けのような大柄なテーマには届かないでしょう。

346 :JTAC:2018/10/23(火) 19:24:49.91 ID:RvPbxpfA.net
サピエンス全史で有名なユヴァル・ノア・ハラリは、元々が軍事史の研究者で、
サピエンス全史が描き出す人類史の全体像を導出する方法論はまさに戦史の方法論そのもです。
歴史学が切り捨ててきた方法論で、歴史学の根底を揺るがす研究が出てきたのは何とも皮肉なものです。

347 :名無し三等兵:2018/10/24(水) 09:59:57.51 ID:a1lT2BO2.net
サピエンス全史は左と聞いた
文庫化はいつ為されるのであろうか

348 :名無し三等兵:2018/10/24(水) 11:31:12.96 ID:a1lT2BO2.net
『サピエンス全史』から。
「虚構の言語」とは、言語は虚構と言いたいんだな。

349 :名無し三等兵:2018/10/24(水) 18:08:24.78 ID:LrfeBHSq.net
>>347
敢えて言えば中道でしょう。
特に思想的な偏りはないと思います。事実を素直に分析してるだけで。

ただし、左翼屋さんから見ればれっきとした「ネトウヨ」に相当するかと。
信用経済・帝国主義・科学技術の相乗効果も素直に仮説を組み上げています。

350 :JTAC:2018/10/24(水) 18:24:55.77 ID:LrfeBHSq.net
>>348
おなじく言語や文化を持ってるサピエンスとネアンデルタールで何故優劣がついたのかというテーマです。
肉体的にはネアンデルタールが勝っているにも関わらず。

ハラリの説では、認知革命の結果、サピエンスが抽象的な概念、例えば神話のような虚構を共有できるようになった。
その結果、サピエンスの共同体の集団規模が格段に大きくなり、
家族単位の集団が上限であったネアンデルタールを決定的に駆逐していった。
そういう話です。

351 :JTAC:2018/10/24(水) 19:17:16.23 ID:f4kucg21.net
オックスフォード留学からテルアビブ大学教授のアザー・ガット。
同じくオックスフォード留学からヘブライ大学教授のユバル・ノア・ハラリ。
彼らを勝手に「イスラエル(戦略)学派(仮称)」と呼ばせてもらっています。
容易ならざる集団です。他国の国家戦略に理論的に飲み込まれるのは、日本の安全保障上、大変よろしくない。

他にも「戦略神」マイケル・ハワード、エドワード・ルトワック。
いずれもユダヤ系です。
イスラエル・ユダヤにいいように引っ掻き回されているわけです。

352 :JTAC:2018/10/24(水) 19:38:58.39 ID:f4kucg21.net
(戦略的)疫病神系もキッシンジャー、バーナード・ブロディ、マーチン・クレフェルト、エマニュエル・トッド。
根こそぎユダヤです。
この業界。本当にユダヤが多い。
民族的危機感から常に戦史、兵学思想、国家戦略に関心を持っている、ということでしょう。

アフター・ファイブはアメフト三昧、チアリーダといちゃついて、毎晩パーティーのアングロサクソンの子弟は、
薄暗い部屋の片隅で根暗に戦史書を読んでるユダヤ系の子弟に「戦略的思考」では全く勝てない。
その結果、アメリカからイスラエルに莫大な金額が軍事支援として流出しています。
また、アメリカ軍もイスラエルの国家戦略に良いように振り回され
多数のアングロ・サクソンの青年がイラクで落命したり不具になったりしてる。
惨めなものです。

戦略的思考でユダヤに負けるわけにはいかんのです。日本も。ネトウヨと呼ばれようが。

353 :JTAC:2018/10/24(水) 20:12:30.33 ID:f4kucg21.net
時代が進めば進むほど、特定の大国のパワーバランスよりもNATOのような「集団安全保障」による「同盟(アライアンス)」が主要な安全保障の形態になるでしょう。
ほぼ自明之理です。

そうなると、参加国の国力よりも「知力」即ち「国家戦略」が同盟の主導権を握る大きな要因になる。
「標準的な戦略のフレームワーク」を提供できる国が「偉い」となります。

「絶対に負けられない戦いがここにはある」ということです。

354 :名無し三等兵:2018/10/25(木) 09:48:10.99 ID:7I7x39hG.net
コピーしてもアップデートができないと常に後追いになるということですな
Microsoft イスラエル

フィクションを石板に刻み
技術情報は口承ということだな?
それは今も同じだ。
しかし、ここでやってることは技術情報のほうであって
ありもしない神話ではないはずだが、まあこのスレでやってることも
フィクションかもwノストラダムス的な
奥山教祖の番組でも観るか
おれもこのスレでリレー小説書き続けるぜ

355 :JTAC:2018/10/25(木) 21:28:44.66 ID:qclMNlMx.net
最近流行りの「ティール組織」論も同じこと言ってるんですよね。

○グレー組織 まだ組織化未発達、家族単位の狩猟時代
○マゼンダ組織 神秘的、神話、虚構、因果律は理解できず、小規模な部族
○レッド組織 衝動的、自分と他人の区別はつくが情緒的、短期的な利益追求、計画性は乏しい、大規模な部族、マフィア
○アンバー組織 線形組織、大規模な帝国、因果律を理解する、計画的、臨機応変に乏しい。
○オレンジ組織 目的応じて多彩な方法・手段、現代企業、臨機応変、目的優先のため構成員が疲弊、外部環境との調和が不得手
○グリーン組織 多元的価値観、調和性に優れる、NGO等、組織管理面未成熟
○ティール組織 進化的、自律分散、存在目的に耳を傾ける、先進的ではあるが一部出現している。

356 :JTAC:2018/10/25(木) 21:51:35.04 ID:qclMNlMx.net
ただし、自分はティール組織論はやや引っ掛かるところがある。

「ティールと比較されるのが直前のグリーンではなく何故か二段階下のオレンジ」

ティールの正当性の材料にオレンジ(現代企業)を使う。
ならばグリーンなんて区分が必要か?
少し思想的にリベラル(左翼)的ものを感じます。

「ティール組織の代表例が所詮は泡沫組織」

介護組織やらヘルスケアやら。
GDPを牽引できる組織ではない。
「林業と介護で経済成長」とか。やめてくれと。

組織の歴史的進化段階を色分けするのは面白いし、「進化的」な組織像には同意ですが。
最後の結論がショボすぎる。
「再生産可能な循環社会、GDPの増加を目的としない」・・・・馬鹿な。結論がこれかと。

シンギュラリティの議論の方がましです。

357 :名無し三等兵:2018/10/26(金) 08:28:41.96 ID:WMswNGYs.net
>自分と他人の区別はつくが
組織内外の区別という事かな?

>因果律の理解
これも組織が

358 :名無し三等兵:2018/10/26(金) 19:18:31.31 ID:3OLFaoUC.net
>>357
レッドの前のマゼンダが、そもそも自分と自分以外の環境との区別がついてないということです。
マゼンダの人から見ると、世界は神秘に満ちているように見えます。

レッドになって初めて「自我」を明確に認識できます。偉大な進歩です。
ただし、それにより制御不能なエゴイズムも抱え込み、かなり殺伐とした社会になります。
基本的に自分の短期的な欲求が最優先です。
ヤクザ屋さんの世界がほぼそうですね。

359 :JTAC:2018/10/26(金) 19:27:01.19 ID:3OLFaoUC.net
アンバーになると原因と結果の因果律を明確に認識できるようになります。
それによって組織はかなり大きく、また規律正しくなり、
逆に規律で雁字搦めな社会になります。

18世紀の横隊戦術の軍隊が正にそれで、砲撃にさらされても隊形を組んでの前進を強要します。
個々の兵士に考えることは求めません。

360 :JTAC:2018/10/26(金) 19:35:20.38 ID:3OLFaoUC.net
グレーからティールまでの変遷は、歴史的な社会組織の発達過程を表すとともに一人の人間の幼少期からの発育過程とも合致します。

自分の理解では、前の方の段階は未発達ですが、人として「経験することが必要」な段階でもあります。
飛ばすことはできません。
幼少期の子供は、幼少期の子供として大人を困らせるのこが「必要」なのです。

361 :名無し三等兵:2018/10/26(金) 21:45:27.85 ID:RQ5++P2V.net
不思議なことに、ヤクザ者、不良青年に惹かれる女性は確実に一定数います。
しかも、わりと「綺麗」で「おっぱい」が大きい「生存戦略上有利な女」が
よせばいいのにそういう嗜好なケースが確かにあります。

ティール組織論から言えば、幼少期の親の愛情が不十分で自己愛の延長から同じ「レッド」段階の男に「自己愛」の延長で惹かれるんかなと。

ただし互いにレッドである事実は動かしようがなく、破綻してシングルマザーになってしまうんですがね。
女性にも「冷徹な戦略」を説く時代でしょうか?

362 :名無し三等兵:2018/10/26(金) 21:52:56.44 ID:RQ5++P2V.net
モルトケの司令部は、まだ参謀本部が小規模だった時代であり、
互い尊重する和気あいあいとした雰囲気で討議が進み重要な決定が成された。
まさにティール組織と言えないだろうか?

やってることはエゲツナイですがね。
「ケーニヒスグレーツ包囲戦」「メッツの包囲戦」

363 :名無し三等兵:2018/10/27(土) 00:10:19.50 ID:3niji3eW.net
ヒトラーの司令部も似たようなもんだったぞ

364 :名無し三等兵:2018/10/27(土) 00:11:51.62 ID:3niji3eW.net
ヒトラーの司令部も似たようなもんだったぞ

365 :JTAC:2018/10/27(土) 12:54:19.58 ID:PLGCh1DC.net
>>364
ナチス政権の指導原理は、最高指導者のアドルフ・ヒトラーは別格ですが、それ以外は「弱肉強食」です。
権限争いをむしろ推奨して「勝ったものが正しい」という思想です。
その中でレーム以下突撃隊系は粛清(代わりにヒムラーのSSが台頭)、ヘスは亡命(党内ではボルマンが台頭)。
「長いナイフの夜」は凄まじく、レーム一派以外でもゲーリングやヒムラーと折り合いが悪い良識派もまとめて粛清されました。
ナチスは選挙で過半数とったことは無いはずです。

366 :JTAC:2018/10/27(土) 13:12:48.16 ID:PLGCh1DC.net
ナチスの国政運営は乱脈で、基本的に部署間の調整が働かずヒトラーとの距離に左右される。
シュペーアが軍需大臣に就任するまで「国家戦略」なぞ薬にしたくともなく、それで米国・英国・ソ連との生産競争に負けたとも言えます。

強面の顔とは裏腹に、国民に犠牲を強いる政策が取りがたく、増税や戦時国債の発行が1943まではできなかった。
それで財政的に行き詰まって他国を侵略して「金準備」等を奪わざるを得なかった。

367 :JTAC:2018/10/27(土) 19:03:07.97 ID:KVMHw9Vw.net
元々が領邦国家の寄せ集めだった神聖ローマ帝国は玉石混合で、その後継のドイツ帝国、ワイマール共和国、ナチスドイツも実に多様な面があります。
ナチス時代は、ナチスを別にしても社会全体が、ドイツ革命後のドタバタの反動で極めて「アンバー」な堅苦しい社会になっていたということです。
その上に居座ってたナチスはもろに「レッド」です。

ティール組織論の階層

https://encrypted-tbn3.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSAO_wH68YE56pwAODwijSjlHD9Ucjh5k3oGlOouq_W-99YazoB9xT62svQyA

ところが、モルトケ以来の伝統があるドイツ陸軍は、やけに自由闊達で学問・思想に関して自由度があり、
ナチス入党を親に強要さてた大企業の御曹司が陸軍に入隊してくるという逆転現象まであったと。
「オレンジ」か一部「ティール」に到達してる部分があった。
権威主義的な政治・社会(アンバー・レッド)と比類なき効率性を有する陸軍(ティール・オレンジ)というある意味、最悪の組み合わせが現出してしまった。

368 :JTAC:2018/10/28(日) 13:12:29.74 ID:kNP88B5A.net
モルトケの参謀本部の面白いところは、当初は権限がほとんど無かった。
無力な研究機関でしか無かった。

その無力さから出発し、戦史編纂を基礎に、敵対国の情報、戦場になり得る地域の地誌、科学技術の趨勢を検討、
将来の戦争のドクトリンを兵棋、参謀演習旅行、国王が統裁する大演習で一歩づつ「研究開発」し、
またそれを実行する人材を「教育訓練」していった。

これを在職間の三十年繰返しました。

369 :JTAC:2018/10/28(日) 13:28:48.38 ID:kNP88B5A.net
当時、マントイフェルの軍事内局の方が人事権を含めてはるかに力があった。
ところが政治向けの活動に力を入れるのみで現実の戦争には向き合わなかった。
その系統の人材は対デンマーク戦を有効に統裁できず。

業をにやした国王の裁定で、フリードリヒ・カール親王の参謀長を兼務するという形態でモルトケが作戦を統括
1864の6/29から三日間の作戦指導にて戦争を片付けました。

370 :名無し三等兵:2018/10/28(日) 14:10:28.50 ID:lLzucv9h.net
三十年は無理だが。
ところでスレチなんだが、
「プロペラ同調装置」の技術を使って
宝くじで任意の数字を出す事は、どう考えても可能で
そしてこれを論破した記事も、見た事がないのだが
論破して見せてくれ

371 :JTAC:2018/10/28(日) 20:25:55.93 ID:ejkWd8t2.net
>>370
ドラえもんじゃねえぞw。

フォッカー・アインデッカー!
初期の同調装置はプロペラ内側に装甲を施し、多少の不具合は気合いで跳ね返す勇壮豪快な乗り物だったのである。

372 :JTAC:2018/10/28(日) 20:44:28.95 ID:ejkWd8t2.net
マックス・インメルマンは同調装置の不調で天に召されたという説があります。

この当時の機体で、いつでもどこでもインメルマンターンができるわけではないよね。

373 :JTAC:2018/10/28(日) 21:16:21.48 ID:ejkWd8t2.net
モルトケの兵学思想は、「原則」を追求するのでは無く、個々の指揮官、参謀、さらには兵士の知性を元にした「継続学習システム」に信を置いています。
そこにティール組織論での「ティール次元」への到達の一例を見るのです。

突拍子もなく頑固な個人主義の集団(ティール組織)、やや美化すれば「獅子の群」を育て、操縦する方法論を確立しました。

陸軍も(個性が)凄いが、空軍はさらに上を行ってる。
ベルケ、インメルマン、リヒトホーフェン、
メルダース、ガーラント、ハルトマン、極めつけはルーデル。
よくもこれだけ変人、いや個性派を集めたものです。

374 :名無し三等兵:2018/10/28(日) 21:24:39.82 ID:lLzucv9h.net
「イカサマは技術的に可能でも、戦略的に不可能である」というのしかない
技術的に可能であることは既に証明された
戦略的に不可能である証明をせよ
もしその証明をする必要が無いなら、戦略など考える必要は無い
「まあちゃんとやっているのだろう」で終わってしまう

375 :名無し三等兵:2018/10/28(日) 21:58:35.09 ID:lLzucv9h.net
ティール組織は、まあ正解なのだろう
そこまで至るのに何百年かかったのかと

376 :JTAC:2018/10/28(日) 22:23:38.60 ID:ejkWd8t2.net
>>374
「イカサマ?
いいですか?イカサマを見抜けなかったのは見抜けない人間の敗北なのです。」

377 :名無し三等兵:2018/10/28(日) 22:52:57.51 ID:lLzucv9h.net
宝くじは同調装置を使ったイカサマだったのか

378 :JTAC:2018/10/28(日) 23:05:36.12 ID:ejkWd8t2.net
>>377
Exactly!

http://livedoor.blogimg.jp/yasu006/imgs/7/9/79e5f97f.jpg

379 :名無し三等兵:2018/10/29(月) 07:09:08.74 ID:yAFSpV7T.net
>>375
いやいや人類史だけでも二百万年かかりました。

380 :JTAC:2018/10/31(水) 23:18:26.14 ID:uZvu1Y/e.net
第一次大戦は、日本は参戦してなかったので縁遠いが、調べると以外と興味深い。
不人気な(?)戦争ですが、「今」に繋がる要素が多いです。

第一次大戦と第二次大戦の関係は、室町時代と戦国時代の関係と似ている。
室町時代。不人気ですが意外に今に続いている要素が多いですよ。
住居の書院造は室町期限ですが、わりと最近までそうでした。
今のシステムハウスになってようやく「室町が終わった」と。
他には茶の湯、活花、書画、能、狂言etc.文化的には室町起源が多い。

381 :名無し三等兵:2018/10/31(水) 23:26:28.41 ID:nnbm/dz/.net
米司法省、中国情報当局者2人を起訴 航空技術を盗もうとした疑い
ttps://www.cnn.co.jp/usa/35127900.html

米司法省、中国情報機関高官らを起訴 企業をサイバー攻撃の疑い
ttps://jp.reuters.com/article/usa-china-cyber-attack-idJPKCN1N502J

米、航空宇宙企業からの技術窃盗で中国情報部員ら10人起訴
ttp://www.afpbb.com/articles/-/3195338

382 :名無し三等兵:2018/11/01(木) 18:48:10.46 ID:TBdxJiQ4.net
Mad Dog McCreeは自分的にはイノベーション

383 :JTAC:2018/11/02(金) 18:30:20.63 ID:/K8PuOly.net
VRはヤバいことになってます。
訓練シミュレータとしては、もはや「使える」レベル。
限界はあるにしても、実際に戦争する地形や敵(AI)を再現できるのは大きい。
「摩擦」を事前体験できるわけで。

反面、PTSDには注意した方がいいと思う。
そろそろ危険な領域です。
軍事戦略と心理戦略の相剋ですね。

戦争は、心理的負担としてはけっして良いものではありません。
一人の兵士が「生涯」で耐えられる戦闘期間は180日と言われてます。
最初の戦闘からどんどん熟練度が上がり(生き残れば・・ですが)90日くらいでピークを迎える。
そこからは、逆に心が傷んで戦闘力は低下していき180日くらいで限界を迎える。
それが人間としての限界です。

384 :JTAC:2018/11/02(金) 18:33:03.61 ID:/K8PuOly.net
陸自の国際任務は、業務隊で6ヶ月。復興支援群本体で3ヶ月ローテ。
おそらくはPTSD対策でしょう。

385 :JTAC:2018/11/02(金) 18:48:52.21 ID:/K8PuOly.net
「バンド・オブ・ブラザーズ」(アメリカ第101空挺師団 第506連隊 第2大隊 E中隊)では、1944年の6月にノルマンディに降下。
ユタビーチ、カランタンで勇猛な戦闘力を発揮。

9月のマーケットガーデン作戦において戦闘力はピークに達し、
近接戦闘でドイツ第2SS装甲軍団の擲弾筒兵中隊×2を圧倒しました。

ところが、この辺りから精神的に異状な兵士が目立っていきバルジのバストーニュの戦闘で大損害を出した。
大半の士官、下士官が負傷あるいはPTSDで中隊を去りました。

それでも残った兵士が包囲を耐え抜き、バストーニュを守り抜き、フォイを奪回したのは
国のためでも、名誉のためでもなく隣にいる戦友のためだった。
だから「バンド・オブ・ブラザーズ」(兄弟達との絆)。

386 :名無し三等兵:2018/11/02(金) 19:44:51.06 ID:iNLxc6V6.net
海空はシミュレーター=実戦でしょう。しかし陸は
生涯でじゃなくて、1サイクルだったと思う。休息期間を挟んで交替する。

387 :名無し三等兵:2018/11/02(金) 19:48:01.14 ID:iNLxc6V6.net
空もGが再現できない

388 :名無し三等兵:2018/11/02(金) 19:50:05.34 ID:m3eyhSEU.net
疫病神リストとやらで、「何様のつもりだこのゴミは」と思ってしまうね。

389 :JTAC:2018/11/02(金) 22:21:00.93 ID:bn+9irEB.net
>>386
>陸は生涯でじゃなくて

端的に言えば心が壊れてしまう。
とても「サイクル」で回復するもんじゃありません。
惨い遺体をたくさん見るんでっせ?

390 :JTAC:2018/11/02(金) 22:23:56.94 ID:bn+9irEB.net
>>388
そう思うなら事実やロジックで反論しては?
「疫病神の太鼓持」氏。

391 :名無し三等兵:2018/11/02(金) 22:42:22.42 ID:iNLxc6V6.net
・海空はシミュレーター=実戦でしょう。しかし陸のシミュレートは 難しい。
・全軍:生涯でじゃなくて、1サイクルだったと思う。休息期間を挟んで交替する。

しかし現実には、半年戦い半年休み ってな感じでやってるじゃないか
特に終わりなきイラク・アフガンでたった半年で除隊なんかやっていたら人手不足になる
マケインを見よ、あのような体験をしたにも拘らず、好んでベトナムに戻っている

392 :名無し三等兵:2018/11/02(金) 23:27:09.03 ID:m3eyhSEU.net
初っ端から、例えば>>17だと、ドクトリンと原則が区別されてない。
自分ののおそまつな理解を笑うべき。

以降も間違いだらけ。
ツッコミどころ満載。
指摘すれば大量。
面倒くさい。

393 :JTAC:2018/11/03(土) 22:45:04.43 ID:43qaGTxE.net
>>392
残念でした。
一番新しいADPの定義では「原則」は「教義」に包含される規範(rule)に過ぎないんです。
「「教義」まるごと短期で見直すぜ」ということです。
「区分」なんて言ってる段階で即死です。御愁傷様。

394 :JTAC:2018/11/03(土) 22:46:55.47 ID:43qaGTxE.net
"army doctrine publication(ADP)"に全てを包含してる段階で気づかないのかねえ。

395 :JTAC:2018/11/03(土) 22:55:18.73 ID:43qaGTxE.net
>>391
陸軍の戦闘期間(PTSD管理)は暇があるときにもう一回根拠を調べ直します。
ダニガンの「新・戦争のテクノロジー」か何かに書いてあったと記憶。

ただ、一定サイクルで回復するものでは、とてもありませんよ。
例えば肉親の死を体験した方ならお分かりでしょうが。

396 :JTAC:2018/11/03(土) 23:08:11.98 ID:43qaGTxE.net
バンド・オブ・ブラザーズに戻ると、常に正面で小隊長として戦い続け、ブロンズスターまで授賞したリン・コンプトン少尉が
フォイの攻撃のときに親しかったガルニア軍曹とトイ伍長が砲撃で足吹っ飛ばされるのを目撃して精神的に壊れる場面があります。

コンプトンは後に回復しましたが、一番悲惨だったのは古参兵で最後までE中隊に残ったタルバート軍曹で戦後にPTSDを発症して浮浪者のような暮らしに陥ったそうです。
ドラマでは暗示のみでそこまで描いてなかったが。

397 :JTAC:2018/11/03(土) 23:16:57.87 ID:43qaGTxE.net
タルバート軍曹は、戦後は戦友との音信もなかったが、亡くなるしばらく前に戦友がコンタクトして境遇が知れたと。

一番激戦期に中隊長を勤めたディック・ウィンターズ中佐は先年御本人が亡くなりました。
そのウィンターズ中佐曰く「もし
重要な任務で一人だけ連れていくなら迷わずタルバートを選ぶ」と。
それだけ優秀な兵士でも心が耐えられないわけです。

398 :名無し三等兵:2018/11/03(土) 23:21:32.35 ID:4KA5cpO/.net
adpなら原則は「基本的な」ルールと書いてるのは見たことがある。

>「原則」は「教義」に包含される規範(rule)に過ぎない

全然意味が違うな。

その前にバカが挙げてる例は、横隊やファランクスやレギオンだから、392ではドクトリンではなく、戦闘教義と言うべきだったわ。

399 :JTAC:2018/11/03(土) 23:28:56.86 ID:43qaGTxE.net
当然、実戦は知らない訓練しかしていないJ衛隊でも極度の緊張を強いられる場合もあるので年々少しずつ軽いPTSDが進行します。
列国よりも兵役期間は長いですが、一般公務員よりも十年以上停年早い。
体力的な衰えに加えて精神的な累積疲労もありますし。
人手不足だから安易に「停年延長」とか止めて欲しい。
精神的にもたないから停年を早めている可能性もある。

400 :名無し三等兵:2018/11/03(土) 23:29:47.83 ID:4KA5cpO/.net
米軍のドクトリンはファランクスやレギオンと言った戦闘教義よりも意味は広いからな。
お前が17で言ってることは、「戦闘教義は不変ではない→不変の原則はない」で意味がわからない。

>ドクトリンと原則が区別されてない。

事実とロジックとは何ぞや(笑)

401 :JTAC:2018/11/03(土) 23:33:36.96 ID:43qaGTxE.net
>>398
doctrine(教義)の日本語訳如何?

402 :名無し三等兵:2018/11/03(土) 23:37:09.87 ID:4KA5cpO/.net
神とか言ってるが、コリン・グレイとか絶対読んでないわ。

403 :名無し三等兵:2018/11/03(土) 23:43:39.30 ID:4KA5cpO/.net
知らんよ。
ファランクスやレギオンを英語ならbattle doctrineで良かったかな。

404 :名無し三等兵:2018/11/03(土) 23:53:26.09 ID:4KA5cpO/.net
JTACと付けてある書き込み全体が酷いレベル。
書評の引用だけで繋げたみたい。

405 :名無し三等兵:2018/11/04(日) 15:29:47.83 ID:2WyDFeVk.net
単純な問題を解くには科学技術の飽ーきてくちゃ
複雑な問題を解くには軍事の飽ーきてくちゃ

自衛隊のストレスは「外敵によるもの」によるもの よりも
自衛隊及び日本社会の馬鹿さ加減から来ているものだと思いますよ

406 :名無し三等兵:2018/11/05(月) 09:49:47.72 ID:d9918NnZ.net
>400
>401
ソ連の軍事ドクトリンはもっと範囲が広いよね(上位)
ワインバーガードクトリンとかに近い階層なの

がお、がお

とまぜっかえして議論をカオスに誘引してみる

407 :Lans :2018/11/05(月) 09:51:14.66 ID:d9918NnZ.net
あ、初めてだからコテ抜けてたの
が、がお

408 :JTAC:2018/11/05(月) 21:42:00.80 ID:IxMCAZjk.net
卸下のアメリカが教義に纏わる混乱を整理せんと"docrorine2015"に纏めたわけです。

adp1-01"doctrine primer"

http://www.bits.de/NRANEU/others/amd-us-archive/adp1_01%2814%29.pdf

この中でまず「陸軍の知識体系」を規定してる。
管理上の規則、教義(ドクトリン)、訓練上のパブリケーション、テクニカルマニュアルの4つ。
つまるところ、作戦上の最上位概念は「教義(ドクトリン)」であるとはっきり規定したわけです。

409 :JTAC:2018/11/05(月) 22:05:48.28 ID:IxMCAZjk.net
次に教義(ドクトリン)の定義。

Army doctrine as fundamental principles, with supporting
tactics, techniques, procedures, and terms and symbols, used for the conduct of
operations and which the operating force, and elements of the institutional Army
that directly support operations, guide their actions in support of national
objectives.

教義(基本原則、戦術、技術、手順、用語、記号)は作戦の実施、軍の運用と組織化を通して国家目的の達成を支えるものだ、としています。
「基本的な原則」は「教義」の下位概念。

さらには「原則」は以下のように規定。

principle is a comprehensive and fundamental rule or an assumption of
central importance that guides how an organization or function approaches and
thinks about the conduct of operations.

「原則」とは「規定(規範)」もしくは「想定」です。
変化しえるもので"law(法則)"としてないところに注目。

まとめると、「教義」は「原則」や「戦術」「技術」を包含する広範なものではあるが固定的なものではなく、
コンセプトや戦訓を反映してサクサクと見直すべきもの。
これが現代的(doctrine2015)な解釈です。

ほぼネオ・クラウゼヴィッツ派の主張が全面的に採用された、ということです。

410 :JTAC:2018/11/05(月) 22:10:18.18 ID:IxMCAZjk.net
>>403
>doctrine of battle

FM100-5で出てきた言葉でぶっちゃけ時代遅れ。
もう使わない方がいいでしょう。
wikiの「戦闘教義」の記述も古めかしい。

411 :名無し三等兵:2018/11/05(月) 22:19:26.83 ID:IxMCAZjk.net
コリン・グレイは戦略の位相の一つに「教義」を上げてる。
重視すべきものではあるが、他の戦略位相とのトレードオフの対象でもある。

その「教義」の下位概念に過ぎないものを「不変の原則がある!」なんて本の下帯に書かれたら失笑するのも無理はないでしょう。
「国家戦略」からの視点では。

412 :JTAC:2018/11/05(月) 22:30:00.96 ID:IxMCAZjk.net
本当に戦争において切羽詰まったとき「戦いの原則」に基づいて作戦指導するなんてことは金輪際無いね。
ほんと無駄な努力です。

数少ないオペレーションらしき経験の中で実際に何を重視したか?
現地の「戦訓(教訓)」でしょう?一にも二にも。
もう少し長いスパンで見れば戦史。

「戦いの原則」がのさばるのは戦争が無くて暇なときですよ。

413 :名無し三等兵:2018/11/05(月) 23:28:07.09 ID:8UR2c7/1.net
409で挙げた英文のどこに教義の下位であると書いてあるの?

>戦いの原則に基づいて作戦指導する

adpを読み直せよ。

この無能レベルは議論以前の問題だわ。

414 :名無し三等兵:2018/11/05(月) 23:42:39.07 ID:8UR2c7/1.net
つうか作戦指導 = conduct of operations の意味で使ってるなら、自分で挙げた下の英文にも出てるじゃねーか。
svocMをとって丁寧に読んでみろ。

415 :名無し三等兵:2018/11/05(月) 23:58:58.41 ID:8UR2c7/1.net
想定でいいとしても、central importanceは抜くし、comprehensive and fundamentalも抜くし。
thinks about the conduct of operationsと書いてあるのに
>「戦いの原則」に基づいて作戦指導するなんてことは金輪際無い
とか平気で書くし。
高校生なら仕方ないが、大学以上ならこれは酷いわ・・・・・

416 :Lans :2018/11/06(火) 09:45:52.95 ID:rReeVs7L.net
412
>本当に戦争において切羽詰まったとき「戦いの原則」に基づいて作戦指導するなんてことは金輪際無いね。

ほほう、
せっぱつまっても

・戦力の【集中】もしなければ
・他の戦域の戦力を【節用】することもないし
・【奇襲】を目指すこともなく
・【簡明】な命令は出さず、複雑怪奇な命令を出す

こういうことですか、わかりません><

417 :JTAC:2018/11/07(水) 21:04:45.92 ID:goZsUFmn.net
>>416
まずもって「前提条件」が無く、「トレードオフ」も考えず安易に「集中だ!」「奇習だ!」なんてことはあり得ない。
状況判断、分析・総合により部隊を運用していき、後々に「あれは「集中」だったんだな」と日本茶をすすり懐古しつつ
インデックス付けていくのが「戦いの原則」の効用です。

418 :JTAC:2018/11/07(水) 21:16:50.40 ID:goZsUFmn.net
グレイ等が(もう年だし集大成として)戦略の一般理論を考えてみても、
やはり、いわゆる原則的な一般理論は導出しようが無く(せいぜいが置換可能な諸戦略として)、
唯一「戦略の継続性(永遠なる戦略)」は一般理論と言えるか?と苦悶してる傍らで、
能天気に「戦いの原則」の「不変性」を唱える。

そもそも「戦いの原則」とはどの階層か?戦略次元か?作戦次元か?戦術次元か?
全部に通用するみたいな神をも恐れぬ主張はようしませんわ。
今や日本の狭い界隈でしか通用しないローカルな主張に過ぎないように思いますね。

419 :名無し三等兵:2018/11/07(水) 21:31:11.08 ID:goZsUFmn.net
戦争の階層が上がれば上がるほど「より効率的に目的を達成できる代替案は無いか?」と血眼に探すわけです。
(甚だしくは戦争以外の方法で)
逆に下位になるほど上位概念が定めたフレームに左右され規範的になる。

現代の戦争において、全体を教義として「体系化」しつつ継続学習システムとして必死に回そうとする。
その焦燥感が感じとれないでしょうか?
「戦いの原則」みたいな暇な議論をしてる時間はとてもない。

420 :JTAC:2018/11/08(木) 18:37:11.73 ID:/wX1DOzj.net
「戦略」自体が何度か絶滅の危機に瀕しています。
明確なのは「核戦略」の挑戦ですね。
(核の相互確証破壊が維持できれば他はいらないんじゃね?)

その浅慮に対して思想的に戦ったのは(不愉快な事実も含めて)「戦争の本質(あるいは性質)」を観察し
政策に資する国家戦略の観点から軍事の位置付けを明確にしようとしたクラウゼヴィッツ派の試みです。
さらには戦争を階層構造で捉えて教義を体系化し、
継続学習により国家目的・戦略環境に適合させようとした挑戦です。

「戦いの原則」なんぞ外向きには「屁の突っ張り」にもならない。
形成経緯すらまるで対外的に納得を得る説明ができないしね。

421 :JTAC:2018/11/08(木) 18:44:52.17 ID:/wX1DOzj.net
恐ろしいのは某国の「原則図示」なる概念は、あと数年で消滅する「一般師団」という枠組みと不可分になってること。
白書の通り、「機動師旅団」と「地域配備師旅団」に分れ、
陸自総隊の全国運用の下でまるで教義(?)も変わったはずなんですがね。

未だに死んだ子の年を数えているという。
これを知的怠慢と言わずして何と言おう。

422 :名無し三等兵:2018/11/08(木) 19:50:51.30 ID:yJ/nNOy7.net
単行本(\2000~)ってどのぐらい売れるんでしょうねぇ 500部とみた
(自分の学生に買わせるだけで元が取れる)
新書(\1000)は1000部
いっぴゃく万で元が取れる時代になった 
多品種少量生産力は今後も時間とともに上がってゆく
もはや書籍はブログと同じぐらいの値打ちしか持たない

423 :JTAC:2018/11/11(日) 01:48:01.68 ID:3jhoH4Nt.net
>>422
どこのロングパス?

ゼミだと1000部もいかないでしょう。
自分が理系の感覚かもしれんが。

でもね。書籍の良さも自覚。
自分グレイは書籍。ルトワックはkindleで保持。
書籍のグレイの方が頭に入ってくるんだよね。

424 :名無し三等兵:2018/11/11(日) 02:01:27.58 ID:3jhoH4Nt.net
昨今、これだけAIが話題になってるのにAIの学術書の出版の薄さに懸念。
自分の学生の頃とあまり変化が無いのはどうしたことか?

マスターのとき、自己学習に近いレベルのこと論文に書いてたつもりですがボコボコだったな。
曰く、論理的道筋が不明と。
しかしねえ。開き直って機械学習の力業で打開しようという提案にそれを求めるかねえ?
自分だけじゃないとは思うが、今のディープラーニングに近い発想は日本にはふんだんにありました。
無理解に潰されてきたと言うべきでしょう。惜しいことをした。
だから、自分みたいに別のヤクザな業界に就職してると。

ある種、デジャブなんだよね。
軍事において「戦いの原則」を崇める阿呆な連中の非生産性は。

425 :名無し三等兵:2018/11/11(日) 02:10:37.01 ID:3jhoH4Nt.net
「戦いの原則」における「集中」を師団レベルで原則図示させる阿呆。
本当に阿呆でしょう。

もともとArmyなものを機動や兵站で分割せざるを得ないからdivisionなんでしょうが。
戦闘に際して集中を目指すのは原則というよりレゾンデールでしょうが。そもそも「分割」してるんだから。
むしろ分割すべしと考えたブルゼの思想を研究すべきだと思いますがね。

426 :JTAC:2018/11/11(日) 02:19:37.44 ID:3jhoH4Nt.net
「奇襲」の原則。
本質はこんな原則の警句を暗記させることじゃねえよ。
「戦争」が「敵対的な意志」も相互干渉だという戦争のq本質こそ教えるべきでしょう。
クラウゼヴィッツやリデル・ハート間接的アプローチ、最少予期線をね。

427 :JTAC:2018/11/11(日) 02:27:47.12 ID:3jhoH4Nt.net
蛙は嫌いでドイツ・クラウゼヴィッツ・モルトケ派ですが、ギベール、ブルゼ、グリボーバルは教育すべき。
クラウゼヴィッツは思考過程を提供してくれるが、フランス学派は初期値を与えてくれる。

428 :名無し三等兵:2018/11/11(日) 22:18:08.79 ID:3jhoH4Nt.net
「戦争の本質(ネイチャー)」には既知、未知(戦場の霧、例えば敵の意志)に加えて不可知(摩擦)な要素があります。
それを無理に机上でなにがしかの指針を出す、解答を得ようとするのは間違い。
戦争のカオス(未知、不可知)を本質として受容して、「答え」ではなく「方法論」で対応するのだ。
この意識転換。日本には「今」必要。

429 :名無し三等兵:2018/11/11(日) 22:36:56.79 ID:3jhoH4Nt.net
コリン・グレイは「戦略の一般理論」を発表しています。
ただしそれは特定問題にすぐ指針が得られるようなガイドラインではなく、
クラウゼヴィッツ同様、戦史の観察から得られた「戦略の本質(ネイチャー)と様相(キャラクター)」「戦略の形成」「戦略の実行」「戦略のもたらす結果」としてまとめています。

そもそもの「戦略の定義」として「望ましい政治目的を達成するため、一定の前提のもと、
これに適合した戦略的な方策の選択を通じて、その時点で利用可能な、主に軍事的手段を活用するもの」
としており、この中で「前提」の決定的な重要性を議論しています。

「前提」が変わっても通用する「理論」でなければならない。
極めてシビアでしょう。だから前述のようになる。

430 :Lans :2018/11/12(月) 00:05:21.08 ID:Z+f9A08W.net
>428
>解答を得ようとするのは間違い。

戦いの原則を「解答」と認識して決めつけてる段階で間違ってると思うの

にはは

431 :JTAC:2018/11/12(月) 00:30:20.31 ID:ywFsXztN.net
>>430
「戦いの原則」よりもはるかに拘束性が緩いルトワックの「機動戦-消耗戦」の議論、
ワイリーの「順次戦略-累積戦略」の議論、
リデル・ハートの「直接-間接」の議論。
これらでさえ、永続ならざる「諸戦略」としてバッサリです。
そして、おそらくはグレイは正しい。

いわんや「戦いの原則」をや。

432 :Lans :2018/11/12(月) 17:59:55.94 ID:AYXCh7kY.net
>431
>「戦いの原則」よりもはるかに拘束性が緩い

だから、戦いの原則の拘束性が高いと思い込んでるのが、間違いなんだってば。

がおがお

433 :JTAC:2018/11/13(火) 01:09:11.29 ID:CfAzmTLv.net
「戦いの原則」を信奉している限り、戦後生まれの芳醇な戦略思想(ハワード、ルトワック、グレイ)は取入れられない。
みんな「戦いの原則」否定派若しくは懐疑派だし。
ハワードが一番明確かな。
「ヨーロッパ史における戦争」の序文ではっきり書いてるし。

434 :JTAC:2018/11/13(火) 01:24:10.15 ID:CfAzmTLv.net
社会科学に対する考え方として、誠実であろうとすれば、なにがしかの「抽象化」を行う場合は、
その対象となり得る「事実」(今の場合、戦史)を明確にせざるを得ない。
クラウゼヴィッツ以降のまともな兵学思想家は基本そうしてます。

リデル・ハート、ワイリー、ルトワックの説でさえ究極の一般論になり得ないのは、特定の時代の特定の事象を対象にしているからです。
(かなり広範囲ですが)
ただし、彼らは対象事象を明確にしてるが故に、その制約の中では非常に有益なわけです。(諸戦略)

ところが、「戦いの原則」は相当ピーキーな作りをしてるはずなのにそれが無い。
そもそも不誠実です。
その根拠を説明できる人間は誰もいないでしょう。
これに本当に部下の命をかけられますか?

435 :JTAC:2018/11/13(火) 01:42:17.46 ID:CfAzmTLv.net
現代の戦略では、特定の価値観で優位に立てることはありません。
逆説的な対抗策が必ずあります。無かったら戦略字体が無価値だということです。
「攻勢(主動)」に対しては「防勢」、「特殊」に対しては「標準」etc.必ず相補的な対策があります。

「戦いの原則」にとらわれている間はこの議論は無理だろうな。

436 :Lans :2018/11/13(火) 09:56:01.31 ID:Ccjugi1K.net
>435
>「戦いの原則」にとらわれている間はこの議論は無理だろうな。

戦いの原則に囚われているのは、あなた自身だと思うな。
ガイドラインの意味って本当に判ってる?
そして米軍が教範本文から外しても別表に残した意味理解してる?

戦いの原則を法とか認識してるんじゃ理解できないかもね

にはは

437 :Lans :2018/11/13(火) 13:41:28.66 ID:Ccjugi1K.net
片岡徹也・福川秀樹編著の「戦略論大系別巻 戦略・戦術用語事典」から

兵学の基礎概念 戦いの原則p56

現在の米軍は「戦いの原則」に対して、決して合理的で健全なる判断力の代用になると考えてはならないと警告を与えている。
また陸上自衛隊あるいは米軍とは別の形式、違った数そして別の思想に基づく「戦いの原則」を規定している軍隊もあるのである。
そもそも[規則書によって戦争は戦えない」ものであり、「原則は賢者の助けにはなるが、愚者には落とし穴になること」に留意しなければならないのである。
特に操典や要務令に記載されている「原則」は規定であって因果の法則ではなく、まして不変の存在などではないのである。

438 :Lans :2018/11/13(火) 13:42:36.76 ID:Ccjugi1K.net
1)原則の存在
戦争論レクラム版(日本クラウゼヴィッツ学会訳)第二編 戦争の理論について

原則、規則、規定及び方法は、戦争指導の理論が積極的な学説を指向する限り、無くてはならない概念である。

2)原則の意味
戦争論レクラム版(日本クラウゼヴィッツ学会訳)第二編 戦争の理論について

理論は考察であって規範ではない。
それによって戦場で使用する代数学的な公式を案出する為ではない。
なぜならば、このような原則や規則は、むしろ思考する精神の中で、その精神の固有の運動の主軸を定めるべきものであって、
実行に際してこの精神にいわば測量竿のように道程を表示するものではないからである。

439 :Lans :2018/11/13(火) 13:59:04.47 ID:Ccjugi1K.net
・軍隊指揮1959版
かくのごとく軍隊指揮は術であり、性格、能力、精神力に基づく自由な創造的活動である。
その教義は述べ尽くされるものではない、戦場に形式は存在しない。
しかし明確な原則が軍隊指揮官を指導しなければならない。

・野外令(,H12開示版)
戦いの原則は、戦勝を獲得するための基本となる原則である。
この原則の適用に当たっては、「之が運用の妙は、一の其の人に存す。」と言われるように、
いたずらに形式に陥ることを戒め、よくその本質を理解し、
戦いの特性及び千変万化する状況に応じて総合的に運用し、常に創意を凝らし、もって戦勝の方途を求めなければならない

440 :Lans :2018/11/13(火) 14:01:02.11 ID:Ccjugi1K.net
その教義は述べ尽くされるものではない、戦場に形式は存在しない。
しかし明確な原則が軍隊指揮官を指導しなければならない。

いたずらに形式に陥ることを戒め、よくその本質を理解し、
戦いの特性及び千変万化する状況に応じて総合的に運用し

>433
あなたは本質を理解してるかな?
がお、がお

441 :Lans :2018/11/13(火) 15:34:31.35 ID:Ccjugi1K.net
>440
>「戦いの原則」を信奉している限り

こんなことを言う段階で、現在の戦いの原則の本質を理解しているとは、とても思えないかも
この信奉者は戦いの原則を理解してない人たちだって事わかるかな?

戦いの原則が間違っているのではなく、戦いの原則を間違って理解する人に問題があるんだよ
あなたも戦いの原則を間違って理解してるから、戦いの原則を間違ったものって認識しちゃってるんだよ

間違って理解してるという意味では、信奉者さんたちと同じ。

にはは

442 :Lans :2018/11/13(火) 16:00:42.84 ID:Ccjugi1K.net
信奉者⇒間違って理解し、そのまま肯定
あなた⇒間違って理解し、それを否定

原因は、どちらも間違って理解しちゃったところ

がお、がお

443 :JTAC:2018/11/14(水) 19:58:45.24 ID:t1WM8WxA.net
>>441
>現在の戦いの原則の本質

言葉遊びではなく、「戦いの原則」の「本質」なんてものがあるのか?
「戦いの本質」はあるだろう。

「戦いの原則」の「本質」?
自分の整理では「そんなものは無い」。
あるなら定義してほしいわ。

444 :JTAC:2018/11/14(水) 20:08:34.81 ID:t1WM8WxA.net
「戦いの原則」への疑問

○来歴及び根拠が不明確
(どこから出てきた?何故、9原則?)
○効用が不明
(何故、これを原則とすることで戦勝できるのか?)
○適用条件が不明

>「之が運用の妙は、一の其の人に存す」「戦いの特性及び千変万化する状況に応じて総合的に運用」

・・・・そもそも必要か?

445 :JTAC:2018/11/14(水) 20:16:24.03 ID:t1WM8WxA.net
「高度な柔軟性を保持しつつ臨機応変に対応せよ」

・・・の類いの指示を見ると力なく肩をすくめます。
(自分で腹を決めるしかない、せめて余計な仕事作らないでね、と。)

446 :Lans :2018/11/15(木) 11:48:09.37 ID:FCZQ8iji.net
>443
1)各国とも、時代によって違う原則を挙げている
2)各国ともに、法ではなく方針(ガイドライン)として使用している
3)各国とも、方式や公式といった絶対の判断基準にしてはいけないと念を押している

これらから、原則の本質は貴官の考えるような【絶対の存在】などではない
という根本的な性格が判るのですが?

貴官は、各国が【やっちゃだめ】と書いていることを「戦いの原則」に求めているのです。
貴官は単純に根本的なところで誤解しています。

戦いの原則は、その国のドクトリンを説明表現するものの一つであり
その軍隊の重視する考え方や方針を統一する為にあります。
(なぜ統一する必要があるのか?くらいはわかりますよね)

例えば、集中の原則があるならば、その国の基本的なドクトリン、装備、編制、運用は「集中」を念頭において整備されていることをしめします。
例えば、ソ連は他国の戦いの原則には存在しない「テンポ」というものを組み込んでいます。
これはソ連軍のドクトリン、装備、編制、運用がそれに適したものを目指していることを示します。

ただ、それは組織を作る際には必要ですが、個々の実働においては形式にとらわれる必要はない訳です。
むしろ形式化して戦う事が不利にさえなりかねません。
(しかし、それに最適化されているので、やりにくい面もでるので、そこは覚悟の上で対策をしておけばOK)

なので片岡氏のいうところの
>そもそも[規則書によって戦争は戦えない」ものであり、「原則は賢者の助けにはなるが、愚者には落とし穴になること」に留意しなければならないのである。
となる訳です。

447 :Lans :2018/11/15(木) 12:10:46.13 ID:FCZQ8iji.net
>444
>「戦いの原則」への疑問

>○来歴及び根拠が不明確
>(どこから出てきた?何故、9原則?)

→各国軍の方針的な重視事項の表明
 国によっては9原則じゃないとこもある

>○効用が不明
>(何故、これを原則とすることで戦勝できるのか?)

→そもそも「これを原則とすることで戦勝できる」なんていっていない

 >戦勝を獲得するための基本となる原則である。
 基本的には重視すべき項目であるという意味
 このあたりは旧軍の作戦要務令の書式や表現が強く影響しているので
 現代国語的に読むと問題あり、まあ、そんな書き方をする陸自が悪いっちゃ悪いのですし
 そう教える教官がいれば、そこは問題がありますが、少なくとも私が知ってる範囲にそういう教官はいないっすね
 (昔、教官をやってたって人には、そういうの思い当たるのもいますが…)
 (逆に一部で、いっそ戦いの原則を外そうという勢力もある模様)

>○適用条件が不明

→公式じゃないんだから、あるわけないだろ

448 :Lans :2018/11/15(木) 12:14:21.79 ID:FCZQ8iji.net
貴官は「ガイドライン」という概念を理解すべき

「戦いの原則」はそういう名前のガイドライン
なぜそういう名称なのかは、単純に歴史的経緯

だから国によっては呼び方さえも違う場合もある。

理論を語るのであれば、最新教範だけではなく
教範類の成立過程や経緯も勉強すべきじゃないかな。

449 :Lans :2018/11/15(木) 12:20:29.85 ID:FCZQ8iji.net
ちなみに「ソ連陸軍の作戦術及び戦術の基本原則」が自国(ソ連)と米軍の戦いの原則を比較説明する章があるのですが、こういったのを読むと「戦いの原則」と呼ばれるものの性質的な本質が理解しやすくなります。
これは元はソ連軍のものですが、米軍が翻訳し、それを自衛隊でも翻訳してました。

あと、米軍も各国の原則を比較したのをどっかに上げてたはず。
そういったものを丹念に読みこむと理解が進むと思いますので。

調べてみ
(上記は日本語は無理でも英語版は入手できると思うよ)

450 :Lans :2018/11/15(木) 15:33:49.38 ID:FCZQ8iji.net
The Basic Principles of Operational Art and Tactics: A Soviet View
(V. Ye Savkin)

尼でも普通にかえるぞい
https://www.amazon.co.jp/Basic-Principles-Operational-Art-Tactics/dp/1410201147/

451 :JTAC:2018/11/17(土) 23:41:05.69 ID:mOWRPLz7.net
>>446
>方針を統一する為にあります。
(なぜ統一する必要があるのか?くらいはわかりますよね)

「戦いの原則」という「標語」形式で統一する必然性は全くありませんね。
むしろ、こんな解釈に幅があるもので何を統一すると?

452 :JTAC:2018/11/18(日) 00:02:37.22 ID:VUEUWPdD.net
>>446
>集中の原則があるならば、その国の基本的なドクトリン、装備、編制、運用は「集中」を念頭において整備されていることをしめします。

ソ連は分からんけど、他はそんな教義の作り方はしないわ。
「戦いの原則」を念頭に置いて運用、編制、装備決めるなんてまずあり得んわ。
そもそも階層によって変わりますが、作戦次元であれば戦略環境、
戦術であれば敵味方の想定編制・装備、想定戦場、戦況推移を徹底的に分析し、望ましくかつ実現可能な「様相」から逆算して教義を決めていきます。
兵棋演習や部隊実験、究極的には実戦の結果が思わしくなければ、どれほど理論的に美しかろうがあっさり捨てます。そらそうだろう。

戦略次元になると、「戦いの原則」みたいなドグマはそもそも国家戦略の趣旨に全くあわないでしょう。

これが教範になる過程でドキュメントとしては削ぎ落とされていくから見えないだけで。

453 :JTAC:2018/11/18(日) 00:19:07.76 ID:VUEUWPdD.net
>>447
○戦いの原則の来歴
片岡氏によると、米国の「戦いの原則」は1921年にヒャルマール・エリクソンというウォーカレッジの教官が導入。
彼は論拠として「ジョミニが・・クラウゼヴィッツが・・・」と濁していたが、フラーの「戦いの原則」をパクッたのは明らか。
そのフラーのは1912年にかなり独断的にナポレオン戦史と自分の閃きで作った。
「フラーの才能は認めるが戦史研究時間は長大なものではない」。
それ以前には直接的に遡ることは困難。つまりは元々が論拠薄弱なわけです。

454 :JTAC:2018/11/18(日) 00:23:08.45 ID:VUEUWPdD.net
>>447
>戦勝を獲得するための基本となる原則

ほぼ何にでもあてはまる曖昧な表現。
「いらない」のでは?

455 :JTAC:2018/11/18(日) 00:28:08.83 ID:VUEUWPdD.net
>>447
>公式じゃないんだから、あるわけないだろ

「教義」には前提条件がありますとも。公にしないだけで。
これを適応するのに実状況と教義の前提条件の差異見極めるのが「状況判断」でもある。

456 :名無し三等兵:2018/11/18(日) 10:11:19.79 ID:Lh9A1zl/.net
原則に関してはこのクソコテが理解してないで結論出たから、それでいいよ。
次は別の間違いを見ていくほうがいいんじゃないか。

457 :Lans :2018/11/19(月) 18:55:03.02 ID:aS/Qc/F6.net
>451
>むしろ、こんな解釈に幅があるもので何を統一すると?

ちがーう!その意味するところの概念の統一です。
軍事において集中といったらこういう意味、奇襲と言ったらこういう意味
そしてその概念を多用し、かつ重視するという表明

これにより方向性の統一

集中は「我々は組織的な正規戦を重視している」という風にもとれる。
これが武装勢力の戦いの原則なら、集中以外にも「分散」とか「非対称」という原則が組み込まれるのでしょう。

458 :Lans :2018/11/19(月) 18:57:00.94 ID:aS/Qc/F6.net
>452
>「戦いの原則」を念頭に置いて運用、編制、装備決めるなんてまずあり得んわ。

上記

459 :Lans :2018/11/19(月) 19:02:11.94 ID:aS/Qc/F6.net
>453
>彼は論拠として「ジョミニが・・クラウゼヴィッツが・・・」と濁していたが

源流はジョミニやクラウゼヴィッツで正解
パクったのはフラー、さらに米陸軍はそのフラーをパクった可能性は高いのですが、
それはその後に改正され続けています。
(一時期はなくした時期もある)

>つまりは元々が論拠薄弱なわけです。

だから米軍はその後の研究やドクトリンに合わせる為に変えてるんだってば

なのでフラーの否定を、そのまま現在の戦いの原則の否定根拠として使うには論拠薄弱

460 :Lans :2018/11/19(月) 19:03:09.74 ID:aS/Qc/F6.net
>454
>ほぼ何にでもあてはまる曖昧な表現。

だから概念と理解の統一だってば

461 :Lans :2018/11/19(月) 19:11:24.73 ID:aS/Qc/F6.net
>455
>「教義」には前提条件がありますとも。公にしないだけで。

公にしてますよ。
論文やドクトリンペーパーで
(ドクトリンペーパーは米軍がよくやる。この間のMDBもALBも出されて公開されている)

>これを適応するのに実状況と教義の前提条件の差異見極めるのが「状況判断」でもある。

戦いの原則は 状況判断の為にある訳ではない。

片岡氏の
「原則は賢者の助けにはなるが、愚者には落とし穴になること」
をよく読んで理解して欲しい。

原則をなくすという事は、愚者の落とし穴をなくすことは出来ますが
賢者の助けも捨て去ることになります。

なお、戦いの原則を理解すべき幕僚や指揮官は賢者でなければならない訳ですが…
理解できない愚者の為に、賢者の武器をも失うのは全体的にみてどうなのでしょうね?

462 :名無し三等兵:2018/11/19(月) 20:59:54.56 ID:IvkJEsWY.net
>ドクトリンに合わせる為に変えてる

順番が違う。ドクトリンで原則が変わるのではない。

463 :名無し三等兵:2018/11/19(月) 23:06:36.82 ID:pAX/Z0x4.net
最初の理解がこれで、間違い指摘したところでどうにもならん。
そもそも戦略で神だの疫病神など分けてる時点で、スレの始まりで終わってる。

464 :Lans :2018/11/20(火) 17:44:56.03 ID:OW2R3BAB.net
では、その神様リストについて

>●神様リスト
>クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、コリン・グレイ、ルトワック


はたしてコーベットは本当に神なのであろうか?
彼は著作において海軍の通商護衛について下記主張を強く行っています。

・船団方式の否定
・直接護衛の否定
・間接護衛の推奨

そしてWW1及びWW2において
船団方式の否定と直接護衛の否定は、英国に大損害をもたらすことになりました。

これについて英国ではコーベットに対する批判も出てる訳ですが
それでも神なのですか?

特にWW1でやらかして対処したのに、またWW2初期に再度やらかしているのは
コーベットを信ずるが故の問題再発ではにのか?

英国にとって、まさしく疫病神と言えるほどの【実績】をたたき出していますが?
そのところどう考えているのかお聞きしたい。

その最悪の実績をもってして、その理論はどこまで正しいといえるのか?

465 :Lans :2018/11/20(火) 17:54:36.41 ID:OW2R3BAB.net
>●疫病神リスト
>ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、キッシンジャー、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー

逆にマハンにおいては、初期の『海洋権力史論』以降、その主張は【自分では変わらない】と言っていますが、実は結構主張が変わってきています。
特に変化が顕著なのは、マハンが海軍大学講師時代の講話をまとめたという『海軍戦略』です。

本人の主張と異なり、その主張は根拠地主義ともいうべきもので、その根拠地間の連絡などを重視し現在の戦略としても有効な【ポジショニングウォー】としての性格を強く持っています。
それはよく言われるマハンは艦隊決戦b主義者 という姿から、まったく持ってかけ離れた主張であり、現代米海軍のVegoに通じるものがあります。

初期の海上権力史論における艦隊決戦主義は疫病神であっても、海軍戦略におけるポジショニングウォーは神な訳ですが
それでもマハンは疫病神なのか?

お考えをお聞きしたいw

466 :Lans :2018/11/20(火) 18:04:22.09 ID:OW2R3BAB.net
ちなみに、WW2太平洋において米海軍が実施し日本に勝利したのは、まさしく根拠地主義のポジショニングウォーですが、
おなじWW2大西洋の船団護衛で、コーベットを捨てるまでに大英帝国は大損害な訳です。
(大西洋で大英帝国が持ちこたえたのは、コーベットの呪縛を捨てたおかげとも言えます)

467 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 21:27:02.37 ID:MWoKUw8I.net
>>461
片岡氏の立場は「原則は自然法則ではなく人為的「規定」」。これが前提です。
「規則書では戦えない」とは「(規定でしかない)戦いの原則だけでは戦えず、判断力、創造力、分析力が必要」と続きます。

さらには「戦いの原則という材料を調合して勝利というケーキが焼けないなら戦いの原則とは何か?」
「戦勝の基本的事項?兵站や行進も含めて軍事行動の全てが戦勝の基本的事項ではないのか?
「戦いの原則」として強調する意味は何か?」とかなり辛辣な議論を展開しています。

で、結論としては現在の「戦いの原則は再構築が必要」であり「戦いの本質についての透徹した理解が必要」と続きます。

これを実際に具現化したものが、現段階ではクラウゼヴィッツの「戦いの性質」を基礎とするコリン・グレイの「戦略の一般理論」でしょう。
だから日本は「戦いの原則」を破棄してグレイをパクるべき。

468 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 21:33:02.15 ID:MWoKUw8I.net
>>456
過疎スレでぎざいましてね。

確率的に96%くらいの確率で「貴様ぁぁ、スタンド使いだなぁぁぁ!承太郎ぉぉぉぉ!」

469 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 21:40:22.87 ID:MWoKUw8I.net
>>456
>公にしてますよ。
論文やドクトリンペーパーで

到底全部は無理なんだな。
ORにもかけて結果をフィードバックするから。保全の壁を儲けざるを得ない。
より詳しく教義の前提や根拠が知りたければCGSに入校しろということですな。
これが不明な教義は無価値。
何のフィードバックもかけられないしね。

470 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 21:54:33.87 ID:MWoKUw8I.net
>>461
>片岡氏の
>「原則は賢者の助けにはなるが、愚者には落とし穴になること」

これはエマーソン米海軍少将の引用でフルバージョンの論文ではさほど肯定的に扱われていません。
片岡氏の意見か?というと微妙だな。そこから片岡節が炸裂していくのでw。

471 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 21:58:56.18 ID:MWoKUw8I.net
>>459
>米軍はその後の研究やドクトリンに合わせる為に変えてるんだってば

ドクトリン2015体系でついに消滅したんじゃないですかね?

472 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 22:02:28.23 ID:MWoKUw8I.net
>>457
>武装勢力の戦いの原則なら、集中以外にも「分散」とか「非対称」という原則

フルスペクトラムオペレーションでは?

473 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 22:15:23.27 ID:MWoKUw8I.net
>>449
>「ソ連陸軍の作戦術及び戦術の基本原則」

「ソ連の戦いの原則」を一元的に論じるのは到底無理。
そもそもフルンゼの段階で強く「ブルジョア的な戦いの原則」を否定しているんです。
歴史のときどきにトハチェフスキー派の将校が教令に組み込みますが「根拠不明」。

フルンゼ陸軍大学のサブキンについては片岡氏も言及してますが、サブキン自身が戦いの原則を否定しているんです。
ところが、「作戦術と戦術の原則」では西側的な「戦いの原則」を列挙しているという。
(実質はフラー系列のパクリ)

474 :JTAC:2018/11/20(火) 22:20:42.17 ID:MWoKUw8I.net
お、抜けとったわ。

475 :JTAC:2018/11/20(火) 22:46:21.46 ID:MWoKUw8I.net
principleを社会的な規範を含めて(人為的な規定、規範としての)「原則」と訳する思想は、社会学全体として確かにありました。
18世紀くらいは、自然法則と人為的規定が類似したものと考えられていたからです。
ところが現代に近付くにつれて両者は明確に別れていき、今日的にはprincipleは「原理」とするのが主流になりつあるという。
「原則」と訳する防衛省は、社会全体では少数例になりつつあるという。
そこから、片岡氏の意見としては「科学哲学」の観点からも「戦いの原則」を見直していくべきと。

そこで自分のオリジナルな提案は「原則」という言葉の全廃。
日本の用語体系では「教令」の方が誤解が無いんじゃないでしょうか。
タイトルレベルでは使われているしな。
「高級指揮官に与える教令」
「労農赤軍教令」
「教令」で良いんじゃないでしょうか?(教義-教令)

476 :名無し三等兵:2018/11/20(火) 23:08:58.50 ID:HKVKzY5w.net
>>462
ドクトリンと原則の違いとは?

477 :Lans :2018/11/21(水) 19:20:01.94 ID:o6vWlfsx.net
>469
MDBなんか、かなり大規模に公開討論やってたが?
YouTubeでも公開してたよ

>467/470
>「原則は自然法則ではなく人為的「規定」」。これが前提です。

それはこちらも同様の主張をしています。

>現在の「戦いの原則は再構築が必要」であり「戦いの本質についての透徹した理解が必要」と続きます。

だから米軍はやってるんだってば・・・
(陸自がやってるとは言わない)

>471
消えてないよ、別紙に移ったけど
本文から消えたというなら、消えたけどね。

>472
ちがう、これはもし武装勢力側が原則を作ったとしたら、という意味

>473
>そもそもフルンゼの段階で強く「ブルジョア的な戦いの原則」を否定しているんです。

だから彼らは、ブルジョア的ではない、独自のレーニン主義的な原則を作ったのだ、うらー

>475
教令の方が拘束力高くならんか?

478 :名無し三等兵:2018/11/21(水) 20:53:14.72 ID:N9m9rtes.net
>独自のレーニン主義的な原則を作った

それはもうドクトリンと呼ぶべき
原則とは違う

479 :名無し三等兵:2018/11/21(水) 22:42:31.34 ID:N9m9rtes.net
>違いとは?

原則はドクトリン(・戦略 ・作戦 ・戦術 ・技術)で変化しない
ドクトリンは原則で変化し得る(?)

480 :名無し三等兵:2018/11/21(水) 23:59:37.95 ID:N9m9rtes.net
原則    → 不変 
ドクトリン(教義)  → 変化する(数年ごと)
教範・教令・フィールドマニュアル → ドクトリンを元に制定
(操典や要務令に記載されている原則は規定であって因果の法則ではなく、まして不変の存在などではない)

481 :Lans :2018/11/22(木) 09:44:42.99 ID:A/T7hduM.net
>480
>原則    → 不変

そんなことを言ってるのはジョミニやフラーで終わっている。
現代の軍隊で現在使われている「原則」は、もうとっくに(かなり前から)そういう意味では使っていないと何度言えば・・・

482 :名無し三等兵:2018/11/22(木) 10:19:34.78 ID:ghsF18hz.net
理解できてないから、そんなことを言ってるだけ。
ドクトリンで変わるだの、ゲリラ戦とれば原則が変わるだの嘘ばかり抜かすな。

483 :名無し三等兵:2018/11/22(木) 10:51:11.16 ID:ghsF18hz.net
言い方が良くないな。
別のコテよりもマシのようだから、もう少し丁寧に教えるべきだったかもしれん。

479、480は初心者にもわかりやすいように単純化してる。
原則は難しいものではある。

>現代の軍隊で現在使われている「原則」

その現代の軍隊とやらは、どういう意味で使っているのです?
ジョミニやフラーはどう間違っていると主張してるのですか?

484 :Lans :2018/11/22(木) 13:40:00.62 ID:A/T7hduM.net
>483
原則は自然法則ではなく人間が定めたルールであり、それは国毎に違った原則を採用していることからも明らかです。
その時点で絶対不変などありえませんがな

485 :Lans :2018/11/22(木) 17:43:47.05 ID:A/T7hduM.net
単語としての「原則」が絶対的な法則を意味するから、各国の原則は違う、間違っているというのは
原則という単語にこだわり、囚われていると考えるべきと思います。

現実の各国軍隊は、自分たちが使う原則という単語をそのように絶対の存在として扱っていません。
(そもそもPRINCIPLESという単語自体、語源はどうであれ、必ずしも絶対的自然法則にのみ使われる言葉ではなく、それを前後の脈略や使われてきた文脈を無視し、絶対法則と認識すること自体から間違い)

486 :Lans :2018/11/22(木) 17:58:16.11 ID:A/T7hduM.net
じゃあ、それはもう原則ではないのではないか?と言われれば、その通りですが
現実には、その導入過程の経緯もあり、そのまま原則と呼び続けいます。
そこを否定したところで、世界の軍隊がその意見に追従し、その通りだ呼び方を変えよう!と同意しないかぎり
軍事では、厳密な原則とは違うものを原則という単語で呼び続ける訳です。

その認識のもとに原則を扱わない限り、理念派(貴官のような人間)と実状派(私はこっち)の意見は絶対にかみ合いません。
なぜなら原則の捉え方と使い方が違うからです。

貴官の原則が世界の軍隊共通の認識になるには
過去の原則にまつわる経緯をすべて捨てて、その上で原則を定義しなおさなければなりませんが
そんなことは不可能なのです。
(定着した共通認識を変えるのは困難、それが世界レベルであればなおさら)

だから軍事の世界はいまだに厳密には原則でないものを原則と呼び続けているのです。

487 :Lans :2018/11/22(木) 18:43:20.13 ID:A/T7hduM.net
ちなみに、この原則と呼ばれているものは、国によって重要度や拘束力、推奨具合なども違います。
それを定義共通化するなど、無理無理

現在の呼称を使い続けるしかないです。

488 :名無し三等兵:2018/11/22(木) 19:16:36.71 ID:ghsF18hz.net
あなたが理解していないことを482で書いてますが、それは理解できますかね?

>各国の原則は違う

共通する原則はどういう理解にするのですか?
無いことにしますか?

それと現代の軍隊はジョミニやフラーがどう主張して、どう間違っていると主張してるのですか?
本があるなら引用してもらえませんか。

489 :Lans :2018/11/22(木) 20:01:02.93 ID:A/T7hduM.net
>共通する原則はどういう理解にするのですか?

いや、否定もなにもないよ
それを各国が選んだんでしょ。

それ以上でもそれ以下でもない。
あえて言えば、それだけ各国が同じことを重視するなら、それの重要性は蓋然性として高いと理解すべきってだけでしょうに。


Appendix D Principles of War
でググれば各国原則の比較表がある。

ジョミニやフラーは絶対の原則を目指した。
その時点で、上記の現状とは大きな齟齬が生じている。
つまり彼らは間違えてた訳だ。

絶対の唯一の正解はなかったわけだ。
(少なくとも現状は見つかってはいない)

だが、現在各国はそのバラバラな重視条件を自国のみで通じる原則として採用している。

Simultaneous Attack on All Levels

はドクトリンであると同時に、ソ連の原則に含まれているのだよ、うらー

490 :Lans :2018/11/22(木) 20:31:39.50 ID:A/T7hduM.net
Simultaneous Attack on All Levels
はドクトリンであり、原則ではない

と貴官は言うかもしれないが、そんな事はなんの影響もなく
彼らロシア人は、それを原則と呼び、原則として扱い、原則として認識しているのだ。
これを批判したところで、止めさせることはできないのだ。
(貴官がロシアに渡り、教育監部のTOPにでもなれば別だが、それでも変わるのはロシアだけで)

これはわかりやすい例ですが、
このように各国で扱いも認識も使用方法も違うというのを米軍は理解しています。

Appendix D Principles of War
はJFSC PUB 1 なのですよ。

References: Joint Pub 1 and Joint Pub 3-0
なのですよ。

米軍は原則の多様性を理解しており、そのような扱いをしています。
だから、米軍自身の原則も、変化したりするのです。
(現在の米軍は確か 9原則+3原則 )
(もともとの9原則もフラーのものからは何度か改訂されている)

491 :名無し三等兵:2018/11/22(木) 21:14:13.80 ID:ghsF18hz.net
共通の原則はあるのだから、各国の原則は違うという主張は間違いでしょうに。
あなたの言い方なら

「各国が同じことを重視するなら、それは絶対の唯一の正解だったわけだ」

でいいはずですけどね。

>現在各国はそのバラバラな重視条件を自国のみで通じる原則として採用

だめだこりゃ。
やはり全く理解してない。

492 :名無し三等兵:2018/11/24(土) 17:55:29.68 ID:YIPy9hCt.net
不変の意味で、二人に開きがあるのではないかな。

493 :JTAC:2018/11/24(土) 17:57:37.73 ID:IPSPT5xj.net
そもそも「戦いの原則」を「戦略の原則」ととらえている国が多いようだが、それは限界だろうね。
あの標語形式の九原則+アルファでとても現代の戦略のエッセンスを表現できるとは思えない。
ある戦略におけるある価値観には常に対抗策がある。
「原則」化すればするほど効果が低下していくんです。
これは、最早定説だな。

といって、作戦次元や戦術次元はもっと移り変わりが激しくとてもとても。
(だから教義の更進サイクルを早めてぶん回すしかないわけだが。)

494 :JTAC:2018/11/24(土) 18:07:22.03 ID:IPSPT5xj.net
もっと大きく、そもそも「戦争の階層構造」をどう捉えるか、から始めるべきだと思います。
「戦略」「作戦」「戦術」と切口が代わると様相が違うからね。
それをまとめて「戦いの原則」とやってしまうのは、現代的にはあまりに乱暴な議論だと思う。

昔、某国では「戦略と戦術を区分することに意味が無い」とする説があったやに聞いていますが、それは某国の亡国への道ですよ。
脱却しましょう。
それが「戦いの原則」に変わる「戦略の本質」を策定する第一歩なんです。
(これすら、教義のぶぶんであり、時代に応じて常に見直すべき。)

495 :JTAC:2018/11/24(土) 18:35:38.19 ID:OYx5MnE6.net
あえて言えば、「戦略の原則」とは「原則化できない」のが原則であり、それでも政策上の使命と戦争の現実を見つめてトボトボ歩いていくしかない、というのが「戦略の形成」プロセスであると。

なんとも救いが無いですが、これを認識しているか、認識していないなが大きい。
能天気に特定の「原則」を信奉する輩に「嫌」というほど「戦略のパラドックス」というもの「教育」してやれますしね。

496 :名無し三等兵:2018/11/24(土) 19:40:36.79 ID:azHpgwF8.net
不変という言葉の意味の問題以前に、原則を理解してない。
ドクトリンで変わると言っていたり、下手すると戦術や技術で変わるとか言いそう。
教令や教範と同じだとか言い始めたら、手の施しようがないわ。

それと現代の軍隊で現在使われている原則の意味は、ジョミニやフラーと変わっていない。
彼らの本は今現在も、理解のために使用されている。

497 :名無し三等兵:2018/11/24(土) 19:46:08.12 ID:azHpgwF8.net
すまん>>492へだ。

498 :名無し三等兵:2018/11/24(土) 20:20:38.17 ID:ABjbQr2U.net
兵器厨や国籍不明者に戦略(XXXは放っておきましょう、後は野となれ山となれ)を語らせてはならないの原則

499 :Lans :2018/11/25(日) 14:17:56.23 ID:7XlekUbe.net
>493
>そもそも「戦いの原則」を「戦略の原則」ととらえている国が多いようだが

そのような認識の国は聞いたことがないが???
そのような認識をしている人間がいるのは、いくらでも聞いたことがあるが。

>それと現代の軍隊で現在使われている原則の意味は、ジョミニやフラーと変わっていない。
>彼らの本は今現在も、理解のために使用されている。

成立過程の理解に使われているにすぎない。
というか、その過程でもフラーなどは殆ど扱われない。研究論文とかでもさらっと流されてるだけ。
(だから逆に最近ようやく読んでみようかという人が出てきただけ)
(そんな一時的なまだ確定しない再確認の流行と現状認識の本流を混同するべきではない)

>不変という言葉の意味の問題以前に、原則を理解してない。

現実の各国の原則を見よ
貴官の認識からすれば、各国の認識が「使用している、あてがっている言葉」として間違っているから
その中身も間違っているという、現実を無視したロジック、言葉遊びにすぎない。

軍事は実学であり、現実を重視すべきである。

500 :Lans :2018/11/25(日) 14:21:11.47 ID:7XlekUbe.net
現実の中から、各国が何重視しようとするかを抽出したものを
原則とよぼうが、なにか他の言葉で呼ぼうが、それは各国の自由であり貴官が決めつけられるものではない。

そこを理解することが、原則の本質理解の第一歩

501 :名無し三等兵:2018/11/25(日) 14:28:14.97 ID:Le1/Ymtk.net
>成立過程の理解に使われているにすぎない。

あなたはジョミニやフラーが間違っていたと言ってるわけですが、主張と大きくずれましたね。

>各国の認識が「使用している、あてがっている言葉」として間違っているから

こんなことは一言も言ってない。
単語の使用として「原則」という言葉で正しい。

もう一度言うが、あなたが原則を理解していないだけ。

502 :Lans :2018/11/25(日) 22:00:07.85 ID:nsXWPigg.net
>501
>あなたはジョミニやフラーが間違っていたと言ってるわけですが、主張と大きくずれましたね。

なにもずれていない。
間違った経緯も理解には必要

正しいことだけ勉強していると、逆に間違いを理解できなくなる可能性がある。
間違いと正しい再認識、両方が必要。

503 :Lans :2018/11/25(日) 22:03:08.59 ID:nsXWPigg.net
>501
>単語の使用として「原則」という言葉で正しい。

その認識が現実を無視した間違った認識
現実から乖離した理論や認識は正しいとは言えない。

いくら正しいと主張しようが現実がそれを否定している。

504 :名無し三等兵:2018/11/25(日) 23:07:45.40 ID:Le1/Ymtk.net
>間違った経緯も理解には必要

今の所は具体的に間違っている部分と、現代の軍隊の主張が一切引用されていませんが?

>その認識が現実を無視した間違った認識

こちらの認識ではなく、おそらくあなたの言葉遊びの問題でしょうね。

505 :Lans :2018/11/26(月) 12:39:40.53 ID:qfA0Nr0a.net
principle
【名】
〔真理の基礎となる〕原理、公理
行動規範
〔行動の〕原則、指針、主義
・They were lauded for reaching an agreement on the principles for a new political order. : 彼らは新しい政治秩序のための諸原則について合意に達したことで評価された。
〔道徳的〕道理、道義
〔組織や制度の〕基本的性質、本質
〔自然や機械の〕動作[作用]原理
〔物事の〕本源、素因
《化学》素◆化学物質の性質を決定する成分。

Lansの認識は:〔行動の〕原則、指針、主義
貴官の認識は:〔物事の〕本源、素因

そして各国の原則はそれぞれ違っており、〔行動の〕原則、指針、主義、と認識すべき。



げんそく【原則】
@ 人間の社会的活動の中で、多くの場合にあてはまる基本的な規則や法則。 「 −として五時に下校すること」
〔しばしば「原理」と区別せずに用いられるが、「原理」は物事を成り立たせる根本的な決まりの意で、主として存在や認識に関係する。それに対して「原則」は人間によって社会に適用するために決められた規則の意で、主として人間の活動に関係する〕
A ?論? 〔ドイツ Grundsatz〕 他の諸命題がそこから導き出される基本命題。

※「原則」は人間によって社会に適用するために決められた規則の意

各国がそれぞれ決めたものであり、世界共通のものではない。つまり絶対不変の存在ではなく国ごとに違うものである

そして実際に各国で違う原則を採用している
(現在の日本と米国は若干違う。米国は現在、9原則と若干の扱いは違うが、その他の原則が追加され全13原則)

506 :名無し三等兵:2018/11/26(月) 14:19:54.37 ID:+adDGrmE.net
>>505
用語の意味とか言葉遊びは止めたらどうでしょうかね。

>国ごとに違うものである
>日本と米国は若干違う

>>491をもう一度読みましょう。
それと>>504はいつまで無視し続けるのですか。
現代の軍隊という幅広い認識なら、間違った部分はすぐ見つかるはずですよ。

507 :名無し三等兵:2018/11/26(月) 14:22:24.19 ID:+adDGrmE.net
もとの議論と関係無いですが、理解しようとする気はあるんでしょうね?
どんどんあなたの主張は広がったり、ズレたりしてますけど。
建設的な議論ではなく、揚げ足取りたいだけとかなら、続けるだけ無駄じゃないですかねぇ。

508 :Lans :2018/11/26(月) 16:15:17.13 ID:qfA0Nr0a.net
>507
私から見れば、現実を無視して言葉遊びをしてるのは貴官なのですが?

なぜ各国が別々の原則を採用してるのか?
そこに対する貴官の見解を伺いたい。


>どんどんあなたの主張は広がったり、ズレたりしてますけど。

貴官が理解してくれないので、どう説明すれば理解してくれるのか
方法をいろいろ試しているだけです。

貴官がズレていると思う部分は、こちらとしては同じ部分を別視点から再説明を試みてるだけです。

509 :名無し三等兵:2018/11/26(月) 16:38:00.13 ID:+adDGrmE.net
現代の軍隊やジョミニとフラーの間違った経緯とかは、「嘘かあなたの間違い」ということでよろしいのですか?
元々はこちらが先ですから、先にこちらを確定した方がいいですよ。

510 :Lans :2018/11/26(月) 17:56:29.41 ID:qfA0Nr0a.net
>509
ですから、ジョミニとフラーは絶対の真理としての原則を想定しています。
つまり>505でいう所の 〔物事の〕本源、素因

それに対し現代各国は原則を 〔行動の〕原則、指針、主義 として採用
最初はジョミニ/フラーから入り、現在に至る経緯は、そのままジョミニとフラーが間違ってたことを開設することになります。

なぜならジョミニ/フラーが〔物事の〕本源、素因 として正しければ、現在各国が別々の原則になることは無い。

特にまだ原則を正式に組み込んでいたFM100-1(91年版)でも
Doctrinal tenets and imperatives are derived by the application of these principles to our era, thus producing a uniquely American way of war.

【uniquely American way】として米軍独自のものとした上で

FM100-5(93年版)などでは
principles of war
the enduring bedrock of Army doctrine that provides general guidance for the conduct of war at the strategic, operational, and tactical levels

【general guidance】という扱いです。
何度も主張してきたように一般的指針、ガイドライン、ガイダンスという位置づけ

(さらに2000年代では地位低下中)

511 :Lans :2018/11/26(月) 18:32:30.28 ID:qfA0Nr0a.net
ここで
>446の私の主張を再掲載

----------------------
1)各国とも、時代によって違う原則を挙げている
2)各国ともに、法ではなく方針(ガイドライン)として使用している
3)各国とも、方式や公式といった絶対の判断基準にしてはいけないと念を押している

これらから、原則の本質は貴官の考えるような【絶対の存在】などではない
という根本的な性格が判るのですが?

貴官は、各国が【やっちゃだめ】と書いていることを「戦いの原則」に求めているのです。
貴官は単純に根本的なところで誤解しています。

戦いの原則は、その国のドクトリンを説明表現するものの一つであり
その軍隊の重視する考え方や方針を統一する為にあります。
(なぜ統一する必要があるのか?くらいはわかりますよね)
----------------------

すくなくとも米軍はprinciples of warを土台にArmy doctrineを作っているのです。
そして各国のprinciples of warが違うから、各国のdoctrineも変わる訳です。
そして各国の装備、編制、運用はそのドクトリンが元なのは説明する必要もないでしょう。

512 :Lans :2018/11/26(月) 18:51:18.92 ID:qfA0Nr0a.net
私の表現が間違ってる(誤解されやすい)としたら下記か

>戦いの原則は、その国のドクトリンを説明表現するものの一つであり

米軍はドクトリン説明表現の一部というレベルではなく、原則からドクトリンを作ってるとまで言っているので
ただそれも強制力を持つようなものではなく、ドクトリン形成のガイドラインという位置づけ

(ソ連などは、軍事科学の一部であり、原則説明の一部という側面が強い)

513 :Lans :2018/11/26(月) 18:53:25.84 ID:qfA0Nr0a.net
でも結局はガイドラインなので、説明表現の一部という表現の方がやっぱいいのか?
うーん・・・ここは正直悩みますが・・・どちらにせよ基盤ではあっても絶対的なものとしては扱われていないのは同じ。

514 :名無し三等兵:2018/11/26(月) 19:15:32.98 ID:+adDGrmE.net
あなたの間違い部分はまずここですね。
>>458
(戦いの原則)を米軍はその後の研究やドクトリンに合わせる為に変えてる

つまりあなたは理解してなかったのです。
これはすでに指摘してますね。
勉強になりましたね。

>ジョミニとフラーは絶対の真理としての原則を想定

ですから、具体的にジョミニとフラーを引用しなさいと言ってるのですがね。
ジョミニとフラーの著書のどの文を、米軍はどう間違っていると言っているのですか?

現代の軍隊やジョミニとフラーの間違った経緯とかは、「嘘かあなたの間違い」ということでよろしいのですか?

515 :名無し三等兵:2018/11/26(月) 19:16:24.48 ID:+adDGrmE.net
上は>>459でした。
失礼。

516 :JTAC:2018/11/27(火) 00:00:00.60 ID:6jiwkKdA.net
>>511
4) ときどき廃止される。

「ザイオンを滅ぼすのは初めてでは無い。」

517 :JTAC:2018/11/27(火) 00:16:59.56 ID:6jiwkKdA.net
フランスは、ペタンが滅ぼしてド・ゴールが復活させた。
イギリスは、フラーがナチの支持に回ったので滅びたがモントゴメリーが復活させた。
アメリカはマーシャルが(陸大の教官のとき)滅ぼしたがコリンズが復活させた。

けっこうプチプチと滅ぼされています。
「永続してる」と思い込むのはは錯覚。
しかも明らかに権威主義。まともな戦史的な裏付は無い。
「○○将軍が言ったから」

特にイギリスは、モンティが北アフリカで部下の教育用にこさえたのが原型と。
前線の将軍の「教令」としては立派でも、これはまともな戦史研究に裏付られて無いことは明白。

518 :名無し三等兵:2018/11/27(火) 00:26:52.79 ID:6jiwkKdA.net
しかもWW2後に「戦いの原則」を復活させた連中(もWW1後に創設した連中と同様に)、
用兵家としては、かなり、かなり微妙な人達でしょう。
アルンヘムの亡霊が憑依してますよ。

519 :JTAC:2018/11/27(火) 12:38:13.66 ID:6jiwkKdA.net
アメリカ海軍の元教官・J・Cワイリーが「戦いの原則」をこのように切っています。

「このような原則が実際に戦略を産み出す際に活用されたような例を私は今まで一度も見たことがない。
私はこのような原則というものの実体は「合理化への試み」であり「常識を使った分類」であると考えている。
そもそも私は「常識」ということを教えることが必要なのかよく可能なのな分からない。
しかし戦略の分析や理解というものはこのように稚拙で軽々しい「常識」と混同されるべきではない。
「戦争の原則」などというものを信奉するということは、ある種のスローガンのようなものを「思考」に置き換えているだけである。
つまり私がここで指摘したいのは「人畜無害だが全く役に立たない知的無秩序というものが存在する。」」

かなり省略しましたが全文はさらに挑発的です。
これで念頭に置いているには、明らかに「戦いの原則」のゴリゴリの信奉者、アルフレッド・セイヤー・マハンです。
後輩からも滅多斬りなわけです。
ワイリーは「海軍戦略の創設者」とマハンを神棚に奉りつつも、「敵のコントロール」←「海洋のコントロールとその使用」←「重心の操作」←「順次戦略・累積戦略」ときて明らかにコーベットをベースとしています。

そしてこれはアメリカ海軍の公式見解とは一切関係がありません(よう言うわw)。

520 :JTAC:2018/11/27(火) 12:45:28.58 ID:6jiwkKdA.net
マハンが「疫病神」というのは残念ながら私のオリジナリティではありません。
ルトワックの表現では「非戦略」として、マハン、ドゥーエ、毛択東、核戦略をカテゴライズしています。

「疫病神」よりも「非戦略」の方が良いですか?
日本人的には、出雲大社も北野天満宮も「疫病神」として丁重に鎮魂してますし、こっちの方が「戦略文化」に適合すると思うんだがな。

521 :名無し三等兵:2018/11/28(水) 12:25:08.42 ID:TfBeurZ1.net
日本人的に???

522 :JTAC:2018/11/28(水) 20:59:55.52 ID:8xVHhImz.net
そもそも入り口でおかしい。

「戦いの究極の目的は敵の戦意を破砕して戦勝を獲得」なんてのことは、まず無い。
戦争と言えども「政策目的の達成」以上の目的は見いだし得ない。
完全なる「戦意の破砕」など無理で、それをどうコントロールするかが課題です。
軍事戦略含めて。

「戦いの原則」なる標語集は、結局のところ、フラー以前に遡れずナポレオン戦争時の古い価値感を引きずっていると。

523 :名無し三等兵:2018/11/28(水) 21:08:47.71 ID:8xVHhImz.net
「戦いの本質」ってもんをよくよく考えてみるべきなんですがね。
一番大事なのは、上位に「政治」があるってことです。
その要求はあまりに多彩で「原則」化にはむきません。

「政治というマスター」(グレイ)
よくよく読む価値があると思いますが。
シビリアン・コントロールの某国は骨身に染みて知っていると思いますが。

524 :JTAC:2018/11/28(水) 21:17:57.80 ID:8xVHhImz.net
次なる「戦いの本質」は「敵」がいるってことです。
全てはその話をしています。
ある戦略の方法論には必ず対抗策があります。
なければ「戦略」という次元が成立せず全ては「戦術」で説明がつきます。

例えば均質な原始的な槍で武装するマオリ族なら戦略もへったくれもありません。
「戦術」が全てです。

我々の戦略もそうなんですか?
違いますよね。

525 :JTAC:2018/11/28(水) 21:32:26.12 ID:8xVHhImz.net
「戦い」には「敵」がいます。
ただしダイレクトには相互作用を観測できない。
そのツールが「戦争の階層構造」です。
これで敵の意志と実効性を確認できる。

最初から「戦いの原則」を標示するディメリットのいかばかりか。
「ライン川を突破して戦争終了」を目標とし、主動的に集中して機動して奇襲したマーケットガーデンはどうなりましたか?

「大失敗」

526 :JTAC:2018/11/29(木) 21:09:54.28 ID:fVB5Jia0.net
何者が原則を求め、甦らせるのか?(片岡徹也)(抜粋)

「原則には凝縮された体験や知恵のエッセンスが含まれている。(夜はベトコンの天下、人命の浪費よりも火力の浪費) 単純だから有効だった。
軍人達には学者や理論に伝統的に反発する傾向があり、欲するのは簡明な「すべし」という結論。
軍人は自らを実践者と位置付け実践に役立たない、速効性の無いことには無関心になりがち。
原則は簡明であり応用に進めるそれが原則の魅力である。

軍人は服従や忠誠心を求められ、論争は好まれない。与えられた物事は暗黙の前提になりがち。
明治42年の歩兵操典の根本主義は規則書ではなく精神教育の経典となった。

原則の曖昧さは発展の余地を残し魅力の一つでもある。
だが、問題点はどこだろうか?」

527 :JTAC:2018/11/29(木) 21:31:11.25 ID:fVB5Jia0.net
原則批判の諸相と代案(片岡徹也)(抜粋)

「現在の原則は、過去の研究から成立したものであるが、役立たなければならないのは「未知」の未来においてぜある。
ジョミニは原則は不変であるとあると唱えること、戦争は実証科学ではなく遂行には才能が働く余地があると回答した。
では原則を調合することで勝利というケーキができないとしたら原則の意味は何なのか?

サンハースト陸大のジョン・キーガンはナポレオンがロシア遠征で集中、奇襲、攻勢動作の原則を遵守したが敗北したと異議を唱える。
戦いの原則が過去勝利をもたらしたと断定するのは困難である。
ブレニムの戦いとノルマンディの戦いを「戦いの原則」で比較批判しようとすれば指揮官の決心問題に還元されてしまう。
「過去勝利をもたらしたこと」と「将来の勝利」には連続性は無いとキーガンは言う。
(以下、各国の原則批判紹介)」

528 :JTAC:2018/11/29(木) 21:44:45.74 ID:fVB5Jia0.net
戦いの原則の将来像(片岡徹也)(抜粋)

「現在の状況は原則に関する研究水準において米国と比較してもギャップがある。
例えば「原則」という言葉、「勝利」という言葉の定義を明確にしなければならない。兵学(science of war)の確立が必要である。

軍事は独立した領域ではなく、社会や政治の一部である。
軍事をどう扱うのか、軍事に何をさせるのかを明確化しなければならない。
政治の中での軍事の役割が明確でなければ、教義としての原則の確立も隔靴掻痒の感を免れない。

原則自体を悪とする論者は少ないが、原則への固執が非柔軟性に繋がると警戒されている。
とすれば教育における原則の役割の明確化も原則の将来像の構想に欠かすことができない。」

529 :JTAC:2018/11/29(木) 22:13:50.63 ID:fVB5Jia0.net
片岡徹也氏の提言を最も具現化したものがコリン・グレイの「戦略の一般理論」ではないかと。
「知的潮流」というものではないかと。真剣に戦争というもの

530 :JTAC:2018/11/29(木) 22:28:10.52 ID:fVB5Jia0.net
「戦略の一般理論」(コリン・グレイ)(抜粋)

○戦略の本質と様相

・大戦略とは安全保障コニュニティのアセットを活用するための指針とその使用のこと。政治によって決定された政策目的のために使われる。

・軍事戦略とは、政治によって決定された政策目的のための軍事力の使用、脅しの指針、使用のこと

・戦略は、政策を軍事その他のパワーと影響力のためのツールと繋げる唯一の橋

・戦略は敵対的なもので平戦両時に機能し敵(同盟国、中立国)をコントロールすることを追求する。

・戦略は騙しが必要で時として逆説的なものとなる

・戦略は永続的な性質を持ったものだが諸戦略は一時的な文脈によって動かされ、必要性は個人の決定として表現さてる

531 :JTAC:2018/11/29(木) 22:31:38.88 ID:fVB5Jia0.net
○戦略の形成

・戦略は対話と交渉のプロセスで形成

・戦略の形成はインテリジェンスの理解にのっとって形成

532 :JTAC:2018/11/29(木) 22:44:35.59 ID:fVB5Jia0.net
○戦略の実行

・戦略は効果的な諸戦略で支えられるべきもの

・戦略は、政策や作戦や戦術よりも作成実行が難しい。形成と実行には「摩擦」が生じる

・戦略の機能・構造には政治目的、方策、手段によって構成され、支配的な前提を土台として形成される

・諸戦略とは、直接的/間接的、順次的/累積的、消耗的/機動的、残存的/襲撃的、これらを組み合わせたオプションで構成される

・諸戦略は地理的文脈に影響を受けるが戦略そのものは影響を受けない

・戦略は変化しないが、激変するテクノロジー的な文脈の上で行われれる思考と行動の営み

・諸戦略は一時的なもの

533 :JTAC:2018/11/29(木) 22:47:36.68 ID:fVB5Jia0.net
○戦略のもたらす結果について

・すべての軍事行動は実行面で戦術的なものだが、作戦レベル、戦略レベルの効果をもっている

534 :JTAC:2018/11/29(木) 22:58:39.88 ID:fVB5Jia0.net
日本の「戦いの原則」はグレイの「戦略の一般理論」と置き換えましょう。
これは孤立したものではなく、他の有力な研究者(疫病神以外)も類似した結論に到達しています。
世界的な兵学思想の潮流です。(某国を除く)

ただし、原則として崇めるのではなく「前提」(政策目的、戦略環境)を明確化した上で教義の一部として採用し「前提」が変われば適用を変える、もしくは教義そのものを変える、進化的プロセスlという認識で。

現行の「戦いの原則」をどうしても消せないならAPPENDIXという神棚に上げて手を会わせましょう。
そして祈るのです。
「安らかに成仏して下さい。過ちは繰返しません。」

535 :名無し三等兵:2018/12/01(土) 11:29:23.82 ID:2wNGgcCv.net
>>464
>はたしてコーベットは本当に神なのであろうか?
>彼は著作において海軍の通商護衛について下記主張を強く行っています。

>・船団方式の否定
>・直接護衛の否定
>・間接護衛の推奨

コーベットが建設的なのは、「不変の原則として受け入れよ」などとは言っておらず、根拠となる事象を明確にしていることです。
通商護衛の記述は、ナポレオン戦争間の対フランス戦役を根拠としています。
「前提の変化」に対応して教義を組み直すのはその時代の人間の責務です。

536 :名無し三等兵:2018/12/01(土) 11:44:46.10 ID:X5PMbnFU.net
>>498
>国籍不明者(自称ネトウヨ)

「これは私の最後の言葉です。大韓民国国軍、文在寅万歳」

でしょうかね。

537 :JTAC:2018/12/01(土) 11:45:11.93 ID:2wNGgcCv.net
コーベットが護衛船団方式に否定的だったのは、一つは「国際法を無視する私掠船の衰退」でこの点、大事な示唆です。
ドイツは、無差別潜水艦戦で大きな戦果を上げますが、国際的な非難を浴び、ついには合衆国の参戦を招き敗戦します。
戦略的なパラドックスは深刻で亡国まで追い込まれました。弱肉強食の「マハン主義」では回避できません。

もう一つは「コスト」。護送船団方式は高価でなおかつ海運力にも極めてマイナスです。
どこを護送船団方式にするかは「原則」的には到底決めきらず、オペレーションリサーチ等数学的に決定します。

全海域を「護送船団方式」で守るなんて言い出したら、自分で自分の首を刎ねることになります。
特にWW2の太平洋戦域を護送船団方式にしたら速攻で全戦線が崩壊し大日本帝国大勝利です。
敵に「マハン」がいなかったのが日本の敗因ですね。

538 :JTAC:2018/12/01(土) 12:03:12.21 ID:2wNGgcCv.net
ドイツ側のUボートから見て、一番うざいのはブレスト出港直後と帰港直前のビスケー湾での航空対潜哨戒です。
ここがESMやレーダ哨戒をやり出したのがターニングポイントで次々とUボート側が撃沈されました。
その呪いの言葉はUボート戦史に溢れています。
護送船団のアースディックと戦うのはほんの一部にすぎません。

ビスケー湾の航空対潜哨戒の範囲が広がっていき、ついには空母によるハンターキラーチームと合わせて大西洋を覆ったときUボートは終焉を迎えました。
一国ではなく、英米協調体制です。
その成果がノルマンディー上陸作戦、ナチスドイツの崩壊に繋がっていきます。

さて、より本質的なのはコーベットかマハンか?
考えるまでもありませんよね。

539 :JTAC:2018/12/01(土) 12:20:44.49 ID:2wNGgcCv.net
本音では真面目に考えたこともないくせに「シーレーンの防衛」なんて予算要求の口実にするんだもんな。某海自。
実際に、隻数を増やした体制で、どうペルシャ湾や北米航路を守るのか具体的にお伺いしたいものです。

実態としては米国のSOSUSラインの「部品」でしか無いのでしょうが。
そろそろ国民に実態を説明しては?
統合作戦での対支那戦を想定してるのにSOSUS網の「部品」にこれ以上投資してもね。
隻数や予算額以前に「戦略」の中身を議論すべき。
GDPの1.3%どうたらはその後の議論です。

540 :名無し三等兵:2018/12/01(土) 14:36:46.36 ID:oPamU7En.net
この国籍不明人は別スレで見たことある気がする

541 :名無し三等兵:2018/12/01(土) 15:52:59.23 ID:7ozvx9Tl.net
国家戦略においては、当人の属性とか本質は出るのだろう。
となると、その国家戦略に従ったり信奉することは、我々側にとって危険なものでしかないとなる。

542 :名無し三等兵:2018/12/02(日) 12:21:23.46 ID:bxxhMoyR.net
進んでるから、514に答えが来たのかと思ったが。
>>483の>別のコテよりもマシのようは撤回しておこう。

まあ初心者程度と議論しようとしていた、私が間違ってはいた。

543 :名無し三等兵:2018/12/02(日) 13:48:21.37 ID:OPw1Kso0.net
その初心者向けの本を教えないと、ただ初心者相手にボコってるだけの人になる

544 :JTAC:2018/12/03(月) 21:54:05.49 ID:ddAbnNdz.net
>>541
>国家戦略においては、当人の属性とか本質は出るのだろう。

個人レベルでは出ません。
だから「戦略文化」という。

545 :JTAC:2018/12/03(月) 22:10:36.65 ID:ddAbnNdz.net
「兵学」で「入門者」とか「初心者」とか言う奴て傲慢ですよね。
まるで「応用」があるかのような口振りで。

「戦争」なんてやったことがある奴はほとんどいないし、実戦経験者でも知っているのは戦争の一断面です。

「戦争」とは常に「未知」であり「不可知」なんです。
・・・・と、クラウゼヴィッツは言っている。
だから常に新しい「事実」を「学習」するんです。

546 :JTAC:2018/12/03(月) 22:36:06.00 ID:ddAbnNdz.net
「無制限潜水艦戦による通商破壊」はグローバルなテーマで、兵学以外でも大学の般教の「政治学」で教わった記憶があります。
ドイツのマックス・ウェーバーが言及しているのです。

マハニズムに毒されたカイザーの帝政ドイツは、潜水艦戦においてもイギリスの「戦略線」の切断をめざし、Uボートの運用においてもブリテン島の「封鎖」をめざしました。
それを、海岸の広さと必要な潜水艦の隻数から「非現実的」であると「素人」のマックス・ウェーバーにコテンパンに論破され、今なお政治学の講座で笑い者にさています。
特定の「原則」を無思慮に適用するとどうなるか。
無惨ですね。

さらに(謀略説もありますが)「ルシタニア号事件」は直接的にアメリカの参戦を招き帝政ドイツの致命傷になりました。

547 :JTAC:2018/12/03(月) 22:54:50.52 ID:ddAbnNdz.net
WW2のカール・デーニッツのUボート戦略は一味違います。

航路の封鎖ではなく、「累積的」な撃沈トン数で大英帝国を追い詰めようとしました。
その方法-手段がUボートによる「ウルフパック」ですね。

ただし、それでも勝利条件はシビアなんです。
Uボートは最盛期に月当たり70万トンを沈めましたが、勝つにはコンスタントに70万トン沈めなければイギリスの造船トン数が上回ってしまう。

そして、それにはデーニッツをもっても届きませんでした。
イギリスの対策、一番でかいのは航空機による対潜哨戒が一番の決め手で、逆にUボートの隻数減少の方が「累積」的積み上がり「大西洋の戦い」に敗れました。

ドイツ大海艦隊ファンにとっては残念なことですが。

548 :名無し三等兵:2018/12/03(月) 23:58:50.37 ID:J1gADLDY.net
たとえば日本の国家戦略を語っている者の国籍が外国籍であればどうか?
これが当人の言う「戦略のパラドックス」という名の笑うところです。多分w

549 :名無し三等兵:2018/12/04(火) 00:19:54.07 ID:STQ1M3/i.net
触れるのどうかと思うが、こいつ戦略文化の意味をわかっていないね。
挙げた本を何も読んでないのに語れるのがスゴいです(呆れ

550 :JTAC:2018/12/07(金) 14:30:29.94 ID:xJgJtPdZ.net
逆に言えば兵学には「応用」しかないとも言える。
高名なドイツ陸軍の「応用教育法」は個別具体的な事象の条件下で自ら考えさせ、複雑な状況する創造的な思考過程を研鑽させる。

その基礎は「戦いの原則」のようなチンケな内輪のルールではなく「一般教養」、学問体系全体です。
だから、各国は陸軍大学を頂点とする教育体系は(入隊前の素養も含めて)「一般教養」と「応用教育」を両輪としている。
防大でも他の大学と同様に自然科学、社会科学、人文学を教える所以です。

551 :名無し三等兵:2018/12/07(金) 15:05:35.43 ID:xJgJtPdZ.net
各部隊レベルの訓練も「展示訓練」のような約束動作はさせない。
どんな基礎動作、基本的行動でも必ず前提となる任務を与え、敵を与え、「霧」と「摩擦」に直面させる。

「原則」に基づく「据え物斬り」のような訓練は厳に戒めるところです。
常に「敵の意志に曝される」「不慮の事態に見舞われる」それが戦争だからです。

552 :JTAC:2018/12/07(金) 15:19:34.02 ID:xJgJtPdZ.net
>>548
>>549
「スタンドは一人一体のはず?」
「私のシアハートアタックに弱点は無い。」

https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/e2/b009d1344b0892c7c5d757089de85f84.jpg

キラークイーン良いですよね。

553 :JTAC:2018/12/07(金) 15:43:32.59 ID:xJgJtPdZ.net
プレ「クラウゼヴィッツ」時代のフリードリヒ大王の用兵思想は「厳格な軍規により兵士から人間としての感情を消し去る」ことでした。
すべては大王の事前計画の通りに集権的に動けばよい。
そのため、個々の兵士に考えさせることは一切求めない。いややらせない。

七年戦争でのプロイセン軍の脱走者総数は八万人。
その用兵上の「原則」の最優先事項は「脱走の防止」。
これが18世紀最高の軍の「原則」です。
そして、当時のプロイセン軍の教義は確かにこれを頂点に形成されていました。

ただし、現代の軍隊では、当然、そんなアホな教義の作り方はしません。
「戦いの原則」の「集中」に基づき編制を考える、なんてアホなことは金輪際やりません。
「集中」しても「分散」しても個々の師団(division(分割されたもの))が自ら状況を判断し、
軍団以上の構想に資するように変幻自在に戦術行動を考える、これができるような編制を考えます。

554 :名無し三等兵:2018/12/07(金) 22:05:20.53 ID:dvHONQHf.net
否定しないということは当っているのか。
しかし>>548はなぜ正体が判ったのだろうか。

555 :名無し三等兵:2018/12/09(日) 13:58:46.66 ID:5TqsvDSV.net
>フリードリヒ大王

このスレのコテは「本を読んではいけない」みたいな決まりでもあるのか。
全く読まないで、又聞きから斜め上の僕はこう思うしか言わないのだが。

556 :名無し三等兵:2018/12/11(火) 20:10:59.34 ID:Vbv0pWlG.net
408の文書だとフラーの著書が引用されてた・・・・・

>>510
>そのままジョミニとフラーが間違ってた

全く意味不明だわ
こいつは一体何の本を読んでいるんだ・・・・・

557 :名無し三等兵:2018/12/13(木) 21:15:27.79 ID:XAWvbx8o.net
フラーの本が未邦訳なのが問題なのではないか。
ただ原則もドクトリンも教令も何の区別もしてないから、そもそも全部同じという理解で何もわかってない可能性ガガガ。

>>>477
>教令の方が拘束力高くならんか?

558 :JTAC:2018/12/14(金) 22:54:49.37 ID:HkA59DrH.net
防衛省でも「教令」は既に使っています。
演習実施規定などを対象に。
「教令」とすることで「これはアドホックなものだ」と認識させられる。

「野外令」つうのも本来は「野外教令」から来てるんじゃないか?
(field manual)

559 :JTAC:2018/12/14(金) 23:00:25.31 ID:HkA59DrH.net
この作りも不思議なんだよね。「あれ」を巻頭に列挙してるし。
本当に「あれ」がエッセンシャルなものなら、きちんと本文中に記載して位置付けを明確にした上で、擬義が生じないように徹底的に解説を加えればいいやないか。
実に軍人らしくない。

560 :JTAC:2018/12/14(金) 23:15:29.31 ID:HkA59DrH.net
モルトケの「高級指揮官に与える教令」の何が良いかと言えば、あれを「大モルトケが残した不滅の戦争原理だ!」などと勘違いする馬鹿はいないという点です。
「何が書いてある」よりも「何を書かなかったか」を考察すべし。
敵国が入手しても、何も対策を立てられない。その次の戦役までには変更されてる。

「ドイツの敵は躍起になって我々の教義を調べているらしいが無駄なことだ。戦いとは臨機応変の体系なのだ。」

561 :JTAC:2018/12/14(金) 23:22:26.57 ID:HkA59DrH.net
ところがシュリーフェンは「大モルトケが戦争の原理原則の著述を残さなかったには残念なことだ」などと。
「親の心子知らず」とはこのこと。

562 :JTAC:2018/12/14(金) 23:47:08.24 ID:HkA59DrH.net
モルトケの生まれは1800年。
19世紀の西暦下二桁が年齢で分かりやすい。

モルトケが亡くなった日。
参謀本部の衛兵がいつものフロックコートをはおり夜の街並みに消えていく幻影を見た。
「シュリーフェン学派」に狂った(目標!主動(攻勢)!集中!統一!機動!奇襲!右翼を強大ならしめよ!)ドイツ帝国の将来を暗示している。

我々はもう一度でも二度でもモルトケの亡霊を召還しなければならない。
今でも、この日本にも、理解してないのが仰山いる。

563 :名無し三等兵:2018/12/14(金) 23:54:02.94 ID:lsQ4AcEL.net
グレイの本は邦訳されてる
それで理解してない(というよりする気もない)のだから、訳していないという問題じゃない
戦略どうの以前に脳の欠陥だと思いますわ

564 :名無し三等兵:2018/12/14(金) 23:58:47.98 ID:JjbT2uD6.net
脳の欠陥というより日本の安全保障を弱めて危険に晒そうとしているというかね。
なんとなくだが意図的なものを感じる。

異文化というかね。

565 :名無し三等兵:2018/12/14(金) 23:59:50.85 ID:JjbT2uD6.net
Lans氏のことではないよ。
もちろん。

566 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 00:13:25.15 ID:hrFZLGQG.net
>>563 >>564

>最精鋭の戦車連隊の連隊長でもあれっていうね

>アメリカがマルチドメインドクトリンを打ち出した時、自衛隊の元将官は全国民に小銃の扱い方を習わせろ
>と言っていた。これぞ「現代版B29を竹槍で撃ち落せ」である。

別スレで見たレスなんだが、スゲー同じ臭いがするわ
国籍は一緒だと思うがどうだろう?

567 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 00:35:47.13 ID:lAiS968/.net
>意図的なものを感じる。

歴史的な叡智や経験の蓄積を狂信的なまでに否定したいということじゃない?
行き当たりばったりの後は野となれ山となれみたいに。
歴史捏造してきた民族に相応しい結論ではあるけど。

568 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 02:31:46.22 ID:ardhJ3VP.net
ファーウェイ報復戦で分かった中国という国の「本質」

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58987

概ね想定内ですね。
これ予想してなかった企業は先行き暗い。経営戦略として視野が狭い。

通信障害が出まくってる某社のことですよ。念のため。

569 :JTAC:2018/12/15(土) 02:42:14.65 ID:ardhJ3VP.net
この過疎スレでID変えてもらっても同一人物なのはモロばれなんですが?
このスレの確率的な構造として1時間の間に>>1以外の二人以上が投稿するケースは1%以下でしょう。
よって99%の確率で自作自演である。

気にくわなければ来なければいいのにw。
「本スレ」があろう。

570 :JTAC:2018/12/15(土) 02:57:35.04 ID:ardhJ3VP.net
わざわざ「国家戦略」ってタイトルで新スレまで立てたのに。
ここでたかだか100年くらいの歴史しかない「戦いの原則」を「歴史的叡智」とか。

国家戦略って、戦争と戦争以外の手段も広く使って目的を達成しようという思想ですぜ?
そんな箇条書きにできる程度の「原則」なわけがないだろう。

571 :JTAC:2018/12/15(土) 03:11:52.21 ID:ardhJ3VP.net
マルチドメインバトル関連で言えるのは、エアランドバトル(機動戦)のときも類似した議論があったってことです。
一番大事なのは、火力「支援」というよりも、火力を含む複数の打撃手段で「殺し」にいってるってことです。
だから敵はジレンマに追い込まれOODAループが混乱する。
と、リンドも書いてる。

572 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 10:12:27.01 ID:0vowsWLV.net
国内にいる自分含めての国籍が同じお仲間についてどう思うかと踏み絵させてみたらどうかしら
たぶん放って置けとしか言えないだろうけどw

573 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 10:25:57.84 ID:rySFjF92.net
マルチドメインがを言いたいんじゃなくて、言いたい本音の方はこっちだからね

>連隊長でもあれっていうね
>元将官は全国民に小銃の扱い方を習わせろ
>と言っていた。

コイツとその集団にとって都合が悪い組織だからねぇ

574 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 10:33:52.01 ID:6GsSRt69.net
フリードリヒ大王の用兵思想の最優先事項が「脱走の防止」と見るところ
「兵役から逃れるために日本に逃げている」という「彼の出自の原則」が原因としてあるのではないか。

ここに戦略の本質の一つである戦略文化がたち現れてる。

575 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 21:55:50.92 ID:eiyZJ2+I.net
知らないんだな、古来からまず「脱走の防止」最優先なんだが
なぜそれが段々なくなっていったかというと
「脱走の防止」様な奴らはそもそもお仲間同士信用してないってことで
それは=集団としての弱さになるわけで。
内部にエネルギーとられた分、外部に出力するエネルギーは少なくなる、結果負ける
それが先の大戦でも負けた原因なんですけどね

それからくだらない左右の話をし始めるな


・原則の肯定・否定について
1日ぐらいは持つ原則なら可。今も睨まれながらこれを書いてるぐらいですので。
つまり、そういったことを考えたくもない人間が大半ですのでマニュアルは必要です。
ただし毎日更新する奴(こいつが重要)が必要。そして毎日配布する。
いや、1時間おきに更新しないと不安だな。

576 :名無し三等兵:2018/12/15(土) 23:49:21.27 ID:jrZFo6SK.net
>先の大戦でも負けた原因

真っ先にアイゴーw

577 :名無し三等兵:2018/12/16(日) 00:02:14.29 ID:wGGxqnVE.net
エラばれた鮮死様による朝鮮侵略、略して鮮略スレと聞いて飛んできますた

578 :名無し三等兵:2018/12/16(日) 09:11:43.78 ID:eRIs0HPR.net
>>574
結局はエラが見ればエラになる、エラが語ればエラになるってことだよね。
モルトケにせよ、フリードリヒにせよ実際の彼らが語っていることとはかけ離れたものになってる。

579 :名無し三等兵:2018/12/16(日) 15:32:09.90 ID:IwrudIAD.net
連中の真骨頂は日本軍について語る時に発揮される
もはやそこにあるのは自身の精神投影でしかなく、事実などは何も残ってないのである

580 :名無し三等兵:2018/12/16(日) 21:26:05.67 ID:UR/AUPby.net
コテ凹凹にしてた人に戦略と原則の関係をもう少し聞きたかった

581 :JTAC:2018/12/25(火) 21:47:30.47 ID:/EwNrrsj.net
「教育がなぜ革命的か」(片岡徹也、抜粋)

イエナ・アウエルシュタットで完敗を喫する以前から、フリードリヒ大王の生存時から用兵の限界を示す兆候が現れていた。
それは兵士個々が独立した判断で行動する軽快部隊(light troops)の出現である。

フリードリヒの用兵の要訣は厳格というよりも過酷な訓練と軍規を強制することで人間としての感情を消し去ることである。
七年戦争におけるプロイセン軍の脱走者は八万にのぼり、1760.8.6の夜間行軍中700人以上が同時に脱走したことのある。
フリードリヒが部下指揮官に求めたのは兵士の脱走防止策の徹底であった。
外面上はプロイセン軍の見映えはよく一糸乱れぬ教練は他国の驚嘆の的であった。

だがその裏では柔軟性と応変性が喪失しフリードリヒが集権的に指揮しなければ機能を発揮しない軍隊になっていた。(続く)

582 :JTAC:2018/12/25(火) 21:56:10.44 ID:/EwNrrsj.net
(続き)
フリードリヒが最も苦手とすた苛立しい敵はすでに1/4が軽快部隊のオーストリア軍であった。
その中でもとりわけ活躍した軽快部隊がクロアチア猟兵でであった。
彼らは遮蔽幕となってオーストリア軍の行動を秘匿する一方、プロイセン軍の戦闘展開を妨害する等、フリードリヒを翻弄する大活躍を見せた。

欧州各国はこのクロアチア猟兵に習った軽快部隊を編成した。
だがフランス革命以前には二義的と見なされ「小戦争」と呼ばれていた。
(続く)

583 :JTAC:2018/12/25(火) 22:12:49.85 ID:/EwNrrsj.net
(続き)
この小戦争の本質を二義的ではなく本来の戦争領域にも取り入れるべきだ考える一群の軍人達がプロイセン軍にいた。
兵士に自主性や臨機応変を認めないフリードリヒ用兵への批判でもある。
彼らは実際に軽騎兵や猟兵で勤務した将校達である。
カール・「フォン」・クラウゼヴィッツもその一人である。
(軽快部隊の将校に任官し資格ロンダリング)

彼らは一般の兵士を尊厳を持った人間として扱い、教育によって能力を引き出すことを主張した。
新しいプロイセンは国家のためにも個人のためにも精神的なエネルギーの浪費があってはならないのである。

イェナの敗戦によってプロイセンの改革は進んだ。
1808年、フリードリヒ・ヴィルヘルム三世の勅令では「将校たるの地位は平時においては知識と教育によって授ける。戦時においては人並み優れた武勇と頭脳によって授ける。社会的特権は陸軍内においては廃止する。」

これは社会的にも政治的にも重要な意味を持つ変革であっったが戦争理論の面でも大転換を反映していたのである。

584 :JTAC:2018/12/25(火) 22:23:49.23 ID:/EwNrrsj.net
「大綱」駄目だな。
輸入元のMDBを理解していない。
宇宙、サイバー、電磁スペクトラムを含む「全領域では優位を維持できない」という問題認識がまずあるんだが。
理解しているとは思えない。

そこで何とか「機動」できる「窓」を作ろうという発想なんだが。
その上で同盟国としての役割如何と。

585 :JTAC:2018/12/25(火) 22:35:05.48 ID:/EwNrrsj.net
サイバーが特に謎だな。
支那本土のインフラの攻撃までやるのか?
防護だけ?省内のシステムの防護だけならこれまでと何がかわるのか?
民間のインフラも対象となるなら総務省との切り分けは?

目的もわからず、方法も見えず、手段?なんか箱だけは作って現場まかせ、か?
いつも通りw。
どのへんが戦略かと。

政治にまず決めて欲しいのは「目的」ですよ。「方法」は協議しましょう。
「手段」はおまかせあれ。無い袖が触れないのは理解してるつもりですが。
それで思考の共通基盤は「前提」です。「敵」の意志と能力を含む。

「箱」(手段)だけぶち上げて仕事しふりするのは止めましょう。

586 :JTAC:2018/12/25(火) 22:49:41.72 ID:/EwNrrsj.net
特に新しくもないんだけどね。

宇宙ったってレゲンダシステム他バリバリの脅威があって湾岸戦争の裏では暗闘があった。

電磁スペクトラムったって、広範囲な電子戦は旧ソ連軍の十八番でした。今さら。
サイバーも平時からしかけてきてますよね。

情報戦w。自民党の議員先生は戦略以前にまず自分の胸に手を当てて自省しろと。

以前の冷戦よりは、核弾頭付きのSS20を開戦直後に打ち込まれる可能性低いだけましというもの。

587 :名無し三等兵:2018/12/25(火) 23:37:54.13 ID:V3J4hfLw.net
>>581
>フリードリヒの{用兵の要訣}は厳格というよりも過酷な訓練と軍規を強制することで人間としての感情を消し去ることである。
>フリードリヒが{部下指揮官に求めた}のは兵士の脱走防止策の徹底であった。

>>553
>その用兵上の「原則」の最優先事項は「脱走の防止」。

>>574で指摘の通りで良いのでは?

>フリードリヒ大王の用兵思想の最優先事項が「脱走の防止」と見るところ
>「兵役から逃れるために日本に逃げている」という「彼の出自の原則」が原因としてあるのではないか。

>ここに戦略の本質の一つである戦略文化がたち現れてる。

588 :JTAC:2018/12/26(水) 13:04:29.90 ID:no1jkwMb.net
そもそもクラウゼヴィッツの「戦争論」とは何ものかと。
「イエナ・アウエルシュタット以下の戦役でフリードリヒ大王が残した十七万のプロイセン軍が何故一方的に殲滅されたか?」
この問題認識につきます。
この事件が無かったら書いてなかったでしょう。
権威主義に毒されてろくに検証もせず「原則」にすがりつくことが如何に危険か。
だから戦争の本質に立ち返って、日々進化する戦争に立ち向かう方法論を確立したい。
その思いの結実が「戦争論」です。

589 :JTAC:2018/12/26(水) 13:17:24.98 ID:no1jkwMb.net
クラウゼヴィッツの「戦争論」の新たな視点について。

戦争論の成立の背景について、クラウゼヴィッツ個人の心情を洞察することで新たな解釈が生まれる。
基本的には「ナポレオン戦争史」と「フリードリヒ大王戦史」でできていますが、
事例として「どちらを選んだか」で著者の心情を推測することができる。
18世紀も中半ですが、「ナポレオン」を選択した事項は当時のクラウゼヴィッツ陸軍大学校長として、プロイセン軍に対する問題認識と変革の必要性を感じていた部分だと推測できます。

御主君の王家の軍制を直接批判するのが難しいので、「ナポレオンの恐怖の記憶」に代弁させているわけです。

590 :名無し三等兵:2018/12/26(水) 13:35:08.03 ID:no1jkwMb.net
この点、「加害者」側(フランス大陸軍第6軍団(ネイ)参謀長)のジョミニは一般理論としての軍事技術を確立しようとしている。
一般理論であるがゆえに転移しやすく、片やロシアに転移、赤い洪水となり欧州を東から襲った。
片やマハン父子を経由で新大陸に転移、Civl Warで南部を焼き払った後、これまた欧州を西から襲った。
日本も他人事ではありませんよ。
「戦いの原則」の行き着く先は「大が小を食う」オフェンシブリアリズム。
日本がこんなものに毒されては明日がありません。

591 :JTAC:2018/12/26(水) 13:47:33.77 ID:no1jkwMb.net
戦争をより広い次元、戦術次元を作戦次元、さらには戦略次元と繋ぎ、全体を階層構造として見る。
"The framework of operational warfare"の視点では、まず始めに「イエナ・アウエルシュタット」でプロイセン軍がフランス大陸軍に殲滅されるシーンから始まります。
ここから始めざるを得ない。
operational artの萌芽なので。

Historical Perspectives of the Operational Art - US Army Center Of Military History

https://history.army.mil/html/books/070/70-89-1/cmhPub_70-89.pdf

592 :JTAC:2018/12/26(水) 14:00:33.19 ID:no1jkwMb.net
なんつーかトートロジーの構造を認識できんもんか。

「戦いの原則は不滅なり!」という前提条件から出発して事象を眺めれば、
それは「戦いの原則は不滅なり!」という結論に戻るでしょう。
それに気づかないものか。

教範、教令が神から与えられた、とでも勘違いしているのか?
人が作っているんです。冬季休暇返上でw。

593 :名無し三等兵:2018/12/27(木) 14:28:40.10 ID:Y0kF+XTK.net
シャルンホルストがプロイセン軍の改革を志した時、最も障害となったのが「フリードリヒ大王の遺訓」って奴です。
老人の高級将校がてこでもそこから出ようとしない。

594 :JTAC:2018/12/27(木) 14:43:58.13 ID:Y0kF+XTK.net
シャルンホルストもハノーバー軍からの移籍組。「養子」です。
ハノーバーでも軍政改革を提言しましたが「共和主義者」とレッテルはられケチョンケチョンでした。

プロイセン軍に移籍した頃はかなり老獪になっており、プロイセン貴族を説得する心理戦略を確立していました。

「なるほど、フリードリヒ大王は偉大でその薫陶を受けた方々が御存命の間はプロイセン王国は安泰です。(心にもない世辞をまぜる)
ですが、その後は?大王の遺訓を直接受けられた方々が御他界された後はどうされるので?」

支配者層がフリードリヒのエピゴーネンであるのは、大王亡き後の不安心理でると見抜き、その不安に訴えることで譲歩を勝ち取りました。

だから「教育」が重要でしょうと。

595 :JTAC:2018/12/27(木) 14:53:28.03 ID:Y0kF+XTK.net
ナポレオンに叩き潰された後、プロイセンは無けなしの財政を叩いて二つの学校を作りました。
一つが総合大学たるベルリン大学、もう一つが軍事的応用指導のメッカである陸軍大学です。
軍事教義の根本が何なのか良く分かると思います。
「一般教養」と「応用指導」です。
「軍事的天才」たるフリードリヒ大王の遺訓から離れ、凡人の研究開発と普及教育に軸足を移した瞬間です。

596 :JTAC:2018/12/27(木) 15:43:22.81 ID:Y0kF+XTK.net
陸軍大学における一般教養と応用指導の比率。これは難しい課題です。

シャルンホルストが開校したころは一般教養、特に数学(最新兵科たる砲兵への理解促進)と歴史(戦史)を重視していました。
その後、クラウゼヴィッツが校長になった当たりから有名な応用指導(兵棋・参謀演習旅行による作戦術教育)の比率が増え、優れた作戦指導者を多数排出しました。

モルトケが入校した頃はまだ一般教養が多いときで、「週に何十時間も講義を受けるとかあり得ない!」と覚え書きを残しています。
ただし、カール・リッターの政治地理学やカーニッツの戦史学がモルトケに与えた影響は甚大で、
戦史から軍事教義を進化させる方法論、作戦上の状況判断における地域見積や情報見積は一般教養としてモルトケ受けた教育が基礎になっています。
今の我々のMDMPでも。

その後、重視された応用指導は作戦見積におけるウォーゲームの基礎になっています。
ただし、この時代に陸大を過ごしたシュリーフェンの一般教養の欠如は、後にドイツ帝国を重大な局面に引摺り込みます。

陸大での一般教養と応用指導の比率。これは永遠の課題です。
でもね。この時代のプロイセンの陸大は「3年」もあったんですよね。
某国では「2年」から「1年半」に短縮したと聞きますが。

597 :JTAC:2018/12/27(木) 15:52:19.85 ID:Y0kF+XTK.net
まさか「陸大」で「戦いの原則」の暗唱大会でもやってると思っているんじゃあるまいな?
A-10学校じゃあるまいし。

「A-10訓、詠唱始めッ!!!!」


何のために生まれた!?
――A-10に乗るためだ!!
何のためにA-10に乗るんだ!?
――ゴミを吹っ飛ばすためだ!!
A-10は何故飛ぶんだ!?
――アヴェンジャーを運ぶためだ!!
お前が敵にすべき事は何だ!?
――機首と同軸アヴェンジャー!!!
アヴェンジャーは何故30_なんだ!?
――F-16のオカマ野郎が20_だからだ!!
アヴェンジャーとは何だ!?
――撃つまで撃たれ、撃った後は撃たれない!!
A-10とは何だ!?
――アパッチより強く!F-16より強く!F-111より強く!どれよりも安い!!
A-10乗りが食うものは!?
――ステーキとウィスキー!!
ロブスターとワインを食うのは誰だ!?
――前線早漏F-16!!ミサイル終わればおケツをまくるッ!!
お前の親父は誰だ!?
――ベトコン殺しのスカイレイダー!!音速機とは気合いが違うッ!!

我等空軍攻撃機!機銃上等!ミサイル上等!被弾が怖くて空が飛べるか!!(×3回)

598 :JTAC:2018/12/29(土) 14:48:15.49 ID:+FkO1h11.net
トランプ氏のシリア撤退、トルコ大統領との電話会談中に表明

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/109_8_r_20181224_1545625201584218

これは「アメリカが戦争に破れた」ということですね。
マティスの辞任と合わせてかなり歴史的な事件になるでしょう。

あっけないものです。

599 :JTAC:2018/12/29(土) 14:58:14.27 ID:+FkO1h11.net
これまでアメリカが支援してきたシリアの反政府勢力は一掃され、アサド政権の完全勝利は時間の問題となりました。
ロシアの影響力は強まり、イラン-イラク-シリアの強烈な「シーア派の三日月地帯」が現実のものになる。
アメリカ抜きの「中東の再編」が進み覇権の後退は明確になった。

今後の展開としては、「シーア派の三日月地帯」vs.「スンニ派産油国(サウジ・UAE)」VS.イスラエルの三巴の対峙になる。
もろにリアリズムの世界だ。

600 :JTAC:2018/12/29(土) 15:05:40.71 ID:+FkO1h11.net
日本への戦略的影響は「石油危機」。
もうジワジワ値段が上がって現実のものになっていますが。

今のうちに中東オイルからの脱却に総力をあげるべきです。
最悪、途絶した場合に備えて「原発フル可動を前提とした電化経済へのシフト」「北米からのシェールオイルの確保」「新エネルギー開発の本格化」を進める。

いつやるか?今でしょ。

601 :JTAC:2018/12/29(土) 15:11:02.10 ID:+FkO1h11.net
「新エネルギーの開発」

具体的にはバイオだと思いますね。
前の高騰局面でもバイオエタノールがかなり取り上げられましたが。
既存の石油関連インフラや輸送手段が活用できるのも魅力です。
EV・ハイブリットの技術もそのまま使えるし。

602 :JTAC:2018/12/29(土) 15:25:19.82 ID:+FkO1h11.net
「イノベーション」

一時期、あれほどドラッカーが流行ったのですが、ほんと一過性でしたね。
一過性にしておくには惜しい。真に「経営戦略の教科書」だと。

今、目に見えるものだけではなくて、今、存在しないものに確率的な価値を見いだして、今、投資するんだ。

603 :JTAC:2018/12/29(土) 15:44:44.14 ID:+FkO1h11.net
ブラック・ショールズの公式
(株価Sの計算)

dS=σSdW+μSdt
W:標準ウィーナー過程
σ:ボラティリティ(日動動)
μ:ドリフト(中長期の傾向)

式はどうでもいいですが、株価が幾何ブラウン運動で表される確率微分方程式で推測できる。
ここに戦略的発想のパラダイムシフトがあった。OODAループと思想が類似していて興味深い。

今世界で流通してる信用(クレジット)のかなりの部分はこの確率的な数値。
GAFAの跳梁跋扈と合わせてこの現実を目を背けずにしっかと見ることです。

エネルギーに関するイノベーションは真に日本に必要だと思う。
何とかクレジットをかき集めて実現しましょう。
バイオ燃料で動く戦闘機、イージス艦、戦車が見たい。

604 :JTAC:2018/12/31(月) 11:15:04.72 ID:5ncLWQig.net
海上自衛隊「悲願の空母」になる「いずも」の実力

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54043

新大綱でF-35B搭載の軽空母の保有が決定されたわけですが、ここまでウェットな感情論に終始する、そこが不可解です。

海軍力対してそこまでソリッドなイメージの原因は何なのか?
これは未だに日本人が海軍力についてマハンのイメージから脱却できていないからではないか?

ところが当のアメリカ海軍がそうでもなく、第二次世界大戦の段階でかなり柔軟な教義に修正を図っているのです。

605 :JTAC:2018/12/31(月) 11:39:27.23 ID:5ncLWQig.net
U.S. Navy Surface Battle Doctrine and Victory in the Pacific

http://digital-commons.usnwc.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1668&context=nwc-review

大平洋戦争開戦段階での米海軍の教義は“major tactics”と呼ばれ、
戦艦部隊の戦列(battle line)を4万ヤードの範囲で駆逐艦、巡洋艦、空母で囲み西大平洋を横断し日本艦隊に決戦を挑む究極のマハニズムでした。

ところが開戦以降、真珠湾攻撃もありましたが、珊瑚海、ミッドウェイ等戦隊レベルの海戦に終始。
さらには第一次ソロモン海戦では数的に劣性な日本海軍に完敗を喫し、教義を根底から見直す必要にせまられました。

この動向により生まれたのが"minor tactics"。
Current Tactical Orders and Doctrine, U.S. Pacific Fleet(通称"PAC 10")です。

このPAC10の意味を見落としているように思う。

606 :JTAC:2018/12/31(月) 11:56:45.37 ID:5ncLWQig.net
PAC10で修正が図られたのは高速空母を主戦力とすることでしたが、より大きな変化は建制艦隊中心の発想から、
任務から逆算してアドホックに編成されるタスクフォース(TF)中心の編成、
さらにはその構成要素であるタスクグループ(TG)に広範な行動の自由を付与することでした。

この教義の変更により戦隊レベルの海上戦力を間断なく戦闘海域に送り込みつつも、必要に応じて空母戦力を結集することも可能になりました。
集中と分散の両立です。

607 :JTAC:2018/12/31(月) 12:10:52.12 ID:5ncLWQig.net
広範囲な行動の自由を与えたTGをどう連携させるか。
その仕掛けの一端が各艦に設けられたコンバット・インホメーション・センター(CIC)です。
CICには各艦の対空レーダー、対水上レーダー、ソナーの情報が集約され直ちに指揮に反映されますが、それだけではなく、
概念的な共通作戦図、コモン・オペレーション・ピクチャー共有し自発的に作戦全般に資するような自己同期を期待されていました。

当時はコンピュータが未発達でボードとオーバレイペン、無線、伝声管がハードでしたが
概念的なイージズシステム、ネットワーク・セントリック・ウォーフェアは既に存在していたわけです。

608 :JTAC:2018/12/31(月) 12:23:22.82 ID:5ncLWQig.net
アメリカ海軍のポスト・マハンの理論的支柱、J・C・ワイリーは、このCIC担当士官出身です。
戦闘にも参加経験がありシルバースターも受章してるはずですが、器用貧乏というか、
このCIC士官の貴重な経験を買われ、大戦広範はCICのマニュアル作りと普及教育に終われ今一昇進が遅いというやや気の毒なキャリアになりました。
(退役時、少将)

また、性格的に歯に絹を着せぬ部分もあり頭の堅いマハニストにさぞ睨まれたことでしょう。
ただし、冷戦時に効果的にロシア海軍を封じ込めたASW戦略は間違いなくワイリーの教え子達が立案・遂行したものです。

609 :JTAC:2018/12/31(月) 14:14:37.75 ID:5ncLWQig.net
アメリカ海軍のPAC10採用の効果は1943年後期のガルバニック作戦以下、
帝国海軍の根拠地トラック泊地の前哨であるマーシャル諸島への攻勢作戦で威力を発揮しました。
まだ海軍力自体では拮抗していましたが、TG単位で連続的に発動される米海軍の攻勢に
艦隊単位の建制に拘る連合艦隊は振り回され、
決戦に持ち込むことすらできず次々とトラックの前哨基地を喪失しました。
ついには、はかばかしい抵抗もできずトラックから主力艦隊が撤退に追い込まれ、
さらにはヘイルストーン作戦によるトラック空襲で大量の船舶を撃沈され、
ほぼこの段階で決定的な累積ダメージを受けてしまいました。

古典的な主力艦隊の決戦の発想から脱却した海洋コントロールがいかなるものか、まざまざと見せつけられてしまいました。

610 :JTAC:2018/12/31(月) 14:25:14.93 ID:5ncLWQig.net
一方では、帝国海軍は米国に先んじて戦隊レベルでの連携行動に熟達しており、これにはアメリカ海軍も苦しみました。

ミッドウェイ海戦で大勝利を修め南雲機動部隊の4隻の空母を沈めましたが、
以降、帝国海軍が採用した「空母機動部隊主力」と高速戦艦等の「前進部隊(advanced group)」の分進戦術に苦しめられ1944の捷号作戦までは航空攻撃は日本の正規空母に届かなくなり、
逆に一方的に正規空母(ワスプ、ホーネット)を失う厳しい戦局が続きました。

611 :JTAC:2018/12/31(月) 14:41:25.06 ID:5ncLWQig.net
マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦とも作戦次元ではアメリカ海軍の大勝ですが、
戦術的にはスプルーアンスの攻勢不徹底、逆にハルゼーのブルズランは今なお激しい非難を浴びています。
PAC10採用後もTF38(TF58)の分進作戦に確信が持てず歯切れの悪い用兵になってしまいました。
ある意味、彼らは古いマハニズムの被害者とも言えます。

612 :JTAC:2018/12/31(月) 14:49:27.81 ID:5ncLWQig.net
日本人は敗戦で忙しく気づきませんでしたが、戦後アメリカ海軍は存亡の危機に立たされています。
一つはマハニズムによって建艦に奔走したアイオワ級他十数隻の新型戦艦がほとんど戦果を上げなかったこと、
もう一つは核戦略によりマハニズムが説得力を失ったことによります。
一時は海軍を潰すか?というところまできてしまい、有名な「提督の反乱」事件に発展しています。

613 :JTAC:2018/12/31(月) 14:58:49.32 ID:5ncLWQig.net
冷戦下の朝鮮戦争、ベトナム戦争で核戦略中心のアメリカ空軍が役立たずだったのに対し、
空母機動部隊は緊急展開性、海洋コントロール、統合作戦支援で再び存在感示し、レーガン政権の600隻構想で復権しソ連を封じ込める上で大きく貢献しました。

ある意味、現在のアメリカ海軍のminor tacticsの中核が「アーレイ・バーク級駆逐艦」なのは
旧帝国海軍相手にPAC10の一角として奮闘した「31ノットバーク」アーレイ・バーク提督の名を冠しており因縁と作為を感じます。

614 :JTAC:2018/12/31(月) 15:07:18.09 ID:5ncLWQig.net
マハニズムの大海軍主義、根拠地主義、戦略線主義から見ると日本の空母所有は中途半端に見えるのかもしれませんが、
海軍の本質的な役割である海洋のコントロール、統合作戦への貢献という面から見、
また大戦時のminor tactics(TF、TG)の延長線で考えると、
柔軟な海上作戦を立案する上で「いずも級軽空母」はまずは必要なアセットであろうと確信します。
逆に今まで固定翼機も持たず何をしていたのか?と。

615 :名無し三等兵:2019/01/03(木) 00:37:34.59 ID:WB7VuQiW.net
しっかし正月早々のNHKの政策論議。よく抽象的な原則論で政治談義できるねと。
「正義の話をしよう」他

前提抜きの原則論とは折り合えない。傲慢ですね。
この詭弁性は「歴史」を無視する部分であると。
経緯抜きの政策とかあり得ませんわ。

マイケル・サンデルは、ユダヤ人第二世代で、確か軍事関係の著作もあったと記憶すてます。
だから余計に偽善的で確信犯なように感じる。
次から疫病神リストに追記。

616 :名無し三等兵:2019/01/05(土) 19:31:58.39 ID:s8RlgM0M.net
「正義の話をしよう」
○先進国の人間は自国に住み続けて移民を排斥できる権利があるのか?
○生れながらに親の遺産を相続するのは正義か?

私有財産も法律の歴史的経緯も無視かと。
つまり、この人の本質はコミュニストですね。
「コミュニタリアニズム(共同体主義)」と誤魔化していますが。
これを執拗に放送するNHKも相当あれだな。

617 :JTAC:2019/01/05(土) 19:40:11.40 ID:s8RlgM0M.net
ある意味、共産主義者ってのは真面目です。
軍事理論でも"class struggle"から綺麗に「原則的」に繋がっています。

だから、逆に間違っています。
本質的に"chaos"だからです。この認識が無いと議論しても無駄やな。

618 :JTAC:2019/01/06(日) 21:14:20.96 ID:G0cnAJA8.net
「戦争の階層構造」の解釈でも共産主義者はユニーク。
基本的に「上(戦略)から下(戦術)へ」。
口答えは許さない。(居なくなります。)

ただし、ここを共産主義者同様に誤解してる政治家は日本にもいる。
シビリアン・コントロールの名の元、どれだけ「戦略」から見て下位概念の「作戦」「戦術」を権限で押さえ込んでも構造的な事実は変えようがない。

619 :名無し三等兵:2019/01/12(土) 10:00:44.51 ID:0mBejSqu.net
南朝鮮(South Korea)海軍の海自哨戒機へのレーダー照射問題。
ミサイルは視程外のものは発射が確認できない。よって射撃管制レーダーの照射を確認した段階で「射撃を受けた」と同義語。
ROEによっては反撃することも可。

つまり、南朝鮮海軍と海自交戦した。形態は南朝鮮海軍が海自に一方的に発砲した。
そうなります。
戦争ですね。

620 :名無し三等兵:2019/01/12(土) 10:11:54.26 ID:0mBejSqu.net
南朝鮮問題を国家戦略の観点から冷静に検討してみましょう。
そもそも朝鮮半島とは日本にとって何か?

まず経済的には全く必要ありません。
歴史的に振り返っても、日本と南朝鮮は修交している時期の方が希で依存関係はありません。

現代においても、南朝鮮のプロダクツで必需品と言えるものは無く、日本にとっての旨味はありません。
旨味があるのは米国で、ケイパブルな日本製品を標準化・キャッチアップさせることで代替品の供給源にしてきました。

日本にとって、南朝鮮は経済的な意味はありません。
意味があるのは「軍事」。実はこれのみです。

621 :名無し三等兵:2019/01/12(土) 10:34:28.09 ID:0mBejSqu.net
軍事地理的な朝鮮半島の意味は「大陸からの陸橋」。

著名な「元寇」以外にも平安京時代から断続的に「刀伊の入寇」他侵攻を受けてきました。形態は外洋船を浮橋とした地上軍の侵攻。
これに備えるために、呑気な平安時代には珍しく太宰府なる軍事・外交が設置されたのは周知の通りです。

この関係は15世紀を境に逆転し、農業革命の深化により稲作地帯の日本側の人口が増加。
平行して軍事力も機動的に運用できる常備軍が20万(桃山時代の朝鮮征伐、江戸時代の大阪の陣・島原の乱)に到達。
軍事バランスが決定的に変り、侵攻を受けることは希になりました。

逆に日本側からの朝鮮半島への侵攻も、桃山時代の朝鮮征伐を見ても分かるように軍事的に圧倒するのは不可能ではありませんが、
農業基盤の形態が違いすぎ、恒常的な兵站を維持することが不可能。
豊臣政権の遠征軍も風土病と飢餓によって20万の遠征軍の半数程度を失ったと推定されています。
このように、江戸時代に入る頃には軍事的な均衡生れました。

622 :名無し三等兵:2019/01/12(土) 10:56:21.07 ID:0mBejSqu.net
この軍事的な均衡は19世紀の「海軍戦略」によって激変しました。

注意が必要なのは、この時代の海軍の機動力は、航空機・自動車の登場以前の最先端テクノロジーで、
敷設に長期間が必要な鉄道に比しても圧倒的な機動性、兵站輸送力があったことです。
この技術的な戦略環境を理解しないと当時の日本の苦境は理解できないでしょう。

623 :名無し三等兵:2019/01/12(土) 11:15:14.60 ID:0mBejSqu.net
19世紀の東アジアにおいて最大のインパクトは「ロシア帝国」というプレイヤーの登場です。
日清戦争後の三国干渉を活用して満州主要部を支配下に置き、さらには遼東半島を支配。

その先端部である旅順港に海軍基地を設置。念願の不凍港を確保して極東艦隊を編成。
広大な「戦略的後方地域」から収集されるパワーを、不凍港の海軍力に流し込むことで極東における勢力均衡を改変し究極的な支配を目論みました。

この恐怖は現代的には戦略核のそれに匹敵するものと思料されます。
国連も何もなく、欧州以外では仲裁機関もなく、敗れた方は民族ごと消滅することもあり得る時代です。

624 :JTAC:2019/01/12(土) 11:34:19.50 ID:0mBejSqu.net
ただし、旅順港には時間限定的な弱点がありました。
艦隊の整備能力に制約があり、当面はウラジオストックとの連接によってのみ恒常的な海軍力の基盤となり得るという当時の現状です。

ここで登場するのが傍迷惑な戦略思想、疫病神「マハニズム」。
「旅順とウラジオを海上LOSで結ばざるべからず」と。
そのためには、その途中に位置する「対馬海峡の両岸。朝鮮半島南部と北九州を占領する必要がある」と強迫観念を持ち、朝鮮半島に対する政治干渉、軍事的な恫喝を開始します。
日本にとって困るのは、戦略的な方針としてロシアは朝鮮半島を蹂躙した後、間髪入れず日本への侵攻を発動する公算が大という点です。

日露戦争は、主要作戦の形態としては日本側の攻勢作戦ですが、戦役全体としては日本の防勢作戦である、
という論評で疫病神マハン、神様コーベットとも概ね一致した評価を下しています。

625 :JTAC:2019/01/12(土) 13:04:53.19 ID:0mBejSqu.net
20世紀。東アジアには新たなプレイヤーが登場します。
強大な統合戦力とテイラーシステム経済を擁するアメリカ合衆国です。
我らが大日本帝国は、その強大な統合戦力、特に空母機動部隊を含む空軍力に圧倒され敗れさります。

このアメリカの統合戦力は、再び極東に再進出してきたロシア(ソ連)、再統一された支那も含めて朝鮮半島で激突します。朝鮮戦争です。

626 :名無し三等兵:2019/01/12(土) 13:22:32.24 ID:0mBejSqu.net
朝鮮戦争は、結局は両者痛み分けで38度線での対峙に逆戻りですが、この力の均衡は19世紀の地上軍と海軍力がもたらした均衡とは異なります。
まず、軍事的には空軍力、さらにはアメリカの優勢な核戦力が背景にあります。

ロシアが極東方面軍全力を上げて介入した場合は、アメリカ軍をもってしても圧倒される公算大ですが、アメリカの核戦力を考慮すると踏み切れない。
当時属国の支那軍を身代わりで押し戻しますが、半島南部に侵攻するほど地上でのLOSはか細くなり海空軍力によって寸断されるリスクが高まる。
かくして38度線での対峙に再び戻ります。

ただし、ここでポイントとして考えるべきは以前の海軍力主体の均衡に比べ対馬海峡の戦略的な意味合いはかなり薄れているという点、
さらには、海軍力に加えて空軍力、核戦力が登場し、力の均衡の位相が多様化してる点は注目です。
軍事的見て、相対的に朝鮮半島はそれほど意味を為さなくなった、こう言えるのでは無いかと思います。

627 :JTAC:2019/01/12(土) 13:38:09.21 ID:0mBejSqu.net
この戦略環境を踏まえて半島の軍事力を眺めると実に奇異な状態であることが分かります。
軍事地理的な価値が半減した土地であるにも関わらず、北朝鮮が120万。南朝鮮が60万の兵力持って軍事的に対峙。
それを背後の米とロシア・支那が影に日向に支援している構図です。

図らずも背後の主要勢力は、少なくとも今の水準での対峙は望んでおらず介入規模を縮小、場合によっては撤退したがっています。

これを踏まえると、昨今の北朝鮮の核危機や南朝鮮の我国への挑発が何を踏まえているか見えてきます。
主要国の支援によって部相応なまでに膨れ上がった戦力を維持するための「狂言外交」。
これが本質なわけです。

628 :名無し三等兵:2019/01/12(土) 13:46:33.02 ID:0mBejSqu.net
北朝鮮は案外しぶとく崩壊しません。
膨大な軍事力と大量破壊兵器は傍迷惑ですが、人口・経済的には後背の支那遼寧省とさほど変わりません。
貧乏ですが、支那経済圏の中で飛び抜けて貧乏なわけではありません。
金一派が政権を追われても中期レベルでは貧乏なままでしょう。
変えようが無い。

629 :JTAC:2019/01/12(土) 14:06:51.19 ID:0mBejSqu.net
長期的な問題はむしろ南朝鮮と言えます。
「海軍力の錯覚」によりアメリカが「海洋勢力陣営」と勘違いして影に日向に支援した結果、
人口5000万、GDP153兆円なまでに水脹れしてしまいました。

これは朝鮮半島南部の戦略的な価値が低下した現場、維持するのは無理です。
特に、2010年代に入ってから南朝鮮は経済的にはほぼ支那経済圏に入り成長のかなりの部分が支那市場で稼ぎ出したものです。
支那自身が成長鈍化してる今、これを飲み込む余力は支那にもありません。
長期的な調整として、南朝鮮は人口4000万、GDP40兆円。ほぼ遼寧省と同等の規模まで縮減させられます。
支那が自国の有力地域より繁栄させるはずが無いからです。
人口2000万人を削減し、経済規模を1/3に縮小することになります。
支那に強制執行させられるということです。

630 :JTAC:2019/01/12(土) 14:20:48.74 ID:0mBejSqu.net
こう見ていくと最近の南朝鮮の挑発的な対日政策も理解できるでしょう。対米・対支那政策のための演出なわけです。

既に実質的には、支那の経済的支配下に入っているにも関わらず、アメリカとの関係、市場アクセスを維持して「大陸勢力陣営」「海洋勢力陣営」の良いとこどりをしたい。水脹れした軍事・経済力を維持したい。
そにために、第二次大戦時の売春婦問題でアメリカの同情・歓心を維持しつつ、軍事的な対日挑発を演出して支那へも媚びへつらう。
「敵」(で、いいよな?)ながら、なかなか天晴れなウルトラC外交にチャレンジしています。

631 :JTAC:2019/01/12(土) 14:33:53.86 ID:0mBejSqu.net
こう見ると、日本の対南朝鮮戦略も自と定まってきます。
「南朝鮮」=「大陸勢力」と規定して「封じ込め」ることです。

無論、アメリカの思惑が働くのでリニアにこの戦略は遂行できまぜんが、この方針の元、累積的に経済的なダメージを与えて、ほぼ大陸側の周辺地域と同等の力の密度に平準化するようにコントロールします。

その場合、仮に南北朝鮮が合一した場合でも人口6000万、GDP60兆円ほどで不安定要因にはならないでしょう。
支那の占領下になっても、支那も統治しきらずさらに経済破綻の度合いは増すでしょう。

つまりは19世紀の「マハニズム」による海軍力フェチ以前。
18世紀以前の江戸時代くらいの干渉地帯に逆戻りしてもらうわけです。
さほど無理な戦略ではありません。目的を見据えて累積的な経済制裁と関係遮断を積み上げていけば達成できます。

632 :JTAC:2019/01/12(土) 14:44:35.94 ID:0mBejSqu.net
敵国として規定する以上、軍事的衝突に備えた戦役計画も立案しておくべきでしょう。

これだけ対日に挑発行為を繰り返すのに、面白いことに対日戦の軍事的重心である海軍根拠地を日本の目と鼻の先、釜山港に置いています。
開戦後、陸海空自の地対艦、艦対艦、空対艦ミサイルの総力を上げて釜山港の南朝鮮機動艦隊を殲滅します。

その後は対支那作戦と同様に南西の離島に統合機動防衛力を推進、陸自SSM、SAM、海自潜水艦部隊により東シナ海、日本海を封鎖。とくに南朝鮮に向かう原油搬送船を拿捕します。

633 :JTAC:2019/01/12(土) 14:54:33.71 ID:0mBejSqu.net
南朝鮮の石油備蓄は60日と言われています。
3ヶ月程度で経済が破綻し軍の活動も鈍りましょう。
それを見計らって先方の主要港湾を機雷封鎖。沿岸の海上交通も破綻に追いやります。

戦後、賠償として不法占領してる島根県竹島をきっちり返してもらいます。
その質として、敵策源地攻撃を発動して海空自の支援の下、水陸機動団、空挺団、第2師団により侵攻し済州島を占領します。
ここを拠点に海上封鎖を黄海側にまで伸ばして完全なものにします。

あとは防御態勢と海上封鎖を維持して南朝鮮が屈服するのを待ちます。一年でも二年でも。

634 :JTAC:2019/01/12(土) 15:00:48.26 ID:0mBejSqu.net
当然、軍事的な対決は最後の手段です。
ただし、これも一つのオプションとして整備しつつ経済的な「封じこめ」を着実に実行していくことです。

周辺国、アメリカ、支那、ロシアの動向は重要ですが、いずれも本音では朝鮮半島には関わりたくないのです。

そこを見据えて、日本の国益を踏まえて対南朝鮮戦略を組み上げて行きましょう。
結論は、「軍事的な海上封鎖を裏付とした経済的な封じ込め」により「朝鮮半島を緩衝地帯化する」これです。

635 :JTAC:2019/01/14(月) 19:16:15.63 ID:IDQi6Jg5.net
「回答期限30日」

何が起きるか見てみましょう。

636 :JTAC:2019/01/18(金) 20:41:04.20 ID:n4QxCj1O.net
反す刀で台湾問題も見てみましょう。
台湾に対する保守系メディアのベタベタのスタンスは90年代の某国への報道を思起します。

そう南朝鮮です。
共通点は日本語が堪能な「第五列」が存在し影に日向に世論戦をしかけてきている、ということですね。

637 :JTAC:2019/01/18(金) 21:16:06.01 ID:n4QxCj1O.net
戦略レベルで大きく見るなら太平洋地域における最大勢力、アメリカ合衆国の戦略をこそまず分析すべきでしょう。
アメリカの国家戦略上、台湾と南朝鮮には共通点があります。
事実上、アメリカの援助でできた傀儡国家だという点です。

その目的は、一つは支那大陸へのアクセスの確保。逆に見れば支那大陸勢力の西太平洋へのアクセス遮断。
もう一つは、かなり不愉快ですがこの地域の最大島嶼国家・日本が強大化しないてめの「カウンターウェイト」です。
経済面では特に顕著で、最大企業のホンハイの取引先を見ればアメリカのIT企業がずらり。
アメリカ企業のOEMでのしあがってきました。

638 :JTAC:2019/01/18(金) 21:29:54.72 ID:n4QxCj1O.net
ホンハイの創業者・郭台銘は大陸から渡ってきた外省人でホンハイは支那大陸本体にも生産拠点を多数構えています。
支那共産党の上層部とも親密で民主主義を嫌悪する発言も記録されています。
この支那の手先が台湾最大企業で先般シャープを買収した経営者です。

台湾の先行きは経済的にはほぼ確定しています。
アメリカ企業のOEMでありつつも、市場では支那大陸に依存しており軍門に下るには時間の問題です。
支那への輸出依存度はGDP比16%で南朝鮮の14%と同じくらいです。致命傷です。

日本の対支那輸出依存度はGDP比1〜2%でこれでもかなり甚大ですが14%だの16%だの数字は国として独立を失う致命的レベルだということは認知すべきでしょう。

大きな事実はそういうことです。

639 :JTAC:2019/01/18(金) 22:11:25.19 ID:n4QxCj1O.net
幸いというべきか、現在、日本には台湾との国交がありません。
経済的にも安全保障面でもこのままで良いでしょう。
例え何らかの提携ができても、長期的に見れば支那の支配下に落ちます。防ぐ術は日本にはありません。

日本に盤拠する台湾工作の世論工作には注意が必要です。
「台湾は支那大陸から独立するのか、しないのか」踏み絵を踏ませれば、魑魅魍魎も退散せざるを得ないでしょう。

640 :JTAC:2019/01/18(金) 22:13:47.43 ID:n4QxCj1O.net
安全保障面で考えた場合、台湾が支那に落ちた場合、アイランドホッピングで先島・沖縄の脅威は高まります。
この場合、もはや機動展開では事足りず、石垣、宮古に旅団クラス

641 :JTAC:2019/01/18(金) 22:27:46.54 ID:n4QxCj1O.net
(続)旅団クラスを常駐させ守りを固める必要が生じます。

そのかわり尖閣問題への台湾の領有権主張は支那に一本化され外交は単純化されます。
また、南朝鮮・台湾の拠点を失うアメリカは、さりとて彼らの地政学的思考では撤退もできず対日依存度が高まります。
アメリカから見たイスラエル程度の同盟国には日本も格上げされるでしょう。

台湾が支那の支配下に陥ることによる新たなパラドックスも派生するわけで、それを最大限日本の外交に活用します。
次の首長選挙で国民党が政権を奪還し、ホンハイ以下支那大陸への傾斜を深める資本に引きずられ支那に降伏する。
その蓋然性へのリスクヘッジを考えておきましょう。

642 :JTAC:2019/01/19(土) 23:05:07.41 ID:nfcHULLr.net
さて、いよいよ朝鮮問題、台湾問題の背後にある支那問題への戦略的取り組みですがこれは厄介です。
本質的には「アメリカ問題」だからです。

支那は70年代までは間違いなく人民服きて自転車に乗ってました。
そこに資本投下して脅威をこしらえた元凶は、一つはアメリカ。もう一つは遺憾ながら日本ですね。

643 :JTAC:2019/01/19(土) 23:13:01.11 ID:nfcHULLr.net
ときは70年代。まだソ連は健在です。
ソ連に対抗するために下腹部の支那を育成してソ連の戦力を拡散させる。そんなキッシンジャー流のマキャベリズムから事は始まっています。

キッシンジャーの篭脱け外交の意味は、米が支那と結び付きソ連の東南アジアへの浸透を食い止める。
あわせて、実はこのとき「日米安保」は一度、実質的に空文化しています。ニクソン政権は日本を捨てました。

今では無かったことになっていますが。

644 :JTAC:2019/01/19(土) 23:17:39.38 ID:nfcHULLr.net
80年代のレーガン政権の対決政策によってソ連は滅びました。
支那にも民主化の波が押し寄せ天安門事件も勃発。世界的に孤立しました。
このとき、支那に莫大なODAを投下して延命させた阿呆な国がありました。
日本ですね?

理由?経団連にでも聞くしかないですね。
国家戦略なぞ影も形もありませんでした。当時の日本には。

645 :JTAC:2019/01/19(土) 23:32:48.23 ID:nfcHULLr.net
90年代半ば。アメリカにクリントン政権が誕生しました。
ソ連が滅びた今、目障なのは経済面でアメリカの覇権を脅かす日本です。

その対策が「パッシング・ジャパン」「チャイメリカ」戦略。
アメリカが資本を支那に投下し生産基盤を支那に作る。
併せて為替レートを円高に誘導し日本のコスト優位性を潰す。
この策は適中し日本の世界GDPシェアは20%弱から10%弱まで低下しました。
さらに、竹中氏のようなエージェントを使嗾し「構造改革」し国内内需も伸びないように金融システムを叩き潰しました。

その代償として、毎年アメリカから支那に40兆円も貿易赤字を垂れ流すようになりました。
全てはアメリカの自業自得です。

646 :JTAC:2019/01/19(土) 23:39:09.94 ID:nfcHULLr.net
支那共産党の究極的な戦略目標は、さすがにかつての階級闘争ではありません。

自己保存であり、そのために現在のグローバルな国際政治・経済のシステムをアメリカから奪うことです。
システムそのものは否定せず、アメリカのプレゼンス後退させ自国のエージェントに置き換えることです。

647 :JTAC:2019/01/19(土) 23:44:31.54 ID:nfcHULLr.net
今現在も支那の国力の源泉は他ならぬアメリカからの貿易黒字40兆円です。
貿易黒字全体では100兆円。正味のGDPはその倍の200兆円くらいでしょう。
それ以外は国内の資産形成分で水増ししている公算大dwす。

結局は、日本を含めて西太平洋地域を脅かす支那問題はアメリカのエゴから生じた「アメリカ問題」なのです。

648 :JTAC:2019/01/20(日) 13:25:42.38 ID:rUAYzybe.net
トランプ政権が誕生し支那に対する経済制裁が始まりました。
が、そもそもは「支那問題」=「アメリカ問題」の根本的な図式は変化していません。
昨年も過去最大の対支那貿易赤字を記録しました。今でも支那にドルを進呈してるのはアメリカです。

極悪非道・ミアシャイマーの「オフショア・バランシング」の観点で見ると分りやすいでしょう。
アメリカを越える軍事・経済は持たせないが、それ以外は適当に東アジアの中で潰しあわせる発想です。
条件が代われば再び「チャイメリカ」に転じ日本の梯段外す公算大です。
「自由主義」「民主主義」「市場経済」の旗手としての看板には、もう興味ありません。

649 :名無し三等兵:2019/01/20(日) 13:46:01.95 ID:rUAYzybe.net
では、日本の対支那戦略はどうあるべきか?

アメリカが棄てた「自由主義」「民主主義」「市場経済」の看板、「ソフトパワー」を今一度拾い上げて埃を払い「錦の御旗」をかかげましょう。
それが、長いスパンで考えると支那を徐々に崩壊に導く梃子になります。

軍事的には、総戦力では到底支那に及びませんが、西太平洋へのアクセス、地の利は我にありです。「陸自中心」にがっちり島嶼部の守りを固めます。
自民党の国防部会は根本的に認識ミスをしています。
日本の最大の勝ち目は「地の利」の活用で、それには陸自の作戦部隊を支那の太平洋の出入口、頸動脈上に配置して守りを固め、
必要であれば地上配置のSSM、SAM、電子戦部隊で周辺海域まで拒否の網を広げることです。

支那の戦争目的は、階級闘争のような全面戦争ではなく、LICからのハイブリッド戦争によりアメリカのプレゼンスに自らがとって替わることです。
「バトル・オブ・ザ・ブリテン」(戦略的な航空戦・海上戦)は起きません。
経済、心理、情報、軍事を総合的に駆使したアプローチで徐々に目的を達成しようとします。
軍事的には海上民兵を駆使して押込み強盗のような形態で攻めてきます。
というか攻めてきてますね。既に。最終的にはあくまで地上軍による占領なのです。

650 :JTAC:2019/01/20(日) 17:30:03.24 ID:sTiBEtpx.net
白紙的に見れば、島嶼部での作戦は海・空でのウェイトが大きいように感じます。
が、それは白紙的な見方でしかなく、作戦における「動員」プロセスを無視しています。
海軍・空軍は金がかかり平時から高度な即応態勢においている国はほとんどありません。
アメリカと言えどもごく一部です。
日本の海自・空自が継続戦闘できるのは「数日」と言われています。支那側も五十歩百歩でしょう。

海軍・空軍がフルに作戦するためには国防費はGDP2-3%などというレベルではなく20-30%をぶっ混む世界です。
それも動員プロセスとして数年がかかります。

それまでの間は安価な陸軍を中心として統合作戦で攻防し、戦争が長期化していく過程で徐々に海空軍の作戦能力が向上していく、と見るべきでしょう。

統合作戦の過程を動員-開進-作戦行動という動的に捉えられないためにトンチンカンな海空主な議論が罷り通っています。
まことに嘆かわしく無責任な議論です。

651 :JTAC:2019/01/20(日) 19:14:51.48 ID:AMBmzo5S.net
日本が軍事的な防衛態勢を固めると支那の侵攻方向が変化します。
彼らの戦略目的は共産党支配の存続であり、そのためのアメリカからのプレゼンスの奪取であり、そのための西太平洋へのアクセスの確保です。
「ケイパブル」な日本との戦争は一手段であり、困難であれば進出方向を変えます。

第1目標は台湾の併合、第2目標はフィリピンの保護国化。さらにシンガポールまでを影響下に収めてインド洋・西太平洋のコントロールをめざします。

652 :JTAC:2019/01/20(日) 19:27:39.34 ID:AMBmzo5S.net
支那の軍事的・経済的侵略に対し覇権国家・アメリカの対応は触れ幅があります。
伝統的なオフショア・バランシングに加え、アメリカジ自身が中南米からの不法移民を大量に抱え「ヒスパニック化」しつつあります。
以前として軍事的・経済的に強大ですが、持続的な特に西太平洋地域へのプレゼンスの意志には疑問符がつきはじめました。

中南米のブラジル、アルゼン、メキシコが対支那戦争に興味がありますか?ないですよね。
アメリカもそうなりつつあります。
現在のアメリカの人口構成を大雑把に見ると共和党支持のWASPが1億人。民主党支持のカトリックが1億人。中立のヒスパニックが1億人。
ヒスパニックは宗教は民主党カトリック、経済的には共和党寄り。いずれにせよ彼らがキャスティングボードを握りました。対支那戦略なぞそもそも関心ありません。

「支那問題」=「アメリカ問題」の所以です。

653 :名無し三等兵:2019/01/20(日) 19:40:24.73 ID:AMBmzo5S.net
では、自国の防衛を固めた日本の次なる一手は?

全体の国力では支那に及びませんが地の利を活用して支那の西太平洋へのアクセスを制約していくのです。
フィリピン、ベトナムへの外交攻勢により経済的・軍事的な連携を構築。
支那の太平洋への作戦線ぶった斬ってしまいます。

ベトナムは共産国家、フィリピンは親支那のドゥテルテ政権ですが、慌てず急がず持久戦で取り組みます。
支那のインド洋・太平洋戦略(AIIB、一帯一路、真珠の首飾)は雄渾にして壮大ですが、起点の西太平洋へのアクセスを止められると全てが瓦解する性質をもっています。
彼らの戦略にリスクを与え続けることで、例えば国際資本の支那への流入に大きなブレーキがかかります。

654 :JTAC:2019/01/20(日) 19:56:08.79 ID:AMBmzo5S.net
アメリカ抜きのTPPは天佑神助です。
今はNAFTA、EU、NATOに比べれば小さなものですが、自由主義、民主主義、市場経済の価値観による未来思考の同盟へと発展させていきます。

同盟各国の衆知を集めて、コツコツと科学技術を発展させ、互いの文化を尊重し、その中で公正な経済の自由化を進めます。
一番儲ける奴は、一番力のある奴ではなく、一番同盟のために汗をかいて働く奴です。
一番尊敬を集めるのは軍事力で威嚇する奴ではなく、同盟のために戦う奴です。
そのためには、日本も個別的自衛権から集団的自衛権、さらには集団安全保障へと意識を改革します。

来年度、元号も替わります。
そろそろ平成の惰眠から目覚め覚醒のときでしょう。
それが成就したとき。いつしか支那問題(アメリカ問題)は克服されているでしょう。

655 :名無し三等兵:2019/01/21(月) 00:46:37.50 ID:/MP63/ek.net
航空機は滞空してるだけで燃料を消費するが
艦艇は滞水してるだけなら燃料を消費しない
海軍のコスパの良さは良く知られている
何か月でも浮かんでいればいい
補給船で葉物野菜を運んでいればいい

656 :名無し三等兵:2019/01/21(月) 02:38:31.18 ID:OBb5wr88.net
汽線にいっぱい藤壺wが付きそうw
用途が違うからね
一度に大量の物資や人員が安価に運べる船舶
ただし時間は掛かり標的にもなりやすい

一方航空機は少量だか高速でものや情報が運べるが
コストは跳ね上がる!

それを埋めるのが鉄道だがねw

657 :名無し三等兵:2019/01/21(月) 04:00:04.57 ID:/MP63/ek.net
そしてメーテル

658 :名無し三等兵:2019/01/21(月) 09:46:01.47 ID:7vtjCgSi.net
https://this.kiji.is/459764773200102497
安倍晋三首相は北方領土問題に関し、北方四島のうち
色丹島と歯舞群島の引き渡しをロシアとの間で確約で
きれば、日ロ平和条約を締結する方向で検討に入っ
た。複数の政府筋が20日、明らかにした。2島引き渡
しを事実上の決着と位置付ける案だ。 hjoygx

659 :JTAC:2019/01/22(火) 22:23:46.10 ID:Fscg0nTj.net
>>655
一般的には軍用艦も停泊してるだけでも燃料を消費しますね。<Pacific war

さらに海洋という過酷な環境のため1ヶ月点検、6ヶ月点検の必要性は地上の比ではありません。
緩慢な腐食との戦いなのです。

660 :JTAC:2019/01/22(火) 22:29:10.32 ID:Fscg0nTj.net
海自の4個護衛隊群も即応態勢にあるのは1個だけで残り3個はオーバーホールか訓練で戦力化されていません。
理論的には4個同時に作戦することも可能でしょうが莫大な経費がかかり、長期間は無理。
そこに動員プロセスが必要なのです。海軍も。

661 :JTAC:2019/01/22(火) 22:36:58.80 ID:Fscg0nTj.net
空自は稼働率は約5割でしょう。戦闘機の予備機の相場です。
さらに、弾薬がほとんど誘導武器で滅茶苦茶高価です。
AAMをBVRでふんだんに射ちまくるにはかなりの準備期間が必要でしょう。

さらに、作戦行動が始まると電子部品とエンジンは湯水のように壊れます。
平時ではそんなストックはありません。
バトル・オブ・ザ・ブリテン並みに毎日、損失数十機の消耗戦ができる?わけがない。

しかもF-35AはFMSで部品調達はアメリカの統制を受けます。
空自が欲しいときはアメリカ空軍も部品がほしいとき。
有事に飛べないかもしれませんね。

662 :JTAC:2019/01/22(火) 22:40:24.35 ID:Fscg0nTj.net
>>658
二島先行返還論は年度当初にもありました。
反安倍派のリークの可能性もあります。

漬け込まれる隙はありますがね。
お友だちのウラジーミルとか。

663 :名無し三等兵:2019/01/23(水) 06:00:55.62 ID:a9Ob+MPa.net
>停泊してるだけでも燃料を消費
なんで?

>さらに海洋という過酷な環境のため1ヶ月点検、6ヶ月点検の必要性は地上の比ではありません。
緩慢な腐食との戦いなのです。
すると港に停泊中の漁船も1ヶ月点検、6ヶ月点検しているのか

>バトル・オブ・ザ・ブリテン並みに毎日、損失数十機の消耗戦ができる?わけがない。
ではバトル・オブ・ザ・ブリテンはなぜできたんでしょう

664 :JTAC:2019/01/23(水) 20:35:25.88 ID:L+aBEwy/.net
>>663
一般的には軍用艦の機関は立ち上がりに長時間を要するので停泊中も含めて緊急的な航行の蓋然性があるときは完全には落とさないでしょう。
昔のウォーゲームでも停泊中も燃料消費していた。

ただし、イージズ艦のようなCOGAG(COmbined Gas turbine And Gas turbine)方式のガスタービンがどうかは自信が無い。
よって「一般的」と表現。

665 :JTAC:2019/01/23(水) 20:41:26.16 ID:L+aBEwy/.net
「停泊中の定期整備」は比較的問題でないだろう。普通にやれなよろしい。
問題なのは「行動中」で、その場合はすっ飛ばすばすこともあるが性能の劣化や一部機能のダウンは避けられない。

全体の戦力維持のマネージメントでTF-TG制は極めて優れています。
これは戦史を振替って日本もさらに研究すべきだと思う。

666 :JTAC:2019/01/23(水) 20:59:30.92 ID:L+aBEwy/.net
>バトル・オブ・ザ・ブリテン

それは最終的にスピットファイアを20,000機も作ったからですよ。
F-35を20,000機作ると200兆円、国家予算全体の4年分、防衛費の40年分くらいになりなります。

スピットのエンジンはロールスロイス・マリーンですが、ロールスロイスとパッカード(フォード)合わせて16万台作りました。
憎っくきP-51のエンジンもこいつです。

667 :名無し三等兵:2019/01/23(水) 21:06:31.00 ID:L+aBEwy/.net
日本海海戦でのロシア・バルト海艦隊の敗因の一つが整備不良でしたね。

668 :名無し三等兵:2019/01/23(水) 23:03:37.14 ID:u5zGN17r.net
英国は考えるがその後が駄目ねw

669 :JTAC:2019/01/25(金) 00:40:58.14 ID:VEwHGOsb.net
「空軍だけで戦争に勝てる」という主張は、過去何回も何回も何回もありました。
欧州戦線は陸続きですが、旧ソ連軍の兵站が特定のインフラに依存しているので空軍のディープ・エアー・インターディクション・ボンビングだけで勝てると。

実際の数字に落とすとその非現実さが馬脚を現す。
二階から目薬だけで敵の機動や兵站を止められるという主張ですからね。
だからエアー「ランド」バトルとなった。
島嶼国家の日本に置き換えても同じです。

670 :JTAC:2019/01/25(金) 00:43:13.00 ID:VEwHGOsb.net
我々の社会活動全体が「航空機」だけで成り立っているわけでないのにどうしてそう思うのか不思議。
戦争も社会活動の一部ですよ。

宅配便を全部航空機で輸送するかという。

671 :JTAC:2019/01/25(金) 19:57:40.79 ID:Ok1Nh6AT.net
>南朝鮮海軍レーダー照射事案

是非も無し。
海自の潜水艦で出港する南朝鮮海軍の主要艦艇全艦を追尾。
今後、予想されるP-1、P-3Cへの発砲に対しては潜水艦から攻撃で撃沈処置すべきでしょう。
航空哨戒は警戒・監視に徹し別のアプローチで沈めます。

672 :JTAC:2019/01/27(日) 19:32:45.92 ID:yOMLRogq.net
日本側のアプローチに根本的な問題があります。
一番の本質は「経済制裁下の北朝鮮船籍が日本のEEZ内で何をやっていたか」と
「その北朝鮮船と南朝鮮艦は何をやっていたのか」「制裁破りではないか?」

その文脈の中で射撃管制レーダーを稼働させた、ということは南朝鮮自体が制裁の対象になっても仕方がない行為。
というか制裁すべきでしょう。
軍事的には、日本海に南朝鮮海軍の航行制限区域を保護者の米国を交えて提起すべきです。
入ってきたら潜水艦で問答無益に撃沈するラインをね。
連中の致命的な弱点はASWの弱さです。

稲田、小野寺に続き岩屋も駄目だな。冗談みたいなラインナップが続く。
明快な「防衛戦略」を語った大臣・長官はとんと記憶にないです。

673 :JTAC:2019/01/28(月) 23:40:51.61 ID:EgCdcx9W.net
日本の地政学的立ち位置をどう見るか。
ユーラシア大陸の東端と見るか?それとも太平洋の環の一部と見るか?

ユーラシアには巨大な人口、資源があります。
南朝鮮は大陸を選択しました。支那にアクセスし国を富ませます。

太平洋には何があるか?海しかありませんw。
だがそれがいい。帆を上げれば季節風、偏西風でどこにでもいけます。
それでいて多様性があります。このネットワークからは常に新しいものが生まれます。

どちらを選ぶかは最後は世界観に従うしかない。
量の優位か?イノベーションか?

674 :名無し三等兵:2019/01/29(火) 00:09:38.94 ID:uwl4pHZI.net
ロシアと取り合いだな
朝鮮聯邦w

675 :JTAC:2019/01/29(火) 00:24:43.96 ID:Zh/TVIgx.net
日本からロサンゼルスまで航空機で10時間かかります。
シドニーまでは9時間。
中間のハワイは6時間。
グアムまでは3時間です。

ロサンゼルスにはハリウッド、シスコ近傍にはシリコンバレー、北にいけばamzonの本拠地シアトル。
シドニーは南半球、日本の逆の季節で生態系も多様。
飛行機でもまだまだ遠いが心理的にも高揚させられる。
支那の北京詣でとどちらが良いですか?

676 :JTAC:2019/01/29(火) 00:31:05.63 ID:Zh/TVIgx.net
>>674
ロシアは国土は奪っても人はとらんでしょう。
朝鮮を併合すると極東ロシアの人口バランスが変り朝鮮族が最大勢力になります。

スターリンの旦那のようにサックリした最終的決着(強制移住and抹殺)がはかれれば別ですが。

677 :JTAC:2019/01/29(火) 00:39:13.34 ID:Zh/TVIgx.net
プーチンロシアの現在のターゲットはベラルーシの併合です。
その先のスバルキ・ギャップもついでに蹂躙しカリーニングラードへの陸路のLOSを回復します。これが成り立つとバルト三国が戦略レベルで包囲され悲願の再併合に王手がかかります。

678 :名無し三等兵:2019/01/29(火) 00:44:18.81 ID:z/Yoop20.net
白ロシアはヘタレやあw

679 :JTAC:2019/01/30(水) 00:13:30.91 ID:y531acPu.net
露、ベラルーシに統合迫る 石油価格で圧力 プーチン氏「新ポスト」で居座り画策?

https://www.sankei.com/smp/world/news/190113/wor1901130012-s1.html

「両国首脳は12月25日と29日に長時間会談。ベラルーシ側が石油・天然ガス価格の引き下げを求めたのに対し、ロシアは「連合国家」の統合深化を優先すべきだとの立場を鮮明にした。」

天然資源を人質に再併合を迫ると。

680 :JTAC:2019/01/30(水) 00:21:04.52 ID:y531acPu.net
ロシアとの平和条約って意味ありますかね?
自分の利益のためなら間髪入れずに裏切りますが。

前回、不可侵条約破って攻めこまれ、ポツダム宣言受諾以降に占領された北方領土の領有権を放棄して平和条約を結ぶ。
矛盾してますよね。意味の無いもののために代償を払う意味がありますか?

681 :名無し三等兵:2019/01/30(水) 00:32:11.97 ID:GXFgYk10.net
平和条約いいですねえw
先に調印してまず島を返還して頂きましょうでいいw
お金ならたんとお支払いしますよ
日本ですから嘘は吐きません!で(・∀・)イイ!!

まずお金が先は全く進まない
経済活動は日本抜きなんて無理だし
どうせ頼って来るしw

取り敢えず 日本共産党案 を見て欲しいのw

682 :JTAC:2019/01/30(水) 00:40:24.56 ID:y531acPu.net
ロシアの国家戦略を分析する視点としてギリシア正教の影響は欠かせません。
ギリシア正教は聖俗の支配者である皇帝が教会を支配。
ロシア人のツァリー崇拝崇拝はのこから来ています。
ソ連時代のスターリンスウハイ。そして今のプーチン崇拝。
ロシアはロシアなのです。

683 :名無し三等兵:2019/01/31(木) 07:47:42.80 ID:s6iKFQLo.net
ベラルーシってあのWorld of Warshipのベラルーシか
IT国なんだろうか?

684 :名無し三等兵:2019/01/31(木) 18:52:06.66 ID:nhTkRhQG.net
>>683
IT大国はエストニア

685 :名無し三等兵:2019/02/01(金) 00:15:14.30 ID:NnraziRg.net
>>683
それは勉強になりました。
ルカシェンコ独裁の農業国家という認識しかなかった。

World of Warshipは南朝鮮が旭日旗問題で騒いでいたような。

686 :JTAC:2019/02/01(金) 00:22:17.94 ID:NnraziRg.net
経済的にプーチンに併合されるのも秒読みだったようだが、2013年に支那というプレイヤーが現れ経済支援で一息ついた。
例の一帯一路とも連動しているようで。

この一件で、表面上はともかく支那とロシアは致命的にこじれているいうです。
プーチンの対日政策の変化にも影響していると思われますが日本ではほとんど報道されない。

687 :名無し三等兵:2019/02/02(土) 04:11:25.72 ID:Dtmep3b+.net
支那が第一列島線を形成する島々を占領しようとしているのは、そこを防御ラインとして
東シナ海の西側、中国寄りの大陸棚と琉球諸島の間に横たわる沖縄トラフと呼ばれる長さ約1,000km、幅約200km、最大深度2200mを中国核ミサイル潜水艦の聖域とするためです。
東シナ海の西側、大陸棚は平均200m位の深度しかありません。座礁を防ぐためには進出中は100m位しか潜れませんね(一般的に潜水艦の常用最大深度は400mと言われてます。ソ連のアクラ級の圧壊深度は900m)。
また休養、補給、出撃拠点とすることです。
さらに琉球諸島東側の太平洋に出れば、より深い海がまっていますね(更に被探知性を下げるため第二列島線進出を狙っている)。

そして、支那潜水艦を狩りにくるアメリカ攻撃原潜を、海底に沈めた哨戒網や哨戒機のソノブイで見つけて狩り、また哨戒機、または対潜ヘリを積んだ艦艇を、対空、対艦ミサイルで撃沈、追い払うことです。
http://militarywardiplomacy.blogspot.com/2017/06/blog-post_8.html
これをクリントン、オバマで引き継いで来たわけだが、トランプで劇的に変わった。

以下のペンス副大統領の演説を見ての通り
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57929

http://militarywardiplomacy.blogspot.com/2016/12/blog-post.html
そして、ロシアにとっても
潜水艦の聖域を持たない支那なんて簡単に戦術核、または戦略核で捻り潰せる
という予定が、沖縄トラフを支那が潜水艦の聖域にすることができれば、二正面核戦争の脅威が現出。

NATO(核戦力は実質的にはアメリカの物だけど)入れたら三正面核戦争を覚悟せんといかん。
のが、今のロシア。

で、今回ロシア外相が強気に来たわけ。
劣勢だから虚勢をはって脅しに来てる。
しかし、沖縄トラフを支那に取らせたくないから尖閣諸島や瀬取り監視に協力すると言ってきたし、実質西側諸国であるインドに武器支援してきたのも、対支那をかんがえての事。

https://www.mag2.com/p/news/207225 /3 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:7bff9ed63942b4cd01610d20b2c06e65)


688 :名無し三等兵:2019/02/02(土) 09:52:42.22 ID:gcaWFZxM.net
>>687
現状、支那海軍潜水艦はSSBNの晋級、SSN商級で最大潜航深度350mとみられ
安全潜航深度なら東支那海、南支那海がちょうど良い海ではないでしょうか。
静粛性も向上してはいるがビクター3を越えるレベルではないと。

689 :JTAC:2019/02/02(土) 10:08:26.07 ID:gcaWFZxM.net
所詮は推定値だろうがアクラ級の最大潜航深度は600mが一般的かと。

米国でもロス級が400m、シーウルフ級で600mと頑張ってみたものの、バージニア級で400mに戻りました。
現実路線はこれくらいなのでしょう。
深く潜りたいのは、どちらかと言えば変音層の利用のため。

690 :名無し三等兵:2019/02/02(土) 10:13:46.41 ID:gcaWFZxM.net
昔はアルファ級が脅威と考えられ、水中速力42ノット。 チタン合金の船殻で最大深度600? 900? tはては1200?なんて推定値もあった。
CIAが過大評価していたみたいですが。

691 :JTAC:2019/02/02(土) 10:20:44.64 ID:gcaWFZxM.net
そうりゅう級のスターリング機関搭載、水中速度20ノットというのは何気に衝撃的です。
通常動力の静粛性で20ノットとかね。
アメリカに睨まれてもあれなので、はでに広報すたりせず、ひっりと海自内で訓練してるべきです。

これをオーストラリアに売ろうとした安倍政権の安全保障観にはがっかりした。
こればっかりは機密中の機密ですよ。

692 :JTAC:2019/02/02(土) 10:42:41.08 ID:gcaWFZxM.net
東芝ココム違反事件でソ連のビクター3、オスカー、タイフーン級の静粛性が向上してしまった件。
表面的には、はるか昔に終わったことになってますが、深く静かに国家戦略の中に刻まれているんですよ。
安全保障業界の執念深さを認識すべきです。「戦史」として全ての事実は記録され、しかも常に評価がリフレッシュされます。

東芝がアメリカ原発市場で狙撃された件(これ自体は闇討ちですが)、さらには日本政府も救済しない件。
昔の安全保障案件でのペナルティが深く静かに時を待っていた、そう見ても良いんじゃないでしょうか?
経済位相でも、目先のことばかりでなく安全保障との関連性は常に熟慮した方が良いですよ。
会社が無くならないためにはね。

693 :名無し三等兵:2019/02/02(土) 16:35:39.74 ID:4cUb1oy5.net
>>688
>>689

東支那海の大陸棚は平均的に200m程度というのが問題。
海底からわずか20m、深度180で原潜のパワーで高速機動

座礁だ〜わおー
で、戦う前に沈んだら意味なし

なので、最大深度がー
つー議論自体は潜水艦の聖域云々にはあまり関係無いよね。

694 :名無し三等兵:2019/02/02(土) 17:19:27.39 ID:4cUb1oy5.net
>>693
追記

安全作戦深度

あるいは

作戦安全深度

という概念を持ち込むと

ミサイル潜水艦の聖域を構築するためには、出来れば400m以上の水深が必要だ。

つーことですね。

なので、必ず支那は琉球列島のどれかを取りにくる。

それは、アメリカのみならず、ロシアにとっても脅威

で、中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄ですね。
トランプとプーチン。二人とも役者

695 :名無し三等兵:2019/02/02(土) 17:37:39.04 ID:4cUb1oy5.net
>>688
南支那海は支那の領土に囲まれていないから、戦略核ミサイル潜水艦の聖域にはならないよね。
着々と基地を作ってやろうとしてるけど。

せいぜいフィリピンが排除されるだけ。

696 :JTAC:2019/02/03(日) 13:42:12.08 ID:dOWh+2ov.net
浅深度は海底付近まで潜航すると海底隆起と区別がつきにくいから潜水艦にとって有利な面もある。
ただし、「機動」するとバレやすいのと対潜哨戒機に狩られるリスクもある。
だから、支那は南沙に基地作って囲いのもうとしてるわけだ。

697 :JTAC:2019/02/03(日) 13:55:29.03 ID:dOWh+2ov.net
小説「レッドオクトーバーを追え」の最後の戦闘では、アルファ級から魚雷撃たれた戦略ミサイル原潜が、アルファ側に艦首を向けつつ海底反響帯に逃げ込もうと急速潜航する。

小説ではあるけど、元保険屋のトム・クランシーに加えて元海軍作戦分析官のラリー・ボンドが噛んでいて、ほぼ本物の海軍兵棋演習に近い「ハープーン」で検証したとされてる。
かなり説得力がある。

698 :名無し三等兵:2019/02/03(日) 16:37:58.84 ID:MtlcFxKR.net
>>696
周辺国の反発無視して、これからも強引に

やるが、やはり地形はどんなに努力してもね。

699 :JTAC:2019/02/03(日) 19:28:53.20 ID:pe31v1K1.net
もう一つ面白い(やっかいな)現象に「サウンドチャンネル」というのがあります。
特定の温度層内に音のエネルギーが反響し特定の条件(水温・周波数)で係数倍に遠方まで音が届く現象。

特に500以上の深い海での深海層の現象を「深海サウンドチャンネル」といい数百km遠方で潜水艦の推進音を探知できる場合がある。
これを知悉しているのはアメリカ海軍、イギリス海軍、旧ソ連海軍と海上自衛隊くらいでしょうかね。
ロシア海軍はソ連崩壊時に断絶があった。

支那海軍は到底、サウンドチャンネルを利用した作戦・戦術は駆使できないでしょう。
数十年単位で外洋作戦の経験を積まないと無理。
だから、まだ彼らは「深い海」での潜水艦運用では一方的に狩られる可能性があります。
当面は、東支那海、南支那海、黄海が限界。

700 :名無し三等兵:2019/02/03(日) 19:42:49.83 ID:pe31v1K1.net
海象データの蓄積を考え得ると、南朝鮮海軍は、ASWに関しては「赤子の手を捻るくらい」のレベルと推測されます。
気の毒ではありますが、これも武人の宿命。一朝事ある時は是非もありません。
潜水艦「安重根」以下全て一方的に沈めるしかないですね。

701 :JTAC:2019/02/03(日) 19:53:16.71 ID:pe31v1K1.net
「ヨチヨチ歩きのアザラシの赤ん坊」を撲殺するようで後味は悪そうですが
これ以上、射撃管制レーダーを当ててきたり、あまつさえ実弾を撃ってきたらそうなります。
性懲りもなく、今日現在も公海上で海自の哨戒機に「無線警告」しているようですね。
新聞報道によると。

702 :名無し三等兵:2019/02/03(日) 20:28:39.69 ID:MtlcFxKR.net
>>699
油断は禁物ですよ。

もそもそロシアは、支那は東、南支那海、黄海進出に対してなんら行動を見せなかった。

おっしゃる通りの現状を知らなかった可能性はあるが。
自国の確証核反撃能力を展開するには心ともない。

言ってみれば、側背を開け放して後方陣地を築くようなもの

703 :JTAC:2019/02/04(月) 21:24:55.50 ID:+t7LekFD.net
>>702
ロシアの潜水艦勢力の現状は

SSBN×13、SSGN×9、SSN×18、SS×22です。
古い艦が多く、全盛期を知るものには「寂しい(?)」限りです。
未だにデルタやビクターを使ってるもんな。
ただし、ボーレイ級、ヤーセン級を各5隻建造中なのとアクラ級を11隻保持しているのは不穏ではある。

水上艦は主用艦艇はクズネッツォフ級×1、キーロフ級×1に衰えた。
脅威なのは樺太、択捉島経由の島伝いの侵攻ですね。
ここは地上配備ミサイル等増強しています。
ボフォースとも連動しています。

704 :名無し三等兵:2019/02/05(火) 04:32:32.35 ID:5gFZAUFK.net
>>702
読み返して見たら、誤字あるし日本語おかしいので。

>>699
油断は禁物ですよ。

もそもそロシアは、支那が東支那海、南支那海、黄海進出に対して、なんら行動を見せなかった。

支那が(ロシアも?)、おっしゃる通りの現状を知らなかった可能性はあるが。
自国の確証核反撃能力を展開するには心ともない。

言ってみれば、側背を開け放して後方陣地を築くようなもの

なので、ロシアもそれを危険視しなかった。
が、沖縄トラフを支那が核ミサイル潜水艦の聖域にすると危険だ!

として、異例の安全保障の話をし、また北朝鮮の瀬取り監視を申し込んで来た。
のが、安部プーチン共同記者会見。

705 :名無し三等兵:2019/02/05(火) 19:17:35.81 ID:5z3s5AR+.net
>>704
そもそも深深度に潜航できるSSBNを支那がまだ持っていない。
最新型の晋級(12,000t,4隻就役)でビクター3、デルタ3と同等の最大潜航深度300〜350mと推定されています。

安全深度だとどうにか変音層をまたげる程度でしょう。
一昔前から見ると長足な進歩だが、まだまだ潜水艦戦は支那のウィークポイント。

706 :名無し三等兵:2019/02/05(火) 20:46:48.50 ID:0sxe8YrW.net
>>705
いや、違うよ。

聖域を築けてないから、今は潜水艦に金をつぎ込んでいない。

というだけ。
沖縄トラフを手に入れれば年間10隻単位で投入してくる。

実際の可潜深度は推測するしかないのだから。
三次元機動の疑念を持たせるだけでも有効。

707 :JTAC:2019/02/06(水) 00:14:45.48 ID:WieLND/T.net
>>706
支那の戦略ミサイル原潜(晋級)はロシアのルービン海洋研究所の協力で就役しました。
技術系統上、さらなる性能向上を狙うにはロシアの技術のキャッチアップが鍵になります。

ところが本家ロシアの大型ミサイル原潜が重大な問題を孕んでいます。
最新のボーレイ級(最大潜航深度450m)の船体の高張力鋼をウクライナに依存していましたが、
当然、止められたので起工はしましたが進水、就役まで難航しています。
これまで就役に漕ぎ着けたのは3隻だけで生き残りのタイフーン級×1を合わせてもSSBNは激減しています。

玉突でロシアに技術依存せざるを得ない支那もSSBN建造は袋小路に入ってしまった、と見ることができます。

708 :JTAC:2019/02/06(水) 00:30:52.69 ID:WieLND/T.net
90年代からの古いウオッチャーには常識ですが対支那の「通常兵器戦争」でもアメリカ海軍はチートな「禁じ手」を保有しています。

老朽化したオハイオ級戦略ミサイル原潜を一旦戦略核の投射任務から外し、SSBNからSSGNにクラスチェンジ。
弾道ミサイル発射筒を改良し一艦当たり154発のトマホークを搭載しています。
4隻で合計616発。本気になったアメリカ海軍これで支那沿海地域をクレーターにかえます。
最後の手段として「これ」があるのは頭に置いておくのが有益です。

709 :名無し三等兵:2019/02/06(水) 04:20:02.71 ID:1M/9G8no.net
>>705
>>707

なんか論点ずらししてる?

分かってるとばかり思ってたから詳しく書かなかったけど。

南支那海 フィリピン海溝に出るまで200m以下の大陸棚で無理
西にベトナム
東にフィリピン
南にブルネイ
国際航路で内海になんない

黄海 44mから152mで無理
韓国手なずけたら内海化
南に日本

東支那海は最初に書いた通り平均200m程度の広大なたからが拡がってるから無理。

>>693
に書いた通り。
最大潜航深度なんて持ち出しても意味無い

隠れ場所に行くまでに撃沈される可能性高いのに、核ミサイル潜水艦の聖域にするには論外。

聖域だよ。
聖域。
聖域。

君は支那の軍師ね。

710 :JTAC:2019/02/06(水) 19:48:05.28 ID:WlWhj0ll.net
>>709
情報というものはまずは「兆候」を重視するものです。

南シナ海を戦略原潜のための
「聖域」にしたい中国
(岡崎研究所)

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2713?page=2

711 :JTAC:2019/02/06(水) 20:04:23.83 ID:WlWhj0ll.net
それで、これが来ます。

海自潜水艦が南シナ海で訓練 初の公表、中国けん制

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO35446970X10C18A9000000

南シナ海の「聖域潰し

712 :名無し三等兵:2019/02/06(水) 20:10:02.72 ID:e5gkm8xI.net
聖域いうか全部バレバレの航路で銅鑼の音ドンドンの支那原潜w
待ち伏せされ10日以上追い回され
命からがら帰港するw
それとよく故障しますw

713 :JTAC:2019/02/06(水) 20:11:29.98 ID:WlWhj0ll.net
米原潜閉め出す「海中の万里の長城」完成か 中国、対潜水艦能力低さの補完狙う

中国軍事情勢(sankei)

09年4月に海南省に実験拠点を開設。
10年1月には南シナ海の海域にシステムの設置が完了したという。
これにより、南シナ海で音源(潜水艦)の方位や距離、深さ、型式が分析できるようになり、中国の対潜戦能力が大幅に向上したとしている。
また、各国の潜水艦の動向を把握することで、南シナ海で行動する094型(晋級)原潜の隠密性が高まるという。

714 :名無し三等兵:2019/02/06(水) 20:14:59.63 ID:Tkqpun3B.net
銅鑼の音ドンドン〜 ♪ w

715 :JTAC:2019/02/06(水) 20:18:38.22 ID:WlWhj0ll.net
海自の潜水艦が16→22になった理由が良く分かります。
従来の「海峡封鎖」から一歩進んだ戦略を構想しています。

716 :名無し三等兵:2019/02/06(水) 21:05:26.08 ID:KtmPNDtO.net
>>710
その岡崎研究所が糞

つーのは念頭に無いのね

717 :名無し三等兵:2019/02/06(水) 21:06:39.81 ID:KtmPNDtO.net
>>711
つまり、支那のミサイル潜水艦の聖域に
なってない

の証明ですね。

718 :JTAC:2019/02/10(日) 14:08:55.29 ID:1hUqvUHG.net
んなこと言ったって現実として支那が「南シナ海をSSBNの聖域」とする戦略をとっているんだから仕方がない。
バシー海峡にSOUSUS相当の探知システムを構築しようとしてることも報道されています。

719 :JTAC:2019/02/10(日) 14:16:46.44 ID:1hUqvUHG.net
米誌ナショナル・インタレスト、CNN、米ジェームズタウン財団etc.
メジャーどころの見解であすね。

720 :JTAC:2019/02/10(日) 14:37:58.57 ID:1hUqvUHG.net
日本にとって悪い話ばかりではありません。

支那が南シナ海の聖域化を進めるということは、対米における「核の先制不使用」から「相互確証破壊」に近いポジションに遷移しはじめているということで、アメリカの背中にも火が着きます。
「オフショア・バランシング」を決め込んでノホホンと高みの見物を決め込んでられなくなる。
日本にとって望ましい状況です。

「チャイメリカ」から「支那封じこめ」へのアメリカの外交姿勢の転換は、
自らの覇権維持、国家の存立に関わる次元になりつつあります。

721 :名無し三等兵:2019/02/10(日) 14:50:44.29 ID:1hUqvUHG.net
基本的に支那は欧米のストラテジストの予測を上回るおそろしく「愚かな」戦略をとっています。(チャイナ(支那)4.0)
アメリカとしては、最近まではある程度の支那のポジションを認めて日本と共食い(バランシング)させることを狙っていました。
息子ブッシュのロバート・ゼーリック以下親支那のラインナップをズラズラ並べて日本を切り捨てにかかっていた。

それをわざわざ支那側が対米で挑発的な政策をとり自ら瓦解させようとしている。
なかなか合理的な説明が難しいですが、それが共産主義の宿痾というものか。

722 :名無し三等兵:2019/02/11(月) 16:58:24.71 ID:E60SOuci.net
>>718

ミサイル潜水艦の活動拠点化ではあっても、聖域にはなれない。

地形

周辺国

水深

723 :名無し三等兵:2019/02/11(月) 17:05:59.58 ID:E60SOuci.net
似非聖域な

724 :名無し三等兵:2019/02/11(月) 17:10:33.21 ID:E60SOuci.net
台湾、ベトナム、ブルネイ、フィリピンを支那が支配なら、フィリピン海溝を聖域にできるが。
はて?

725 :JTAC:2019/02/11(月) 20:33:54.06 ID:udunEi7u.net
「海溝」て戦略ミサイル原潜に何千メートル潜らせるつもりですか。
深海探査船と間違えてねえか?
オハイオ級でもせいぜい400mですぜ?

726 :JTAC:2019/02/11(月) 20:49:36.93 ID:udunEi7u.net
そもそも「聖域」とは?

米ソ冷戦時、互いの戦略ミサイル原潜は北極海に潜伏していました。
ところが水中発射ポラリス等々射程が延びていくと北極海に拘る理由はなくなった。
むしろ、敵のSSNのASW戦能力が大きくなると、こいつらに狩られる危険性が増してきました。

アメリカは良いんです。ほぼ世界中の海を海洋支配しているので。どこにでもオハイオ級を潜伏させればいい。

ソ連は苦しくなってきました。
最大の基地ムルマンスクが面しているバレンツ海も、サンクトペテルブルグが面しているバルト海も外海に直接面しているので。
タイフーン級が出港する直後から超静粛なロサンゼルス級が待ち構えていて音もなく追尾してきます。
有事になれば、開戦直後にソ連のSSBNを撃沈する算段です。

727 :JTAC:2019/02/11(月) 20:52:58.45 ID:udunEi7u.net
そこでソ連海軍は、ほぼ全水上艦艇をASW戦に投入することでバレンツ海からロサンゼルス級を排除することを考えました。
主力艦であるキエフ級軽空母でさえ、正式には「対潜巡洋艦」

728 :JTAC:2019/02/11(月) 21:02:01.99 ID:udunEi7u.net
ところが、それでも厳しいのです。

通常戦からエスカレーションされる柔軟対応戦略下では、欧州戦線で優位に立つためソ連海軍はNATOの大西洋・太平洋のシーレーンをぶったぎる必要があります。
NATOが強化され、リフォージャーを看過してると陸上戦力でも圧倒されるからです。

このソ連海軍の必然的な前方作戦をアメリカ海軍は待ち構えています。
アイスランドからスコットランドの間にSOUSUSバリア、P3Cバリア、F-15CAPで塞ぎ、越えようとするソ連艦艇に消耗を強要します。

729 :JTAC:2019/02/11(月) 21:13:02.24 ID:udunEi7u.net
そうやってソ連海軍が消耗すると、今度は反転攻勢に転じます。
余力が出てきたロサンゼルス級がバレンツ海にも進入してきて片っ端からソ連原潜を狩りたてます。

最終段階は、理論的にソ連海軍航空隊の集中攻撃を跳ね返せるとされるCVTG×6の巨大CVSGが押し寄せてきてムルマンスクごとソ連海軍基地をクレータに変えます。

仕上げにエアカバーがなくなった北極海海のソ連SSBNを掃討してとどめをさします。
太平洋戦争時に日本帝国海軍が味わった絶望的なネイバルパワーの発揮です。

730 :JTAC:2019/02/11(月) 21:43:37.98 ID:udunEi7u.net
その中で例外的な地域があります。
オホーツク海です。
四方をソ連占領下の島嶼(例外が・・深刻な例外があるが・・)に囲まれたオホーツク海はいかなアメリカ海軍と言えども容易に進入できません。

水上艦艇を叩き潰しても、地上からのASW戦力の投下が可能でロサンゼルス級の潜入経路も限られます。
最後まで生残り核抑止力を維持することが期待できます。

前ふり長いですが、「聖域」の条件とは、優勢なアメリカ海軍の進出を阻む陸上拠点で囲まれ海域のことです。

フィリピン海溝とは、一般的にはフィリピン諸島の東方、フィリピン海(太平洋)に面する海域で外洋からの進入を阻む陸地はありません。
支那大陸、台湾、フィリピン諸島で囲まれる海域は一般的には「南シナ海」とカテゴライズされます。

南シナ海
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/14/Karta_CN_SouthChinaSea.PNG/220px-Karta_CN_SouthChinaSea.PNG

731 :名無し三等兵:2019/02/16(土) 16:22:36.28 ID:idNPw1mI.net
>>725

聖域と最大潜航深度は、全く関係ない

って何度も書いてるだろ

どっちにしろ核ミサイル撃つときは、海面近くまで上昇するのに

何言ってんだか

732 :名無し三等兵:2019/02/16(土) 16:46:08.52 ID:idNPw1mI.net
>>725
二次元脳なんだね。

なぜ、敵の姿が見えてるのに、第二次大戦で艦船は一方的に航空機にボコられたのかな?

3次元に機動するっ〜のはそういうこと。

現代の潜水艦同士の戦いでも、本当に魚雷あてられるのかねなー?
とか、言われてるのに。

戦闘機になんで未だに機関砲積んでんの?
ミサイル進化してんのに

733 :名無し三等兵:2019/02/16(土) 17:34:11.62 ID:idNPw1mI.net
>>725

基本がわかってないよね
https://pro.cocomo.jp/?p=82

例えば光が水中に進む時、水面で光が屈折するぐらい知ってるよね?

これと同じで水中を伝わる音波も、違う温度域を通るとき、波が屈折したりする。
変音層、潜水艦でググると出るかな?

さらに、密度の違いでも音の伝わり方は違う。
音は、液体よりも固体の方が遠くまで早く伝わるけど、深海と浅瀬では当然、水の密度は違う。水圧ね。

つまり、補正をかけないと、わからないんだよ。
コンピューターがやってくれると言っても完全ではない。莫大なデーターと超進化したAIでも完璧はない。

つまり、無茶苦茶近い距離に居るなら、人間のかんと魚雷のセンサーで絶対当てられるかも知れないが、
遠いと実は明後日の方向に撃ってしまって魚雷のセンサーで探知出来ないかもしれない、あるいは魚雷のセンサーが探知してくれても変進、深度変更で、当たる前に燃料切れで力尽き。

なんて世界になるかも、と言われてる。

この辺は空中戦をイメージすれば良いが、水中では空中戦とは違って、敵の姿は見えないのだよ。
すぐそばなら、カメラ付けときゃわかるけど。
水中では光は遠くまで進まないからねー

734 :名無し三等兵:2019/02/16(土) 18:36:24.56 ID:idNPw1mI.net
>>733
追記すると

軍オタの君なら当然知ってるだろうが、あえて書くと

戦艦大和や10式、90式戦車は自身の主砲に耐える砲塔前面装甲だよね。

それと同じと言うと変だが

側面アレイソナーや曳航ソナー積まないと、方角も深さも探知出来ないレベルに、海上自衛隊と米海軍の潜水艦は到達してる。

と推測できるよね。

居るのはわかるけど方角も深度も分からない、魚雷当てられない←艦首ソナーだけでは


原理は違うけど、複数の目、あるいは耳でスティルス戦闘機発見するバイステイックレーダーと同じ。
距離を離して複数のレーダーで発見する。←スティルス
ソナーの距離を離して方角と深さを標定する←側面アレイソナーや曳航ソナ

なので、聖域にはある程度の深さが必要なのは理解出来たかな?

で、話を戻すと、聖域にしたということは、水上艦や対潜航空機、ヘリの侵入を防げると言うことだから、あとは敵の潜水艦侵入を防げば良いだけ。

潜水艦用機雷とかで。

で、それをくぐり抜けるやつを、我が電動機切って潮流や慣性に任せて舵を切りつつ、
侵入する潜水艦刈ったり、あるいは報復核攻撃まで、ジーっと潜伏するにはある程度の深度は欲しいわな。

ある時は100mある時は400m、ある時は300m、ある時は350mと深度も変えて。
特に戦略核潜水艦は。

735 :JTAC:2019/02/17(日) 06:47:46.57 ID:qX/jWkMa.net
>>732
>>733
変音層を跨ぐと探知距離が半分になりますが、それを飲み込めば普通に聞こえます。

魚雷についてはMk.46はほとんど「必殺」と言われています。

736 :JTAC:2019/02/17(日) 07:00:46.03 ID:qX/jWkMa.net
>>734
文字通り「時間」の問題って奴です。
最も一般的なハルソナーでも探知を継続することで時間の経過とともに全ての射撃解析値(距離、方向、深度、速力)を得られます。
単純な数学的な「三角法」の計算問題です。

さらに敵の位置や先に魚雷発射できることに確信があるならアクティブモードに切り替えて一度だけ射撃直前にピンガーを放つ選択肢もあります。

737 :JTAC:2019/02/17(日) 07:08:11.23 ID:qX/jWkMa.net
トム・クランシーの「レッドオクトーバを追え」「レッドストーム・ライジング」を読むべきだ。
細かく描写しているので。

また「ハープーン」で遊んだ世代ならこのへんの攻防の綾は血肉に染み付くほど知っています。
「ウォーゲーム同好会」の定番でしょう。

738 :JTAC:2019/02/17(日) 07:57:39.45 ID:qX/jWkMa.net
トム・クランシーのアドバイザー、ラリー・ボンドの軍事的知識は本物中の本物で、湾岸戦争の開戦日時と地上戦開始日時をほぼ的中させました。
日本の「軍事評論家」と称する人達は全然だめでした。

739 :名無し三等兵:2019/02/17(日) 08:53:59.12 ID:FXSSjM1c.net
>>736

つまり、発見してもすぐには撃てない世界。

解析が必要。

と、言ってるわけだ。

740 :JTAC:2019/02/17(日) 19:13:29.52 ID:GdfRLnKV.net
>>739
そら第一次世界大戦のUボートの時代からパッシブソナーはそんなものでしょ。
周波数と振幅と方向しか分かりません。
やがて時間の経過とともに敵味方の艦が動いてそれらが変化します。
原始的なやり方ではそれを海図にプロットして敵の座標、深度、速力を徐々に絞りこんで行きます。
今は自動化されてんだろうけどね。紙と鉛筆でもできないことは無い。

741 :JTAC:2019/02/17(日) 19:26:26.53 ID:GdfRLnKV.net
小説「レッドオクトーバを追え」の見どころは、アメリカへの亡命を図るタイフーン級改の「レッドオクトーバ」と
それを阻止せんとするアルファ級「V.K.コノヴァロフ」との最後の戦闘場面です。

アルファの魚雷が被弾し大半の機能を喪失するレッドオクトーバですが、凄腕のソナー員のジョーンズの聴音を元に艦長のラミウスが紙と鉛筆でアルファの企図を推定しながら操艦するシーンはゾクッとするほどリアリティがあります。

映画(ショーン・コネリーは渋いが)はクソで小説がお勧めだ。

742 :JTAC:2019/02/17(日) 19:36:02.00 ID:GdfRLnKV.net
衝撃的なのは、80年代我々日本が左翼思想全盛期(防衛庁はそれなりに苦労してたが)の茶番劇場の真っ只中でお花畑やってるときに
大西洋、バレンツ海、北極海では米ソの海軍力が高度な戦略を駆使して冷戦有利に進めようと日夜角逐を繰り返していた事実です。
それを日本は正確に認識していなかった。
これがやがて90年代の深刻な外交的敗北を生むのです。

近年、支那との対立が激化する中でようやく「レッドオクトーバ」の意味が実感できるいうになってきました。
抑止力の意味がね。

743 :JTAC:2019/02/17(日) 19:52:29.55 ID:GdfRLnKV.net
「レッドオクトーバー」では、ラミウスの亡命を阻止するためにソ連がほぼムルマンスクの全艦艇をアメリカ東海岸の沖合いに出撃させる戦慄の状況が発生します。
目立たない場面ですが、アメリカ大西洋艦隊司令部でこれに対処する空母ケネディ攻撃群、空母インヴィンシブル対潜哨戒群、戦艦ニュージャージー水上打撃群の運用を討議する場面がある。
これが実に良い。
「作戦術」の本質が良く分かります。

まずもって「原則」的では全くありません。
戦略環境を兵棋で可視化しながら、より良い運用は無いか理性的に討議を加え
次々と3つの戦術グループの配置を「進化」させていきます。
元々、アメリカ海軍の作戦畑にいたラリー・ボンドの面目躍如です。

744 :名無し三等兵:2019/02/18(月) 01:51:45.07 ID:AI3As9mC.net
>>740
まぁ、素人さんには面白い話だろうから、特に突っ込まないよ。

745 :名無し三等兵:2019/02/18(月) 05:42:00.38 ID:KkgOPpOw.net
レッドオクトーバー映画つまらんかったよ
だが小説もつまらんのだろう
古本100円で買えるかな

746 :名無し三等兵:2019/02/18(月) 06:24:44.80 ID:KkgOPpOw.net
レビュー読んで確信した 原作も つまらん

747 :JTAC:2019/02/18(月) 21:18:31.95 ID:d6dulhjx.net
>>745
>>746
今さら次郎の全米ベストセラーですよ?
つか日本でも売れまくりました。

748 :JTAC:2019/02/18(月) 21:23:59.14 ID:d6dulhjx.net
>>744
保全に抵触するネタは推奨しません。
ソースは公刊文書だけにしましょう。
米軍のFM、ADPは完全公開だから推奨です。

「ハープーン」やトム・クランシーシリーズは公刊の中ではかなり限界に近いネタです。
米軍の当時の現役やOBをソースにしています。

749 :JTAC:2019/02/18(月) 21:39:29.16 ID:d6dulhjx.net
クランシーの「熱砂の進軍」「暁の出撃」「戦闘航空団解剖」「海兵隊」etc.になると完全にドキュメンタリーで現役の軍人が直接インタビューに答えるようになっています。

「暁の出撃」では、航空戦略理論畑でマスコミにはなかなか直接的にはでてこない「ファイブ・リング・モデル」のジョン・ワーデンが登場します。
インタビューやら湾岸戦争時の航空戦略やらかなり貴重です。

750 :名無し三等兵:2019/02/20(水) 21:56:14.17 ID:QPwrE/Fe.net
日本では暗黙知として戦略爆撃による勝利をめざしたAWPD-1は周知されている。
ところが、同じ世界大戦中に改変・策定され、統合作戦テイストを入れたAWPD-42について知られていない。
アメリカ陸軍航空隊(アメリカ空軍)でも戦略爆撃による戦勝の線は引けませんでした。

ワーデンが理論的にリードした「インスタント(瞬雷)作戦」もこの二つの戦略の間で逡巡しています。

751 :JTAC:2019/02/20(水) 22:27:18.65 ID:QPwrE/Fe.net
マルチ・ドメイン・バトル(MDB)改めマルチ・ドメイン・オペレーション(MDO)のおかげで未だかつてなく作戦術(Operational art)が脚光を浴びているように思う。

あえて苦言を呈せば一過性にはしてほしくない。
流行りものではなく古典的な兵学思想(science of war)の上に成り立っている進化的プロセスであることをしっかり認識してほしい。

「急がば回れ」です。

752 :JTAC:2019/02/22(金) 23:50:06.81 ID:P5JQFqPK.net
マルチ・ドメイン・オペレーションへの誤解としては「サイバー・宇宙・電子・情報で戦おう」というものでは全くないのです。
そうではなくて、「今までアメリカはその次元で圧倒的な優位を享受してきた」が「これからは優位を維持できず競争的(コンペティティブ)な環境になる」ということを前提としています。

753 :JTAC:2019/02/23(土) 00:00:19.72 ID:2tU/oOW/.net
では、どう戦うか?
そこでマルチドメイン。複数領域の統合です。
これによってストラテジックなレベル、あるいはオペレーショナルなレベルの「火力(サイバー・電子・宇宙・情報)」により「機動(マニューバ)」ができる窓を作る。そのシナジー効果により敵の企図を破砕する。
形態や次元は変われどやはり火力と機動を組み合わせた作戦次元のマニューバにて勝つ。
火力による消耗戦を嗜好してるわけでは無いことは理解して欲しい。

754 :JTAC:2019/02/23(土) 00:07:20.19 ID:2tU/oOW/.net
安倍政権の安全保障政策(統合多次元防衛力)は、残念ながら技術・戦術レベルでのサイバー・宇宙・電子戦への重点施策でしか見れていない。
全く理解すらできていないと思われます。
「作戦次元」が兵学思想として欠落している悲しさですね。

755 :JTAC:2019/02/23(土) 00:18:10.97 ID:2tU/oOW/.net
最近、世上で、アメリカ人の「日本人はケイパビリティだ」というセリフを益々聞きます。
これは「俺たちのマルチドメインオペレーションに戦術次元で参画できるほど能力が高い」という誉め言葉であるとともに、
「俺たちのマルチドメインオペレーションで戦略・作戦次元で使役される無駄に能力が高い馬鹿な奴ら」という嘲笑でもあります。

もう少し戦争の階層構造の観点から客観的に見てはどうかと。
特に戦略次元、作戦次元の視点を今度こそ、今度こそ導入しましょう。

756 :JTAC:2019/02/24(日) 02:15:57.60 ID:6cm0/WrO.net
日本政府は「作戦基本部隊」という発想を放棄しました。
これは1ランク上の部隊を防御で阻止、同クラスを遭遇戦で撃破、1ランク下の陣地防御陣地攻撃で撃滅できる編制です。
これを棄てた以上もはや戦術次元で跳ね返せる事態は越えています。
作戦次元のマニューバで勝つしかない。

757 :JTAC:2019/02/24(日) 02:22:41.22 ID:6cm0/WrO.net
同時に対着上陸作戦という概念も捨てました。
海がどうだろうと、空がどうだろうと、最も日本の地形的なアドバンテージだったのですが捨てました。
国土・国民を巻き込んだ猛烈な内陸部戦闘になります。

安倍晋三氏の目には「国民」が映ってないんでしょうな。
陸軍が個人的に嫌いなのは理解しますが、国土の上には国民も乗っているんですがね。
無闇にリスクにさらすのは何故?

758 :名無し三等兵:2019/02/24(日) 20:24:46.59 ID:Us+fQ4CD.net
>>757
きちがいさん。
祖国へ帰れ

759 :名無し三等兵:2019/02/24(日) 20:45:16.56 ID:LtuXxQ6E.net
基本的な編制の構造として、島嶼部含めて全国機動する「機動師(旅)団」、各地域を防護する「地域配備師(旅)団」の二種類に再編されました。
ただし、これらには必要十分な火力と機動打撃力がありません。(北方を除く)
そこで、方面直轄部隊に若干の野戦特科が残っています。
これらを振り分けるしかない。

よって、実際に侵略事態が生起した場合は、これまでの対着上陸作戦から防ぎ切れれない場合に部隊転用で押し返す戦い方から、
初動の敵軍の国土への上陸は諦め、全国運用にて必要な部隊をかき集めてきてから押し返す戦い方に変わりました。

これは事実で防衛白書を御覧下さい。内閣総理大臣・安倍晋三と防衛大臣・小野寺五典が選択したまごうことなき安全保障上の選択です。
一時的に敵の占領下におかれる国民が殺戮されようが家屋を焼失しようがイージスアショアやF-35が大事と。
トランプ政権に尻尾振るのに忙しいと。
行間を読めばそうなります。

760 :JTAC:2019/02/24(日) 20:58:02.12 ID:LtuXxQ6E.net
彼らは「制空権」「制海権」(この概念からして実現性が無いが)があれば「陸」は必要ない、こう考えているのでしょう。

これはおかしな考え方です。
今のMDOで想定している事態をよく思い起こして下さい。
アメリカ空軍・海軍でさえ支那のA2/AD圏で活動できない、
特にサイバー、宇宙、電子戦、情報戦の優位を失い競争的になっている状況では。
全ての基盤となっているGPSさえ潰されるかもしれない。
これが前提です。

インフラを潰され、米軍の来援も遅延し海自・空自も機能不全。
陸は全体的に火力・機動打撃力が不足している。

これでどうやって国民の安全保障に万全を期すのか?
日本政府が自分で出してる文書に既に重大な矛盾があります。

支那のスパイを一人特定するなら安倍晋三その人でしょう。
国防を骨抜きにしている。

761 :Lans :2019/02/25(月) 17:42:54.73 ID:TKIR6Z+6.net
>753
>ストラテジックなレベル、あるいはオペレーショナルなレベルの「火力(サイバー・電子・宇宙・情報)」により「機動(マニューバ)」ができる窓を作る。

その逆で、マニューバにより火力を叩きこむ隙間(Window)を作為するという着想も忘れないで欲しいかも。

火力による消耗戦的手法も不可能ではなく、むしろ非接触戦闘を謳うMDO/MDB、ハイブリッド戦においては考慮すべき重要な手法の一つになりえます。
ただ複雑なドメイン関係を持つ現代戦場環境にあっては、火力も文字通りの火力以外に目に見えないサイバーな火力であったり、宣伝という人心に対する火力もあり得ます。
さらにこの火力を投射するために、マニューバにより有利を作為しなければいけない場合もあります。

火力というより影響力や強制力の投射とでもいった方が良いかもしれません。

この場合の火力は従来の消耗戦というより累積戦略的な意味あいが強いものではありますが、消耗戦、機動戦という二元論的理解からの脱出も
これら昨今の用兵思想の認識には必要ではなかろうか。

762 :JTAC:2019/02/25(月) 22:52:10.92 ID:5yHUH33L.net
>>761
「二元論」というよりも、消耗戦に加えて機動戦という選択肢が拡大され、これらがパラドキシカルにくるくる回る。
老荘思想の太極図にような絵をイメージしています。

このマルチドメインでの「パワポ」ポンチ絵を上手く書いたらアメリカ人もよろこぶでしょう。

763 :JTAC:2019/02/26(火) 00:10:22.05 ID:wny9v9DY.net
"oprative"は「作戦的」という意味ですが、元々は戦闘に至る「機動」を司るという意味も濃厚に持っています。
米国の「マルチドメイン"バトル"(MDB)」から「マルチドメイン"オペレーション"(MDO)」の言葉の変遷も
地理的な感覚に加え「機動」への意識を濃厚に反映しています。
各ドメインで降り注ぐ敵の火力を意識しつつも、これを打破して「機動」するメドッドと言っていいでしょう。
機動できなかったら、そもそも日米安保で米軍が来援せず日本にとって事態は深刻です。

こういう前提の中で「統合"機動"防衛力」から、わざわざ"機動"を外して「統合多次元防衛力」という言葉に変更した。
MDBからMDOの変遷と比較して異次元な方向に「機動」していったのが分かると思います。
有り体に言って不見識ですね。

764 :名無し三等兵:2019/02/26(火) 00:17:24.86 ID:wny9v9DY.net
「ドメイン」を「次元」としたのも実に不見識。
普通は「次元」=level of warで戦略-作戦-戦術の階層構造のことですね。
「ドメイン」は「領域」を当てることが本来多いようですが、「次元」という言葉は今後混乱を生起するでしょう。
困ったものです。

765 :Lans :2019/02/26(火) 01:27:53.11 ID:iII/B2jn.net
>764
>普通は「次元」=level of warで戦略-作戦-戦術の階層構造のことですね。

ドメイン(domain)は、特定の個人や集団の管理の下に置かれている時空間の範囲を表す概念であり、権威の制約を表現する手法の1つである。管理領域とも言う。

なお管理の範囲は可変だし重複も自由なので、次元といった連続概念や固定的観念で把握するのイクないと思う。
(1-2-3-4-5と準に影響範囲が並ぶ訳ではなく、いきなり1-3が並ぶとか、1.2.3.4.5がそれぞれ同時に隣接する場合もあるのがドメイン)

ちなみにこの説明を当てはめる場合、時空間には仮想空間(サイバー空間)も含むと理解すべき

そしてさらにドメインは階層構造の一部分を表しますが、それは必ずしも階層と=という訳でもなく階層を跨る場合もありますので
階層と混同するのもイクない。

766 :JTAC:2019/02/28(木) 01:27:35.11 ID:WG6zlC9v.net
>>765
「教義」ととらえれば編制・装備を含む広い概念だから戦略次元まで包含するものと思われるが、
わざわざマルチ・ドメイン・「オペレーション」というくらいなので「作戦術f」を強bュ意識しているbニ思われ。

767 :JTAC:2019/02/28(木) 01:35:44.35 ID:WG6zlC9v.net
アクティブディフェンス-エアランド「バトル」-フルスペクトラム「オペレーション」-ユニファイドランド「オペレーション」-ときて
エアシー「バトル」-マルチドメイン「バトル」-マルチドメイン「オペレーション」。
接尾語も重要。

768 :名無し三等兵:2019/02/28(木) 09:54:03.25 ID:xKp5BHz6.net
「バトル」と表現しようが「オペレーション」と表現しようが「マルチなドメイン」と表現しようが、「戦争の階層構造」は厳然と存在しほとんど本質に近い。(時に変りますが)
ところが、その導入を曖昧にしながら「マルチドメイン」「多次元」と言い出したところに強い危惧を感じる。
日本において。

この行き着く先がどうなるか言うと「特定」の「戦術的な戦闘場面」を切り出してきて編制装備を決めてしまい、
そこから作戦次元をすっ飛ばしていきなり戦略次元(予算・法律(閣議決定))の話をしだし(さらに途中、変なのが乱入し)、
他のものは「いらない」とする何回も何回も何回も見てきた短絡的な議論です。
戦争を全体として捉えることが、まずは優先的な課題。
日本では。

769 :Lans :2019/03/01(金) 14:06:35.63 ID:kEfJyc7J.net
>766
マルチドメインバトルでも十分に作戦術を重視していますよ。
現在、米軍のニュースなどでみられる議論や情報をみるに
マルチドメインオペレーションは作戦術としてより、戦略術≒安全保障に足を突っ込みつつある感じです。

MDB:政治>>||>軍事戦略>作戦>戦術 ⇒熱戦に入ってからのドクトリンなのでバトル(戦闘重視)
 が
MDO:政治>>>軍事戦略>作戦>戦術 ⇒熱戦以前の冷戦時の抑止体制を組むのでオペレーション(作戦計画重視)

になった感じ

※そうしなければ、そもそもの対処事態であるハイブリッド戦争に後れを取ることになる。

770 :JTAC:2019/03/02(土) 12:42:31.36 ID:ksaLsfOB.net
>>769
今分かっているのは、MDOには平時の(と言っても競争的な)フェイズから始まって、やむを得ず大規模戦闘に至るいくつかのフェイズがある、ということです。

最初の局面では、非殺傷な情報・心理的なのも含めてstrategicな「火力」の応酬になる。
この段階で拒否が成立し敵国が諦めてくれればそれでよし。

駄目な場合は、operationalな火力の応酬になり、windowの設定からoperationalな機動が始り、最終的にはclosedなどぎつい戦闘が生起する。

ソフトな方法での不戦屈敵をめざすものではあるが、近接戦のフェイズを躊躇うものではなく、
必要とあらば躊躇なく地上軍(陸軍・海兵)が突入し、敵国の非対称なアセットを麻痺させて、逆に空軍や海軍が敵国にアクセスできる窓を作る場合もある。

771 :JTAC:2019/03/02(土) 13:01:10.69 ID:ksaLsfOB.net
Multi-Domain Battle Space Scenario

https://m.youtube.com/watch?v=car1O_qfkW0

まだ「バトル」の時代のシナリオですが(翻訳する気力もないが)"maneuver advantage"を連呼してるのは分かる。

「オペレーション」になって拡張されたのは、さらに各ドメインの並列性が強調されるようびなったこと。
さらには「同盟国」がよりクローズアップされるようになったこと。
「敵」がどうしようもなく「支那」になったことですかね。

完全に「第二次冷戦」、2ndコールドウォーは始った。
惰眠を貪る時代は過ぎ去りました。
あらたな国際秩序を目指して歴史は動いていきます。

772 :JTAC:2019/03/03(日) 07:57:31.69 ID:b9NjEMM2.net
マルチドメインオペレーションは、それほど奇をてらった発想ではなく、パーツ、パーツで見れば古典的な戦史に現れてる事象です。
そこの戦史上のデータ蓄積や価値の認識も羨ましいところです。

773 :JTAC:2019/03/03(日) 08:08:13.41 ID:b9NjEMM2.net
対空火力による航空機の活動抑止は、第四次中東戦争でのエジプト軍SAMが代表例です。
前半ではイスラエル空軍はほぼ活動を封じられました。

後半にこれを打破したのはシャロン師団等等のスエズ逆渡河作戦で、対岸のエジプト軍SAMを機甲師団で蹂躙し空軍の活動に突破口を作りました。

マルドメのシナリオ、ウィンドウのイメージはこれに似ている。

774 :JTAC:2019/03/03(日) 08:29:51.88 ID:b9NjEMM2.net
クライスト装甲集団のセダン突破も興味深いサンプルです。

第1装甲師団と大ドイツ歩兵連隊が確保したセダンの橋梁に対し、フランス空軍は総力を上げて破壊を試みますが
グデーリアンは全軍団の対空火網300門を集中し対抗します。
セダンに吸い寄せられ、対空火力とルトバッフェのインターセプトにやられフランス空軍は航空優勢を喪失していきます。

1940年のマルドメと言ったところでしょうか。

775 :JTAC:2019/03/03(日) 15:41:12.48 ID:fhiitbKk.net
A2/ADの原形と言われる太平洋戦争時の帝国陸海軍の絶対防衛圏ですが、
単純に消耗戦で敗れさったわけでは無いことは認識した方がいい。
トラック島が壊滅するまで、そもそも「主力部隊による決戦」に持ち込めていないのです。

前哨基地であるクェゼリンを米海軍・海兵隊のTF(=独立行動できるTGの集合)に襲撃・攻略され中枢のトラック・マリアナまで情報位相での「窓」ができてしまった。
これによって米第5艦隊進攻に対し適時適所に両的な戦力を集中することできなくなり各個に撃破された。

アメリカ陸軍における「窓」をこじ開けておく先遣部隊をマルチドメインタスクフォース(Multi-Domain TF)といらしいですが、太平洋戦史に照らしてもなかなか示唆に富みます。

「RIMPAC2018のマルチドメイン(Multi-Domain)化」について

http://www.mod.go.jp/msdf/navcol/SSG/topics-column/col-116.html

776 :Lans :2019/03/03(日) 16:48:34.78 ID:8eQNmori.net
>771
>「敵」がどうしようもなく「支那」になったことですかね。

それを言ってるのは海軍と海兵だけ
陸軍と空軍は欧州を志向

対中国だけが米軍全体の方向性として捉えてしまうとそこに偏見が生まれ、ドクトリン自体も見誤るので要注意


>773
>後半にこれを打破したのはシャロン師団等等のスエズ逆渡河作戦で、対岸のエジプト軍SAMを機甲師団で蹂躙し空軍の活動に突破口を作りました。

それは違う、イスラエル空軍は対SAMを最優先し地上支援を一時放棄し差し違える覚悟でSAMを潰しました。
そのお陰で航空優勢を回復

エジプト軍のSAMは確かに地上部隊による航空優勢の確保というWindow例ですが
後半は見当違いなので注意

777 :JTAC:2019/03/03(日) 19:49:45.35 ID:hewSmqP6.net
>>776
>MDOの主敵
公開されてる情報では、米陸軍のMDOの核心たるMDTFは米太平洋軍を中心に実験、配備を目指しているようですが。

https://www.tradoc.army.mil/Publications-and-Resources/Article-Display/Article/1706332/army-updates-future-operating-concept/

778 :名無し三等兵:2019/03/03(日) 20:02:32.17 ID:hewSmqP6.net
>>776
>第4次中東戦争

一般的な解釈では10月14日以降の再度の攻勢によりエジプト軍が「ミサイルの傘」を出てしまい空陸からの反撃で大損害を受け
さらに、15日以降のガゼル作戦でスエズを逆渡河した第162師団等がエジプト軍SAM陣地を掃蕩したとあります。

779 :JTAC:2019/03/03(日) 20:13:51.91 ID:hewSmqP6.net
F‐16―エース・パイロット 戦いの実録

https://blog.goo.ne.jp/monkey-atax/e/d06fbde795d7d4b84ea145b19ba1e911

現代航空戦を生々しく描写しています。
著者は、ワイルドウィーゼル任務でのHARMの効力にはやや懐疑的で通常爆弾での量的な火力投射の必要性に言及しています。

当たり前といえば当たり前ですが、空軍によるSEAD任務だけで敵SAMの撃破を図るのはかなり不効率と。

780 :JTAC:2019/03/05(火) 00:32:22.35 ID:CEs3nCd0.net
宇宙ドメインも湾岸戦争のときから戦争は始まっています。

旧ソ連は、レゲンダシステムによりコーカサス地方の衛星照準・通信ステーションからペルシャ湾で作戦中の艦へ衛星通信を介して情報を送り
イラク軍のアメリカ空母機動部隊攻撃を誘導しようとしました。
が、NATOの電子妨害で失敗。

ソ連はイラクサイドで準参戦状態だったと。
それで一方的に敗北したのはショックでした。翌年、崩壊。

ただし、現代ではアメリカもそこまで一方的に宇宙で勝つ自信は無くなった。
有人飛行もシャトル以降やっていませんしね。

781 :Lans :2019/03/05(火) 18:17:27.52 ID:ttw6Ou8d.net
>777
>公開されてる情報では、米陸軍のMDOの核心たるMDTFは米太平洋軍を中心に実験、配備を目指しているようですが。

米インド太平洋軍の主力は陸軍ではなく、海軍と海兵隊です。
MDTFも、海軍と海兵隊を中心に編成され演習中。

>778
>15日以降のガゼル作戦でスエズを逆渡河した第162師団等が

逆渡河したのはスエズ南部の一部地域のみ
その目的も逆侵攻です。

SAM掃討のその過程におけて重要ではあるいが1フェイズにすぎず、それ事態が目的ではなく、それは手段にすぎません。

ガゼル作戦
 主目的:逆侵攻による早期終戦
 侵攻作戦を確実化する為の当初の重点撃破目標が渡河点周囲のSAM陣地

手段を目的っぽく書くのいくない

782 :JTAC:2019/03/05(火) 23:34:29.16 ID:oom0hk4e.net
>>781
>MDTF

Multidomain Operations Task Force cuts teeth in Pacific

https://www.defensenews.com/land/2018/08/28/multidomain-operations-task-force-cuts-teeth-in-pacific/

"MDTF"はアメリカ陸軍が編制中です。これはガチ。
これを事前配置しておくことでA2/ADのシャッターの窓を少し開いておきます。
ただし、欧州への配備が先行される、という資料もある。

まだ部隊実験を段階的にやってるようで続報待ち。

783 :名無し三等兵:2019/03/05(火) 23:45:59.17 ID:oom0hk4e.net
>>781
>ガゼル作戦

まだマルドメ概念がある時代ではなく、戦史上のドメインを越えた「効果」に着目しています。

シャロン師団、アダン師団のスエズ逆渡河作戦でエジプト軍の西岸SAM陣地の機能が破砕されたのは確かで
イスラエル軍の対地攻撃が50-70ソーティ程度まで拡大できるようなった、とあります。

つべのマルドメ動画にも機甲旅団や海兵旅団が奇襲侵攻してSAMやSSMを叩き潰して空軍のための「窓」(三次元)を作るフェイズがあります。

784 :JTAC:2019/03/06(水) 07:37:37.59 ID:dl3lB5Il.net
「サイバー戦」は、おれに言わせれば軍事よりも政治の問題。
そもそもマイクロソフトを駆除しないと無理ですよ。

学問的なオペレーションシステム(OS)の定義から考えるに「製造者責任」を一切取らない「使用許諾」を強いることはそもそもおかしい。

785 :JTAC:2019/03/06(水) 07:50:03.29 ID:dl3lB5Il.net
軍としてのクローズ系のサイバー防護と言われても「今さら」でしかないし。
オープン系の?サイバー防護?サイバー攻撃まで防衛省がやるんかい?本当に?総務省や経済産業省との切り分けは?

786 :Lans :2019/03/06(水) 10:02:10.82 ID:dWyUnK/C.net
>782
記所の締めで
>While the MDTF is getting its start in the Pacific theater, the vision is to have multidomain operations capability across multiple combatant commands, such as Europe, positioned forward as a deterrent.

ゆーとるやん。
太平洋は海軍が乗り気で協力的だから、さらに実験場に使うのにちょうど中国という便利な仮想敵があって
大規模武力紛争の演習がしやすいけど(軍にとっても理由付けは必要)、陸軍が最終的に見てるのは欧州なんだってば。

だから、もう一度書きますが・・・
対中国だけが米軍全体の方向性として捉えてしまうとそこに偏見が生まれ、ドクトリン自体も見誤るので要注意

787 :Lans :2019/03/06(水) 10:16:47.01 ID:dWyUnK/C.net
>783
手段の戦例としてガゼル作戦を出すのは私も否定しません。
ですが、ガゼル作戦の目的としてそれを捉えると、いろいろ誤解を生じやすくなるので、
これら戦例の取り扱い方法は要注意なのです。

>785
某セキュリティ民間企業に退役後の人材が流れているのを知ってますが・・・
これは天下りというよりも緊密化、連絡強化、認識強化の流れで見るべき

米軍もそうですが、この分野は軍と民間の協働が必須の分野
そこに良いも悪いもないです。

PMCは中東で見るような特殊部隊上がりの人間だけのものではないでしょうにw

(それがいやなら東側のように軍が無理やりにでも全部仕切るしかない)

788 :Lans :2019/03/06(水) 14:43:06.17 ID:dWyUnK/C.net
>786
追記しておくと

米軍は欧州のような前方配置による抑止体制と部隊運用能力を太平洋戦域でも確立したのでMDTFの実験をしてる訳です。
逆に言うと、その理想(ビジョン)は欧州にある訳です。
(そしてそれらは既にある程度の完成を見ている)

単に太平洋戦域が欧州のようにMDB/Oに対応できてないのでMDTFを推進しているだけであり
MDTFをやってるからといって、米軍全体が中国を主敵として指向しているとは断定できない訳です。

ここに貴官の「中国が主敵」であり「欧州より太平洋優先」という先入観念を入れるから誤読する

(別に貴官が個人の指向として中国主敵、太平洋優先を持つのは構いません。私も個人的には中国も韓国もキライだし日本人だから太平洋を優先して欲しいとは思いますから)
(でも、その希望を投影して他国の軍事を捉えようとすると旧軍の失敗を繰り返しますよ)

789 :Lans :2019/03/06(水) 14:45:32.71 ID:dWyUnK/C.net
修正

太平洋戦域でも確立したので
  ↓
太平洋戦域でも確立した「い」ので

ここのニュアンスは重要w

790 :JTAC:2019/03/07(木) 23:01:28.33 ID:Uv3mZ/Jg.net
>>786
米軍が公表しているMDO2028(MDO1.5)では、顕在化している対象脅威としてロシアに記述を割いています。
が、全体的なコンテクストとして経済・技術基盤を持つ支那を「これまでに無かった異質の脅威」と捉えていると読めます。
さらに流動的ですが、MDTFを東シナ海、南シナ海に二つ並べる贅沢配置も検討されているようです。

この話から感じるのは支那への好き嫌いよりも、「日本近傍でグローバルウォーが計画されている」戦慄と焦躁です。
対ロシアは「スバルキギャップ付近のローカルウォー」と捉えているのに対し対支那は「東シナ海、南シナ海」を含む広大な地域でもはや世界大戦?

そもそもの完成年度の「2028」。
これが支那主敵の根拠といえるかと。十年後の主敵は明らかに支那なので。

791 :JTAC:2019/03/07(木) 23:15:43.52 ID:Uv3mZ/Jg.net
multi-domain operation 2028

https://publicintelligence.net/usarmy-multidomain-ops-2028/

正々堂々の宣戦布告w
あくまで「競合」状態に留めおく・・・それが目的ですよね。たぶん。

792 :JTAC:2019/03/07(木) 23:25:01.15 ID:Uv3mZ/Jg.net
「競合」状態の維持から、敵A2/ADの「突破」、敵ドメインの「破砕」、戦果の拡張による「競合」状態の回復。
不謹慎ながらおもしれえ。
陸軍のドクトリンといいつつ、かなり統合作戦とも相性よさそうです。

これは、EBO系よりもエア・ランド・バトルの子孫ですね。

793 :Lans :2019/03/08(金) 10:25:08.32 ID:Hs240bZA.net
>791
>あくまで「競合」状態に留めおく・・・それが目的ですよね。たぶん。

どうでしょうか…

set conditions for a rapid transition to armed conflict.

とあるので問題地域に対し、積極的に介入の体制を採る方向に思われます。
実際はその姿勢を見せつける事で抑止するのだと思いますが、実効性のない態勢は抑止に至らず、実効性のある態勢は容易に(そして偶発的にも)ホットウォーに変換され得ます。

その上で、実効的介入(サイバー・情報も含めた武力行使)により敵ドメイン間の接合を断ち切り分断し、もって敵の態勢を崩し、もっと敵企図を破砕(というより挫折?)させるのではないかと。
その結果、状態は「競合状態=平時の状態」に戻る。

まず平時の状態が、以前であれば完全な我の支配状態(優勢状態)を示していましたが、MDOでは平時=競合状態に認識が変わった事は非常に重要だと思います。

794 :Lans :2019/03/08(金) 10:44:01.05 ID:Hs240bZA.net
>790
>これが支那主敵の根拠といえるかと。十年後の主敵は明らかに支那なので。

もうちょっと読み込んで欲しい。

ロシアは既に能力を獲得していると米軍は見ています。
そして中国は10年後には獲得するであろうと見ています。

これら2国が 「両方とも」 能力を獲得するのが2028

つまり米軍は2028までにMDO態勢を完成させないと2国相手に対応しきれないとぶっちゃていると考えるべきかと思います。

そして先にどちらに対応しなくちゃけないかは、既に能力を獲得しているロシアであることは明白
(ただし冷戦期からの態勢があるので、態勢の新開発ではなく改良で十分なので動きは目だらない)

つまり米軍は
現在の主敵をロシア軍と認識しているが、中国が2028に能力を獲得するので、そこで中国も並列的な主敵存在となりえると認識
しかも中国は異質なので、対ロシアとは別の態勢を作らないといけないと大慌て

今後10年間でインド太平洋戦域で態勢構築しないといけないので、太平洋方面でいろいろ動向が目立つだけ
対ロシアは欧州においてNATO含め、強力な過去資産があるのでドタバタも目立ちませんが、別に太平洋に比べ下位にあるわけではない。
むしろ改良だけで態勢組めるので優先して実施。

795 :Lans :2019/03/08(金) 10:55:58.44 ID:Hs240bZA.net
>790
>対ロシアは「スバルキギャップ付近のローカルウォー」と捉えている

対応はNATOという複数国の枠組み
さらに該当地域の複数国が関与


>対支那は「東シナ海、南シナ海」を含む広大な地域
こちらも日本を含め複数国の枠組みで対処し
該当地域も複数国が関与


>もはや世界大戦

広さが違うだけでドメインなどの関係性はそう変わりません。
地域的な広さは重要な物理的影響ですが、そこを認識の中心として判断するのはMDOではないですお
(地理的要素を優位認識するのは旧来の手法、そこを改革するのがMDB/Oがやってるフレームワークの全面改訂)

ちなみにスバルギャップがホットポイントであるならば、ロシアはそこにNATOの注意を引き付けつつ別の地域での行動を準備する可能性あり
それが機会主義を取り入れたロシア式ハイブリッド戦争。
なのでホットポイントが狭い一か所に集中しているからローカルと認識していると足をすくわれる可能性があります。

地域の広さはドメインの一要素にすぎません。

796 :Lans :2019/03/08(金) 18:31:15.56 ID:Hs240bZA.net
それにしても・・・

敵軍事システムの脆弱性を衝いて浸透し おぺれーしょなる な まにゅーばー で敵を分断し混乱させる

すごいなー、ざんしんだなー(棒

その浸透する部隊群は

おぺれーしょなるまにゅーばーぐるーぷ

と呼称されたりするのかなぁ

え?

まるちどめいんたすくふぉーす?

へーかっこいいなー(棒

797 :JTAC:2019/03/08(金) 21:47:31.89 ID:2CZk5T39.net
>>794
>>795
従前との差分という観点では、これほど「チャイナ」を露骨に敵と見なした公式文書は、初めてではないでしょうか?
これまでは「ステークフォルダー」「戦略的互恵関係」でしたからね。

さらに本文中でも執拗に「チャイニーズ アンド ロシア」「チャイニーズ アンド ロシア」を連呼しています。
(単にアルファベット順の可能性もあるが)
これと、トランプ政権の親ロシア政策を考慮すると、どうですかね。

個人的な戦略感としては、支那(チャイナ)と露西亜(ロシア)を差別するのはよろしくなく、まとめて討ち果たすべきだと思います。
「ロシア=対象脅威」大いに結構。

798 :名無し三等兵:2019/03/08(金) 22:03:50.26 ID:PxqeAz/Z.net
>>796
MDTFは、今のところ「競合状態」を維持して後続部隊の作戦機動を掩護する性格のようです。
ストラテジック・ファイアー・エリア、オペレーショナル・ファイアー・エリアを打撃する火力戦闘部隊(サイバー・電磁・宇宙・情報含む)的な。

実際にオペレーショナル・ディープ・エリア(好きな言葉だ)に突入する部隊を含めた全体像は、マルチドメイン・フレームワークと表現されています。
その詳細は今年の夏に公表されるマルチドメインオペレーション2.0に請うご期待です。

799 :JTAC:2019/03/08(金) 22:10:01.99 ID:PxqeAz/Z.net
さらに興味深いのは「コンバージョン(結集)」。
戦域軍?野戦軍?軍団?師団?旅団戦闘団?
何それw

UEX、UEYのフラット化は死語になったようです。
オペレーションの形態は変わりますが、戦争の階層構造に適応した編制、平たく言えばゴリ押しの本気のアメリカ陸軍復活の可能性も。

800 :Lans :2019/03/11(月) 09:56:23.35 ID:CiQ+sKdV.net
>799
コンバージョンじゃない、コンバージェンス


コンバージェンス(Wiki)
収斂(しゅうれん、convergence)とは、複数の物が互いに異なる性質・指標などを持っている状況から変更・移行を起こし、同質化・同等化・相似化(互いの性質等の差を無くす方向)が進むこと。
散布的に位置していた複数の物を一箇所に集める(集まっていく)こと。学術用語として収束(しゅうそく)と訳されることもある。


マルチドメインでは異なる性質の変質利用を強調すべく、この語を使うのではないかと思われる。

801 :JTAC:2019/03/11(月) 23:55:36.69 ID:91NlAbKq.net
>>800
スマホでPDFと5chを切り替えて速読しているのである。許されよ。

公刊資料ソースで「軍事研究」誌を三ヶ月上回ったろう。

802 :JTAC:2019/03/12(火) 00:06:42.10 ID:QWQJcRXi.net
作戦術とは「戦争の性質(本質)(nature of war)」を基礎に開発されている。
MDOが以前の作戦術の概念を包含しているのは当然のこと。
何故なら同じ戦争だから。

エア・ランド・バトルを凌駕せんとする対象脅威。これをさらに変化要因とする進化的なプロセスです。
本文中に概念分析、兵棋演習、シミュレーション、部隊実験を根拠とした旨記述してる。
人がいっぱいいて羨ましいですね。

803 :JTAC:2019/03/12(火) 00:15:16.96 ID:QWQJcRXi.net
ただしな。戦略環境観で同床異夢なんだ。

MDOが前提とするリアリズムに基づく戦力均衡は日本の目指すべきところではない。
支那と結んでロシアを撃つ。ロシアと結んで支那を撃つ。両方誤りです。

日本にとっては、イデオロギー的な戦い。国際民主主義に基づく集団安全保障にインド・太平洋の国際秩序を再編することが真の勝利です。

804 :名無し三等兵:2019/03/14(木) 23:50:55.33 ID:y5twlfMg.net
MDOで一番違和感を感じるのは「情報戦」ですね。
あたかも「火力」と類似したような捉え方をしているが本当かと。
確かに、昔、砲弾にアジビラ詰めて射撃することもありましたがね。心理戦の一貫として。

情報の本質として、そんな作用する力に対してリニアに結果がでるものなのか?

805 :名無し三等兵:2019/03/14(木) 23:57:05.77 ID:y5twlfMg.net
「情報」の本質は、我の力ではなく敵の力に対する反作用として生まれるものです。
これは正しかろう。

そのスタートとしては「情報戦」のインフラを積み上げる以前に「敵を理解」し「敵を徹底的に分析」することから始まる。
高価な偵察衛星やらグローバルホークよりもケチなコーストウオッチャーや内部協力者が決定的な場合もある。

806 :名無し三等兵:2019/03/15(金) 00:04:39.92 ID:elZRXmYw.net
「情報戦」は(若干の誤解を覚悟で言えば)「女性的」なものだと思う。
敵の欲することを察し、さらにこれを分析していくことです。そこにCV(致命的脆弱性)が生まれる。

敵が行使する力のパラドックスから生まれ、その矛盾から付け入る隙(ヒューミント情報源他)が生まれます。

807 :名無し三等兵:2019/03/15(金) 00:09:14.59 ID:elZRXmYw.net
近代以降の文献で「これが情報戦だ」というようなものは皆無に思う。
特にCIAは最低な組織。あれの真似はできません。
する余裕もあろうはずがない。
無尽蔵に国家予算を吸い上げていき、大概、決定的な情報を見落とす。

808 :JTAC:2019/03/15(金) 00:33:29.32 ID:elZRXmYw.net
その影響を受けてか「日本の識者」の論調の大略すれば「情報に金をかけろ」
意訳すればこれだけ。

そりゃ金はあった方が良いに決まってますが、それ以前に「敵」が何を考えているのか真剣に考察しているか?
場合によっては「ちょっと見に行く」場合が最適なケースもある。

ルトワックは作戦実行メンタリティと呼んでいます。
CIAが衛星使って、UAV飛ばして、安全評価してる間に、モサドはバギーで潜入して標的吹っ飛ばしていたりします。

809 :Lans :2019/03/15(金) 10:17:24.44 ID:TIAI7B3M.net
>情報戦

情報戦の火力的運用についてですが
これは効果としての、相手行動の妨害、分散、誘導を意味するものと思われます。
これらは戦術面における物理的火力と同等の効果を情報戦で生み出す事も可能です。

具体的には
・偽情報などで敵戦力を別地域に誘導する事で、目標地域の敵戦力を移動させる
・逆に偽情報などで目標地域外の敵戦力を牽制拘束し、我目標地域への移動を出来なくする
・世論戦などで、敵戦力の戦場投入を政治次元で妨害する

これ以外にも色々考えられますが・・・
情報戦により我目標地域の敵を減少させるこも可能です。

以前なら計略、策術、謀略、マニューバ(政治的意味)などと呼ばれてた部類

810 :Lans :2019/03/15(金) 10:22:48.60 ID:TIAI7B3M.net
なお、政情不安のある地域であれば、情報戦で政情不安を煽り国内混乱を醸成し、治安維持に軍隊を拘束させるというのは
冷戦期の間接侵略における手法として、いろいろ懸念されていた事態です。

(そもそも警察予備隊は・・・(略

811 :名無し三等兵:2019/03/16(土) 12:41:25.58 ID:DrxL5SVA.net
>>809
ロシア軍の情報戦によるスタンドオフがかなり脅威なのは確かでしょう。
ただし、これに対抗してMDOの一機能として同じ土俵で戦うべきなのかと。

かつて、アメリカはイラク戦争の開戦理由としてフセイン政権の核開発を喧伝した。証拠があるとパウエルが国連でも明言した。
その純軍事的効果は確かにあり、安保理決議には至らなかったものの有志連合の形成に成功した。イラクは外交的にも孤立しました。

ところが、フセイン政権打倒後、どれだけ探せども核施設の痕跡が見つからない。化学兵器も明確な根拠は無い。
同盟国のイギリスではブレアが政権を失い、アメリカでもパウエル、ラムズフェルトは政権を去った。
アメリカは「国際的信用」を失いました。
戦域戦略以下では姑息な利益はえたものの、国家戦略レベルではどうなのか?

812 :JTAC:2019/03/16(土) 12:58:13.93 ID:DrxL5SVA.net
世界観や国家戦略レベルで、我々は高度に信頼できる情報社会「ナレッジ・ソサイエティ」を目指すべきです。
その前提で、安易に国家が怪しげな情報を流すことに荷担すべきではない。

作戦的な欺騙や偽情報と(階層構造がふわっとした)「情報戦」を分けて考えるべきです。
ここでも戦略次元での「情報戦略」と作戦次元での「情報機能」をきっり区分して考えるべきだと。
ごっちゃにして真の国益を損なうのが怖い。安倍政権、防衛政策では本当にアメリカ追随のアホですからね。

813 :名無し三等兵:2019/03/16(土) 13:09:13.89 ID:DrxL5SVA.net
かつてのソ連は「情報戦」では優等生でした。
それは、最上位の戦略レベルの指針に「階級闘争(class struggle)」があり、「情報戦」と言っても愚昧な西側労働者階級に「真実」を広報してるという(彼らなりの)信念があった。
現実的に西側の自称・知識人、自称・クオリティペーパーに効果ありましたからね。バックナンバー見ると笑えます。

それに比べると、プーチンの「情報戦」は小手先の誤魔化しに過ぎない。
手段はSNSだの進化したが。

814 :JTAC:2019/03/16(土) 13:29:03.58 ID:DrxL5SVA.net
「知りたければ見に行けばいい、 それが調査兵団だろ?」

by 進撃の巨人

815 :Lans :2019/03/16(土) 14:17:49.91 ID:0r3hSuTA.net
>813
目に見える(表面に露出した)ものだけが情報戦だと思うなよ〜
目に見える部分は全て意図的に見せているものと言う認識が必要。

816 :名無し三等兵:2019/03/18(月) 20:04:23.90 ID:wTH4jRTg.net
>>815
「じゃんけんの手の内」は見せる必要は無いが、戦略的に本質的な部分は「情報戦」といえども極めてクリアなものだと。
そうでもないと、国民に説明できないし、他の戦略位相と最適化することもできません。

817 :名無し三等兵:2019/03/18(月) 20:16:59.94 ID:wTH4jRTg.net
紀元前5世紀の「孫子」は全編で戦闘のリスクを切々解いています。では、どう戦うか?
そのソルーションは「情報戦への最大投資」です。
戦闘のリスクによるパラドックスよりも、情報操作や要人の調略を高く評価しています。

その戦略的な本質的には、当時の「中華文明」がs

818 :JTAC:2019/03/18(月) 20:30:55.79 ID:wTH4jRTg.net
紀元前5世紀段階では「中華文明」がほぼ「世界最高」だという「戦略的本質」がありました。

アジア地域で最古の甲骨文字は「殷王朝」の文化ですが、
孫子の仕えた「斉王朝」は周の宰相・太公望 呂尚の下で殷の遺民が集い国家を形成しました。
殷と周の文化が融合し、ほぼ世界最高の文明地帯だったと言っても良いでしょう。

斉が情報戦を仕掛ければ、周辺国は(多少、斉人は小狡いと表しつつも)その言葉に影響をうけざるを得ません。
そもそも文字や概念すら曖昧だったので。
この本質の下で「孫子」の「情報戦」重視はあまりに正し克ったのです。

819 :JTAC:2019/03/18(月) 20:47:11.90 ID:wTH4jRTg.net
時代下って紀元後14世紀。
周辺国の文明化により「中華文明」など小狡い誤魔化しに劣化しました。
この段階でのチャイナの「情報戦への最大投資」など何の意味も無いでしょう。
わずかに朝貢貿易にその痕跡を認めるのみです。
それも機能せず、異民族に反復して滅ぼされました。
最後に攻めてきたモンゴルに至っては「中華文明」自体を否定しました。

さて、現代プーチン帝の情報戦は、万人を説得できる戦略的本質か、それとも小狡い誤魔化しか?
興味は尽きません。

820 :JTAC:2019/03/19(火) 08:01:25.01 ID:+CfKts96.net
MDOのサイバー戦にも同じこと感じるんでうよね。
作戦次元以下のサイバー防護、サイバー攻撃ってのは重要でしょう。

だが、戦略次元から俯瞰すれば?
米国製オペレーティングシステムのウィンドウズ他の欠陥に過ぎないのではないないか?
現状の商慣行ではデファクトスタンダードとマーケットシェアをいち早く占位するために不完全な製品が出回っています。
マイクロソフトに至っては「ver.1.0はまず動かない」とまで揶揄されています。
これを放置してサイバー戦もへったくれも無いでしょう。
社会インフラの欠陥を長年放置してきたツケ、アメリカの小狡い誤魔化しです。

821 :Lans :2019/03/19(火) 10:24:48.08 ID:nHvf/tEa.net
>820
認識が狭いと思います。
サイバーというとハッキングだとかを思い起こすのは、その一部でしかないと認識すべきです。
重要なのは、情報戦として相手が何を目的としているのか?です。
ハッキングはその手法の一つにしかすぎません。

別にハッキングなどせずとも工作員による相手インフラを利用した情報発信、フェイクニュースの真実化による人心誘導なども情報戦に含まれます。

旧ソ連時代から続く、アナログな民衆誘導術に、サイバー系の情報伝達力を利用するだけでも
下手なハッキングよりも大規模な民心混乱や経済混乱の誘発は簡単という認識が必要

米軍も日本も、過去の間接侵略などの冷戦時代の再勉強からやり直すべき
(情報戦は技術だけの問題ではない)

822 :JTAC:2019/03/19(火) 16:28:32.43 ID:S9uLrCZb.net
>>821
現状、日本では(おそらく日本以外も)「情報保証(サイバー)」はG3系統(作戦運用)の案件で
G2系統(情報)の「保全(対情報)」とは別れています。

これは利点もあって、サイバーをインテリジェンスやカウンターインテリジェンスに含めると保全上扱える人間が激減します。

「保全」「情報保証」「安全管理」は平時の部隊を運用する際に考慮すべき「三点セット」。

823 :Lans :2019/03/19(火) 20:22:43.17 ID:nHvf/tEa.net
>822
>821は貴官の

>だが、戦略次元から俯瞰すれば?
>米国製オペレーティングシステムのウィンドウズ他の欠陥に過ぎないのではないないか?

に係るものです。

なお、ハイブリッド戦争ではG2とG3の壁を越えてきており
MDOでもG2系とG3系のコンバージェンスを求めてる訳です。

計画したり実施すりのはそれぞれで構わないのですが
その目指す所は収束しないといかんのです。

これも異なるドメイン間からの収束(コンバージェンス)

その為には少なくとも双方が双方を理解する必要はあると思います。
だから再勉強

824 :JTAC:2019/03/19(火) 22:51:25.97 ID:CIB2n3cK.net
>>823
>サイバー戦
OSI参照モデルとの対比で言えば
第1層 物理層・・電磁スペクトル戦
第2-6層 データリンク-プレゼンテーション層・・サイバー戦
第7層 アプリケーション層・・情報戦
と整理。

2層から6層の技術的エラーを「サイバー戦」と言い立てているのではないかと整理。

825 :JTAC:2019/03/19(火) 23:01:11.45 ID:CIB2n3cK.net
物理的にチャイナ・ロシアとの回線をぶったぎり、やむをえず残す場合も凶悪なファイアウォールを設け、
さらに西側圏内の端末をエージェントに操作されないようにAI使って管理すれば、
つまりは戦略次元での対策を講じれば支那・露のサイバー攻撃を完封するのは可能と見ます。

それをアメリカの経済的な都合で放置した挙げ句、各国の国防費を流用してマイクロソフトのパッチ作業に使役させようとしてないか、と。

826 :JTAC:2019/03/19(火) 23:06:56.82 ID:CIB2n3cK.net
サイバー防護部隊と言いますが、特に場所の制約があるわけでなし。
そもそも防衛省内に編成する意味も分からない。
抜本的に考えれば総務省ではないかとも思う。

827 :JTAC:2019/03/19(火) 23:14:48.89 ID:CIB2n3cK.net
>>823
>MDOでもG2系とG3系のコンバージェンス

歴史的に良い結果は期待できない。
2・3の予定調和的幕僚活動がが怖い。

828 :JTAC:2019/03/20(水) 13:30:59.17 ID:Xz8eUgim.net
貿易におけるWTOと同じ構造。
明らかにチャイナはWTOのルールを遵守してないのに除名せずにズルズルと加盟を認めてる。
その結果、知的財産権等ガン無視で莫大な利益を上げています。
それを黙認(場合によって後援)してきたのはアメリカ。
この現状を無視してディールだの個別交渉だの何たわごと言ってるのと。

サイバーでもそれだけチャイナ、ロシア脅威ならば、インターネットから閉め出してもいいのではないか?
サイバー戦以前に。

829 :Lans :2019/03/20(水) 13:44:33.37 ID:KgN86qpV.net
>827
>歴史的に良い結果は期待できない。
>2・3の予定調和的幕僚活動がが怖い。


しかし相手が行う以上、対抗できねば負けるだけ

830 :JTAC:2019/03/20(水) 21:35:03.69 ID:PNlCzjXl.net
>>829
3系(作戦)と2系(情報)の融合の問題は「情報戦」より以前に
偵察部隊・情報部隊が戦闘力を持ち始めたころから議論されてきた頭の痛い問題です。
が、IPB(Intelligence Preparation of the Battlefield)がクローズアップされるようになってから、情報系の独自のバトルリズムの意義は再認識され、
やはり独立機能として扱うというのが主流かと。MDOでも。

そこよりも、Operational artのvizualize(可視化)の部分の意義を要普及ですね。
日本では。
そこで、ブルーフォース、レッドフォースや各ドメインの状況をきちんと可視化することでMDOの新しい要素も運用の中で融合できると思われ。

831 :名無し三等兵:2019/03/20(水) 21:45:26.82 ID:PNlCzjXl.net
さすがに、今度は今度こをは「g」

832 :JTAC:2019/03/20(水) 21:50:22.34 ID:PNlCzjXl.net
「原則」戦術至上主義から脱却が図られるものと。
「集中の原則」とコンバージェンス(結集)は同じものだ、何も変わらない、とか言うなよ。
押すなよ。押すなよ。

833 :Lans :2019/03/20(水) 21:52:58.75 ID:KgN86qpV.net
>830
そこはMDBで始めた新しいフレームワークの認識が第一歩
あれと、ドメイン概念の理解が出来なければ可視化は無理(言い切ってみる)

834 :JTAC:2019/03/22(金) 22:11:02.19 ID:0srHAN3o.net
>>831
地味ですがマルドメ対応の兵棋の開発が重要かもしれない。
いつもいつも三次元のレイヤー(宇宙・空・サイバー・海・陸+情報・電磁)CGに頼っていられません。
前線部隊でも簡潔に状況把握できるような方法・手段の開発が必要です。

単純にはO/Lを7セット追加ですが。
ちょっと人間では状況の把握は難しそうです。

835 :JTAC:2019/03/23(土) 21:39:28.46 ID:i5GgBxac.net
EBO全盛のころ

「このEBO線図を理解できるころ、我がアメリカはアフガニスタンで勝利できるであろう(皮肉)」

by マクリスタル(確か)

836 :JTAC:2019/03/23(土) 22:04:17.45 ID:dMdpnT0D.net
COIN全盛のころ「情報戦が全てだ」という新進気鋭の一派がいたそうです。
この一派を「クルーセイダーズ」
そうでは無い頑迷固陋で旧弊なゴリゴリのクライゼヴィッツ派を「保守派」(つまり、コリン・グレイw)とカテゴライズできたそうです。

COINの保守派と十字軍派

https://geopoli.exblog.jp/22484280/

どことなーーく「COIN十字軍派」=「旧EBO派」=「情報RMA派」のような獣臭を感じます。
マルドメを決定論的戦争観に陥らせたくありません。
今のところ大丈夫そうですが、ふとEBOに引き戻そうとする力学も感じます。

837 :Lans :2019/03/23(土) 23:57:53.95 ID:RqyWwbth.net
それらは情報のみで戦おうとするからダメなのです。

情報は利用するもの、有利を作為するもの
そして、それをもって勝ちとせず、その上で最後に物理でぶん殴ってトドメを刺す正統ソ連悩こそが正義

うらー

838 :JTAC:2019/03/24(日) 20:04:57.93 ID:5K59XXQB.net
The Role of Multi-Domain Operations

https://www.rand.org/multimedia/video/2019/01/01/the-role-of-multi-domain-operations.html

RAND研究所のお姉ちゃんの脚が綺麗だな、目の保養になるなとセクハラな感想を抱きつつ、
反面「いくさの臭いがしねえ」とも思う。

MDOは昔っからある戦い方を少し物の見方を整理したものが本質ではと。

839 :JTAC:2019/03/24(日) 20:27:13.32 ID:5K59XXQB.net
19世紀末、銀行家・イヴァン・ブロッホは、「将来戦では敵味方の火力圏により地上戦における近接戦闘が不可能になる」という鋭い予測を出していました。
制服組にはスルーされましたが。

この「戦術次元」のデッドロックを「作戦次元」で打破するため、
各世代において、モルトケの「分進合撃」、ゼークト・グデーリアンの「ブリッツクリーク」、ボイドの「マニューバ(オペレーショナル)ウォーフェア」が開発された。
A2/ADの「火力圏(スタンドオフ)」に対するMDOという解決策も古くて新しい課題であると。
戦史上のアナロジーは大いに参考になると思います。
新しい世代の「戦略次元-作戦次元」を巻き込んだ「分進合撃」になると。
「技術」だけ見てるとしくじります。

840 :名無し三等兵:2019/03/26(火) 19:33:05.63 ID:aMC8ST7v.net
>>937
>情報

敵の内情を理解することで、そもそも戦争せずに済むかもしれませんよ?
「ソ連の国家戦略の最大の弱点は同盟外交の貧困さである」と言われています。

マルドメも根底には、真の根底には外交(≒国家戦略)があります。
ブルーフォース、レッドフォース以外のグリーンフォースとグリーンの国土が「窓」の鍵なのだ。

841 :名無し三等兵:2019/03/26(火) 20:59:57.12 ID:aMC8ST7v.net
「情報」は間違いなく敵側のアクションにより生じます。
それも摩擦が大きければ大きいほど情報が相手側に渡る確率が高まります。

遠隔地での作戦を強行すれば通信量が増えてシギントを取られます。
広域に大規模な作戦を行えば衛星のイミントで把握されます。
全軍への周知を図ろうとすれば公刊せざるをえずオシントの対象になります。

そして社会的に無理な政策、目的が曖昧な作戦を行えば不満分子が発生しヒューミントの情報源を与える。

プーチンの非ロシア人居住地域での作戦の強行は長い目で見ればヒューミント源の大量発生に繋り、ロシアを追い詰めていくでしょう。

842 :JTAC:2019/03/26(火) 21:08:42.28 ID:aMC8ST7v.net
旧ソ連時代はヒューミントに関しては優等生で「疑わしくは殺す」というシンプルにしてエレガントな方法でほぼ満点な防諜に成功したとされます。

その替り極端な同志スターリンの集権体制は、軍事面で著しい通信の増大を招き
ゲーレン機関は戦中も戦後もシギント、通信量の作戦との相関からかなりの確度での推測を実現しました。

「空気までイワン臭くなったぜ。」

843 :JTAC:2019/03/27(水) 21:02:10.65 ID:8bUWr6ZZ.net
「戦略はサロンで」
ルトワックも言ってるのかw

洒脱な会話、美味しいお酒と豪勢な食事。情報と富に群がるセクシーな女性達。

日本では望み薄ですなw
そういう文化は無い。

844 :JTAC:2019/03/27(水) 21:07:39.39 ID:8bUWr6ZZ.net
自分の意見では、戦略のコンセンサスを形成する場は大きく3つある。

個人指導 「チュートリアル」
講義・討論・演習 「ゼミナール」
社交界 「サロン」

845 :名無し三等兵:2019/03/27(水) 21:15:51.50 ID:8bUWr6ZZ.net
戦略形成の最大の成功例として、また壮大な失敗例としてフランス革命後のナポレオン帝国があります。
このキーマン達の牙城が興味深い。
大雑把に言えば、

「チュートリアル」→ジョゼフ・フーシェ
「ゼミナール」→ナポレオン・ボナパルト
「サロン」→タレーラン

846 :名無し三等兵:2019/03/28(木) 03:49:47.01 ID:oWGvFlYB.net
>>845
面白いな。

なんだかんだ言っても、鹿鳴館みたいなのが必要なんだな。

847 :JTAC:2019/03/28(木) 03:53:16.92 ID:HMypIyZ6.net
ナポレオンサイドの視点からは悪く書かれるフーシェですがフランス革命以降の経歴を見るに凄まじい。
ルイ18世の処刑を決定づける票を投じ、さらには革命の勝者とも言えるロベスピエール独裁を倒したのはフーシェの謀略の才による多数派工作です。

非社交的な人間で地下活動とも言える非公式な個人訪問、買収、説得工作により驚くべき諜報ネットワークを作り上げてしまいます。
また、ナポレオン政権下では警察庁長官として秘密警察wのネットワークを構築し、ナポレオン帝国を下支えします。
表面上はナポレオン帝国の時代ですが、その実、末端の治安組織や諜報網では「フーシェの秘密警察の時代」でもありました。

848 :JTAC:2019/03/28(木) 04:02:31.22 ID:HMypIyZ6.net
フーシェの諜報網はナポレオンの奥方ジゼフィーヌにまで及び関心事項、来訪者、晩飯のメニューまで知っていたとされます。

単純に買収していたのか?と言えばそうではなく、元々が物理の教師であった性格から
常に相手の身上を把握し、欠けているものを与え、換わりに情報を吸い上げていたようです。
ある種の人生指南。革命を生き抜く個人指導。これを「チュートリアル」と表現してみました。

849 :JTAC:2019/03/28(木) 04:14:27.11 ID:HMypIyZ6.net
タレイランは、若い頃は(足はやや不自由だが)美男子でエスプリの効いた教養もありフランス王政下の各サロンでモテモテだったようです。モゲろジジイw。

基本的にチャランポランな人格で行政だの軍事だのの才は皆無ですが、サロン文化を通して得た戦略(外交)観は透徹しており
現代リアリズム戦略学派の思想もタレイラン、メッテルニヒのバランス・オブ・パワー(力の均衡)の発想に大きく影響を受けています。

850 :JTAC:2019/03/28(木) 04:24:37.87 ID:HMypIyZ6.net
タレイランは、ミラボーを通してフランス人権宣言の起草に影響を与えており、各国の憲法、引いては日本国憲法にも影響を与えています。
「(立憲君主を認めた上での)国民主権」「(公共の秩序にダメージを与えない)基本的人権」等、「前提」をかました人間の限界を考慮した抑制の効いた文言がタレイラン憲法の特徴です。

現代戦略思想から見ても正に王道。今なお研究対象となる所以です。

851 :JTAC:2019/03/28(木) 04:38:13.60 ID:HMypIyZ6.net
>>846
>鹿鳴館みたいなのが必要

現代での意義は分かりませんが、事実として「古典的な戦略概念」の一部は「サロン文化」でできた。
これは事実と思われます。
研究室の閉じ籠りや、公式セミナーだけでなく、非公式なサロンにおける幅広い視野、情報収集、コンセンサスの形成は意味があるのでしょう。

現代日本でこれに近いのは「六本木ヒルズ」で「夜な夜な繰り広げられる不道徳かつ金の臭いがする会合」あたりでしょうか?
健全な方で有名なのは「ニューヨークの金融機関会長等のパワーモーニング」とかですかね?
そのような「良い思い」をした経験は皆無なのでこれ以上は分かりませんw

852 :名無し三等兵:2019/03/28(木) 20:50:29.40 ID:jPO7ex8U.net
最後のナポレオンですが「軍事的天才」として描かれるklとが多いし、実際、この時代の優れた軍事指導者ですが、決して孤高の天才ではありません。
何より「作戦的火力運用」の概念で高名なジャン・デュ・テイユの「ゼミナール」の一員でした。
ティユ男爵に気に入られ、直接指導も受けたようで、その意味では「チュートリアル」で育ったとも言えます。

853 :JTAC:2019/03/28(木) 20:58:02.55 ID:jPO7ex8U.net
18世紀末のフランス絶体王政は軍事革命の爆発期で、
山岳戦の原則から師団制を説いたブルゼ、標準口径火砲を提唱したグリボーバル、
作戦機動や混合隊形を提唱したギベール、そして作戦的火力運用のティユ、様々な「ゼミナール」が存在し相互に影響を与えていました。

ナポレオンの「軍事的天才」はこれらのゼミナールの成果に裏打ちされた実にアカデミックなものだったと言えるかと思います。

854 :JTAC:2019/04/01(月) 23:39:47.87 ID:c0kkWYJo.net
マルチ・ドメイン・オペレーションの原典が分かったような気がします。
80年代末期のソ連軍の教義です。
正確に言えば「デビット・グランツの描く(現実には存在できなかった)理想化された未来のソ連軍」です。
現実のソ連軍はその後、崩壊・消滅しました。

855 :名無し三等兵:2019/04/01(月) 23:48:31.46 ID:c0kkWYJo.net
グランツの描く将来戦も精密誘導武器が跋扈し「防御」が有利になっています。
それまでは「作戦的縦深地域」に影響を及ぼすのは作戦機動部隊でしたが、火力の精度と射程が伸びた結果、一部作戦的火力が作戦的機動に成り代わると。

これマルドメのフレームワークの思想に酷似しています。

ただし、その後、地対地の長射程火力が廃れ、空対地がもてはやされ、さらに2010年代後半にもなって復権するとはグランツも予期できまいてw

856 :Lans :2019/04/01(月) 23:51:12.25 ID:vrGKUNty.net
>854
そんなん私、ずっと言ってますやん

857 :名無し三等兵:2019/04/01(月) 23:55:48.85 ID:c0kkWYJo.net
敵の精密誘導火力を突破するには宇サ電、情報戦で混乱を作為します。
そのカオスに乗じ、初っ端から奇襲でOMGが複数アクシスで侵攻し敵長射程火力システムに襲いかかります。

こうしてできた窓を使ってファーストエシュロンが必要な地を占領します。

858 :名無し三等兵:2019/04/02(火) 00:01:35.72 ID:q4TRDhHb.net
>>856
現実のソ連軍の教義ではなく、極度に(アメリカが)理想化したキャパビリティーベースのソ連軍です。

そのときの用語(例えば「終結」)がかなり今のマルドメに使われている。

859 :名無し三等兵:2019/04/02(火) 00:08:55.86 ID:q4TRDhHb.net
セカンドエシュロンは攻勢には使いません。

戦略レベルで予備軍として動員され、元の競合状態に復帰させるのに使います。
セカンドエシュロン使って前全面戦争してると核戦争時になってしまう。
ファーストがしくじってもセカンドで手仕舞いです。
あくまで防勢作戦が基本です。

この辺も今のマルドメの絵にきわめて似ている。

860 :名無し三等兵:2019/04/02(火) 00:12:43.17 ID:q4TRDhHb.net
今度ばっかりはアグレッサーだけせなく、一般の文献としてグランツを翻訳して全軍に配布すべき。
マルドメの原典は本当の本当にグランツのようです。

861 :名無し三等兵:2019/04/02(火) 00:24:52.35 ID:q4TRDhHb.net
アメリカの「オペレーショナルアート」の直接のテキストの原典はニューウェルで、「ジェダイの騎士」の教典となってきましたが、
もう1つ別系統の「シスの暗黒卿」のオペレーショナルアートがあります。それがグランツの作戦術w(酷い言い方ですがw)

追い詰められて、なりふりかまわなくなって「フォースの暗黒面」に手を出したとw
最高ですね。もっとやれw

862 :JTAC:2019/04/02(火) 20:09:37.67 ID:lJcbkSqK.net
グランツ(もしくはソ連軍)の先見の明はたいしたものですが、80年代末(序文ヴォノ米陸軍参謀長)の科学技術の水準ではちょっと装備面で荷が重い。
ましてや旧ソ連経済です。

サイバーというが、まだインターネットの普及は夜明前。
衛星攻撃用のレーザ、果てはAIにも言及していますが、
80年代どころか、90年代、2000年代でもコモディティ化は厳しい。というか、やっと「今」くらいですかね。
テイラーメイドにわりと無邪気に言及していますが、それは戦略レベルでは標準化に反し高額な代償が要求されます。

これ真面目に追求したら、ソ連は確実に滅びます。
というか滅びましたね。
ようやく、現代になって戦略レベルでのコモディティ化の土俵に乗ってきた、
それゆえのマルドメとも言えるかもしれません。

863 :Lans :2019/04/02(火) 20:51:46.06 ID:q4DMwe2Z.net
>882
>それゆえのマルドメとも言えるかもしれません。

ちゃうねん。
それゆえのハイブリッド戦争やねんて。

そしてそれの丸パクリ技術改良がMDBやねん。

MDBのもとがハイブリッドなら、その大本が80年代のソ連ドクトリンに行き着くのは当然やねんて

(By 似非関西人)

864 :Lans :2019/04/02(火) 20:57:37.34 ID:q4DMwe2Z.net
ただし、ソ連脳ではない米軍がそれを理解する為には米式に概念翻訳が必要になる訳ですが、それがMDBの根本。
そして米軍お得意の技術優位による有利な部分を強調していけばMDBの最終型。

しかししかし、それだけでは政治的に対抗できない部分が残ったので、
抑止体制や同盟形成に重点を置きつつ、運用を改良しMDOに進んでると見るべきではないかと。

865 :JTAC:2019/04/03(水) 22:01:44.95 ID:g/JrMBdp.net
>>683
>ハイブリッド戦争やねんて。
>そしてそれの丸パクリ技術改良がMDBやねん。

MDO1.5でロシアのハイブリッド戦は「集権的な体制」を前提としているとし、そこに教義上の脆弱点を見出だしています。

機能的には競合状態を作り出すために対象脅威と鏡面的なレイヤー構造を指向していますが、それで「勝てる」とはしていません。
ミッションコマンドにより「マルチドメイン」に「分散したアセット」の結集によって「勝つ」ことを目論んでいます。

よって、今今のロシア軍とは根本的に思想が違うということでしょう。

866 :名無し三等兵:2019/04/03(水) 22:10:57.88 ID:g/JrMBdp.net
>>864
技術優位による有利な部分を強調

逆に技術的な優位を「必要十分」なだけ「維持できない」ということを言ってるのではないでしょうか?
だから「マルチドメイン」な「オペレーション」で勝つと。

大戦略レベルの外交上の優位性(同盟)は、MDOの前提となる決定的なアセットと捉えています。
一国での国家社会主義のロシア、チャイナには構築しえない決定的な優位性であると。
このへんトランプ政権の外交政策(ディール)と噛み合っているか微妙ですが。

867 :JTAC:2019/04/03(水) 22:29:49.48 ID:g/JrMBdp.net
デビット・グランツが描く「将来のソ連軍の展望」は、出展のソ連の研究者を明確に示しており、確かに彼らが書いたのは間違いない。
ただし、自分が読んでる版でも1991年に編集されたもので、二年前にベルリンの壁は崩壊し、この年に同盟軍のイラク軍が湾岸戦争で踏み潰され、翌年にはソ連もソ連軍も消滅します。
多分に空想的で虚構的なものをフォート・レブンワースの「窓」から眺めているわけです。
書評等でグランツはちょっとソ連軍を美化し過ぎるという感想も見掛けます。

内容的にはMDOの原典となり得る要素が満載で、こういう部品も蓄積され、進化的な発展の中でMDOにも取り込まれている、ということでしょう。
こういう矛盾するかもしれない「原則」をも前提を考察した上で同時にドクトリンに昇華させることができる。
米国のオペレーショナルアートの羨ましいところです。

868 :JTAC:2019/04/05(金) 23:08:41.47 ID:E8dy7cza.net
やはり文献をパラパラ見ていると、ときどきEBO派がMDOにかこつけて巻返しを図ろうとしています。
彼らの論法は「重心(center of gravity)」を槍玉にあげて、
「物理的に重心を打撃」しようとする「クラウゼヴィッツは時代遅れ」。敵の認知を操れるはずだ、と。

869 :JTAC:2019/04/05(金) 23:18:51.72 ID:E8dy7cza.net
敵の意志は「推測」はできても完全な把握は無理なのです。ましてや「所望効果に基づく一方的な操作」など傲岸不遜。
だから「戦場の霧」という。

これを克服するには観測するしかありません。観測-方向概念化・方向性-決心-行動のループを回すしかない。
見に行け。そしてループを回せ。回せ回せOODAループ。

870 :名無し三等兵:2019/04/06(土) 13:50:23.32 ID:fmBvwlJG.net
心理戦に関連する事項として言えるのは

○人間の無意識(心理)は存在する。
○心理は基本的な欲求(生存・性欲)に影響される。
○基本的な欲求が満たされるとより高次の認知を求める。

人間の心理を操作できるか?と言えば答えはYESですが、同時に固有の性質にも大きな影響を得ます。
「心理操作は可能ではあるが、同時に固有の性質に左右され困難」
何のことはなく、他の戦略位相同様の複雑性に左右される非線形な空間だということです。

871 :JTAC:2019/04/06(土) 13:58:01.96 ID:fmBvwlJG.net
例えば臨床心理士が精神的に不調な患者を治癒する場合、定期的に「カウセリング」して心理状態を観測しつつ治療方針をフィードバックするはずです。
治療も心理療法もあれば、物理的な抗うつ剤等薬物の使用、食事、運動様々なバリエーションがあるはずです。

情報・心理戦学派(仮称)は、軍事作戦になったとたん、突然会ったこともない連中の心理をエンジニアリングとして操作できるとする。
この楽観性がどこから出てきたのか分かりません。
あまり「科学的」ではないと思う。

872 :JTAC:2019/04/06(土) 14:09:42.48 ID:fmBvwlJG.net
「固有な性質」に加え内的・外的な「戦略環境」も加えるべきですね。

どれだけEBOを駆使しても「無理」ってものもある。
アフガニスタン人がアメリカの傀儡政権を礼讃してユノカル様のパイプラインを唯々諾々と認めるとかw

ないね。
少しは懲りてほしい。

873 :JTAC:2019/04/10(水) 02:13:39.07 ID:D0S5ws4j.net
アンドリュー・マーシャル
(米国防総省評価局長、元ランド研究所)
ラムズフェルドのRMA、統合エアシーバトルの提唱者の一人。

国家戦略、軍事戦略における非線形を見るわちきとしては「端迷惑(だった)ジジイ」 という感想ですね。

「帝国の参謀」「国防総省のヨーダ」というキャッチフレーズはかっこいいですが。

874 :名無し三等兵:2019/04/10(水) 02:18:15.18 ID:D0S5ws4j.net
戦略・作戦というものをリニアな定量的・定性的には評価できない、という立場です。
ウォーゲーム(兵棋)で敵対的な意思と向かい合え。

875 :名無し三等兵:2019/04/10(水) 08:35:44.03 ID:D0S5ws4j.net
マーシャル他ランド研究所のまわし者が推進していたB-1戦略爆撃機プロジェクトは、ジョン・ボイドが最終的に米空軍から首を切られたトリガー。
彼らEBO派と機動戦(作戦術)学派との思想的対立はかなり根深い。

B-1に関しては、ソ連サイドへの支出の強要という観点からも無駄でしたね。
ソ連防空軍の歴史は古く1948年から存在し、要撃戦闘機以外にも地対空ミサイルで国土を覆っていました。
B-1がなくても帝国主義者のU-2偵察機の浸透を阻止するためどの道、防空軍は増強してた。
B-1単体としては無駄。
「競合」どころか日頃からCIAがU-2で「紛争」煽ってたがな。

876 :名無し三等兵:2019/04/10(水) 08:40:59.08 ID:D0S5ws4j.net
ランド研究所のおねちゃんがマルドメについて語ってくれるのを聞いて(つべ)、英語さっぱり分かりませんが
どうせF-35もっと買え、というとるんだろうなと。
だいたい要旨はあたっとるでしょ。

877 :JTAC:2019/04/10(水) 08:55:19.58 ID:D0S5ws4j.net
墜落したパイロットには気の毒だが、F-35Aは航空安全上ものすごく不安定な面を抱えています。
ミッションソフトウェアが機体のマニューバにまで干渉してきて、しかも未完成で今後も頻繁にバージョンアップされます。
ソフトが原因だと事故も再現検証困難で原因特定できない。
しかも、事故調の途中でのバージョンアップの可能性もある。直接改善できない輸入機の悲しさ。
けっこう物造りを嘗め腐った手法ではあります。

少数機に止めてあまり深入りしない方が良いと思いますが、もう手後れですね。
導入を推し進めたシビリアンなみなさんは誰が責任をお取りになるのですかな?

878 :JTAC:2019/04/10(水) 22:48:43.65 ID:8ZG7Pj6A.net
Effect-Based-Operation(EBO)の前提は戦略的な状況を複合的なシステムととらえ、これを分析します。
(System of System Aproach(
SoSA))

これれを元に作戦を組みたてますが、クラシックな目的ベース作戦ではstrategic objectからtaskを導出するのに対し、EBOではeffectを導出します。
これは、さらに下部構造のactionと一意的に結び付いておらずSoSAで導出されるシステムネットークの形態をとります。
これらに対する順次的・累積的効果によりstrategic objectの達成をはかります。

879 :名無し三等兵:2019/04/10(水) 22:53:26.99 ID:8ZG7Pj6A.net
実はEBOのプロトタイプはアメリカ陸軍航空隊が策定したAWPD-1と言われます。

これは失敗どころか至上空前の神話レベルの成功を納めた空軍戦略です。

industrial web theoryはまさにSoSAの走り。

880 :名無し三等兵:2019/04/11(木) 22:56:39.22 ID:embMZTWj.net
EBOが成立する条件は、対象とするシステムがクローズ系でほぼ全ての情報が既知であるのが前提です。
AWPD-1の対象とするナチスドイツ、大日本帝国の生産システムは、極めて初期段階のテイラーシステムでその全系を把握するのはアメリカにとって容易だった。
(なんせ、ナチスドイツの産業資本のかなりのパーセンテージがアメリカの資本で・・・)
どこ爆撃すれば経済や軍需産業が止まるか判断するのは容易だったと言えるでしょう。

さらにレシプロ機の開発競争で「成層圏への競争」に関して、ターボチャージャー・スーパーチャージャーで決定的なアドバンテージを持っていた。
枢軸側の頭上から、かなり好き放題に爆撃できる基盤がありました。

ただし、これらの前提はWW2後には失われていくわけです。

881 :JTAC:2019/04/11(木) 23:08:10.84 ID:embMZTWj.net
ベトナムでのラインバッカー作戦が典型と言われ、戦術的には爆撃は成功ですが、そもそもベトナムの武器弾薬の策源地はベトナムには無い。
ロシア、チャイナにありました。時間を与えれば回復するのは自明之理です。

さらに、「成層圏への競争」はロケット・ミサイル出現で終了です。
高高度偵察機もケチな地対空ミサイルで叩き落とされる時代になりました。
(ステルスはある意味「夢よも一度」ですが、まぁ戦略的には「夢」で終わりですね。早く夢から覚めろ。)

882 :名無し三等兵:2019/04/12(金) 09:56:07.30 ID:8jQ9WfJk.net
>>877
ただのバーディコ

空間識失調だろう。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E9%96%93%E8%AD%98%E5%A4%B1%E8%AA%BF

883 :名無し三等兵:2019/04/12(金) 23:09:31.94 ID:2i/UYD40.net
>>882
現段階で人為的要因と見るのですか?
それは無いでしょう。
過去、同じ機体で2回不具合が出てたようです。

884 :JTAC:2019/04/12(金) 23:15:56.05 ID:2i/UYD40.net
ハードが原因なら、極論すればバイナリーチェックで部品を絞りこんでいけば再現性がとれて必ず原因にたどり着きます。
こころがソフトだとそうはいかない。

空自は主要装備が高価で、最後に入った戦闘機がF-2(改修はしているが)。90年代の機体です。
2010年代のソフト制御主流の装備の恐ろしさは認識してなかったのかもしれない。

885 :JTAC:2019/04/12(金) 23:19:48.72 ID:2i/UYD40.net
F-35Aは、フライバイワイヤーの飛行制御に加え、センサーフュージョンの結果から敵センサーを回避するためのマニューバを一部機体が勝手にやってしまいます。
ある種の無人操縦に近い。
原因特定はかなり大変だと思いますよ。

886 :JTAC:2019/04/12(金) 23:43:04.87 ID:2i/UYD40.net
ベトナム戦争の敗退を機にアメリカ空軍から新たなEBOモデルが出現しました。
ジョン・ワーデンのファイブ・リング・モデルです。
これは敵国のシステムを5重のリングに例え
第1リング 指導部
第2リング 構成主要素
第3リング インフラ
第4リング 住民
第5リング 戦闘組織
と見なします。

これらに対し求めたい効果に必要なリング各階層のノードに対し同時に攻撃(パラレルアタック)を加え所望のシステム麻痺を実現させます。

887 :JTAC:2019/04/12(金) 23:59:46.19 ID:2i/UYD40.net
ジョン・ワーデンが育てた航空作戦立案組織「チェックメイト」は湾岸戦争時に中央軍に派遣され航空攻撃目標立案に辣腕ふるい大きな成果をあげました。(インスタンドサンダー(瞬雷)作戦)
(ワーデン本人は不参加、チームをチャック・ホーナーに持っていかれ、そちらの立案チーム「ブラックホール」に吸い込まれた)

ただし、それでも効果には明らかに限界があり、クウェート解放には地上戦が必要でした。
またサダムの親衛隊主力は健在で戦後の反フセイン組織の反乱を容赦なく鎮圧しますた。

ワーデンはクラウゼヴィッツの重心概念をはっきりと肯定・認識しており、これらが拡散してファイブリングが見いだせない場合もあると言及しています。
そのへんは後のEBO全盛時代の理論家達よりは健全かと思います。

888 :名無し三等兵:2019/04/13(土) 14:46:37.73 ID:CN4b7kG5.net
EBOを教義としてまとめあげたのは、ワーデンの「チェックメイト」スクールの一員であったデビット・A・デプテューラ(最終階級空軍中将、空軍参謀本部情報部長)。
イラク戦争においてEBOは一つの頂点を迎えました。
極めて少数の空陸統合軍の攻勢により数では数倍のイラク軍の指揮を喪失させ、フセイン政権ごと瓦解させた。

そして、戦後、唐突に捨てられました。

889 :名無し三等兵:2019/04/13(土) 15:04:23.22 ID:CN4b7kG5.net
正確に言えば、アメリカ陸軍もしくは統合軍として「EBOという言葉は使わない」ということでしょうか。

この経緯は日本から見てると錯綜していますが、一つはEBOに基づくイラク・アフガニスランの安定化作戦がさっぱり上手くいかなかった。

さらには、EBOの老舗イスラエルの2006年のレバノン侵攻の頓挫が作用しているようです。
特に後者についてはヒズボラに関する正確な情報、SoSAが結局のところは無理で、本質的なダメージを与えることができなかった。
EBO派のダン・ハルツ参謀総長は更迭され、イスラエルのオルメルト政権は求心力を失った。

890 :名無し三等兵:2019/04/13(土) 21:33:37.54 ID:PaUHfeHb.net
EBOの功罪として、当然「功」の要素はある。

非常に頭コチコチの原理・原則主義から脱却して、対象を「システム」(要素と関係からなる)とする世界観がほぼ定着の域に達したこと。

さらに戦争の進め方で、あまりにも「順次的」な発想のみ(中間目標a-中間目標b・・-最終目標)から、「累積的」な効果も併せて議論できるようになったこと。
これは、異なる軍種による統合作戦を考えていく上でも議論の土台を提供するでしょう。

891 :JTAC:2019/04/13(土) 21:45:48.20 ID:PaUHfeHb.net
EBOの「罪」としては、システムが全部「見える」と誤解、あるいは誤解を招いたこと。

これは、90年代の情報万能主義(情報RMA・IT万能主義)と併せて考察すべきでしょう。
情報化・IT化で敵の手の内まで全て「見える化」され、さらには所望の「影響」を与えられるという誤った前提によります。
「戦場の霧」は戦争の本質(敵の自由意志)に根ざすものでこれが晴れることはありません。
戦争はどうしようもなく未知で不可知なものです。
情報化されたとしても、作戦サイクルの変化にともない新たな未知・不可知な要素が登場します。

これ、今でも「情報万能主義」に頭焼かれている連中が多くて実生活でも辟易させられる。そろそろ起床の時間でしょう。

892 :JTAC:2019/04/13(土) 22:53:04.62 ID:CN4b7kG5.net
現代作戦術のコアである「operational process」は「plan(計画)」→「prepare(準備)」→「実行(ezcute)」の内側に「vizualize(可視化)」→「describe(描画)」→「direct(指令)」のダブルループ。
常にあらゆる段階で「可視化」「可視化」「可視化」しようとします。
逆に言えばシステム構造が「見えない」ことを前提とし、可視化のループを回そうとします。

市販本で流行ってる「PDCAサイクル」は状況が単純な世界でのみ通用する半ばルーチンワークの思考過程です。
敵対的な複雑系の中でOperational processを実装してる相手(作戦術を実装してる敵)と戦う(戦術レベル以下の思考過程で)と包囲殲滅されます。
戦史上、本当に死屍累々で要注意です。

893 :JTAC:2019/04/17(水) 22:10:37.25 ID:ximlCHcA.net
現代作戦術の最終奥義、いや教義は"System operational design"(以下、"SOD")と呼ばれ、アメリカ陸軍が採用している方法論です。

これはオーストリアの科学者、ルードヴィッヒ・フォン・
ベルタランフィの「一般システム理論」を作戦術に適用したもので、
EBOと同じく戦略環境及び作戦術の構成を「相互に作用する要素から成り立つシステム」と見る世界観を元にしています。

894 :JTAC:2019/04/17(水) 22:20:25.36 ID:ximlCHcA.net
ただし、EBOと大きく異なるのはシステムを要素還元できる閉鎖的なものとは見ず、
外部に開放され、構造・機能が常に変化する生物学的な世界観を元にしています。

SODからは「最適解」が求まるわけではなく、あるシステムを漸進的に改善しながら環境に適合した形態に「進化」させることをめざします。

895 :JTAC:2019/04/17(水) 22:52:57.41 ID:+dDjlU4F.net
SODの採用は大きく「狭義」と「広義」があり前者がイスラエル、後者がアメリカです。

「狭義」のイスラエルは一時期、軍事用語も全て一般システム理論のものに変えましたが、さすがに破綻しSODを放棄しました。

一方でアメリカによる「広義」のSODの採用は、外観はそれほど従来のmilitary deceition making process(MDMP)と変わりません。
ただし、ものの見方が大きく変わっています。
作戦術を「任務」からブレイクダウンしていく一方向なものとは見ず、これらをシステムとしての関係性と見、operational processにより進化させることで「本質的な問題点」に挑みます。

作戦の初期では予想もできなかった「レマーゲンのケチな鉄橋」が全軍の重心たる場合もある。
そのような状況の変化にも機敏に「本質」を見抜き適応します。

896 :JTAC:2019/04/17(水) 23:09:26.60 ID:Nv+rctLa.net
SODだのシステムだのいかにも奇をてらった思想ですが、実は古典軍事思想とも相性が良い。
作戦術の真祖・モルトケ曰く「戦略(作戦)とは臨機応変の体系(システム)である。」
まさにSODそのものです。

それもそのはず、クラウゼヴィッツ、モルトケ他ドイツ兵学も、根本の哲学的な部分で隣国・オーストリアのウィーン学派(政治学・経済学・心理学・物理学)の影響下にあります。
共通の知的基盤の上に立つので近似的な解答が出てくるのも首肯できます。
SODの意義は、やや散文的なドイツ兵学を応用するための一つの教義体系とも言える。

システムだの生物学だの奇天烈な言葉に惑わされずチャレンジすべき兵学思想です。

897 :JTAC:2019/04/17(水) 23:19:49.35 ID:4IEliB9K.net
・・・などと温いことを考えていたが、マルドメの用語はバリバリSODの概念を使っているような気がする。

「非統合化」や「結集」はシステム理論の概念でしょう。
あまりミリタリー的ではない。
ついにアメリカ陸軍も追い詰められて「秘奥義」を繰り出してきましたかね。

これまで直接は使用しいぇこなかったが、SAMS(CGS校で作戦術を研究・教育する課程)では2000年代中期以降リベラルアーツとして一般システム理論、複雑系理論、カオス理論を研究・教育していたそうです。
もう十年以上のアドバンテージがある。遅れましたね。

898 :JTAC:2019/04/17(水) 23:28:01.35 ID:4IEliB9K.net
自分の探した限り、軍事に限らず一般でも正面から一般システム理論、複雑系科学を論じた学術書は無いように思う。
いつも三省堂で探していますが見た記憶が無い。

AIを本気で研究・普及させるなら必須としか言いようがない気がしますが、東京大学を始め御関心が無いようですね。

AIって何でしょう?
やる気なし?

899 :JTAC:2019/04/17(水) 23:35:04.01 ID:2o6wD3FR.net
どうしても、上に行けば逝くほど要素還元的な思想から抜け出せない。

日本は企業レベルではAIは無茶苦茶進んでいます。
産業ロボットのシェア、半端無いです。堂々の世界一位です。

ただし、それを広く普及し戦略的に経済・社会、それから軍事に活用していくには学会、さらには政治の理解が必要です。

だが、現状は線形(リニア)な世界観から抜け出せない。
AIAIとガァガァ喚いているところが一番無知な気がします。

900 :JTAC:2019/04/21(日) 20:48:51.05 ID:0fFsmTsa.net
戦略的ゲームチェンジャー最有力と言われるAIですが、現在の技術を正確に言えば「バックプロパゲーション学習方式の多層ニューラルネットワーク」。
局所的なパーセプトロンに対する入力値をディープラーニングする中で、重みや閾値を誤差逆伝搬で修正していくと。

これ、実は相当昔からあります。そして理論的な部分はゾッとするほど進歩してないです。

901 :JTAC:2019/04/21(日) 20:53:03.99 ID:0fFsmTsa.net
どこが問題かと言えば、局所の範囲を広げたり、ネットワークをさらに多層していくと、計算量の増加がn2乗問題になり頭打ちになってしまいます。
数学的に限界点がある方式なのです。

902 :JTAC:2019/04/21(日) 21:01:58.96 ID:0fFsmTsa.net
問題が単純で小規模な内は、かなりエレガントな成果を出して人間を驚かせます。
ただし、複雑化、大規模化していくと計算量の問題で頭打ちになる。
人間の期待を裏切るわけです。

ハード面で何とか実装できるエキスパートシステムとしては昔から有為な結果を出しています。
ところが「一般的な知能」としては完全に限界が見えています。

「日本がAI強い」というのも語弊があり、「産業分野の機加工技術のエキスパートシステムへの応用について強い」が妥当な表現でしょう。

903 :JTAC:2019/04/21(日) 21:12:05.92 ID:0fFsmTsa.net
そこで問題にしたいのは「AI」というものをエキスパートシステムとして進化してる現実を見ずに、あたかも普遍的なものに誤解させるような表現です。

特にNHK(日本放送局)。
「中国のAI研究は日本の数倍進んでいる」「中国のビックデータの環境には到底敵わない」「中国の(ry」

そもそも「AI」と一括して扱えるレベルにない。「中国様の先進AI研究」含めて。
エキスパートシステムとして分野別の優劣はあるかもしれまぜんがね。
こいつら、全く理解してないのではないか?と呆れます。

904 :JTAC:2019/04/21(日) 21:43:38.71 ID:0fFsmTsa.net
「将来的にAIが一般的な知性に到達するか?」と問われれば答えはYesです。
我々「人間」という物理現象があるのでそう思わざるを得ない。

ただし、今の「局所的な入力を総合する多層ニューラルネットワークの先にあるのか?」と問われれば答えはNoです。

「エキスパートシステムとして実装・洗練させる」という段階と、「各エキスパートシステムを統合する(未知のブレイクスルー)」という少なくとも二段階があります。
後者はマンハッタン計画並のブレイクスルーでしょう。
ただし、不可能ではないし挑む価値はある。

905 :JTAC:2019/04/21(日) 21:55:33.29 ID:0fFsmTsa.net
将棋の電脳戦において、プロ棋士がAI将棋に破れさったわけですが、
これも正確にはAIという技術というよりも、「ポナンザメソッド」(敵見方の三つの駒に着目した評価で大幅に計算量を削減)という「戦略」に敗北した、と言うべきでしょう。
(チェスで先行研究があったそうですが)

ポナンザを開発した保木氏のエキスパートシステムを開発していく上での戦略に敗北したわけです。
この「史実」は中々に示唆に富んでいると思います。

906 :JTAC:2019/04/21(日) 22:11:31.17 ID:0fFsmTsa.net
今後、戦略的なゲームチェンジャーと言われるAIを研究開発する上で考察すべきは
一般的な知性にブレイクスルーする上での「複雑系科学」全体の広範囲な研究です。
「現在のAI技術の延長」という狭い部分にフォーカスしてると木を見て森を見ずになる。

「エキスパートシステム」としての各分野のAI技術は当然洗練させるべきです。
ただし、これに加えてエキスパートシステムそのものを生み出す学術的、さらにはこれを「アーキテクチャ」に発展させる社会学的な複雑系科学全体の有り様についても研究し実装していくべきです。
こうした、社会全体の意識や考え方の変革を含めた広い研究・施策の先に科学技術としての「普遍的な知性としてのAI」も見えてくるように思います。
それは、支那のような権威主義的な思想ではなく、自由で自律した精神の方に適合性があります。
まだまだ日本も呆れるほど権威主義的ですが。

907 :JTAC:2019/04/24(水) 22:06:54.52 ID:EShcf2TS.net
サイバー戦について、クローズアップされるのはハッキングの攻防ですが、少し視点を変えてはどうでしょうか?

「情報ネットワークのコントロール」という観点からもう一度サイバー戦を見直すのです。
単にハッキングを競うわけではなく、敵味方のオープン系・クローズ系のコントロールを競い
究極的には通信ネットワークを流れ、処理される情報量によって「サイバネティック優勢」を確保します。
劣勢の場合でも敵の「サイバネティック優勢」を「拒否」することで敵にコンバージェンスの窓を作らせないようにします。

908 :名無し三等兵:2019/04/24(水) 22:12:16.95 ID:EShcf2TS.net
某「攻殻機動隊」の自閉モードのように通信ネットワークせずに小部隊が独立行動とる分にはサイバネティック劣性の下でも戦闘可能です。

ただし、単純な行動に限定され統合・諸兵科、あるいは作戦次元の大規模作戦を高速ループで回すことは困難になります。

909 :JTAC:2019/04/24(水) 22:28:46.11 ID:EShcf2TS.net
これに勝ち抜くためには、やはりオープン系・クローズ系のモニタリング(可視化)ですね。
(ハッキングが横行する環境で難しそうですが。)

「先方」は「五毛党」による人海戦術がお好きなようですが、当方はAIエキスパートシステムのキラリと輝る知性でお相手いたします。

同盟国を含めた広範囲な連携で情報ネットワークを可視化していくには、やはりオープンソースのインフラ構築は必須でしょう。
そもそも自分のOSの中にバックドア付きのブラックボックス「マイクロソフトWindows」が入っていては話になりません。
プーチンロシアもオープンソースのLinuxに切り換えたそうですが、これは自分も賛成。
サイバー戦に本気で勝ちたいなら政府系はLinuxに切り替えるべきですね。
それでAI可視化エージェントを標準実装し戦いに備えます。

910 :名無し三等兵:2019/04/24(水) 22:30:32.34 ID:EShcf2TS.net
サイバー戦も80年代からの歴史があり、ある程度の戦略・作戦s

911 :JTAC:2019/04/24(水) 22:39:46.84 ID:EShcf2TS.net
セオリーは明らかになっています。
情報ネットワークを可視化していくには月並みですが「関係機関の連携」が極めて重要です。
逆に言えばサイバー攻撃の狙い目は組織間を跨いだ端末を狙うのが勝ち目になっていなす。

80年代の「ある事件」ではアメリカと西ドイツの連携した追跡により西ベルリンに潜入しハッキングに及んでい工作員はあっいう間に追い詰められ、リアルに郊概に駐車してあるクルマから黒焦げの遺体で発見されました。
この業界ではわりと有名な事件です。
サイバー戦史も編纂する必要がありますね。

912 :JTAC:2019/04/24(水) 22:59:07.02 ID:EShcf2TS.net
支那の攻勢が終末を迎えたなら、容赦なく反転攻勢に出ます。
サイバーなら専守防衛の日本でも支那本土をちょっとだけ上海、北京当たりを焼き払っても許されますよね?
物理的に攻撃しているわけでなし。
少しだけ先方のシステムにリモートログインするだけです。

支那は、どう見ても組織間の情報ネットワークの連携は「最悪」です。
防勢的サイバー戦、まともに遂行できるとは思えません。
軍民の癒着の酷いところから、システムをブルーフォースに塗り替え「サイバネティック優勢」の窓を作ります。

サイバネティック優勢の窓を活用して、我が統合機動防衛利力は存分に「作戦火力」「作戦機動力」を駆使し同地のネットワークが麻痺した人民解放軍を殲滅させていただきます。

そうせよと「ゴースト」が囁ぬのです。

913 :JTAC:2019/04/25(木) 21:46:49.58 ID:ZkmPK5nO.net
サイバー戦→「攻殻機動隊」
情報心理戦→「PSYCHO-PASS」

やけにリアルですよね。
フィクションとは言え真剣に考えて構成したものは、かなりリアルな「ウォーゲーム」たり得ると。
関係者は一通り観るべきですよ。
嫁の白眼視には精神力で耐えろ。

914 :JTAC:2019/04/28(日) 11:07:05.51 ID:ZAiQZb2J.net
アメリカ陸軍も80年代の作戦術導入には四苦八苦しました。
何を教えて良いかも分からない。
従来の運用教義の教育体系は

戦略→陸軍国防大学(Army war college)
戦術(諸兵科)→陸軍指揮幕僚大学(CGSCのCAS3他)

となっており「作戦術」を教える母体がありませんでした。

そこで、作戦術の導入にあたり、当時の諸兵科協同センター長兼CGSC校長のウィリアム・リチャードソン中将がCGSC校の中に
"School of Advanced Military Studies(SAMS)"という小さなコースを設けたのが発端です。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0e/School_of_Advanced_Military_Studies_%28crest%29.png/200px-School_of_Advanced_Military_Studies_%28crest%29.png

915 :JTAC:2019/04/28(日) 11:18:29.75 ID:ZAiQZb2J.net
開設当時のSAMSは、学生13人の小さな課程で手狭な体育館(通称・"ベル"ホール)を改修し教官・学生を押し込めました。

教官の長には「エア・ランド・バトル」を教義化した81年度版FM100-5を執筆したワズ・デ・チュジェ大佐(Huba Wass de Czege)に
「お前、責任を取れ!」と押し付け・・いや任命し目出度く「作戦術」の教育課程が発足しました。

916 :JTAC:2019/04/28(日) 11:28:54.12 ID:ZAiQZb2J.net
wikiによると、初期のSAMSの教育内容は兵学思想、クラウゼヴィッツ、ジョミニ、冷戦中なので毛沢東とトハチェフスキー、さらに近現代戦史。
そして、これらに関する修士課程相当の論文執筆×2。
(一年未満のコースで二本は地獄w)
とどめに課程修了前の厳しい厳しい口頭審問です。

最新の知識とは、「お勉強」で得られるものではありません。紙に書いた瞬間から陳腐化が始まります。
古典戦史の研究も含めて、「現在進行形で研究している研究者自身の頭の中」にしか存在しません。
研究論文あなどるなかれ、です戦争に勝ちたいなら。

917 :JTAC:2019/04/28(日) 11:40:39.92 ID:ZAiQZb2J.net
想像してください。

わりと華やかなCGSC校の片隅で、打ち捨てられたような体育館を改修した小汚ない一角に、
どう発音して良いかも分からないハンガリー移民の教官と13人の学生が「クラウゼヴィッツがどうたら」「ケーニヒスグレーツの会戦がどうたら」と黴臭い根暗な会話にふけっていたのです。

とどめに、どうも「ランドの回し者にB-1爆撃機の件でめでたく空軍を退役に追い込まれた」ジョン・ボイドも講師として出入りしていたようです。

この怪しい集団が、後に世界を少しばかり変え「ジェダイの騎士」と称えられたSAMSの初期の姿です。

918 :名無し三等兵:2019/04/28(日) 11:53:29.69 ID:ZAiQZb2J.net
SAMSはエリートと言えばエリートですが、卒業生見ても中将止りの方が多くやや日影の存在です。
アメリカ陸軍で出世したかったら何とか言っても戦略研究のメッカ、国防大学をめざし、そこからペンタゴンに入るべきですね。
こっちの卒業生はアイゼンハワー他淙々たるものです。

SAMSの初期のモットーは"Be more than you seen."「うわべに見える以上であれ(みてくれを気にするな。)」

このへん、国防大学卒でマスコミにも露出しまくっていたノーマン・シュワルツコフ中央軍司令官と、
中央軍の作戦セルの片隅で、実質的に「砂漠の嵐作戦(左フック)」を立案しながら、ひっそりと戦史の影に佇む「ジェダイの騎士」との対比が際立ち興味深いところです。

919 :JTAC:2019/04/28(日) 12:10:42.78 ID:ZAiQZb2J.net
SAMSの指向の際立った特長は「批判的思考(critical thinking)」と言われています。

○あらゆる物事の問題を特定して適切に分析すること
○問題とは、単に否定的になるのではなく自身の論理構成や内容について内省すること
○考察対象をよく理解すること
○間違った推論を起こす暗黙の前提を明らかにすること
○証拠について評価
○循環論法や人身攻撃など論理的な誤りを避けるための誤謬についての理解

インターネットに転がってるSAMSの論文を読み漁ると、まさにこんな感じですね。

この批判的思考の結実が、同様の戦略環境の分析から、防勢作戦のデザートシールド作戦→空軍主体の正面町攻撃「インスタントサンダー作戦」→
前者を包含しつつも、新たに戦域に開進した第7軍団による側面への機動・包囲作戦「デザートストーム作戦」と柔軟に進化させた一連の作戦立案です。
動員→作戦準備→作戦実施も含めて観察すると、さらにジェダイの騎士の柔軟さが際立つ。
これぞ作戦術の神髄ってとこですかね。

920 :JTAC:2019/05/01(水) 10:24:29.80 ID:q8xllU0f.net
SAMSには「作戦術」に焦点を当てたAdvanced Military Studies Program (AMSP)に加え、
「戦略術」に焦点を当てたAdvanced Strategic Leadership Studies Program(ASLSP)というシニアコースもあるようです。
これは、国防大学が「大戦略(grand strategy)」に焦点を当てているのに対し、「戦域戦略(theater strategy)」を研究・教育する必要性から生れた(1984年)という。

大戦略、国家戦略と戦域戦略との差違は、ミリタリー・シビリアン・リレーション(政軍関係)を想像しますが、
アメリカ陸軍では既に陸軍内で異なるlevel of warの視点があるようです。
これはニューウェル読んでても中々気づきませんね。

921 :名無し三等兵:2019/05/03(金) 12:58:40.99 ID:Bh0yeXIr.net
軍事を軍事を包含した「国家戦略」として認識したのはおしらくイギリスが最初と思われますが、実践面ではWW2のアメリカが実質的な開闢と言えるでしょう。
これを振り替える上で、その理論的バックボーンたるアメリカ陸軍国防大学のあり様は興味深い。

922 :JTAC:2019/05/03(金) 14:04:40.95 ID:Bh0yeXIr.net
アメリカ陸軍国防大学は、米西戦争の際のあまりの戦争準備の低調さを教訓としてできたようです。
アメリカは、(国民そのものはガンマニアの暴力狂だが)市民生活を脅かすものとして、基本的に軍事を忌避する傾向がある。
が、19世紀に入り欧州各国でボコボコ参謀本部とそのバックボーンの陸軍大学ができると、さすがにそれではあまりに戦争準備のハンディが大きくなった。
そこで、ついに国防大学が生まれたわけですが、初期の活動は低調であったと言えるでしょう。

それがWW2を境にして変わっていくわけですが、その中心には国防大学1929年修了生、アメリカ陸軍総軍司令官のレスリー・マクネア中将というかなり個性的な軍人がいました。
国家戦略、軍事戦略はどうあるべきか。レスリー・マクネアの業績(功罪含めて)を追いかけると、興味深い洞察が得られます。

ちなみにワシントンにある現在の陸軍国防大学の校舎は「フォート・レスリー・J・マクネア(Fort Lesley J. McNair)」と呼ばれています。
なかなかに示唆を感じる。

923 :JTAC:2019/05/04(土) 17:11:23.00 ID:3+ty7tti.net
レスリー・マクネアの業績は、1942年段階で78万人だった米陸軍を、1943年に220万人、1945年で800万人に拡張した「戦力造成システム」を構築したことです。
兵科は伝統的な歩兵、野戦砲兵、騎兵、沿岸砲兵に加え、空挺、機甲、タンクデストロイヤー、防空砲兵が新たに加わり、枢軸国と渡り合える装備がオンハンドされ、
さらに、
これを使用する人員が募集され、訓練され、戦力化され、最終的には運用されて枢軸国を粉砕しました。
まさに史上空前の軍事戦略における業績と言えるでしょう。

マクネアは、当初、陸軍参謀長マーシャルが司令官を兼務する陸軍最高司令部の参謀長として、
1942年の組織改編後は実業務を所掌するアメリカ陸軍総軍の司令官として、この業績を成し遂げました。

日本で言えば陸上総隊司令と教育訓練研究本部長を兼務するような立場と言えましょうか?
(ただし、実戦部隊はアイゼンハワー、マッカーサーの遠征軍にそれぞれ渡される。主にアメリカ本土での軍政面の実務に権限を持つ。)

924 :JTAC:2019/05/04(土) 17:27:54.58 ID:3+ty7tti.net
この魔術は、当然、種も仕掛けもあります。

当時のアメリカは、フレデリック・テイラーとその弟子達による「標準化戦略革命(科学的管理法、scientific management)」の真っ最中にありました。

主に経済・経営に関わる方法論ですが、例えば工場の生産プロセスの各行程を要素還元し一度バラバラに分析します。
その後、この作業を規格化し、使用する治具を統一し、さらには工程を「女子供でも理解できる」ような簡易なマニュアルとしてドキュメント化します。
場合によっては、このマニュアル、ディズニーばりの漫画にしてしまいます。

言ってみればコロンブスの卵かもしれませんが、その効果たるや革命的で、生産効率向上は10倍20倍は当たり前、事実上∞化した、と言ってもいいのかもしれません。
少人数のチームによる生産ラインで全世界の需要にすら答えられるようになりました。

グローバリズムって、つまるところ、このことですね。

925 :JTAC:2019/05/04(土) 21:59:21.51 ID:vCTcryWk.net
マクネアは、実は最初は海軍志望でしたがアナポリス選考間の時間をもて甘し、ミネソタ州立ビジネス学校で学び、さらにウェストポイントを受け直し陸軍に入隊しました。

兵科は砲兵で、砲兵部隊勤務と装備開発(野砲・射表)畑を歩き、WW1ではアメリカ遠征軍司令部において技術と戦術能力を認められ35歳で陸軍最年少の将官(准将)に昇任しました。

WW1後の1928年、アメリカ陸軍国防大学に入校。
このときのカリキュラムの焦点は、戦時における陸軍全体の巨大なモータリーゼーションを前提とした経済、工業化、兵站上の諸問題、
師団以上の大部隊の戦略・戦術上の教義に対応できる組織・教育訓練・運用。
まさに、この直後、マクネア自身が遭遇する職務ドンピシャで研究と討議の時間を過ごしました。

これに加えて、マクネアはstaff functions (G-1 for personnel, G-2 for intelligence, G-3 for operations and training, and G-4 for logistics)のセミナーに参画しましたが、
これなどテイラー門下のエマーソンが提唱していた「ライン・アンド・スタッフ組織」そのものです。
参謀組織自体は19世紀前半にフランス、ドイツで生まれましたが、機能・組織を標準化して何百もの師団司令部を一挙に作りあげる標準化プロセスは、このときアメリカで生まれたと言えるでしょう。

926 :名無し三等兵:2019/05/04(土) 22:12:16.21 ID:vCTcryWk.net
つまるとこと、アメリカ陸軍国防大学で研究され、陸軍参謀本部・陸軍総軍で執行された「大戦略」とは、
経営学的手法(当時はテイラーの科学的管理法の応用)により軍を国家的視点で「経営」していくことだった、と言い切っても良いのかもしれません。

これは(直接知らないので"おそらく")、今でもアメリカ陸軍国防大学で教えているポリシーでしょう。
素朴な科学的管理法が、他大学(アイビーリーグ他)のMBAと歩調を合わせつつ、さらにえげつなくポジショニング戦略、イノベーション戦略、アジャスト戦略に発展していると予想されますが。

927 :JTAC:2019/05/05(日) 19:35:19.81 ID:8hVJbaFU.net
マクネアの陸軍「標準化」メソッドは、どこの軍隊も頭が痛い「兵科」の再編です。
まず、各兵科のトップの権限を潰し、これを総軍司令、つまり自分の元にまとめまうぃた。
(eliminated the branch chief positions ということですね。)

当時のアメリカ軍は各兵科が現代の「軍種」に近い権限(人事、装備、兵科運用教義策定)を持っていました。
マクネアは「兵科」そのものを潰したわけではなく、共通的な部分(募集、個人装備、共通個人戦技)を標準化した上で、
さらに兵科内部の機能・装備を標準化していきました。
これにより新編師団の編成が効率化されるだけでなく、新しい兵科(機甲・空挺・タンクデストロイヤー・防空砲兵)を加える余地も生まれました。

WW2で勇名を馳せた第82空挺師団、第101空挺師団もマクネアの施策の結果生まれた師団単位の空挺部隊です。

マクネアの陸軍総軍は、1943年段階で73個師団、1945年段階で89個師団の編成に成功しました。
しかも、これらは高度に自動車化され、高度に標準化された個人装備を持ち、高度に標準化された砲兵、戦車、戦車駆逐車、防空砲兵に支援され、
さらには特殊作戦が可能な空挺師団、山岳師団、ジャングル戦師団まで含んだ史上最強と言うしかない恐るべき陸軍です。

マクネアが総軍司令に就任してから僅か数年後のことです。
マクネアが開花させた軍事における「標準化戦略」の恐ろしさをまざまざと思い知らされます。
我らが日本、同盟国ドイツは「これ」に破れ去りますが、単純な物量や国力差の問題ではありません。
数年で「これ」が出現するのを想像するのはなかなか困難です。大戦略レベルの成果としか言いようがない。

928 :JTAC:2019/05/08(水) 00:45:03.84 ID:mvf0Sw0T.net
マクネアのアメリカ陸軍戦力造成の重要なマイルストーンが1941.9の「ルイジアナ演習(Louisiana Maneuvers)」です。
ルイジアナ州の3,400平方マイルの地域に40万人の兵士を動員。
ブルー軍・レッド軍の仮想2個軍による対抗演習で、フェイズ1では同規模の遭遇戦、
フェイズ2では二倍のブルー軍攻勢、レッド軍防勢の陣地戦で徹底的に教義の問題点を洗い出しました。

元来、アメリカ陸軍は南北戦争においても広正面作戦による"mass"と"maneuver"で南軍を粉砕した戦訓を誇っていましたが、
この前例の無い規模で自動車化された教義においても 戦闘状況下での機動を成し遂げ得ることを示しました。
特に第7騎兵師団、第1機甲師団の長距離機動の成果は顕著で「機甲師団」コンセプトの妥当性を立証しました。
また、本演習はCレーションが大規模使用された演習としても知られています。

ルイジアナ演習の成功によりアメリカ陸軍はWW2を戦いぬける確信ができたと評価されています。

929 :JTAC:2019/05/09(木) 00:49:57.31 ID:SXaIaKjr.net
ここからがマクネアの「罪」。
黒歴史ですが、ルイジアナ演習にはフェイズ2において防勢ドクトリンの検証も行われました。
対象脅威のナチスドイツは「ブリッツクリーク」という装甲集団の作戦機動により突破を図る超強力な攻勢ドクトリンをもっています。

マクネアのアメリカ総軍はこれを受け止める防勢ドクトリンを開発しました。
名付けて「タンクデストロイヤーコンセプト」。

930 :JTAC:2019/05/09(木) 01:19:20.10 ID:SXaIaKjr.net
旧式化した戦車の車体、ハーフトラック、大量生産したM4の車体を活用し、これに長砲身の75mmGUNを搭載。
砲塔はオープントップ等で軽量化。これにより、戦車を上回る高速で機動し、かつ長砲身の対戦車砲射撃でこれを葬る「戦車駆逐車(タンクデストロイヤー)」を生み出しました。

これを師団直轄の戦車駆逐大隊、さらには軍直轄のGHQにまとめて大集団で運用。
敵機甲部隊が突破を図ってきた場合、戦車以上の優速で装甲集団を側面から襲撃し突破をへし折ってしまいます。

このコンセプトはルイジアナ演習で実地で検証され大成功を納めました。
その結果、80個大隊もの戦車駆逐大隊の編成が始まるとともに、
当初16個の編成を予定していた機甲師団は6個にまで削減、あぶれた戦車大隊は独立大隊として歩兵師団にばらまかれました。

さらに対戦車戦闘は戦車駆逐車に預託したため、M4の砲身長は抑制され対歩兵戦闘に重点が置かれました。

931 :JTAC:2019/05/09(木) 15:16:58.81 ID:1p5qsdvw.net
マクネアの「タンクデストロイヤー」コンセプトは、北アフリカのトーチ作戦以降の実戦で有為な結果を残せませんでした。
1943年にもなると側面を開放して突進してくるドイツの「装甲集団」などなく、
ドイツ各装甲師団は隷下の戦車連隊を諸兵科連合の「戦闘団」として運用し、
また作戦単位の「装甲軍」も歩兵師団他を統合した柔軟な陣容でアメリカ軍の前にたちはだかりました。
防護の弱いタンクデストロイヤー各大隊は歩兵・砲兵との戦闘に巻き込まれ、いたずに消耗を重ねていきました。

また、長砲身の75mmを戦車駆逐車に優先的に配当したため、ドイツ軍のパンター、ティーガーに対し火力不足に陥ったM4は苦しい戦闘を強いられました。

これに対するマクネアの対応は、かなり固くなとしか言いようがなく、タンクデストロイヤーの牽引砲化に方針転換した以外は「黙殺した」と言ってもいいでしょう。
長砲身を搭載したシャーマンファイアーフライの生産・配備が本格化したのは、
マクネアがノルマンディーを視察中、コブラ作戦の誤爆に巻き込まれ爆死した後で、かなり露骨な形跡が伺えます。

932 :名無し三等兵:2019/05/09(木) 15:40:27.52 ID:1p5qsdvw.net
「防護を割愛した高速対戦車火器コンセプト」は、戦史上「戦車不要論」とともに時々登場します。
この30年後にも「対戦車ミサイル」とともに「アクティブェンス」ドクトリンを形成しますが、
概ねマクネアの「タンクデストロイヤー」コンセプトと同じ運命を辿ります。無惨な失敗です。

エドワード・ルトワックがこの事象を自著で取上げ秀逸な評価を下しています。
技術的には一見、戦闘面でもコスト面でも戦車に対し絶対の優位を誇りそうな対戦車ミサイルも、
「戦争の階層」を垂直方向に戦術、作戦、戦域戦略と上っていくと、また各階層での水平方向での敵によるパラドックスや摩擦にさらされると、相対的な優位性が損なわれていくということです。
戦術レベルでは天敵・砲兵の弾幕射撃、作戦レベルではコンバイドアームズにおける有利な条件作為(地域・敵・時間)の困難、
戦域戦略レベルでは敵作戦機動部隊の縦深作戦に対し広域配置を強いられることによるコスト優位性の喪失等です。

30年前のマクネアの「タンクデストロイヤー」コンセプトが失敗に終わった理由も同じ論理で説明がつきます。

933 :JTAC:2019/05/09(木) 16:59:01.13 ID:1p5qsdvw.net
マクネアの施策にはもう1つ黒歴史があります。
"Individual replacement system"です。
これは従軍し前線で戦ったGIベテラン連から「第2次世界大戦でアメリカ陸軍が採った最低最悪の施策」と言われています。

欧州侵攻で各部隊に発生する人員損耗をどのように補うか?
合理主義者のマクネアがとった施策は、各部隊が損耗に対し「装備や補給品」と同様に補充要求を出す、
アメリカ本土の「パーソナルセンター」は新たに徴兵された新兵を素晴らしく標準化された13週間の効率的な訓練で1人前にする、
部隊の人員補充要求対しパーソナルセンターは訓練しプールされた新兵を速やかに供給し部隊の勢力を維持する、
前線の負傷兵はパーソナルセンター管理下で回復を図り補充兵としてプールされる、
以上の施策でアメリカ陸軍の各部隊は前線にありながら、その勢力を維持しナチスドイツ崩壊まで戦い抜きました。

表面上は。

934 :名無し三等兵:2019/05/09(木) 17:17:12.20 ID:1p5qsdvw.net
戦場という最悪の条件下で、結局のところ人は何のために戦うのか?

眼前の精鋭SS親衛隊のMG42の金切音に直面し、衣食住、生命の安全を優先させるならば、ちょっと自分の足を撃ってしまえば言いわけです。
上手く言い分けが通ればパープルハート勲章をもらって前線からはおさらばです。
後方の暖かい病院のベットで綺麗な看護婦のお姉ちゃんといちゃつきながら彼の戦争は終了です。あとは復員して我が家に帰れます。
実際、それをやった兵士もいました。

が、大半の兵士はそうしませんでした。愚直に部隊の一員として戦い負傷し死んでいきました。
彼らは安全よりも戦友達の「認知」を求めたのです。
極端な例では、深刻な負傷を負った兵士が治療も早々に病院を脱走して原隊に戻ってきた例もあったようです。

935 :JTAC:2019/05/09(木) 17:29:57.22 ID:1p5qsdvw.net
マクネアの"Individual replacement system"は、この兵士の心理的機微に鈍感でした。
補充兵は結局のところ心理面で部隊の戦闘力にはならず、日に日に減少していく原所属の兵士が部隊の戦闘力を担い、過負荷によりさらに戦力をすり減らしていく悪循環です。

第101空挺師団第506連隊第2大隊E中隊を描いた「バンド・オブ・ブラザーズ」は、ノルマンディーからマーケットガーデンを経てバルジの戦いを迎える過程で、
前線の歩兵中隊が補充兵だらけになり崩壊していく様を克明に描きだしています。
「バンド・オブ・ブラザーズ(戦友達の絆)」というタイトル自体がアメリカ陸軍の施策に対する皮肉な告発になっています。

936 :Lans :2019/05/09(木) 17:57:50.36 ID:cQ5xCQaF.net
事実誤認に要注意
>タンクデストロイヤーの牽引砲化に方針転換した以外は「黙殺した」と言ってもいいでしょう。

M36ジャクソンを忘れてはいけない。
M4の76o型に対しても90o砲総部により存在意義を保持。

ただしM36ジャクソンも90o砲装備のM26パーシングの登場で消えますが、それは戦後の話。
(M26の登場はWW2末期)

>長砲身を搭載したシャーマンファイアーフライの生産・配備が本格化したのは

ファイアフライは英軍独自の改造車輛。
米軍はM4に新砲塔長砲身76.2oに換装し75o型と平行生産(一部修理時に現地で76oに換装したりもした)
M4A1(76)やM4A2(76)はコブラ作戦のあたりから投入され、M4A3(76)、M4A3E8等はバルジあたりから実戦投入。

つまり
>マクネアがノルマンディーを視察中、コブラ作戦の誤爆に巻き込まれ爆死した後で

その時点で76o砲型は生産配備が本格化しており相当数が参加中。

また、貴官の説明には、戦車駆逐車が活躍できなかった最大原因が語られていません。
それは1944年において、既に独軍戦車のまとまった攻撃は殆どなく、独軍戦車は防勢に陥っています。

つまりM4戦車や戦車駆逐車が独軍戦車と遭遇する機会が圧倒的に減少していたことが抜けています。
その為、戦車駆逐車は突撃砲(アサルトガン)的な運用に投入されました。

そもそも敵戦車が出てこないのですから、駆逐なんてできないんですよ・・・

937 :Lans :2019/05/09(木) 18:07:29.75 ID:cQ5xCQaF.net
米戦車駆逐車の砲弾消費ですが

徹甲弾10%、榴弾90%だったそうですよ。
つまり徹甲弾を撃つ目標自体がいないんです。

これはドクトリン以前の問題。

米軍が経験したまともな戦車戦は、ノルマンディの数カ月とバルジ戦の数カ月のみ
(それもノルマンディでSS装甲師団が集中したカーン付近は英軍の戦場であり、米軍がまともに独装甲師団とぶつかったのはカーンで戦力をすり減らした後のリュテッヒ作戦あたり)

938 :Lans :2019/05/09(木) 18:24:51.56 ID:cQ5xCQaF.net
このあたりを誤認すると・・・

>1943年にもなると側面を開放して突進してくるドイツの「装甲集団」などなく、
>ドイツ各装甲師団は隷下の戦車連隊を諸兵科連合の「戦闘団」として運用し、
>また作戦単位の「装甲軍」も歩兵師団他を統合した柔軟な陣容でアメリカ軍の前にたちはだかりました。
>防護の弱いタンクデストロイヤー各大隊は歩兵・砲兵との戦闘に巻き込まれ、いたずに消耗を重ねていきました。

になってしまいます。

正しくは
>1943年にもなると側面を開放して突進してくるドイツの「装甲集団」などなく
  ↑欧州米軍戦域では大規模な機甲部隊の攻撃を独軍が殆ど実施できていない(バルジだけ)、行えてるのは戦闘団単位の局所逆襲のみ

>ドイツ各装甲師団は隷下の戦車連隊を諸兵科連合の「戦闘団」として運用し、
>また作戦単位の「装甲軍」も歩兵師団他を統合した柔軟な陣容でアメリカ軍の前にたちはだかりました。
  ↑1943年のもっと前から実施している。別に独軍の運用が変わったわけではない。

>防護の弱いタンクデストロイヤー各大隊は歩兵・砲兵との戦闘に巻き込まれ、いたずに消耗を重ねていきました。
  ↑敵戦車に遭遇しないので、せっかくある戦力を無駄にせず、直協戦闘に投入した。


つまり本コンセプトは敵想定の第一歩から間違えていたのです。

>側面を開放して突進してくるドイツの「装甲集団」

そもそもから独軍の運用を理解していない状態で考えたコンセプトなど成功する訳が無いのです。
敵側のドクトリン研究。これ超重要。

939 :Lans :2019/05/09(木) 18:30:35.91 ID:cQ5xCQaF.net
ちなみに
側面を開放して突進してくるイギリスの「装甲集団」
に対して、独装甲集団が攻撃を仕掛けた例は存在しますが・・・

(マーケットガーデン中の独装甲旅団の反撃。ただし歩兵と砲兵の不足で一時的な後方遮断が限界だった)
(でも一旦はぶち切って、英第30軍団の進撃は大幅に遅れたのも事実)
(この時に英第30軍の側面を警戒掩護したのは82と101の米空挺師団だったりします)

940 :JTAC:2019/05/10(金) 16:35:30.50 ID:tMdaqNwf.net
>>936
>タンクデストロイヤー大隊

まずタンクデストロイヤー派も一枚岩ではありません。
マクネアは当初のコンセプト(軽量・大口径)に忠実で、エルアラメインの戦訓(牽引砲活躍)も助長し「タンクデストロイヤー大隊は牽引砲でいく」と再決心してしまいます。
それで、本土に残っていた大隊がどんどん牽引砲になってしまいタンクデストロイヤー(M10)派も呆然とさせます。
ジャクソンの量産が始まるのもマクネアが死んでからです。

さらに、M36ジャクソン。あれは、もはや「戦車」でしょう。

941 :JTAC:2019/05/10(金) 16:48:30.60 ID:tMdaqNwf.net
>>936
>>M4のバリエーション

76.2mm搭載型も砲身長・初速が不十分でパンターに太刀打ちできませんでした。
ファイアーフライの55口径でどうにかです。
敵のパンターサイドは同じ75mmでも脅威の70口径、初速1000m/s越えです。

それで米軍も(マクネアが死んだ後)イギリスサイドに「アメリカ版ファイアーフライ」の2000両脇以上の発注をかけます。
実際にオンハンドできたのは200両弱ですが。アメリカ戦車兵の苦闘は続く。

942 :JTAC:2019/05/10(金) 18:05:31.79 ID:tMdaqNwf.net
>>937
>米軍が経験したまともな戦車戦

さはさりながら、前線からは火がついたようにドイツ軍戦車の脅威を訴えてきます。
フォートノックスの戦車学校に至っては(マクネア亡き)AGFを恐喝してまで強引にパーシングの量産を始めてしまいます。

これは、戦車戦の発生は、数こそ少ないがオペレーショナルな次元で重要な位置付けで発生しているからだと考えられる。
バルジの戦いのドイツ軍最進出点はセルですが、ここで最終的にドイツ第2装甲師団の進出を阻止したのはアメリカ第2機甲師団です。
この戦闘は空軍の支援もあり米側の勝利に終わりましたが、考えさせたれるところはあったのでしょう。

943 :名無し三等兵:2019/05/10(金) 18:25:14.98 ID:tMdaqNwf.net
マクネアの「タンクデストロイヤー物語」には一定の合理性はあります。
確かに「大戦略」上アメリカの経済・科学技術のストロングポイントを生かせる部分戦略です。
1940年当時に各国が恐怖に陥ったドイツのブリッツクリークに対し、これに果敢に立ち向かい、しかも実効性があるコンセプトを産み出したのは天晴れなものです。
少なくとも、「ルイジアナ演習」の部隊実験までは合理性があった。

逆にフォートノックスの重戦車指向も問題です。
ドイツ軍は、生産性の悪いティーガー、パンターに踏みこみ結局は戦争に破れた。その轍を踏むことはない。

944 :JTAC:2019/05/10(金) 18:32:21.71 ID:tMdaqNwf.net
マクネアは、国家戦略上の広い視野を持ち、しかも新しい科学技術の潮流を取り入れた優れた軍人です。
"WHITY"というあだ名で「私心が無い」とも評されていました。
では、何が問題だったのか?

それは、制度的に「戦域戦略」という階層構造が確立されていなかったことによる。

945 :JTAC:2019/05/10(金) 19:02:12.60 ID:tMdaqNwf.net
究極的に重要なのは「国家戦略」ですが、この階層、あまりにも巨大で政策とのコンセンサス作りにも長大な時間がかかる。

そこでほぼ純軍事の資源配分に特化した「戦域戦略」というバッファーゾーンを設けます。
この階層で敵によるパラドックスのような軍事固有の事象に対し機敏にOODAループを回し対応します。
下位の「作戦」次元以下の事象を速やかにキャッチアップします。

国家戦略は、この戦域戦略をも統合したピクチャーを描画します。
当然、最終的な優先度は国家戦略であり戦域戦略の結論を握り潰すこともありえます。
ただし、
それでも軍事固有の現象は無くなったわけではなく、それを軍事以外の位相で担保できるかが「国家戦略立案者の甲斐性」。

この全体像の中でアメリカ陸軍の教育体系は、
「国家戦略(軍事位相)」-国防大学
「戦域戦略」-ASLSP(SAMS)
「作戦術」-AMSP(SAMS)
という階層構造が陸軍内でも確立されている。
というオチを考えてみました。

946 :Lans :2019/05/10(金) 19:57:06.18 ID:VzcZQ5BP.net
>940
>さらに、M36ジャクソン。あれは、もはや「戦車」でしょう。

その意見は許容できない。
能力はともかく、あくまでも戦車駆逐大隊(それも軍直轄群)におかれた事に重大な意味があります。
つまり、この段階では戦車駆逐ドクトリンを捨てきれていないということ。

>941
>76.2mm搭載型も砲身長・初速が不十分でパンターに太刀打ちできませんでした。
>ファイアーフライの55口径でどうにかです。

砲威力の比較は無意味です。
なぜなら、ファイアフライもM4(76)も車体はM4にすぎません。
パンターの75oで撃たれれば、どちらもオーバーキル

この場合重要なのは、交戦距離でパンターに対抗できるかどうか?のみ
欧州西部戦線での標準交戦距離は800mだそうです。この800mでパンターを撃破できるのであれば、M4(76)もファイアフライも大した違いはありません。
それに76oの新兵器であるAPDSは結構強力。
(あくまでも期待戦力として話。多分、戦車兵が一番乗りたがるのは、M4ジャンボ(76o砲型)にきまってますがな)

>942
>前線からは火がついたようにドイツ軍戦車の脅威を訴えてきます。

そりゃあ、局所的には圧倒されるので声があがるのは当然。しかし実際問題、それは戦局に影響を与えるほどではないのです。

独TKよりもPAKやPFの方がよほど怖い
(米兵に言わせると、75oPAKも88oにされてしまいますが、前線ではしょうがない)

947 :名無し三等兵:2019/05/12(日) 10:49:01.19 ID:9yomleqm.net
>>946
>M4(76)もファイアフライも大した違いはありません

米軍の3インチ砲(76.2mm、50口径)と英軍の17ポンド砲(76.2mm、58口径)は対パンターの戦訓としての明暗が別れています。
ドイツ側も英17ポンド砲を脅威と認識してファイアーフライを優先的に撃破するよう通達まで出しています。
それに対して英軍はファイアーフライと他のシャーマンを識別されないよう砲身偽装により短砲身に見せかけることまでやっている。
米軍も恥を忍んでファイアーフライの大量発注をやっています。(間に合わなかったが)

一方、米3インチ砲はバルジの前半で大量に撃破(牽引砲だが)され印象を悪くしています。

この時代、まだ戦車砲の初速が遅く跳飛角の影響を受ける。特に対パンターは。
貫通装甲厚の数値だけでは評価しきれない。

>M36ジャクソン
性能は申し分ないですが、もうオープントップまで棄ててしまって「颯爽・疾風・安価」の「タンクデストロイヤー」コンセプトとしては終わっている。
水冷8気筒つんで48km/h。微妙。
勇壮・豪快な"Seek! Strike! Destory!"では無くなったと。

米軍自身も「これって・・・戦車じゃん・・・」と思ったはずです。
1945年中に全てのタンクデストロイヤー大隊が解体・消滅しました。

948 :JTAC:2019/05/12(日) 11:16:17.58 ID:9yomleqm.net
米国のヒストリアンも総論として戦車(駆逐戦車)資源を機甲部隊に一本化し"operational maneuver force"を作るべきだったと。
(「機甲軍」規模か「機甲軍団」規模かは議論がありそうですが)
特に70年代-80年代のは行間から無念さが滲み出ています。
同じ1944年にノルマンディー上陸作戦よりも遅れて実施されたソ連のバグラチオン作戦は"maneuver operational force"が進出した最深部は800kmに到達しました。
同じ距離をノルマンディーから東に伸ばすとライン川渡ってルール地方を蹂躙しています。
もし実現したらナチスドイツの戦略レベルの組織的抵抗は1944年秋で終了です。
現実はオランダ人と戯れて終了でしたが。

実現していれば、その後の陣取合戦の結果、ドイツ全域と欧州最緊要地形のチェコくらいは西側の領域に入っていたと。
東西冷戦も欧州の辺境の出来ごとに過ぎなかった。こういう、やや文学的なアメリカ人の思いを感じます。

949 :名無し三等兵:2019/05/12(日) 11:34:38.63 ID:9yomleqm.net
M36ジャクソン
南軍の「ストーン・ウォール・ジャクソン」ですよね。
日本で言えば「真田幸村」ってとこでしょうか?

一方、フォートノックスのは北軍のM4シャーマン(徳川家康)。
「死んでもM4に乗るか!」てのはいたと思う。
まだまだCivil warの記憶が生々しく北軍のシャーマンがアトランタを焼き払った「風と共に去りぬ」の映画版はジャストこの頃に製作された。

マクネアの戦略とは別に、どろどろとした「理外の理」が働いていた可能性も。

950 :名無し三等兵:2019/05/12(日) 13:07:25.23 ID:CEEPShiv.net
末期のドイツ戦車兵は練度が下がり過ぎてたからすぐに壊しちゃうし
パンターは信頼性の面で欠陥品だから75mm砲型で十分だったよ

951 :JTAC:2019/05/12(日) 15:20:53.47 ID:9yomleqm.net
>>950
「パンターの問題」は戦後の我々の視点からは明白ですが当時のアメリカ軍の視点では知りようがない。
だから、必死に対策を考えたわけです。

952 :Lans :2019/05/13(月) 10:11:18.80 ID:e4im9EVg.net
>947
>性能は申し分ないですが、もうオープントップまで棄ててしまって

M36はオープントップです。
砲塔の半分だけ天井は、後に現地改造で被せたりしましたが、後に正式に改造。
ただし正式改造や新規車体への最初からの装備はほぼ戦後。
(この改造版でに半分はがら空き(一部では鉄板で蓋つけた現地改造もあるらしいですが、正式ではない)

>米軍自身も「これって・・・戦車じゃん・・・」と思ったはずです。
>1945年中に全てのタンクデストロイヤー大隊が解体・消滅しました。

そりゃあ、戦争終わって部隊削減の中、しかもM26の重戦車大隊が軌道に乗ったらいらんわな。
(あとでM26は中戦車分類になりましたが)

逆に言えば、M36であっても
戦車じゃないから(戦車としての運用ができないから)なくなったと捉えるべきではないでしょうか。

953 :Lans :2019/05/13(月) 10:44:19.06 ID:e4im9EVg.net
>974
>ドイツ側も英17ポンド砲を脅威と認識してファイアーフライを優先的に撃破するよう通達まで出しています
>それに対して英軍はファイアーフライと他のシャーマンを識別されないよう砲身偽装により短砲身に見せかけることまでやっている。

75と76の違いに比べ、あきらかに目立ちますからね。
しかも独装甲部隊は当初はカーン近辺に集中しており、米軍戦線側には少ない、
これらの状況によってノルマンディ戦の緒戦において独軍はM4(76)の存在と能力評価を十分に行えていなかった可能性があります。

それに対し、ファイアフライは目立つ、目立つ
(マズルブレーキがあるいから識別がたやすい)

悪目立ちして、さらにこいつをつぶせば、後は75oしかないのであば優先撃破はあたりまえでしょう。
(しかも防御力は変わらないのですから)

なお、この頃は英軍にはM4(76)が配備されていません。

>米軍も恥を忍んでファイアーフライの大量発注をやっています。(間に合わなかったが)

間に合わなかったというより、間に合わなくても結果的に問題は無かったというのが現実と捉えるべきではないか?

954 :名無し三等兵:2019/05/13(月) 11:21:14.62 ID:XPTvfjU7.net
https://www.amazon.co.jp/dp/4499230160
パンターvsシャーマン バルジの戦い1944

勿論パンターのステータスは高いが、後期型シャーマンの完成度は非常に高く、「先に発見した方が勝つ」の原則に忠実であればシャーマンでもパンターを一方的に撃破できる。
他に、T-34/85や後のスーパーシャーマンが示したように、車体が多少古くても火力さえあれば格上相手と戦える。

955 :名無し三等兵:2019/05/13(月) 11:31:59.00 ID:XPTvfjU7.net
>タンクデストロイヤー大隊
あれはドイツ戦車が想像以上に少ないの悲しい事案だった。
タンクデストロイヤーのコンセプトは環境次第であの演習結果通りに有効だ。
そのコンセプトの完成型のM18ヘルキャットはいくつのオンライン戦車ゲームで敵に困らない故にコンセプト通りで猛威を振るう
あとある意味、呼ばれて飛び出て「高機動対戦車部隊」が現代においての完成形は攻撃ヘリ部隊。
戦車砲をもつ軽装甲高機動車両のコンセプトは他に軽戦車と装輪戦車が生き残っている、偵察戦闘車両としては特に有効だ。

まあ、歩兵を支援して陣地戦するの仕事に戦車より向いてないのは事実だ。

956 :名無し三等兵:2019/05/14(火) 01:24:19.48 ID:KizeGIo5.net
>>953
>M4(76)の存在と能力評価

ノルマンディーの直後、アメリカ軍はろ獲したパンターに76.2mmを含む主要火器で射撃テストをやりました。
結果は衝撃的で50ヤード(450m)で正面装甲を貫通できず。
特に76.2mmは正面はまず無理で、側面か背面のみ有効という惨憺たる結果に。

そのとき例外的にパンターに有効だったのが90mm対空砲と105mmりゅう弾砲。
そこで1944.6に慌ただしくM10のタレットに90mm乗せたクルマを制式化した。
それがM36。
当時のアメリカにはこれしか手持ちがなかった。

957 :JTAC:2019/05/14(火) 01:50:11.31 ID:KizeGIo5.net
>>952
>M36はオープントップ

元々がアドホックな車両なんで現地で乗員が天蓋、増加装甲、砂袋。なんでも取り付けた。
結果、今度は「運用」が「戦車」と同一になってしまった。

1945年、フォートノックス戦車学校の校長、マクネアの宿敵、ジェイコブ・デバースが何とマクネア亡きAGFの司令官に着任。
タンクデストロイヤー関係者に戦慄が走る。

JD「皆の者。これ(M36)は馬(戦車)よのう?」
部下「?!恐れながら!鹿(戦車駆逐車)にございなする!」
JD「はぁ?聞こえんのう。重ねて聞くが・・これは馬よのう?」
部下「ひぃぃ!」
JD「アラスカは快適らしいのぅ・・・最後にもう一度聞くがこれは馬よのう?」
部下「馬にございます。」「閣下、馬でございます。」「見間違いました。馬にございます。」

タンクデストロイヤー消滅の瞬間であった。
(一部脚色)

958 :名無し三等兵:2019/05/14(火) 15:46:40.20 ID:MMu73/Fa.net
>>956
それ多分間違ったデータ
M1 76mm砲がM93 HVAP弾を使用すれば1000mでの貫通力は175mm、パンターの正面のあらゆる部位を貫通できる
M79やM62弾の貫通力は概ね1000mで100mmなので、砲塔を除けばパンターの正面を貫通できる。

https://en.wikipedia.org/wiki/76_mm_gun_M1

959 :名無し三等兵:2019/05/14(火) 15:54:55.61 ID:MMu73/Fa.net
>>958
ついでに言うとパンターの真の恐ろしさは装甲ではなく、あの70口径75mm砲である。

他に、実際高火力軽装甲高機動の対戦車車両は死んでいなく、ATGM車両に生まれ変わっただけだ。
MBTより攻勢や歩兵支援に向いてないが、やはり環境次第で戦車を一方的に撃破できる。
根本的に対戦車戦闘において、敵戦車を撃破できるの火力さえあれば勝負できる。

960 :名無し三等兵:2019/05/14(火) 16:10:00.15 ID:MMu73/Fa.net
>>956
ああ、思い出した、それは多分75mm砲の話だな。
しかし1944年秋以降で76mm砲仕様のシャーマンが普及し始めた、
バルジの戦いの時点でその76mm砲シャーマンは戦術次第でパンターとほぼ互角の戦闘をできる。

シャーマンの悪評は75mm仕様の初期型による部分は多い、しかし戦争が終わった時の76mm砲後期型シャーマンの完成度は高く、機械的な信頼性もいい。
まあ、登場時期が遅い故にあまり評価されていないのは事実だ。

961 :JTAC:2019/05/14(火) 19:30:37.46 ID:PkAG51ge.net
>>958
>>960
弾種までは書いて無いが。

Seek, Strike, and Destroy:
U.S. Army Tank Destroyer Doctrine
in World War II

https://www.armyupress.army.mil/Portals/7/combat-studies-institute/csi-books/gabel2.pdf

(p.53)
Firing tests conducted in Normandy, utilizing actual Panther hulks, were to demonstrate that only the 90-mm antiaircraft gun and the 105-mm howitzer,
firing shaped charges, could penetrate the Panther's frontal armor with any regularity.
To destroy a Panther, a tank destroyer with a three-inch or 76-mm gun would have to aim for the side
or rear of the turret,
the opening through which the hull-mounted machine gun projected, or for the underside of the gun shield (which would occasionally deflect the round downwards into the top deck of the tank),

ということです。<3インチ(76.2mm砲)

962 :名無し三等兵:2019/05/14(火) 21:05:40.52 ID:sqAnzubK.net
資料を読み返せるとそれは1944年秋、T4/M93 HVAP弾が普及し始めた前の話だ。

1944年夏のノルマンディー戦役でパンターが予想以上に多く(ドイツ戦車のほぼ半分)、
75mm砲はそれを対抗できなく、M10の76mm砲AP弾も遠距離でパンターの砲塔正面を撃ちぬけない
その対策として、1944年夏末から秋、アメリカ軍が76mm砲仕様のシャーマンと90mm砲搭載M36、あとT4/M93 HVAP弾の増産配備を至急に始めた。
イギリス軍はノルマンディー戦役前から17ポンド砲装備車両を配備し始めたので、1944夏で比較的に有利だ。

まあ、ノルマンディー戦役の衝撃が大きい故に、対策後のバフを受けた76mm砲仕様後期型シャーマンは正当な評価を貰っていない。

963 :JTAC:2019/05/17(金) 00:39:03.41 ID:kdG8vp0W.net
>>962
日本語版wikiを信じるうならば、M93でも
○砲塔正面 射距離730m-910mの距離でパンターの防盾を貫通
○車体正面 貫通不可能
となっています。

避弾経始が強い部分はM93も貫通できなかった。

964 :JTAC:2019/05/17(金) 00:48:08.21 ID:kdG8vp0W.net
ヒストリーチャンの大戦のベテラン戦車乗りのインタビューでは、ジジイ達はM4を誉めまくります。

ただ、最後に「M4とティーガー、もう一度乗るならどっち?」と聞かれて全員がニヤリと苦笑いし小声で「ティーガー」

965 :JTAC:2019/05/19(日) 20:39:59.80 ID:ITCLqurs.net
面白いと思うのは、同じ戦役間でも作戦機動、作戦火力の様相が画一的では無いんですね。
「○○が正しい」というよりも互いの動員の進展と戦闘での相互干渉のフィードバックにより変化していくと。
1940年と1944年では「違って当然」と考えるべきかと。

特に火力(砲兵・航空)に関わる資源投資は高価です。
開戦時には必要十分なだけ無いのは当然で、それを時間を稼ぎながら積み増していく。
1944年の「第8空軍」だの「モントトゴメリーのOperational fire」だけを見て唯一解だとは思わない方が良い。
現代戦では、さらに高額な誘導武器や核兵器という要素もある。

966 :JTAC:2019/05/19(日) 20:56:04.09 ID:ITCLqurs.net
マクネア無き後、国家戦略上の軍事力造成の効率性で、アメリカ陸軍、さらに陸軍から独立してルメイが暴走し出す空軍はほんとダメダメで暗黒の50-60年代に突入していく。
(アメリカ全体では黄金時代ですが。)

まだマーシャルやアイクも存命だったのに。
と、考えるとマクネアはまだまだ研究する価値はあると思う。
米軍戦史で"Brain of the Army"(軍の頭脳)と称賛されるのは、一人はプロイセン・ドイツのモルトケ。もう一人がマクネア。
褒めすぎでも無いと。

967 :JTAC:2019/05/20(月) 00:36:16.09 ID:PmcqgzBn.net
operational fireの目的は"fire superiority"をかっさらう。
日本語では「作戦次元の火力優勢」という言葉はあまり聞きませんが、先方は使っているようだ。
"air superiority(航空優勢)"の砲兵版でサブ・ドメインとしての「火力優勢」という概念があるようですね。

「戦術次元の火力の優越」を越えた概念として「作戦次元の火力優勢」があって"operational maneuver"でのコンバージェンスの必要条件であると。
(十分性を担保するには、航空優勢、海上優勢、サイバー優勢、宇宙優勢、情報優勢、電磁優勢を奪取)
どこかの国は自ら放棄してしまいましたが。

968 :名無し三等兵:2019/05/20(月) 00:46:35.31 ID:PmcqgzBn.net
一方、"operational maneuver"の方は、tactical zone(close area)で攻防するのは歩兵中心の作戦部隊
敵のoperational rear(operational maneuver area)に攻め込むのは機甲中心の作戦機動部隊(operational maneuver force)。
これもどっかの国は累卵之危ですが。

現代戦で少し拡張されたのは、さらにその外側に"operational fire area"のスタンドオフ(A2/AD)があって、ここを抜けるには少し工夫がいる。
さらに、その外側に"strategic fire area"がある。
これらは、新しく出現したわけではなく、作戦術として認知するいうになっただけ。
作戦術そのものはあまり変化が無い。

969 :Lans :2019/05/20(月) 16:39:24.05 ID:ot7/zNHu.net
>敵のoperational rear(operational maneuver area)に攻め込むのは機甲中心の作戦機動部隊(operational maneuver force)。

ん?
OMG呼びましたか?
うらー

(軍OMGは作戦エリアを、方面軍OMGは戦略エリアも視野に入れてます)

970 :Lans :2019/05/20(月) 16:49:47.48 ID:ot7/zNHu.net
>strategic fire area

冷戦期はその辺りが戦術核の範囲であり、実は作戦術においても検討範囲に入っていました。
きれいな使いやすい火力になって復活しただけとも言えます。

971 :名無し三等兵:2019/05/20(月) 21:35:16.39 ID:Yz6sNulK.net
>>969
特定の国の特定の教義のことでは無く、アメリカの作戦術史の中で
operatinalな"Deep area(operational rear,operational maneuver area 他)"に攻め込む作戦部隊のことを"operational maneuver force(OMF)"と記述しています。
(見たまま)

ソ連軍史が顕著で、70年代以降のOMGは有力な一例と思われるが。

972 :JTAC:2019/05/20(月) 21:46:41.62 ID:Yz6sNulK.net
>>970
>>strategic fire area

暗に「ここで"ヤラカシ"たらサイバーだろうが、大統領選の干渉だろうが"核攻撃"相当と見なすよ」という恫喝ともとれる。
第一列島線の日本なんて普通に作戦次元の交戦地帯だし。
アメリカの地政学的な本音が透けて見える。

973 :JTAC:2019/05/20(月) 22:03:40.22 ID:Yz6sNulK.net
「作戦次元」と「機動」の関係は、ルトワック兵学のかなりキモで興味深い。
「作戦次元」の幅としては、当然、火力主体の「消耗戦」も含まれますが、
それでも「機動戦」への拡張が無ければ「戦闘」の累積でしかなく「作戦次元」の意味が無い、と。

"decisive operations"と"shaping operations"の関係、相補性の太極図と合わせてまだまだ研究の余地がありそうです。
(兵は"詭道"なり)

974 :JTAC:2019/05/21(火) 00:07:10.37 ID:YxO/7itE.net
エドワード・ルトワックは、クラウゼヴィッツ、モルトケから本質的にはほとんど逸脱していないと思われますが、
それ(クラウゼヴィッツの戦略・戦術)を分析・拡張(国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)して、
さらにクラウゼヴィッツが知りようもない第2次世界大戦以降の現代戦史を結びつけて美しくまとめている。
本当に凄い人だ。

975 :JTAC:2019/05/25(土) 12:58:01.01 ID:lAwCclxD.net
情勢認識修正ですね。
アメリカの対支那政策は想定以上に厳しい。

昨年のペンス演説は「中間選挙向けのアドバルーン」と見てました。
トランプ政権全体としては今でもそうで口先では強硬ですが、大きくはったりかまして落しどころ探るチンピラ不動産屋いつもの手口でしょう。
ファーウェイの排除もね。(ついでに日本車・ドイツ車排除も仄めかしているし。)

ところが中間選挙後の議会が思ったより強硬です。
議会内に外交政策組織「現在の危険に関する委員会(Committee on the Present Danger)」が支那をターゲットに20年ぶりにできたのは確かなエビデンス。

逆にトランプ政権がこの尻馬に乗らざるを得ない。
超党派でmassを形成してるので、一方間違って「大統領弾劾」に向かってきたら瞬時に首をとられる。

976 :JTAC:2019/05/25(土) 13:10:39.04 ID:lAwCclxD.net
70年代末-80年代の「対ソ連巻返し」のときも超党派で反ソ連派が形成された。
このとき民主党から共和党に寝返った連中を「ネオ・コンサバティヴ(新保守)」もしくは「レーガン・デモクラッツ」(レーガンを支持する民主党員)と言います。
ユダヤ系の知識人が多く、今でも「ネオコン」は暗にユダヤ系を指すことが多い。
議員だけではなく、一般の民主党支持者も含んだ大衆運動でした。
外交政策はタカ派ですが、内政政策は従前通りリベラルだったりします。

これに近い状況が、今のアメリカで起きているようですが、この大きな政治的ムーブメントに不感症だったのは無念。
でも、日本でアクセスできる情報源だけだと、この動きは分からないよね。

977 :JTAC:2019/05/25(土) 13:35:01.83 ID:lAwCclxD.net
ほぼ日本単独での対支那決戦思想、「捷号作戦mk.2」(統合機動防衛による列島線防衛)、「決号作戦mk.2」(支那・ロシア・南北朝鮮複合事態に対する本土防衛)をややグローバルウォーに修正する必要があると。

ぎりぎりの「生存」という観点では慶賀すべき状況のような気もしますが、アメリカのグローバルウォー(台湾事態・フィリピン事態・朝鮮??事態)に引っ張り出されるという面では政治的に難しいかもしれません。
こういう時に限ってリチャード・アミテージやジョゼフ・ナイが復権してきて無理難題をふっかけてくるから難儀です。
本人達は高潔な知日派の知識人なので日本人は断りにくいし。
共和党に近いCSISのエドワード・ルトワックにもそういう面はあります。こうしてしっかと「心酔」し「影響」されてる奴もいるしw

ただね。所詮は「リアリズムの国」アメリカは、支那共産党を始末したら反す刀で「今度も」日本を斬り捨てにかかりますよ。90年代に同じく。
日本にとっての目指すべき"strategic end state"が何なのか良く考える必要があります。

978 :JTAC:2019/05/27(月) 02:30:36.59 ID:asg5n8b4.net
日本のアメリカ政治への報道はどうしても派手な大統領権力が中心になります。
が、一枚二枚捲った深層を分析するには議会、特に上院をよく見るべきかもしれない。

アメリカでも、戦後は「保守」というと知識人の間では極めて非合理で「いかがわしい」語感を持っていました。
今の日本で言うところの「右翼」「ネトウヨ」ですね。
それを、ウィリアム・F・バックリー・Jrの政治雑誌「ナショナル・レビュー」誌が少しづつ知的な議論に変えて言った。

979 :JTAC:2019/05/27(月) 02:50:22.25 ID:asg5n8b4.net
ナショナル・レビュー誌は、nature law派(バーキアン)、nature rights派(ロッキアン)、リバタリアンを知的な議論を通して
一つの保守運動にまとめあげ(敵は・・・・本能寺(リベラル、hyuman rights派、ルソー派、アカ、共産主義者)にあり!)ていきました。

その運動はバリー・ゴールドウォーター(アメリカ統合軍の法的提案者、ゴールドウォーター・ニコルズ法)を大統領候補に押し上げる運動に結実し、
ジョンソンとの大統領選挙の一騎討で木端微塵に破れましたw

が、共和党上院をまとめあげる理論的支柱としてじわじわと浸透していき、これが80年代の保守の大同団結に繋がります。
ゴールドウォーターの後継者ともいうべきロナルド・レーガンも当初は民主党寄りの思想でしたが、
ナショナルレビュー誌等の影響で保守に引き込まれた、と言われています。

こういう知識人の活動との連動で見ると、任期が永く多選が許容される上院の動きにをロングスパンで注視する必要があります。

980 :JTAC:2019/05/27(月) 02:57:57.01 ID:asg5n8b4.net
ナショナルレビュー誌の創刊者、ウィリアム・F・バックリー・Jrは2008年に亡くなったそうです。
これが保守が理論的支柱を失い再び分裂し迷走した一つの象徴、要因でもあります。

その分裂保守がいつになく結集し一部民主党まで取り込んで対支那戦略を繰り出している。
これが80年代の新保守主義運動とどういう関係にあるのか。日本にとっても重要な情報だと思う。

が、さっぱり情報が入りませんw。
また全てが終わってから20
年後くらいですかね。我々が今の状況を理解できるのは。

981 :JTAC:2019/05/28(火) 18:39:15.61 ID:2KfFysOD.net
どうも巷の各所で「作戦術」を研究し応用しようという機運があるようですね。
マルチドメイン「オペレーション」と協調していかなければならない、のもあるのか?
誠に喜ばしい。

まずもってマニア・オタクとして自分が知りたい。
「作戦術とは何なのか?」

982 :JTAC:2019/05/28(火) 18:44:24.73 ID:2KfFysOD.net
オタクとして一つ言えるのは、science of warにおけるnature of warとしての「作戦次元の戦争」と
art of warとしての「作戦術」を段階をふんで考えていく必要があると。

983 :JTAC:2019/05/28(火) 18:56:30.13 ID:2KfFysOD.net
「作戦次元の戦争」は「戦略次元」と「戦術次元」の間に「作戦次元」という固有の「性質」を持つ"level of war"があるという学説です。
ただし、これも絶対的なものでは無いな。
戦史を分析していく上で、この学説を導入すると説明しやすいということです。

特に「重心(center of gavity)」を概念導入できる最下層の階層。
戦略次元でも「重心」は考えるようですが、軍事力をもって具体的にどうこうしようとするなら「作戦次元の重心」が最も目に見える(見えませんが)ものです。

984 :Lans :2019/05/28(火) 19:29:20.20 ID:o+yIHREE.net
>983
>特に「重心(center of gavity)」を概念導入できる最下層の階層。

戦術次元であっても重心は存在すると思います。

戦術次元における重心は、作戦次元に存在
作戦次元における重心は、戦略次元に存在
戦略次元における重心は、政治に存在

各階層の1段階上に重心を求めるべきではないかと

作戦次元における重心を、戦術次元に求めれば、作戦が成功しても戦局は変わらない可能性が上昇
(戦術的要衝を確保したが、そこなら何も進まない)
(WW1のカイザーシュラハトなど)

作戦次元における重心を、作戦次元に求めれば、作戦が成功しても目的が達成できない可能性が上昇
(作戦が成功しても、戦局に寄与しない)
(大陸打通作戦など)

985 :JTAC:2019/05/28(火) 20:21:42.77 ID:6xOEVx5m.net
次スレ:
国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドpart2
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/army/1559042235/l50

986 :JTAC:2019/05/28(火) 22:24:24.92 ID:6xOEVx5m.net
>>984
隷下部隊レベルでも上級司令部の考える作戦次元の「重心」を共有する術、それが「訓令指揮」(
Mission command,auftragstaktik)ということになろうかと。
戦術の定義「目的に対する戦闘力使用の術」からすると
戦術次元の部隊には勤めて疑義のない具体的な目標を与えられるのが望ましい。
それを越えると言うことは、彼らに戦術次元に加え作戦次元も理解しろと。

>WW1のカイザーシュラハト

片岡徹也氏(歴史群像「第一次世界大戦(上)」だったか)の分析では、カイザーシュラハトでは残念ながらルーデンドルフの次元で連合軍の重心を掻ききる術を見出していなかった。

その敗戦の反省の延長線上にゼークトの方法論「作戦的運動戦」(≒作戦術)があり、
手段として機甲師団や独立空軍があり、30年越しに今度こそ「重心」に届いてしまったと。

987 :JTAC:2019/05/28(火) 22:37:32.39 ID:6xOEVx5m.net
一方で作戦「術」となると、「作戦次元の戦争」を戦う一つのartであり、これが「論理的な正解」「学問的な唯一解」というものは無い。
これを議論していくには、作戦術にどんなbenefitを見出だすかで結論が違う。

そもそもパクり元のアメリカ三軍で根本的に思想が違う。
「戦略」から「戦術」の数直線があるとすると、おそらく一番「戦略」寄りのポジションが「米空軍が考える作戦術」、
「戦術」寄りのポジションが「米海軍が考える作戦術」、中間が「米陸軍が考える作戦術」。

988 :JTAC:2019/05/28(火) 22:42:11.01 ID:6xOEVx5m.net
「米空軍の作戦術」は、あいつら「ターゲティング」のことだと思っているでしょうw
もっと言えば「作戦術」に意義を見出だしていないのかもしれない。
直接「戦略爆撃」で「戦略次元の重心」を爆撃すれば戦争に勝てると。
空軍の主流派は今でもそう考えているフシがある。

989 :JTAC:2019/05/28(火) 22:52:38.83 ID:6xOEVx5m.net
「米海軍の作戦術」は「戦役計画(キャンペーンプラン)」のことだと考えているフシがある。
米海大にミラン・ベゴという頑迷固陋なマハン派の長老がいて、大戦術の延長線上的な戦略要点・連絡線重視の18世紀的なオペレーショナルアートを教えているようです。
で、他の軍種のオペレーショナルアートを目敏く見てて筆誅を加えるというw

先般、ミラン・ベゴ、来日していたようですね。

990 :JTAC:2019/05/28(火) 23:02:54.69 ID:6xOEVx5m.net
それで我らが正義の「米陸軍の作戦術」は「臨機応変の体系」であり「状況の理解」(situation understanding)の速度・精度に作戦術の意義を見出だしている。

「したがって「計画・命令」の「第1条」には前提となる「状況」を書く。
これが著しく現在の「状況」と外れた場合は即時その効果を失うのである。」

「作戦術」に何をbenefitとして見出だすか。

991 :JTAC:2019/05/29(水) 23:34:28.89 ID:W2MT469G.net
「重心」の議論だけでご飯三杯はいける。

辞書的には「軍事力の行動の自由、物的戦力あるいは交戦意志の源泉となる諸特性、能力あるいは重要地点」となります。

992 :JTAC:2019/05/29(水) 23:43:43.61 ID:W2MT469G.net
前提として交戦主体が物的・精神的・社会的諸要素が相互に関連したシステムであるという認識がある。
これらの諸要素は重要度に軽重があり、打撃を受けて機能しなくなるとシステム全体に甚大な影響を及ぼす要素。
これが「重心」であるとされています。

単一の「戦闘」を越えた「作戦次元の戦争」では単一の目標では作戦目標を規定できず複数の要素からなる「重心」に踏み込まざるを得ない。

993 :JTAC:2019/05/29(水) 23:54:26.31 ID:W2MT469G.net
ただし敵の「重心」を無条件で叩きにいくのは一般的に愚作です。
当然、敵も厳重に防護している。
「重心」の中でも構造的な弱点を形成し我の打撃が可能な「致命的脆弱点(critical vulnerability)」が対象となる。

CVは必ずしも具体的なものではなく、例えばベトナム戦争における「米本土の国内世論」のような抽象的な事象の場合もある。

994 :JTAC:2019/05/30(木) 00:01:26.83 ID:9FxEtXfB.net
諸説あって「CVはどんな組織でも必ずしもある」という説もありますが、ジョン・ワーデンの説では
「国民がすべて侵略者に立ち上がったような場合は各人が戦略的な存在となり見出だしがたい」としています。

その

995 :JTAC:2019/05/30(木) 00:10:51.83 ID:9FxEtXfB.net
ワーデンの説が普及してる割には、アメリカ空軍は同じ失敗を何度も何度も何度もやらかすような気がする。

日本での「重心」や「CV」の普及度は趣味的なものを除きほぼゼロということになりましょうか?
欧米派でジェーン年鑑の編集にも携わっていた故エバケン氏でもおそろしくテクノロジーよりの発想で「重心」どころではなかっような気がします。
晩年、たしか防衛省の有識者でもあったいうなので、これが日本の目に見える限界か。

996 :JTAC:2019/05/30(木) 17:45:38.89 ID:mNTio6G/.net
「重心」崩壊の不思議な瞬間は確かに存在する。
戦後統治も含めると批判が多いイラク戦争ですか、バクダット攻略によるイラク正規軍の崩壊を我々は確かに目撃しました。

共和国防衛隊の複数の師団規模以上で、カルバラギャップ等米軍に攻め込まれつつも強固に抵抗していたイラク軍が「ある時点」で嘘のように崩壊し、
サハフ情報相がテレビカメラに向かって演説している後を米軍戦車が走りぬけるという何とも機動戦独特のコミカルな現象を目撃した。

997 :JTAC:2019/05/30(木) 18:01:50.85 ID:mNTio6G/.net
当時のイラク軍の「重心」が何だったか議論があるところですが、メディナ戦車師団の潰滅、バクダット外環主要道路の寸断、
市中心部へのサンダーラン、作戦後背地モスルへの空挺攻撃(173AbnB)等、次々と抵抗心理に打撃を与えるエグい作戦だと感心させられました。

逆に専守防衛側として守りに回っている状況では要注意ですね。
海空含む物理的な防衛力が健在でも「重心」が崩壊する場合がある。
霞ヶ関や永田町の壁の前に立たされて、まとめて射殺される前に気づいて欲しいものです。

998 :JTAC:2019/05/30(木) 18:52:04.68 ID:mNTio6G/.net
攻勢作戦、防戦作戦に加え安定化作戦、行政支援を同時並行的に行う「フルスペクトラムオペレーション」を取りまとめたエリック・シンセキ陸軍参謀長は、
イラク作戦の所要兵力を作戦間-戦後の安定化-行政再構築を含めて現実の派遣兵力の「2倍」と見積もっていました。

が、海軍出身でゼブロウスキーの「ネットワークセントリックウォーフェア」を信奉するラムズフェルト国防長官に「守旧派」だの「クリントン将軍」だのこき下ろされ、イラク戦後早々にクビになりました。

が、戦後のスンニ派の蠢動を見るにつけ、戦後安定化の「戦い」においては非政府対象ではあるがケアすべき「重心」があったと考えられる。
それをカバーするには派遣されたアメリカ陸軍はあまりに少なすぎた。

999 :JTAC:2019/05/30(木) 18:55:42.42 ID:mNTio6G/.net
マルチドメインオペレーションになり、「重心」の議論はますます複雑になりますが、作戦次元の戦争を行う上で重要性が増すことはあっても減ずることはありません。
クラウゼヴィッツますます健在です。

1000 :JTAC:2019/05/30(木) 18:58:15.20 ID:mNTio6G/.net
1000

次スレ:
国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドpart2

http://itest.5ch.net.../army/1559042235/l50

1001 :2ch.net投稿限界:Over 1000 Thread
2ch.netからのレス数が1000に到達しました。

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